四半期報告書-第81期第3四半期(平成28年10月1日-平成28年12月31日)
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
(1)業績の概況
当第3四半期連結累計期間の世界経済情勢は、米国が雇用や所得環境の改善で個人消費が増加基調を持続し景気は堅調に推移しています。一方で、欧州は金融緩和により景気回復は継続しているものの英国のEU離脱問題を含む政治的な先行き不透明要因が懸念されます。また、中国は政府の各種政策により足元では一服していますが緩やかな景気減速が続いています。
当社が属するエレクトロニクス市場は、スマートフォンの台数成長の伸び率が鈍化しつつも機器の高機能化による1台当たりの部品数増加で、継続した成長が見込まれます。また自動車関連は安全確保や利便性確保に向けて電装品の搭載数が増加し、電子部品需要が拡大する見通しです。
このように当社は、伸びる市場に注力し高機能化による汎用部品の数量増はあるものの、製品価格の下落や為替変動(前年同四半期連結累計期間比15円02銭の円高)の影響もあり、当第3四半期連結累計期間の売上高は、前年同四半期連結累計期間比8.8%減の865,934百万円となりました。
利益につきましては、原価低減の取り組みと新製品の継続的な投入を推し進めましたが、製品価格の下落、減価償却費の増加、為替変動の影響などの減益要因により、営業利益は前年同四半期連結累計期間比30.1%減の164,555百万円、税引前四半期純利益は同32.2%減の162,635百万円、当社株主に帰属する四半期純利益は同27.9%減の126,987百万円となりました。
事業別セグメントについては、コンポーネントは売上高が606,438百万円(前年同四半期連結累計期間比3.4%減)で事業利益(※)が163,320百万円(同23.8%減)、モジュールは売上高が284,937百万円(同20.6%減)で事業利益が30,128百万円(同36.9%減)、その他は売上高が29,533百万円(同32.7%減)で事業利益が3,217百万円(同16.2%減)となりました。
(※)「事業利益」は売上高から事業に直接帰属する費用を控除した利益であります。
当第3四半期連結累計期間の製品別の売上高を前年同四半期連結累計期間と比較した概況は、以下のとおりであります。
[コンデンサ]
この区分には、積層セラミックコンデンサなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、主力の積層セラミックコンデンサについて、通信機器向けは、スマートフォンの高機能化に支えられ、数量ベースでは伸びが見られましたが、為替変動及び製品価格下落の影響により金額ベースで減少しました。カーエレクトロニクス向けは、自動車の生産台数の増加と電装化の進展により需要が増加しており好調を維持しました。
その結果、コンデンサの売上高は、前年同四半期連結累計期間に比べ2.3%減の275,444百万円となりました。
[圧電製品]
この区分には、表面波フィルタ、発振子、圧電センサ、セラミックフィルタなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、中国を中心にマルチバンド対応のスマートフォンの普及で表面波フィルタの需要が依然拡大しており、大きく伸長しました。また自動車の電装化の進展により、超音波センサが大幅に増加しました。
その結果、圧電製品の売上高は、前年同四半期連結累計期間に比べ8.5%増の134,102百万円となりました。
[その他コンポーネント]
この区分には、コイル、EMI除去フィルタ、コネクタ、センサ、サーミスタなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、スマートフォン向けで、高周波コイルが増加しましたが、コネクタが採用モデルでの員数低下により減少しました。
その結果、その他コンポーネントの売上高は、前年同四半期連結累計期間に比べ7.3%減の169,264百万円となりました。
[通信モジュール]
この区分には、近距離無線通信モジュール、通信機器用モジュール、多層モジュール、多層デバイスなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、ハイエンドスマートフォン向けで、近距離無線通信モジュール、通信機器用モジュール、多層モジュールが、為替変動や当社製品採用モデルの生産量減少の影響により、非常に好調であった前年同四半期連結累計期間から減少しました。
その結果、通信モジュールの売上高は、前年同四半期連結累計期間に比べ21.2%減の251,308百万円となりました。
[電源他モジュール]
この区分には、電源などが含まれます。
当第3四半期連結累計期間の電源他モジュールの売上高は、電源が、カーエレクトロニクス向け、事務機器向けで減少し、前年同四半期連結累計期間に比べ15.4%減の33,596百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
<営業活動によるキャッシュ・フロー>当第3四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加が55,138百万円、未払税金の減少が23,511百万円、未払給与及び賞与の減少が12,307百万円となりましたが、キャッシュ・フローの源泉となる四半期純利益が127,004百万円、減価償却費が81,024百万円、未払費用及びその他の流動負債の増加が23,597百万円となったことなどにより、152,202百万円のキャッシュ・インとなりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期連結累計期間に比べ42,912百万円の増加となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>当第3四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、短期投資の減少が39,056百万円、有価証券及び投資項目の償還及び売却が29,782百万円となりましたが、設備投資が110,916百万円、有価証券及び投資項目の購入が30,351百万円となったことなどにより、108,223百万円のキャッシュ・アウトとなりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期連結累計期間に比べ3,261百万円の増加となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>当第3四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加が35,509百万円となりましたが、配当金の支払いが46,689百万円、長期債務の減少が4,540百万円となったことなどにより、15,749百万円のキャッシュ・アウトとなりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期連結累計期間に比べ41,125百万円の増加となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発活動に要した費用は、60,610百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当第3四半期連結累計期間の製品別の生産実績は、下表のとおりであります。
(注)1.金額は、販売価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.以下の製品別諸表については、主たる事業である電子部品並びにその関連製品の生産、受注及び販売の実績を記載しております。
4.急激な為替変動や得意先の生産モデルの変化、採用数減少により、通信モジュールの「生産実績」が前年同四半期連結累計期間比で、大幅な減少となりました。
②受注状況
当第3四半期連結累計期間の製品別の受注高及び受注残高は、下表のとおりであります。
(注)1.金額は、販売価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.スマートフォン、カーエレクトロニクス向けの電子部品の需要増加や、当第3四半期連結会計期間末にかけての急激な為替変動の影響もありコンデンサの「受注残高」が前連結会計年度末比で、大幅な増加となりました。
4.当第3四半期連結会計期間末にかけての急激な為替変動の影響はあったものの、得意先からの受注時期の変動や季節要因により圧電製品の「受注残高」が前連結会計年度末比で、大幅な減少となりました。
③販売実績
当第3四半期連結累計期間の製品別の販売実績は、下表のとおりであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当第3四半期連結累計期間の世界経済情勢は、米国が雇用や所得環境の改善で個人消費が増加基調を持続し景気は堅調に推移しています。一方で、欧州は金融緩和により景気回復は継続しているものの英国のEU離脱問題を含む政治的な先行き不透明要因が懸念されます。また、中国は政府の各種政策により足元では一服していますが緩やかな景気減速が続いています。
当社が属するエレクトロニクス市場は、スマートフォンの台数成長の伸び率が鈍化しつつも機器の高機能化による1台当たりの部品数増加で、継続した成長が見込まれます。また自動車関連は安全確保や利便性確保に向けて電装品の搭載数が増加し、電子部品需要が拡大する見通しです。
このように当社は、伸びる市場に注力し高機能化による汎用部品の数量増はあるものの、製品価格の下落や為替変動(前年同四半期連結累計期間比15円02銭の円高)の影響もあり、当第3四半期連結累計期間の売上高は、前年同四半期連結累計期間比8.8%減の865,934百万円となりました。
利益につきましては、原価低減の取り組みと新製品の継続的な投入を推し進めましたが、製品価格の下落、減価償却費の増加、為替変動の影響などの減益要因により、営業利益は前年同四半期連結累計期間比30.1%減の164,555百万円、税引前四半期純利益は同32.2%減の162,635百万円、当社株主に帰属する四半期純利益は同27.9%減の126,987百万円となりました。
事業別セグメントについては、コンポーネントは売上高が606,438百万円(前年同四半期連結累計期間比3.4%減)で事業利益(※)が163,320百万円(同23.8%減)、モジュールは売上高が284,937百万円(同20.6%減)で事業利益が30,128百万円(同36.9%減)、その他は売上高が29,533百万円(同32.7%減)で事業利益が3,217百万円(同16.2%減)となりました。
(※)「事業利益」は売上高から事業に直接帰属する費用を控除した利益であります。
当第3四半期連結累計期間の製品別の売上高を前年同四半期連結累計期間と比較した概況は、以下のとおりであります。
[コンデンサ]
この区分には、積層セラミックコンデンサなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、主力の積層セラミックコンデンサについて、通信機器向けは、スマートフォンの高機能化に支えられ、数量ベースでは伸びが見られましたが、為替変動及び製品価格下落の影響により金額ベースで減少しました。カーエレクトロニクス向けは、自動車の生産台数の増加と電装化の進展により需要が増加しており好調を維持しました。
その結果、コンデンサの売上高は、前年同四半期連結累計期間に比べ2.3%減の275,444百万円となりました。
[圧電製品]
この区分には、表面波フィルタ、発振子、圧電センサ、セラミックフィルタなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、中国を中心にマルチバンド対応のスマートフォンの普及で表面波フィルタの需要が依然拡大しており、大きく伸長しました。また自動車の電装化の進展により、超音波センサが大幅に増加しました。
その結果、圧電製品の売上高は、前年同四半期連結累計期間に比べ8.5%増の134,102百万円となりました。
[その他コンポーネント]
この区分には、コイル、EMI除去フィルタ、コネクタ、センサ、サーミスタなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、スマートフォン向けで、高周波コイルが増加しましたが、コネクタが採用モデルでの員数低下により減少しました。
その結果、その他コンポーネントの売上高は、前年同四半期連結累計期間に比べ7.3%減の169,264百万円となりました。
[通信モジュール]
この区分には、近距離無線通信モジュール、通信機器用モジュール、多層モジュール、多層デバイスなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、ハイエンドスマートフォン向けで、近距離無線通信モジュール、通信機器用モジュール、多層モジュールが、為替変動や当社製品採用モデルの生産量減少の影響により、非常に好調であった前年同四半期連結累計期間から減少しました。
その結果、通信モジュールの売上高は、前年同四半期連結累計期間に比べ21.2%減の251,308百万円となりました。
[電源他モジュール]
この区分には、電源などが含まれます。
当第3四半期連結累計期間の電源他モジュールの売上高は、電源が、カーエレクトロニクス向け、事務機器向けで減少し、前年同四半期連結累計期間に比べ15.4%減の33,596百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
<営業活動によるキャッシュ・フロー>当第3四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加が55,138百万円、未払税金の減少が23,511百万円、未払給与及び賞与の減少が12,307百万円となりましたが、キャッシュ・フローの源泉となる四半期純利益が127,004百万円、減価償却費が81,024百万円、未払費用及びその他の流動負債の増加が23,597百万円となったことなどにより、152,202百万円のキャッシュ・インとなりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期連結累計期間に比べ42,912百万円の増加となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>当第3四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、短期投資の減少が39,056百万円、有価証券及び投資項目の償還及び売却が29,782百万円となりましたが、設備投資が110,916百万円、有価証券及び投資項目の購入が30,351百万円となったことなどにより、108,223百万円のキャッシュ・アウトとなりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期連結累計期間に比べ3,261百万円の増加となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>当第3四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加が35,509百万円となりましたが、配当金の支払いが46,689百万円、長期債務の減少が4,540百万円となったことなどにより、15,749百万円のキャッシュ・アウトとなりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同四半期連結累計期間に比べ41,125百万円の増加となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発活動に要した費用は、60,610百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当第3四半期連結累計期間の製品別の生産実績は、下表のとおりであります。
生産実績 (平成28年4月1日~平成28年12月31日) | ||||
金額(百万円) | 構成比(%) | 前年同四半期連結 累計期間比(%) | ||
コンデンサ | 270,837 | 32.0 | △10.0 | |
圧電製品 | 140,525 | 16.6 | 14.3 | |
その他コンポーネント | 164,168 | 19.4 | △15.9 | |
コンポーネント計 | 575,530 | 68.0 | △7.0 | |
通信モジュール | 237,661 | 28.0 | △31.5 | |
電源他モジュール | 33,706 | 4.0 | △15.6 | |
モジュール計 | 271,367 | 32.0 | △29.9 | |
計 | 846,897 | 100.0 | △15.8 |
(注)1.金額は、販売価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.以下の製品別諸表については、主たる事業である電子部品並びにその関連製品の生産、受注及び販売の実績を記載しております。
4.急激な為替変動や得意先の生産モデルの変化、採用数減少により、通信モジュールの「生産実績」が前年同四半期連結累計期間比で、大幅な減少となりました。
②受注状況
当第3四半期連結累計期間の製品別の受注高及び受注残高は、下表のとおりであります。
受注高 (平成28年4月1日~平成28年12月31日) | 受注残高 (平成28年12月31日現在) | ||||||
金額 (百万円) | 構成比 (%) | 前年同四半期連結累計期間比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 前連結会計年度末比 (%) | ||
コンデンサ | 291,943 | 33.2 | 4.5 | 51,128 | 35.4 | 47.6 | |
圧電製品 | 119,090 | 13.6 | △11.1 | 19,837 | 13.8 | △43.1 | |
その他コンポーネント | 171,580 | 19.5 | △4.7 | 21,113 | 14.6 | 12.3 | |
コンポーネント計 | 582,613 | 66.3 | △1.8 | 92,078 | 63.8 | 4.3 | |
通信モジュール | 260,968 | 29.7 | △18.3 | 45,304 | 31.4 | 27.1 | |
電源他モジュール | 34,577 | 4.0 | △12.5 | 6,989 | 4.8 | 16.3 | |
モジュール計 | 295,545 | 33.7 | △17.7 | 52,293 | 36.2 | 25.5 | |
計 | 878,158 | 100.0 | △7.8 | 144,371 | 100.0 | 11.1 |
(注)1.金額は、販売価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.スマートフォン、カーエレクトロニクス向けの電子部品の需要増加や、当第3四半期連結会計期間末にかけての急激な為替変動の影響もありコンデンサの「受注残高」が前連結会計年度末比で、大幅な増加となりました。
4.当第3四半期連結会計期間末にかけての急激な為替変動の影響はあったものの、得意先からの受注時期の変動や季節要因により圧電製品の「受注残高」が前連結会計年度末比で、大幅な減少となりました。
③販売実績
当第3四半期連結累計期間の製品別の販売実績は、下表のとおりであります。
販売実績 (平成28年4月1日~平成28年12月31日) | ||||
金額(百万円) | 構成比(%) | 前年同四半期連結 累計期間比(%) | ||
コンデンサ | 275,444 | 31.9 | △2.3 | |
圧電製品 | 134,102 | 15.5 | 8.5 | |
その他コンポーネント | 169,264 | 19.6 | △7.3 | |
コンポーネント計 | 578,810 | 67.0 | △1.6 | |
通信モジュール | 251,308 | 29.1 | △21.2 | |
電源他モジュール | 33,596 | 3.9 | △15.4 | |
モジュール計 | 284,904 | 33.0 | △20.6 | |
計 | 863,714 | 100.0 | △8.8 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。