有価証券報告書-第114期(平成29年7月1日-平成30年6月30日)

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2018/09/27 15:41
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、設備投資が緩やかに増加し、企業収益が改善するなど、緩やかに回復してきました。米国では、個人消費や設備投資の増加などにより景気の回復が続いてきました。欧州では、消費が増加し、生産や輸出が持ち直すなど、景気は緩やかに回復してきました。中国では、各種政策効果もあり、景気に持ち直しの動きが続いてきました。
当社グループを取り巻くエレクトロニクス市場においては、データセンター向けサーバー需要の増加等によるメモリ需要の拡大を受け、半導体メモリメーカーにおける設備投資が増加しました。またフラットパネルディスプレイ(FPD)業界においては、テレビ用パネルの大型化、高精細化が進み、大型液晶パネル製造向けの設備投資が中国を中心として拡大、スマートフォン向け有機ELパネルの設備投資とともに高水準で推移しました。
その結果、当連結会計年度につきましては、受注高は2,429億80百万円(前年同期比75億20百万円(3.2%)増)、売上高は2,492億71百万円(同174億40百万円(7.5%)増)となりました。また、損益面では、営業利益は353億51百万円(同58億83百万円(20.0%)増)、経常利益は369億7百万円(同71億91百万円(24.2%)増)となりました。なお、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、当社で繰延税金資産を追加計上したことなどから、親会社株主に帰属する当期純利益は359億4百万円(同114億35百万円(46.7%)増)の大幅な増益となりました。
企業集団の事業セグメント別状況は次のとおりであります。
「真空機器事業」
真空機器事業を品目別に見ますと下記のとおりです。
(FPD及びPV製造装置)
FPD製造装置の受注高は、中国を中心としたテレビ向け大型液晶製造装置やスマートフォン向け中小型有機EL製造装置などの受注を計上しましたが、下半期の受注が一時的に低調となった影響で、前年同期を下回りました。一方、売上高は堅調に推移し、前年並みとなりました。
(半導体及び電子部品製造装置)
半導体関連は、メモリ向け投資の拡大に伴い、NANDフラッシュメモリやDRAM、次世代不揮発性メモリ向けのスパッタリング装置や自然酸化膜除去装置が増加、電子部品関連は、モバイル機器向け高機能デバイス製造装置などが堅調に推移し、前年同期を大幅に上回る受注高、売上高となりました。
(コンポーネント)
有機EL製造装置に搭載するクライオポンプをはじめ、FPD、半導体、電子部品業界や自動車関連向け真空ポンプや計測機器が堅調に推移し、受注高、売上高ともに前年同期を上回りました。
(一般産業用装置)
自動車部品製造用真空熱処理炉や漏れ検査装置などを中心に受注高、売上高ともに前年同期を上回りました。
その結果、真空機器事業の受注高は2,097億7百万円、受注残高は941億71百万円、売上高は2,166億52百万円となり、324億11百万円の営業利益となりました。
「真空応用事業」
真空応用事業を品目別に見ますと下記のとおりです。
(材料)
主に液晶ディスプレイ用スパッタリングターゲットを中心に前年同期を上回る受注、売上を計上しました。
(その他)
マスクブランクス関連は、高精細、高機能ディスプレイパネルや車載及び産業用半導体需要の増加を受け、概ね堅調に推移しました。一方、分析機器関連の売上高は前年同期に対しては低調な結果となりました。
その結果、真空応用事業の受注高は332億73百万円、受注残高は58億12百万円、売上高は326億19百万円となり、29億57百万円の営業利益となりました。
なお、上記金額には消費税等は含まれておりません。
また、当連結会計年度の財政状態は以下のとおりとなりました。
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ524億48百万円増加し、2,977億54百万円となりました。主な要因は、投資有価証券が211億73百万円増加したこと、受取手形及び売掛金が167億57百万円増加したこと、たな卸資産が88億64百万円増加したことなどであります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ32億95百万円増加し、1,436億85百万円となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金が67億37百万円増加したこと、流動負債「その他」が24億63百万円増加したこと、長期借入金が16億21百万円増加したこと、一方で、短期借入金が86億60百万円減少したことなどであります。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ491億53百万円増加し、1,540億69百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が334億37百万円増加したこと、その他の包括利益累計額が154億3百万円増加したことなどであります。
以上の結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、49.5%となりました。
②キャッシュ・フロ-の状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ67億93百万円増加し、543億48百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益、減価償却費、仕入債務の増加などのプラス要因に対し、売上債権の増加、たな卸資産の増加などのマイナス要因により、190億86百万円の収入(前期は378億18百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
研究開発投資や設備投資の増加により、有形及び無形固定資産の取得による支出が前期を大きく上回る水準となった一方で、預入期間が3か月を超える定期預金の減少による収入、投資有価証券の売却による収入などもあり、15億64百万円の支出(前期は137億13百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期借入金の減少、長期借入金の減少、配当金の支払などにより、107億34百万円の支出(前期は225億80百万円の支出)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高
(百万円)
前年同期比
(%)
真空機器事業225,782107.5
真空応用事業32,673104.5
合計258,455107.1

(注)1.金額は、販売価格をもって表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含んでおりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高
(百万円)
前年同期比
(%)
受注残高
(百万円)
前年同期比
(%)
真空機器事業209,707102.294,17193.1
真空応用事業33,273109.75,812112.5
合計242,980103.299,98394.0

(注)上記の金額には、消費税等は含んでおりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高
(百万円)
前年同期比
(%)
真空機器事業216,652108.0
真空応用事業32,619104.4
合計249,271107.5

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な品目別販売実績及び当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。
セグメントの名称品目当連結会計年度
販売高
(百万円)
割合
(%)
真空機器事業FPD及びPV製造装置108,52950.1
半導体及び電子部品製造装置51,60123.8
コンポーネント32,84715.2
一般産業用装置23,67410.9
216,652100.0
真空応用事業材料15,24646.7
その他17,37353.3
32,619100.0

3.上記の金額には、消費税等は含んでおりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本「有価証券報告書」提出日現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたって採用された重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
なお、連結財務諸表の作成にあたっては、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示情報に影響を与える見積り及び予測が必要となります。当社グループは、過去の実績や状況等を勘案し合理的な判断のもと継続的に見積り及び予測を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性により、これらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
当社グループの当連結会計年度の経営成績については、売上高は、2,492億71百万円(前連結会計年度比7.5%増)となりました。主力のFPD・PV製造装置においては、大型TV向けLCD装置(G10.5)が中国の国産化政策、地方政府の資金支援・誘致合戦により比較的高水準の投資が続いております。半導体・電子機器製造装置においてはNAND,DRAM等のメモリ市場の拡大に伴い、半導体製造装置市場も拡大、売上高が増加しました。
営業利益率は14.2%(前連結会計年度比1.5ポイント増)となり、過去最高を大きく更新いたしました。これは、売上高の増加により研究開発費を含む販売費及び一般管理費、売上原価に含まれる固定費の対売上高比率が低下したこと、主要な戦略プロダクトにおける収益性が向上したこと等によるものであります。なお、研究開発費の売上高に対する比率は前連結会計年度から0.4ポイント増加し3.3%となりましたが、研究開発費の総額は前連結会計年度から14億2百万円増加しており、将来の成長に向けた投資を引き続き強化しております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、当社グループでは売上高、営業利益、営業利益率を中期経営計画上の財務モデルにおける指標として使用しております。
平成29年8月時点において設定した平成32年6月期を想定した各指標のモデルに対する、当連結会計年度の経営成績は次のとおりであり、事業展開は順調に進捗しております。
・平成32年6月期 数値目標(平成29年8月公表) 売上高2,500億円、営業利益350億円 営業利益率14.0%
・平成30年6月期 実績 売上高2,493億円、営業利益354億円 営業利益率14.2%
平成32年6月期の数値目標を1年で達成したことから、中期経営計画で掲げる「経営基盤の強化」や「重点戦略」などの計画骨子に変更はありませんが、平成32年6月期を想定した新しい数値目標を平成30年8月9日に設定しました。具体的には、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5) 数値目標」に記載のとおりであります。
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益に対応しております。
・真空機器事業
当セグメントの当連結会計年度における事業環境は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。当セグメントの当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度比8.0%増の2,166億52百万円となりました。FPD及びPV製造装置では大型TV向け液晶製造装置の投資案件の翌期へのずれ込みにより売上高が前年度を下回りましたが、半導体及び電子機器製造装置は、メモリ需要の拡大を背景とした半導体メーカーの設備投資の増大により売上高が増加しました。コンポーネント、一般産業用装置についても、半導体をはじめとするセットメーカー等の設備投資の増加により前年度を上回る売上高となりました。
セグメント利益率については、当連結会計年度は15.0%と、前連結会計年度の13.4%から改善しました。利益率の高い半導体・電子機器製造装置、コンポーネントの売上拡大に加え、製造原価の低減活動が成果をあげたことが主な要因であります。
・真空応用事業
当セグメントの当連結会計年度における事業環境は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。当セグメントの当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度比4.4%増の326億19百万円となりました。材料では中国でのFPD・PV製造装置の本格稼働に伴い液晶用ターゲットの需要を取り込み売上高が増加しました。
セグメント利益率については、当連結会計年度は9.1%と、前連結会計年度の8.3%から改善しました。売上拡大に加え、製造原価の低減活動が成果をあげたことが主な要因であります。
財政状態の分析は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b. 資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの主な資金需要は、新たな成長戦略の足がかりとなる研究開発投資や設備投資、事業により生じる運転資金によるものであります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入金等で対応していくこととしております。

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