有価証券報告書-第102期(2024/04/01-2025/03/31)
連結会社に関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容です。
連結会社の連結財務諸表は、連結財務諸表規則第312条の規定によりIFRS会計基準に準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成に当たり必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しています。また、当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (4) 重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載しています。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において連結会社が判断したものです。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、インフレが落ち着きつつある米国の堅調な拡大、中国の景気減速、欧州の停滞等、地域により成長レベルは異なりましたが、全体として底堅さを維持しました。一方、地政学的な緊張と景気後退への懸念継続に加え、世界各国での政策の転換により、不確実性が高まっています。
① 事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況
当連結会計年度の業績について、売上収益は、アジア地域での車両販売不振や日本顧客の稼働停止に伴う車両減産があるものの、円安の進行や研究開発費の回収強化等により、7兆1,618億円(前年度比170億円増、0.2%増)となりました。営業利益は、操業度差損や部材費の高騰があるものの、円安の進行や合理化努力により、5,190億円(前年度比1,384億円増、36.4%増)、税引前利益は5,780億円(前年度比1,418億円増、32.5%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は4,191億円(前年度比1,063億円増、34.0%増)となりました。
当連結会計年度の資産については、その他の金融資産の減少等により、前連結会計年度末に比べ9,684億円減少し、8兆1,250億円となりました。
負債については、繰延税金負債の減少等により、前連結会計年度末に比べ4,108億円減少し、2兆9,361億円となりました。
資本については、有価証券の評価時価の下落等により、前連結会計年度末に比べ5,576億円減少し、5兆1,889億円となりました。
セグメント別の業績については、日本の売上収益は、日本顧客の稼働停止に伴う車両減産があるものの、円安の進行により、4兆2,164億円(前年度比501億円増、1.2%増)、営業利益は、操業度差損や部材費の高騰があるものの、前年度に計上した品質費用の引当影響や合理化努力により、2,205億円(前年度比1,354億円増、158.9%増)となりました。資産は、その他の金融資産や売却目的で保有する資産の減少等により、5兆1,214億円(前年度末比9,710億円減)となりました。
北米地域の売上収益は、電動化及び、安心・安全製品等の拡販による構成良化により、1兆8,632億円(前年度比961億円増、5.4%増)、営業利益は、操業度差損があるものの、合理化努力により、981億円(前年度比435億円増、79.8%増)となりました。資産は、棚卸資産やその他の金融資産の減少等により、9,837億円(前年度末比151億円減)となりました。
欧州地域の売上収益は、車両販売不振により、7,187億円(前年度比627億円減、8.0%減)、営業利益は、合理化努力があるものの、操業度差損や構造改革費用の発生により、87億円(前年度比223億円減、72.1%減)となりました。資産は、営業債権及びその他の債権や棚卸資産の減少等により、5,289億円(前年度末比121億円減)となりました。
アジア地域の売上収益は、車両販売不振により、1兆9,401億円(前年度比449億円減、2.3%減)、営業利益は、合理化努力があるものの、操業度差損により、1,695億円(前年度比150億円減、8.1%減)となりました。資産は、棚卸資産やその他の金融資産の減少等により、1兆7,445億円(前年度末比616億円減)となりました。
その他地域の売上収益は、1,190億円(前年度比39億円増、3.3%増)、営業利益は、223億円(前年度比25億円減、10.1%減)となりました。資産は、営業債権及びその他の債権や棚卸資産の増加等により、912億円(前年度末比22億円増)となりました。
② 生産、受注及び販売の状況
ⅰ) 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間取引については相殺消去しています。
ⅱ) 受注実績
連結会社はトヨタ自動車株式会社を始めとして、各納入先より四半期ごとに生産計画の提示を受け、連結会社の生産能力を勘案して生産計画を立てる等、すべて見込生産を行っています。
ⅲ) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注1)セグメント間の取引については相殺消去しています。
(注2)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
(2) キャッシュ・フローの状況
① キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況については、現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、営業活動により7,587億円増加、投資活動により1,219億円増加、財務活動により6,774億円減少等の結果、当連結会計年度は前連結会計年度と比べ1,971億円増加し、9,865億円となりました。
営業活動により得られた資金は、前年度の9,618億円に対し、7,587億円となり、2,031億円減少しました。この減少は、前年度と比べ税引前利益が1,418億円増加した一方、売上債権の増減額が1,613億円減少したことに加え、引当金の増減額が1,948億円減少したこと等によるものです。
投資活動により使用した、又は得られた資金は、前年度の4,595億円減少に対し、1,219億円増加となり、5,814億円増加しました。この増加は、前年度と比べ資本性金融商品の売却による収入が4,101億円増加したこと等によるものです。
財務活動により使用した資金は、前年度の4,967億円に対し、6,774億円となり、1,808億円増加しました。この増加は、前年度と比べ借入金による調達額が831億円減少したことに加え、短期借入金の純増減額が828億円減少したこと等によるものです。
当連結会計年度における有形固定資産の取得額は、前連結会計年度の3,916億円から3.0%減少し、3,801億円となりました。この減少は、注力分野への投入強化と規律ある事業運営を両立しながら投資を推進したことによるものです。
② 資本の財源及び資金の流動性について
資本の財源及び資金の流動性について、連結会社の運転資金及び設備投資資金は、主として自己資金により充当し、必要に応じて借入又は社債の発行等による資金調達を実施することを基本方針としています。
当連結会計年度は、連結会社の運転資金及び設備投資資金について、自己資金及び、借入・社債発行による資金を充当しました。
連結会社の資本的支出は、生産拡大対応、次期型化、新製品切替及び新製品開発のための研究開発投資を重点的に推進する予定であり、その財源は、上記基本方針に従ったものとする予定です。
連結会社は、その健全な財務状態、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力等により、連結会社の成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えています。
連結会社の連結財務諸表は、連結財務諸表規則第312条の規定によりIFRS会計基準に準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成に当たり必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しています。また、当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (4) 重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載しています。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において連結会社が判断したものです。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、インフレが落ち着きつつある米国の堅調な拡大、中国の景気減速、欧州の停滞等、地域により成長レベルは異なりましたが、全体として底堅さを維持しました。一方、地政学的な緊張と景気後退への懸念継続に加え、世界各国での政策の転換により、不確実性が高まっています。
① 事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況
当連結会計年度の業績について、売上収益は、アジア地域での車両販売不振や日本顧客の稼働停止に伴う車両減産があるものの、円安の進行や研究開発費の回収強化等により、7兆1,618億円(前年度比170億円増、0.2%増)となりました。営業利益は、操業度差損や部材費の高騰があるものの、円安の進行や合理化努力により、5,190億円(前年度比1,384億円増、36.4%増)、税引前利益は5,780億円(前年度比1,418億円増、32.5%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は4,191億円(前年度比1,063億円増、34.0%増)となりました。
当連結会計年度の資産については、その他の金融資産の減少等により、前連結会計年度末に比べ9,684億円減少し、8兆1,250億円となりました。
負債については、繰延税金負債の減少等により、前連結会計年度末に比べ4,108億円減少し、2兆9,361億円となりました。
資本については、有価証券の評価時価の下落等により、前連結会計年度末に比べ5,576億円減少し、5兆1,889億円となりました。
セグメント別の業績については、日本の売上収益は、日本顧客の稼働停止に伴う車両減産があるものの、円安の進行により、4兆2,164億円(前年度比501億円増、1.2%増)、営業利益は、操業度差損や部材費の高騰があるものの、前年度に計上した品質費用の引当影響や合理化努力により、2,205億円(前年度比1,354億円増、158.9%増)となりました。資産は、その他の金融資産や売却目的で保有する資産の減少等により、5兆1,214億円(前年度末比9,710億円減)となりました。
北米地域の売上収益は、電動化及び、安心・安全製品等の拡販による構成良化により、1兆8,632億円(前年度比961億円増、5.4%増)、営業利益は、操業度差損があるものの、合理化努力により、981億円(前年度比435億円増、79.8%増)となりました。資産は、棚卸資産やその他の金融資産の減少等により、9,837億円(前年度末比151億円減)となりました。
欧州地域の売上収益は、車両販売不振により、7,187億円(前年度比627億円減、8.0%減)、営業利益は、合理化努力があるものの、操業度差損や構造改革費用の発生により、87億円(前年度比223億円減、72.1%減)となりました。資産は、営業債権及びその他の債権や棚卸資産の減少等により、5,289億円(前年度末比121億円減)となりました。
アジア地域の売上収益は、車両販売不振により、1兆9,401億円(前年度比449億円減、2.3%減)、営業利益は、合理化努力があるものの、操業度差損により、1,695億円(前年度比150億円減、8.1%減)となりました。資産は、棚卸資産やその他の金融資産の減少等により、1兆7,445億円(前年度末比616億円減)となりました。
その他地域の売上収益は、1,190億円(前年度比39億円増、3.3%増)、営業利益は、223億円(前年度比25億円減、10.1%減)となりました。資産は、営業債権及びその他の債権や棚卸資産の増加等により、912億円(前年度末比22億円増)となりました。
② 生産、受注及び販売の状況
ⅰ) 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) (百万円) | 前年同期比(%) |
日本 | 3,033,414 | 102.7 |
北米 | 1,824,019 | 106.9 |
欧州 | 641,319 | 91.7 |
アジア | 1,609,772 | 97.5 |
報告セグメント計 | 7,108,524 | 101.4 |
その他 | 126,855 | 115.4 |
合計 | 7,235,379 | 101.6 |
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間取引については相殺消去しています。
ⅱ) 受注実績
連結会社はトヨタ自動車株式会社を始めとして、各納入先より四半期ごとに生産計画の提示を受け、連結会社の生産能力を勘案して生産計画を立てる等、すべて見込生産を行っています。
ⅲ) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) (百万円) | 前年同期比(%) |
日本 | 2,918,587 | 101.1 |
北米 | 1,847,879 | 105.9 |
欧州 | 646,598 | 91.1 |
アジア | 1,629,861 | 96.5 |
報告セグメント計 | 7,042,925 | 100.2 |
その他 | 118,852 | 104.2 |
合計 | 7,161,777 | 100.2 |
(注1)セグメント間の取引については相殺消去しています。
(注2)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
相手先 | 前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | ||
金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
トヨタ自動車㈱ | 1,879,018 | 26.3 | 1,902,231 | 26.6 |
(2) キャッシュ・フローの状況
① キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況については、現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、営業活動により7,587億円増加、投資活動により1,219億円増加、財務活動により6,774億円減少等の結果、当連結会計年度は前連結会計年度と比べ1,971億円増加し、9,865億円となりました。
営業活動により得られた資金は、前年度の9,618億円に対し、7,587億円となり、2,031億円減少しました。この減少は、前年度と比べ税引前利益が1,418億円増加した一方、売上債権の増減額が1,613億円減少したことに加え、引当金の増減額が1,948億円減少したこと等によるものです。
投資活動により使用した、又は得られた資金は、前年度の4,595億円減少に対し、1,219億円増加となり、5,814億円増加しました。この増加は、前年度と比べ資本性金融商品の売却による収入が4,101億円増加したこと等によるものです。
財務活動により使用した資金は、前年度の4,967億円に対し、6,774億円となり、1,808億円増加しました。この増加は、前年度と比べ借入金による調達額が831億円減少したことに加え、短期借入金の純増減額が828億円減少したこと等によるものです。
当連結会計年度における有形固定資産の取得額は、前連結会計年度の3,916億円から3.0%減少し、3,801億円となりました。この減少は、注力分野への投入強化と規律ある事業運営を両立しながら投資を推進したことによるものです。
② 資本の財源及び資金の流動性について
資本の財源及び資金の流動性について、連結会社の運転資金及び設備投資資金は、主として自己資金により充当し、必要に応じて借入又は社債の発行等による資金調達を実施することを基本方針としています。
当連結会計年度は、連結会社の運転資金及び設備投資資金について、自己資金及び、借入・社債発行による資金を充当しました。
連結会社の資本的支出は、生産拡大対応、次期型化、新製品切替及び新製品開発のための研究開発投資を重点的に推進する予定であり、その財源は、上記基本方針に従ったものとする予定です。
連結会社は、その健全な財務状態、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力等により、連結会社の成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えています。