四半期報告書-第80期第3四半期(平成27年10月1日-平成27年12月31日)
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
(1)業績の概況
当第3四半期連結累計期間の世界経済情勢は、米国が依然雇用・内需を中心に堅調さを維持していますが、資源価格の大幅下落と中国の景気減速懸念が世界経済鈍化を印象付ける動きとなっています。また、緩やかな回復を見せてきた欧州についても不透明感を増してきている状況にあります。
当社が属するエレクトロニクス市場は、スマートフォンの台数成長の伸び率が鈍化しつつも機器の高機能化による1台当たりの部品数が増加し、大きな伸びを見せた昨年に引き続き好調を維持しました。また自動車関連は安全確保や利便性向上に向けて電装品の搭載数が増加傾向にあり、台数増加に併せて電子部品需要の増加傾向が続きました。
このような市場環境のもと、当社は伸びる市場に注力し、当第3四半期連結累計期間の売上高は、円安効果(前年同四半期連結累計期間比14円82銭の円安)もあり、前年同四半期連結累計期間比22.1%増の949,487百万円となりました。
利益につきましては、生産能力の増強に伴う固定費の増加、製品価格の値下がりといった減益要因はありましたが、高付加価値の新製品の投入及び操業度益やコストダウン、円安効果により、営業利益は前年同四半期連結累計期間比46.1%増の235,414百万円、税引前四半期純利益は同32.2%増の240,023百万円、当社株主に帰属する四半期純利益は同34.2%増の176,132百万円と、大幅な増益となりました。
事業別セグメントについては、コンポーネントは売上高が627,711百万円(前年同四半期連結累計期間比16.8%増)で事業利益(※)が214,424百万円(同39.6%増)、モジュールは売上高が358,706百万円(同33.5%増)で事業利益が47,764百万円(同43.1%増)、その他は売上高が43,876百万円(同34.8%増)で事業利益が3,838百万円(同12.0%増)となりました。
(※)「事業利益」は売上高から事業に直接帰属する費用を控除した利益であります。
当第3四半期連結累計期間の製品別の売上高を前年同四半期連結累計期間と比較した概況は、以下のとおりであります。
[コンデンサ]
この区分には、積層セラミックコンデンサなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、主力の積層セラミックコンデンサが、前年に引き続きスマートフォンの好調、並びに電装化の進展により需要が増加しているカーエレクトロニクスに支えられ、大幅な伸びを示しました。
その結果、コンデンサの売上高は、前年同四半期連結累計期間に比べ13.8%増の281,842百万円となりました。
[圧電製品]
この区分には、表面波フィルタ、発振子、圧電センサ、セラミックフィルタなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、表面波フィルタが、中華圏を中心にマルチバンド対応のスマートフォンの普及が加速していることにより大きく伸長しました。またアクチュエータがHDD向けで増加したほか、超音波センサが車載向けで増加しました。
その結果、圧電製品の売上高は、前年同四半期連結累計期間に比べ36.1%増の123,606百万円となりました。
[その他コンポーネント]
この区分には、コイル、EMI除去フィルタ、コネクタ、センサ、サーミスタなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、コネクタ、EMI除去フィルタ、東光製品がスマートフォン向けで順調に増加しました。
その結果、その他コンポーネントの売上高は、前年同四半期連結累計期間に比べ8.8%増の182,517百万円となりました。
[通信モジュール]
この区分には、近距離無線通信モジュール、通信機器用モジュール、多層モジュール、多層デバイスなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、近距離無線通信モジュール及び通信機器用モジュール、多層モジュールが、スマートフォン向けを中心に大きく伸長しました。
その結果、通信モジュールの売上高は、前年同四半期連結累計期間に比べ39.3%増の318,949百万円となりました。
[電源他モジュール]
この区分には、電源などが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、電源が、アミューズメント、カーエレクトロニクス向けで減少し前年同四半期連結累計期間を下回りました。
その結果、電源他モジュールの売上高は、前年同四半期連結累計期間に比べ0.3%減の39,701百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
当第3四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加が66,356百万円、たな卸資産の増加が36,816百万円、未払税金の減少が31,129百万円となりましたが、キャッシュ・フローの源泉となる四半期純利益が176,348百万円、減価償却費が71,191百万円、未払費用及びその他の流動負債の増加が14,985百万円となったことなどにより、109,290百万円のキャッシュ・インとなりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期連結累計期間に比べ33,491百万円の減少となりました。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
当第3四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券及び投資項目の償還及び売却が50,327百万円となりましたが、設備投資が126,015百万円、有価証券及び投資項目の購入が29,388百万円、短期投資の増加が7,654百万円となったことなどにより、111,484百万円のキャッシュ・アウトとなりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期連結累計期間に比べ98,290百万円の減少となりました。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
当第3四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いが42,341百万円、長期債務の減少が9,874百万円となったことなどにより、56,874百万円のキャッシュ・アウトとなりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期連結累計期間に比べ6,399百万円の減少となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発活動に要した費用は、57,431百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当第3四半期連結累計期間の製品別の生産実績は、下表のとおりであります。
(注)1.金額は、販売価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.以下の製品別諸表については、主たる事業である電子部品並びにその関連製品の生産、受注及び販売の実績を記載しております。
4.スマートフォン向けの電子部品の需要増により、圧電製品、通信モジュールの「生産実績」、「受注高」及び「販売実績」が前年同四半期連結累計期間比で、圧電製品の「受注残高」が前連結会計年度末比で、大幅な増加となりました。
②受注状況
当第3四半期連結累計期間の製品別の受注高及び受注残高は、下表のとおりであります。
(注)1.金額は、販売価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③販売実績
当第3四半期連結累計期間の製品別の販売実績は、下表のとおりであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当第3四半期連結累計期間の世界経済情勢は、米国が依然雇用・内需を中心に堅調さを維持していますが、資源価格の大幅下落と中国の景気減速懸念が世界経済鈍化を印象付ける動きとなっています。また、緩やかな回復を見せてきた欧州についても不透明感を増してきている状況にあります。
当社が属するエレクトロニクス市場は、スマートフォンの台数成長の伸び率が鈍化しつつも機器の高機能化による1台当たりの部品数が増加し、大きな伸びを見せた昨年に引き続き好調を維持しました。また自動車関連は安全確保や利便性向上に向けて電装品の搭載数が増加傾向にあり、台数増加に併せて電子部品需要の増加傾向が続きました。
このような市場環境のもと、当社は伸びる市場に注力し、当第3四半期連結累計期間の売上高は、円安効果(前年同四半期連結累計期間比14円82銭の円安)もあり、前年同四半期連結累計期間比22.1%増の949,487百万円となりました。
利益につきましては、生産能力の増強に伴う固定費の増加、製品価格の値下がりといった減益要因はありましたが、高付加価値の新製品の投入及び操業度益やコストダウン、円安効果により、営業利益は前年同四半期連結累計期間比46.1%増の235,414百万円、税引前四半期純利益は同32.2%増の240,023百万円、当社株主に帰属する四半期純利益は同34.2%増の176,132百万円と、大幅な増益となりました。
事業別セグメントについては、コンポーネントは売上高が627,711百万円(前年同四半期連結累計期間比16.8%増)で事業利益(※)が214,424百万円(同39.6%増)、モジュールは売上高が358,706百万円(同33.5%増)で事業利益が47,764百万円(同43.1%増)、その他は売上高が43,876百万円(同34.8%増)で事業利益が3,838百万円(同12.0%増)となりました。
(※)「事業利益」は売上高から事業に直接帰属する費用を控除した利益であります。
当第3四半期連結累計期間の製品別の売上高を前年同四半期連結累計期間と比較した概況は、以下のとおりであります。
[コンデンサ]
この区分には、積層セラミックコンデンサなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、主力の積層セラミックコンデンサが、前年に引き続きスマートフォンの好調、並びに電装化の進展により需要が増加しているカーエレクトロニクスに支えられ、大幅な伸びを示しました。
その結果、コンデンサの売上高は、前年同四半期連結累計期間に比べ13.8%増の281,842百万円となりました。
[圧電製品]
この区分には、表面波フィルタ、発振子、圧電センサ、セラミックフィルタなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、表面波フィルタが、中華圏を中心にマルチバンド対応のスマートフォンの普及が加速していることにより大きく伸長しました。またアクチュエータがHDD向けで増加したほか、超音波センサが車載向けで増加しました。
その結果、圧電製品の売上高は、前年同四半期連結累計期間に比べ36.1%増の123,606百万円となりました。
[その他コンポーネント]
この区分には、コイル、EMI除去フィルタ、コネクタ、センサ、サーミスタなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、コネクタ、EMI除去フィルタ、東光製品がスマートフォン向けで順調に増加しました。
その結果、その他コンポーネントの売上高は、前年同四半期連結累計期間に比べ8.8%増の182,517百万円となりました。
[通信モジュール]
この区分には、近距離無線通信モジュール、通信機器用モジュール、多層モジュール、多層デバイスなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、近距離無線通信モジュール及び通信機器用モジュール、多層モジュールが、スマートフォン向けを中心に大きく伸長しました。
その結果、通信モジュールの売上高は、前年同四半期連結累計期間に比べ39.3%増の318,949百万円となりました。
[電源他モジュール]
この区分には、電源などが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、電源が、アミューズメント、カーエレクトロニクス向けで減少し前年同四半期連結累計期間を下回りました。
その結果、電源他モジュールの売上高は、前年同四半期連結累計期間に比べ0.3%減の39,701百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
当第3四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加が66,356百万円、たな卸資産の増加が36,816百万円、未払税金の減少が31,129百万円となりましたが、キャッシュ・フローの源泉となる四半期純利益が176,348百万円、減価償却費が71,191百万円、未払費用及びその他の流動負債の増加が14,985百万円となったことなどにより、109,290百万円のキャッシュ・インとなりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期連結累計期間に比べ33,491百万円の減少となりました。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
当第3四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券及び投資項目の償還及び売却が50,327百万円となりましたが、設備投資が126,015百万円、有価証券及び投資項目の購入が29,388百万円、短期投資の増加が7,654百万円となったことなどにより、111,484百万円のキャッシュ・アウトとなりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期連結累計期間に比べ98,290百万円の減少となりました。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
当第3四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いが42,341百万円、長期債務の減少が9,874百万円となったことなどにより、56,874百万円のキャッシュ・アウトとなりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期連結累計期間に比べ6,399百万円の減少となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発活動に要した費用は、57,431百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当第3四半期連結累計期間の製品別の生産実績は、下表のとおりであります。
生産実績 (平成27年4月1日~平成27年12月31日) | ||||
金額(百万円) | 構成比(%) | 前年同四半期連結 累計期間比(%) | ||
コンデンサ | 300,864 | 29.9 | 25.9 | |
圧電製品 | 122,922 | 12.2 | 32.4 | |
その他コンポーネント | 195,308 | 19.4 | 15.8 | |
コンポーネント計 | 619,094 | 61.5 | 23.7 | |
通信モジュール | 346,992 | 34.5 | 56.4 | |
電源他モジュール | 39,947 | 4.0 | 0.1 | |
モジュール計 | 386,939 | 38.5 | 47.8 | |
計 | 1,006,033 | 100.0 | 32.0 |
(注)1.金額は、販売価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.以下の製品別諸表については、主たる事業である電子部品並びにその関連製品の生産、受注及び販売の実績を記載しております。
4.スマートフォン向けの電子部品の需要増により、圧電製品、通信モジュールの「生産実績」、「受注高」及び「販売実績」が前年同四半期連結累計期間比で、圧電製品の「受注残高」が前連結会計年度末比で、大幅な増加となりました。
②受注状況
当第3四半期連結累計期間の製品別の受注高及び受注残高は、下表のとおりであります。
受注高 (平成27年4月1日~平成27年12月31日) | 受注残高 (平成27年12月31日現在) | ||||||
金額 (百万円) | 構成比 (%) | 前年同四半期連結累計期間比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 前連結会計年度末比 (%) | ||
コンデンサ | 279,472 | 29.3 | 10.2 | 32,697 | 25.8 | △6.8 | |
圧電製品 | 134,024 | 14.1 | 45.5 | 28,451 | 22.4 | 57.8 | |
その他コンポーネント | 180,098 | 18.9 | 5.5 | 18,324 | 14.5 | △11.7 | |
コンポーネント計 | 593,594 | 62.3 | 14.9 | 79,472 | 62.7 | 7.6 | |
通信モジュール | 319,475 | 33.5 | 34.2 | 40,848 | 32.2 | 1.3 | |
電源他モジュール | 39,514 | 4.2 | △0.2 | 6,444 | 5.1 | △2.8 | |
モジュール計 | 358,989 | 37.7 | 29.3 | 47,292 | 37.3 | 0.7 | |
計 | 952,583 | 100.0 | 19.9 | 126,764 | 100.0 | 4.9 |
(注)1.金額は、販売価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③販売実績
当第3四半期連結累計期間の製品別の販売実績は、下表のとおりであります。
販売実績 (平成27年4月1日~平成27年12月31日) | ||||
金額(百万円) | 構成比(%) | 前年同四半期連結 累計期間比(%) | ||
コンデンサ | 281,842 | 29.8 | 13.8 | |
圧電製品 | 123,606 | 13.0 | 36.1 | |
その他コンポーネント | 182,517 | 19.3 | 8.8 | |
コンポーネント計 | 587,965 | 62.1 | 16.1 | |
通信モジュール | 318,949 | 33.7 | 39.3 | |
電源他モジュール | 39,701 | 4.2 | △0.3 | |
モジュール計 | 358,650 | 37.9 | 33.5 | |
計 | 946,615 | 100.0 | 22.1 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。