四半期報告書-第81期第3四半期(平成28年10月1日-平成28年12月31日)

【提出】
2017/02/13 9:31
【資料】
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【項目】
31項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1) 財政状態の分析
当第3四半期末における流動資産は、151,241百万円となり、前連結会計年度末に比べ695百万円増加しました。これは主に、現金及び預金と有価証券を合わせた手元資金が5,249百万円、仕掛品が4,182百万円それぞれ増加した一方で、売掛金が8,226百万円減少したことによるものであります。手元資金の増加は、主に売掛金の回収が順調であったことによるものであります。仕掛品の増加は、主に水処理装置事業の工事進捗によるものであります。
固定資産は、136,550百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,011百万円減少しました。これは主に、有形固定資産が5,056百万円、無形固定資産が4,070百万円、投資その他の資産が1,884百万円それぞれ減少したことによるものであります。有形固定資産の減少は、主に超純水供給事業用設備等の減価償却費の計上額が設備投資額を上回ったことによるものであります。無形固定資産の減少は、主にのれんと技術関連資産等の償却が進んだことと、円高ユーロ安により円換算額が減少したことによるものであります。投資その他の資産の減少は、主に保有する株式の時価下落により投資有価証券の含み益が減少したことによるものであります。
流動負債は、39,139百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,268百万円減少しました。これは主に、買掛金が2,141百万円、未払法人税等が2,404百万円、引当金が1,233百万円それぞれ減少したことによるものであります。
固定負債は、23,734百万円となり、主に固定負債のその他の減少により、前連結会計年度末に比べ1,001百万円減少しました。
純資産合計は、224,918百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,046百万円減少しました。これは主に、株主資本が3,669百万円増加した一方で、その他の包括利益累計額が7,712百万円減少したことによるものであります。株主資本の増加は、利益剰余金が前連結会計年度の期末配当金2,788百万円及び当期の中間配当金2,904百万円の合計額5,693百万円を上回る当第3四半期の親会社株主に帰属する四半期純利益10,144百万円を計上したことにより4,451百万円増加した一方で、取締役に対する業績連動型株式報酬制度導入に伴う取得と単元未満株の買取により自己株式が782百万円増加(純資産は減少)したことによるものであります。
その他の包括利益累計額の減少は、主にその他有価証券評価差額金が投資有価証券の含み益減少に伴い1,527百万円、為替換算調整勘定が円高外国通貨安に伴い6,545百万円それぞれ減少したことによるものであります。
以上の結果、当第3四半期連結会計期間末における資産合計並びに負債純資産合計は287,792百万円となり、前連結会計年度末に比べ10,315百万円減少しました。
(2) 経営成績の分析
当社グループを取り巻く市場環境は、国内では製造業の生産活動は需要の持ち直しや在庫調整の進展などから緩やかに回復しましたが、設備投資は企業収益悪化の影響を受けて回復の動きが鈍化しました。海外では、米国や欧州において緩やかな景気回復が続き、中国をはじめとする新興国の景気にも持ち直しの動きがみられました。
このような状況のもとで、当社グループは、ITやセンシング技術の活用により、競争力のある商品・技術・サービスの開発とその市場展開に努め、環境負荷低減、省エネルギー、生産性の向上など顧客の課題解決に貢献する提案に注力しました。
以上の結果、当社グループ全体の受注高は162,115百万円(前年同期比1.8%増)、売上高は152,086百万円(前年同期比2.2%増)となりました。利益につきましては、営業利益13,646百万円(前年同期比2.8%減)、経常利益14,104百万円(前年同期比4.3%減)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は10,144百万円(前年同期比8.9%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(水処理薬品事業)
国内では、顧客工場の操業度回復の動きがみられたことに加え、新商品・新サービスを活用した課題解決提案により新規の顧客開拓に努めた結果、受注高・売上高は増加しました。
海外では、前連結会計年度から新規連結した欧州買収事業の経営成績の連結対象期間が1カ月分増加したものの、円高が進んだことにより海外子会社の受注高・売上高の円換算額が目減りし受注高・売上高は減少しました。
この結果、当社グループの水処理薬品事業全体の受注高は61,246百万円(前年同期比1.4%減)、売上高は61,276百万円(前年同期比1.3%減)となりました。
利益につきましては、前連結会計年度に発生した欧州買収事業の取得原価の当初配分額の見直しに伴う一時的な費用がなくなったことから、営業利益は5,870百万円(前年同期比6.6%増)となりました。
(水処理装置事業)
国内では、電子産業分野においてメンテナンス・サービスの受注高は前年同期に好調だった反動もあり減少しましたが、水処理装置の受注高は大型案件の受注により大幅に増加しました。また、同分野向けの売上高は、水処理装置が減少したものの、メンテナンス・サービスは前年度受注案件の工事進捗により増加しました。
一般産業分野向けでは、水処理装置の受注高は減少しましたが、メンテナンス・サービスは民間工場向け、官公需向けともに増加しました。また、火力発電所向け水処理装置や土壌浄化において大型案件の受注がありました。同分野向けの売上高は、電力向けの水処理装置で減少したものの、その他の水処理装置やメンテナンス・サービスでは順調な工事進捗により増加しました。
海外では、受注高は、前年同期の中国及び台湾向けの大型案件受注の反動で減少しましたが、売上高は中国及び韓国の大型案件の工事進捗により増加しました。
なお、超純水供給事業の国内及び海外を合わせた売上高は、新たに契約した案件の収益計上がありましたが、契約期間満了や一部顧客との契約変更による影響があり、減少しました。
これらの結果、当社グループの水処理装置事業全体の受注高は100,868百万円(前年同期比3.9%増)売上高は90,810百万円(前年同期比4.6%増)となりました。
利益につきましては、水処理装置及びメンテナンス・サービスの増収による利益増加があったものの、超純水供給事業の減収により営業利益は7,791百万円(前年同期比8.8%減)となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は、3,680百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 主要な設備
第2四半期連結会計期間において、前連結会計年度末に計画した当連結会計年度の設備投資計画について、総額を84億円から114億円に増額修正しております、これは主に、水処理装置事業における超純水供給事業用設備の拡充に伴うものであります。