四半期報告書-第79期第2四半期(平成26年7月1日-平成26年9月30日)

【提出】
2014/11/13 9:59
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【項目】
31項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は、168,473百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,973百万円増加しました。これは主に現金及び預金が2,593百万円、有価証券が3,000百万円、仕掛品が1,848百万円それぞれ増加した一方で、売掛金が1,494百万円減少したことによるものであります。現金及び預金の増加と売掛金の減少は回収が順調であったことによるものです。有価証券の増加は、主に有価証券扱いとなる譲渡性預金での運用増加によるもので、仕掛品の増加は、主に水処理装置事業の工事進捗によるものです。
固定資産は、110,494百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,931百万円減少しました。これは主に有形固定資産が4,074百万円減少したものの、投資その他の資産が2,184百万円増加したことによるものであります。有形固定資産の減少は、超純水供給事業用設備等の減価償却費の計上額が設備投資額を上回ったことによるもので、投資その他の資産の増加は、保有する株式の時価上昇により投資有価証券の含み益が増加したことによるものであります。
流動負債は、36,669百万円となり、前連結会計年度末に比べ230百万円の微減となりました。
固定負債は、19,643百万円となり、前連結会計年度末に比べ771百万円の増加となりました。これは主に退職給付に係る負債が退職給付会計基準の変更に伴い980百万円増加したことによるものであります。
純資産合計は、222,654百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,501百万円増加しました。株主資本の増加は主に資本剰余金が446百万円減少したものの、利益剰余金が2,741百万円増加したことによるものであります。資本剰余金の減少は、連結子会社株式の追加取得に伴うものであります。利益剰余金の増加は、退職給付会計基準の変更に伴い、期首利益剰余金が501百万円減少したものの、前連結会計年度の期末配当金2,621百万円を上回る当第2四半期純利益5,885百万円の計上によるものであります。その他の包括利益累計額1,629百万円の増加は、主に投資有価証券の含み益増加に伴いその他有価証券評価差額金が増加したことによるものであります。
以上の結果、当第2四半期連結会計期間末における資産合計並びに負債純資産合計は278,968百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,043万円増加しました。
(2) 経営成績の分析
当期におきまして、海外では、米国の景気は概ね堅調に推移しましたが、欧州においては景気の回復に遅れが見られました。また、アジア地域の景気は鈍化傾向が見られたものの継続的に拡大しました。日本においては、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動の影響等により製造業の生産など一部に弱さが見られましたが、設備投資については企業収益の改善を背景に増加傾向となるなど、緩やかな景気回復基調が続きました。
このような事業環境のもとで、当社グループは、水処理薬品、水処理装置、メンテナンス・サービスの各事業を併せ持つ総合力を発揮し、収益力の回復と海外事業の拡大に努めました。
以上の結果、当社グループ全体の受注高は96,967百万円(前年同期比8.1%増)、売上高は88,956百万円(前年同期比7.5%増)となりました。利益につきましては、営業利益8,636百万円(前年同期比28.9%増)、経常利益9,191百万円(前年同期比28.4%増)、四半期純利益は5,885百万円(前年同期比43.4%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(水処理薬品事業)
国内では、顧客工場の操業度低下などの影響により主力のボイラ薬品、冷却水薬品、排水処理薬品が、受注高・売上高ともに前年同期に比べ減少しましたが、紙・パルプ向けプロセス薬品が増加しました。海外では、東南アジア、中国を中心に新規顧客開拓が進んだことにより、主にボイラ薬品、排水処理薬品、石油精製・石油化学向けプロセス薬品の受注高・売上高が増加し、水処理薬品事業全体としては増収となりました。一方、利益につきましては、国内における主力商品の減収等による原価率の悪化や海外事業の体制強化のための販売費・一般管理費の増加により、減益となりました。
この結果、当社グループの水処理薬品事業全体の受注高は29,732百万円(前年同期比1.4%増)、売上高は29,349百万円(前年同期比1.9%増)、営業利益は4,100百万円(前年同期比7.5%減)となりました。
(水処理装置事業)
国内では、電子産業分野においては工場の新設・増設案件が一部に限られ、水処理装置の受注高は前年同期に比べ減少しました。一方、堅調な電子部品需要や顧客の収益改善を背景にメンテナンス・サービスは受注高・売上高ともに増加し、超純水供給事業は概ね横ばいとなりました。また、一般産業分野では、電力向けの水処理装置が受注高・売上高ともに増加しました。海外では、中国や韓国、台湾における大型案件を中心に受注高・売上高が増加し、水処理装置事業全体としては、増収となりました。利益につきましては、増収効果や原価率の改善により、大幅に増加しました。
この結果、当社グループの水処理装置事業全体の受注高は67,235百万円(前年同期比11.3%増)、売上高は59,606百万円(前年同期比10.5%増)、営業利益は4,539百万円(前年同期比99.4%増)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は28,545百万円となり、前連結会計年度末に比べ12,483百万円減少しました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、12,524百万円(前年同期比1,908百万円減)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益9,191百万円、減価償却費7,375百万円、売上債権の減少1,575百万円などで資金が増加したことに対し、法人税等の支払額2,550百万円、たな卸資産の増加額2,003百万円、その他の減少額1,101百万円などで資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、21,492百万円(前年同期比3,917百万円増)となりました。これは主に、定期預金の預入・払戻による差引支出16,068百万円、有価証券の取得・償還等による差引支出が2,000百万円、超純水供給事業用設備等の有形固定資産の取得による支出3,216百万円などの資金支出があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、3,368百万円(前年同期比548百万円増)となりました。これは主に配当金の支払額2,686百万円と連結範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出815百万円によるものであります。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発費の総額は、2,141百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。