四半期報告書-第58期第2四半期(令和3年7月1日-令和3年9月30日)

【提出】
2021/11/12 13:19
【資料】
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【項目】
38項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1)経営成績に関する説明
当連結グループは、2017年度から注力してきたバリューチェーン事業をさらに強化するため、2020年度から進めている現中期経営計画「Realizing Tomorrow's Opportunities 2022」でも、お客さまとのあらゆる接点において、最先端のデジタル技術を活用することで、さらに深化したソリューションを提供すると共に、変化に強い企業体質への転換に取り組んでいます。
当第2四半期連結累計期間(2021年4月1日~2021年9月30日)の売上収益は、一部地域ではコロナの影響が続いているものの、米国・欧州を中心に回復し、新車販売・部品サービスの増加や、注力するバリューチェーン事業ではレンタル・中古車も堅調に増加し、マイニング事業も回復基調にあることから、4,736億9千2百万円(対前年同期増減率31.3%)の大幅増収となりました。
なお、8月に発表したディア アンド カンパニーとの合弁解消合意に伴い、協議期間中に暫定計上してきた米州向け売上の販売価格が決定したため、調整額111億円を当期の売上収益と各利益項目へ計上しております。
利益項目では、調整後営業利益(売上収益から、売上原価並びに販売費及び一般管理費の額を減算して算出した指標。)は、鋼材価格を中心としたコスト増加の影響があったものの、コロナ影響からの市況回復による売上収益の増加と米州向けの販売価格決定による調整額一括計上で、大幅増益の381億2百万円(同248.3%)となり、親会社株主に帰属する四半期利益も、調整後営業利益の増加に加え、海外の持分法適用会社による投資損益の増加等により、318億8千9百万円と大幅に改善しました。
各セグメントの業績は次のとおりです。
① 建設機械ビジネス
当第2四半期連結累計期間における油圧ショベル需要は、中国市場では依然として市場の保有台数に余剰感があり前年同期を大幅に下回った一方で、中国以外の全ての主要地域で回復基調にあり、世界全体でも前年同期を上回りました。
また、マイニング需要は、新型コロナウイルスの影響下で鉱山の操業に影響を受けた現場もありましたが、操業は正常に戻りつつあり、新車・部品サービスともに回復基調にあります。
この結果、当第2四半期連結累計期間における売上収益は、コンストラクション・マイニング機械の新車販売と部品サービスを中心とするバリューチェーンの双方で伸びました。これに為替の影響等も加わり、4,306億7百万円(同34.5%)となりました。
調整後営業利益は、売上収益の増加と米州向けの販売価格決定による調整額一括計上で、346億8千5百万円(同384.5%)と大幅な増益となりました。
② ソリューションビジネス
当事業は、主としてマイニング設備及び機械のアフターセールスにおける部品サービス事業を行うBradken Pty Limited及びその子会社と、サービスソリューションを提供するH-E Parts International LLC及びその子会社で構成されています。
当第2四半期連結累計期間の売上収益は、引き続きマイニング市場は回復基調で推移し、為替の影響等も加わって、446億1千3百万円(同6.0%)となりました。一方、調整後営業利益は、鋼材価格を中心としたコスト増加の影響をうけ、34億1千7百万円(同△9.6%)に留まりました。
上記、①②の売上収益については、セグメント間調整前の数値です。
(2)財政状態の分析
[資産]
流動資産は、前連結会計年度末に比べて、4.6%、285億9千2百万円増加し、6,457億8千5百万円となりました。これは主として棚卸資産が116億8千1百万円増加したことによります。
非流動資産は、前連結会計年度末に比べて、0.8%、49億7千5百万円増加し、6,083億5千3百万円となりました。これは主として持分法で会計処理されている投資が60億8千3百万円減少したものの、有形固定資産が117億6千7百万円増加したことによります。
この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べて、2.8%、335億6千7百万円増加し、1兆2,541億3千8百万円となりました。
[負債]
流動負債は、前連結会計年度末に比べて、0.4%、15億7千2百万円増加し、3,740億2千6百万円となりました。これは主として営業債務及びその他の債務が34億2千8百万円増加したことによります。
非流動負債は、前連結会計年度末に比べて、2.0%、56億6千9百万円増加し、2,845億4千1百万円となりました。これは主としてその他の非流動負債が102億4千7百万円減少したものの、社債及び借入金が109億4千2百万円、リース負債が33億1千6百万円増加したことによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて、1.1%、72億4千1百万円増加し、6,585億6千7百万円となりました。
[資本]
資本合計は、主に利益剰余金の積み上げにより前連結会計年度末に比べて、4.6%、263億2千6百万円増加し、5,955億7千1百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの分析
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は877億3千8百万円となり、当連結会計年度期首より74億8百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
[営業活動に関するキャッシュ・フロー]
当第2四半期連結累計期間の営業活動に関するキャッシュ・フローは、四半期利益339億8千9百万円をベースに、減価償却費235億4千9百万円、売掛金、受取手形及び契約資産の減少56億5千6百万円を計上する一方、棚卸資産の増加122億6百万円、法人所得税の支払79億6千3百万円等の計上がありました。
この結果、当第2四半期連結累計期間は280億9千5百万円の収入となり、前第2四半期連結累計期間に比べて収入が96億6千9百万円減少しました。
[投資活動に関するキャッシュ・フロー]
当第2四半期連結累計期間の投資活動に関するキャッシュ・フローは、主として、有形固定資産の取得112億1百万円があったことで158億8千9百万円の支出となり、前第2四半期連結累計期間と比べて10億7千万円支出が減少しました。
これにより、営業活動に関するキャッシュ・フローと、投資活動に関するキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは122億6百万円の収入となりました。
[財務活動に関するキャッシュ・フロー]
当第2四半期連結累計期間の財務活動に関するキャッシュ・フローは、主として、短期借入金の増加63億4千1百万円があったものの、リース負債の返済58億9千5百万円、配当金の支払(非支配持分株主への配当金を含む)63億6百万円等があったことにより56億5百万円の支出となり、前第2四半期連結累計期間と比べて130億6千8百万円支出が減少しました。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当連結グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、125億4千9百万円となりました。
セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりです。
① 建設機械ビジネス
当第2四半期連結累計期間において、建設機械ビジネスの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第2四半期連結累計期間の建設機械ビジネスにおける研究開発費は、118億6百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間の主な成果は次のとおりです。
ミニショベル ZX40U-5B
② ソリューションビジネス
当第2四半期連結累計期間において、ソリューションビジネスの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第2四半期連結累計期間のソリューションビジネスにおける研究開発費は、7億4千3百万円となりました。