四半期報告書-第80期第2四半期(平成27年7月1日-平成27年9月30日)

【提出】
2015/11/12 10:02
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30項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1) 財政状態の分析
当第2四半期末における流動資産は、146,163百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,804百万円減少しました。これは主に現金及び預金が2,868百万円、売掛金が5,324百万円減少した一方で、有価証券が2,000百万円、仕掛品が2,782百万円、流動資産のその他が1,146百万円それぞれ増加したことによるものであります。現金及び預金の減少は、主に欧州事業買収代金の残金の一部を決済したことによるもので、売掛金の減少は回収が順調であったことによるものです。有価証券の増加は、有価証券扱いとなる譲渡性預金の運用増加によるもので、仕掛品の増加は、主に水処理装置事業の工事進捗によるものです。流動資産のその他の増加は、主に欧州事業買収に伴い未収入金が1,000百万円増加したことによるものであります。
固定資産は、143,103百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,422百万円減少しました。これは主に投資その他の資産が3,635百万円減少した一方で、有形固定資産が1,584百万円増加したことによるものであります。投資その他の資産の減少は、保有する株式の時価下落により投資有価証券の含み益が減少したことによるものであります。有形固定資産の増加は、主に新規の超純水供給事業に係る建設仮勘定が増加したことによるものであります。
流動負債は、43,178百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,797百万円減少しました。これは主に買掛金が1,792百万円、未払法人税等が868百万円、流動負債のその他が2,210百万円それぞれ減少したことによるものであります。流動負債のその他の減少は、主に欧州事業買収代金の残金の一部を決済したことによるものであります。
固定負債は、22,773百万円となり、前連結会計年度末に比べ266百万円減少しました。
純資産合計は、223,315百万円となり、前連結会計年度末に比べ163百万円減少しました。これは主にその他の包括利益累計額が2,316百万円減少した一方で、株主資本が2,096百万円増加したことによるものであります。その他の包括利益累計額の減少は、主に投資有価証券の含み益減少に伴いその他有価証券評価差額金が2,591百万円減少したことによるものであります。株主資本の増加は、利益剰余金が前連結会計年度の期末配当金2,680百万円を上回る当第2四半期の親会社株主に帰属する四半期純利益5,764百万円を計上したことにより、3,084百万円増加した一方で、金庫株の取得により自己株式が989百万円増加したことによるものであります。
以上の結果、当第2四半期連結会計期間末における資産合計並びに負債純資産合計は289,267百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,225百万円減少しました。
(2) 経営成績の分析
当社グループを取り巻く市場環境は、国内では、輸出の伸び悩みなどから製造業の生産活動が横ばいとなる一方で、設備投資は企業収益の改善を背景に持ち直しの動きが見られました。海外では、中国を中心とした新興国の成長が減速しましたが、米国及び欧州の景気は回復傾向が続き、世界全体では緩やかな成長となりました。
このような状況のもとで、当社グループは、水処理薬品、水処理装置、メンテナンス・サービスの3つの機能を結集して、顧客の課題を解決する提案営業に努めました。また、ドイツのBK Giulini GmbH及びその関係会社より買収した事業の経営成績を第1四半期連結会計期間から新規に連結しました。以上の結果、当社グループ全体の受注高は110,000百万円(前年同期比13.4%増)、売上高は97,918百万円(前年同期比10.1%増)となりました。利益につきましては、営業利益9,133百万円(前年同期比5.8%増)、経常利益9,490百万円(前年同期比3.3%増)となり、当第2四半期の親会社株主に帰属する四半期純利益は5,764百万円(前年同期比2.1%減)となりました。
なお、前述の買収事業の新規連結により当社グループ全体及び水処理薬品事業の受注高・売上高は、9,858百万円増加しましたが、営業利益は537百万円減少しました。営業利益の減少は、主に買収時に発生したのれん及び取得した技術関連資産の償却費を計上したことや、事業買収の取得原価の当初配分額の見直しに伴う一時的な費用増加によるものであります。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(水処理薬品事業)
国内では、新商品、新サービスを活用した課題解決提案により新規の顧客開拓に努めましたが、顧客工場の操業度回復の動きが一部に留まり、受注高・売上高ともに横ばいとなりました。海外では、中国及び東南アジアにおいて堅調に推移したことに加え、買収事業を第1四半期連結会計期間から新規に連結したことにより、受注高・売上高ともに大幅に増加しました。
この結果、当社グループの水処理薬品事業全体の受注高は41,335百万円(前年同期比39.0%増)、売上高は40,595百万円(前年同期比38.3%増)となりました。利益につきましては、のれん及び技術関連資産の償却費や、事業買収の取得原価の当初配分額の見直しに伴う一時的な費用を計上したことにより、営業利益は3,597百万円(前年同期比12.3%減)となりました。
(水処理装置事業)
国内の電子産業分野向けでは、スマートフォン向け電子部品生産工場の稼働率向上などを背景に、メンテナンス・サービスの受注高・売上高が増加しました。超純水供給事業は、追加投資により基本料金収入が増加し、受注高・売上高が増加しました。また一般産業分野向けでは、受注高は若干の減少となりましたが、売上高は電力分野向け水処理装置とメンテナンス・サービスで増加した一方、電力分野向け以外の水処理装置は、工事進捗の遅れなどにより減少しました。海外では、受注高が主に中国及び台湾の電子産業向け大型案件の獲得により増加しましたが、売上高は減少しました。
この結果、当社グループの水処理装置事業全体の受注高は68,664百万円(前年同期比2.1%増)、売上高は57,322百万円(前年同期比3.8%減)となりました。利益につきましては、コスト低減に努めた結果、原価率が改善し、営業利益は5,541百万円(前年同期比22.1%増)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当第2四半期末における現金及び現金同等物の残高は33,777百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,232百万円増加しました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、12,227百万円(前年同期比297百万円減)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益9,485百万円、減価償却費(のれん償却費を含む)7,509百万円、売上債権の減少5,908百万円などで資金が増加したことに対し、法人税等の支払額4,762百万円、たな卸資産の増加額2,853百万円、仕入債務の減少額1,970百万円、その他の減少額1,621百万円などで資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、30,703百万円(前年同期比9,211百万円増)となりました。これは主に定期預金の預入・払戻による差引支出12,181百万円、有価証券の取得による支出9,000百万円、超純水供給事業用設備等の有形固定資産の取得による支出6,790百万円、欧州事業買収資金として2,549百万円使用したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、3,692百万円(前年同期比324百万円増)となりました。これは主に自己株式の取得による支出988百万円及び配当金の支払額2,707百万円によるものであります。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発費の総額は、2,620百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。