有価証券報告書-第58期(平成30年1月1日-平成30年12月31日)

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2019/03/29 9:37
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
イ 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ989百万円(5.6%)減少の16,615百万円、負債は、前連結会計年度末に比べ1,384百万円(22.4%)減少の4,794百万円、純資産は、前連結会計年度末に比べ394百万円(3.5%)増加の11,820百万円となりました。
ロ 経営成績
当連結会計年度における世界経済は、好調な米国経済を下支えとして景気は堅調に推移したものの、米中貿易摩擦やユーロ圏の政治不安、財政悪化などの影響により不確実性リスクが懸念される状況で推移いたしました。
一方、日本経済におきましては、相次ぐ自然災害による個人消費や輸出の一時的な押し下げがあったものの、企業収益が過去最高を記録する中で設備投資の増加、雇用・所得環境の改善による個人消費の持ち直しなどにより堅調に推移いたしました。
このような事業環境の下、当社グループにつきましては、建設業界における慢性的な人手不足や電子部品の入手難及び価格高騰等により市場が厳しさを増す中、「安心を創造し人と社会をつなぐ企業を目指す」を企業ビジョンに掲げ、「持続的な成長の実現」に向け、差別化された高付加価値製品の開発、販売に注力することにより、収益力を高め企業価値の向上を図ってまいりました。また、生産拠点である長野工場におきましては、新生産管理システムを導入し管理面での強化を図ったほか、生産工程見直し、設備入替等により作業効率の改善にも取り組んでまいりました。更に、半導体製造装置用熱板工程におきましては、受注量増加に向けた施策として計量法に基づく日本の校正事業者登録制度であるJCSS(Japan Calibration Service System)規格も取得いたしました。
しかしながら、PWBA部門における事業環境が依然として厳しく、受注高は11,629百万円(前期比21.7%減)、売上高は12,542百万円(前期比12.3%減)となりました。
利益面におきましては、収益性の高い製品の販売による売上総利益率の上昇、販売費及び一般管理費の削減などにより収益性がさらに向上したことにより営業利益は1,424百万円(前期比1.5%増)、経常利益は1,497百万円(前期比1.4%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は政策保有株式の一部売却による売却益等により1,169百万円(前期比3.6%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ、1,093百万円減少し4,620百万円となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フローの状況)
当連結会計年度の営業活動によって得られた資金は454百万円(前期比877百万円減)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1,654百万円及び仕入債務の減少967百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フローの状況)
当連結会計年度の投資活動の結果使用した資金は1,057百万円(前期比994百万円増)となりました。これは主に有価証券及び投資有価証券の取得による支出822百万円、有形固定資産及びソフトウェアの取得による支出254百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フローの状況)
当連結会計年度の財務活動の結果使用した資金は449百万円(前期比86百万円増)となりました。これは主に配当金の支払323百万円及び有利子負債の減少126百万円によるものであります。

(キャッシュ・フロー指標の推移)
平成27年12月期平成28年12月期平成29年12月期平成30年12月期
自己資本比率(%)57.363.064.971.1
時価ベースの株主資本比率(%)53.948.255.252.7
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)0.60.70.82.0
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)117.2109.3124.452.6

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を採用しております。
③ 生産、受注及び販売の実績
イ 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)
SSP部門1,066,851126.8
サーマル部門1,262,161109.0
メディカル部門1,706,727134.7
PWBA部門4,800,05576.0
合計8,835,79692.2
備考(SSP部門)
上記生産実績の外、防災設備工事の施工高は下記のとおりであります。
4,244,06888.3

(注)1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 SSP部門の生産高には、防災設備工事で使用する機器も含まれております。
4 防災設備工事の施工高は、当期完成工事高+次期繰越施工高-前期繰越施工高を記載しております。
5 繰越施工高は、未成工事支出金より推定したものであります。
ロ 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
SSP部門4,199,69174.71,908,95168.5
サーマル部門1,256,85995.5163,22980.7
メディカル部門1,634,191107.7340,294109.2
PWBA部門4,538,46571.0160,15687.2
合計11,629,20878.32,572,63273.8

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 SSP部門には、完成工事高も含まれております。
ハ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
SSP部門5,079,44596.8
サーマル部門1,295,903102.6
メディカル部門1,605,404114.2
PWBA部門4,561,99271.4
合計12,542,74687.7

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 SSP部門には、完成工事高も含まれております。
3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
東レ・メディカル株式会社1,266,3608.91,486,48411.9
Fuji Xerox of Shenzhen Ltd.2,833,39219.81,406,01311.2

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、当社グループが採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。また、この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、不確実性あるいはリスクが内在しているため、将来生じる実際の結果と異なる可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ 経営成績の分析
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
SSP(Safety Security Protection)部門
当該部門におきましては、首都圏における大規模再開発プロジェクトやリニューアル案件が堅調に推移したものの、深刻な人手不足や一部工事の遅延等が発生するなど厳しい事業環境で推移いたしました。また、電力等の基幹産業向け防災設備案件についても、計画の遅延や工事中断により予定していた案件の成約及び完成に遅延が生じ、次年度以降へ持ち越しとなる案件が発生いたしました。
一方、産業用検知器や防爆型感知器については、近年の企業の防災意識の高まりによる需要増から受注及び出荷は堅調に推移いたしました。
以上の結果、受注高は4,199百万円(前期比25.3%減)、売上高は5,079百万円(前期比3.2%減)となりました。
当該部門では、前連結会計年度から持ち越しとなっている案件を含め、引続き電力等の基幹産業向け防災設備の受注に注力するほか、特定客先向けの産業用検知器や防爆型感知器などの拡販を行ってまいります。前連結会計年度よりも更に差別化された防災対策の製品や防災システムの販売を推進し、改修工事案件や一般向けの消火設備工事に対する販売及び施工体制を強化することにより増収・増益を見込んでおります。
サーマル部門
当該部門におきましては、主要取引先の多くが属する半導体業界で、第3四半期連結会計期間以降、メモリーの増産による価格下落が始まったことなどにより、若干の需要減速で推移いたしました。このような状況の下、当社主力製品である半導体製造装置用のセンサーは厳しい価格競争により前連結会計年度並みに推移いたしましたが、熱板につきましては、韓国、中国等の東アジア地域における設備投資需要の増加により出荷が増加いたしました。
以上の結果、受注高は1,256百万円(前期比4.5%減)、売上高は1,295百万円(前期比2.6%増)となりました。
当該部門では、主力製品である半導体製造装置用センサー及び熱板等はもとより、新製品である極細被覆熱電対や熱処理装置の販売にも注力した営業活動を積極的に展開することにより増収・増益を見込んでおります。
メディカル部門
当該部門におきましては、主力製品である海外向け人工腎臓透析装置は当連結会計期間においても、海外人工腎臓透析装置市場の拡大により需要が増加しているため出荷台数は、前連結会計期間を大きく上回りました。また、国内向け人工腎臓透析装置用の要素部品につきましても第3四半期連結会計期間以降、客先の需要増により出荷が増加いたしました。
以上の結果、受注高は1,634百万円(前期比7.7%増)、売上高は1,605百万円(前期比14.2%増)となりました。
当該部門では、主力製品である海外向け人工腎臓透析装置の出荷は当連結会計年度と同水準で推移すると予想され、これに加え、更なる原価低減活動を推進するほか、新製品の販売等により増収・増益を見込んでおります。
PWBA(Printed Wiring Board Assembly)部門
当該部門におきましては、産業機器市場、医療機器向け市場においては安定需要に支えられて売上を維持したものの、前連結会計年度に引き続き主要取引先である事務機器業界の需要低迷により国内及び海外子会社のプリント基板実装製品の出荷量が大幅に低迷いたしました。
以上の結果、受注高は4,538百万円(前期比29.0%減)、売上高は4,561百万円(前期比28.6%減)となりました。
当該部門では、事務機器市場の回復の兆しが見えにくいなか、既存取引先の他事業への営業展開と中国市場の新規顧客開拓活動を進めると共に、中国生産委託先との協業による生産性改善と部品購入価格改善活動による原価低減活動を推進してまいります。
このような事業環境の下、当社グループにおきましては、引き続きPWBA部門において厳しい環境が予想されますが、更なる収益性の向上を目指し、新市場への展開も視野に入れた営業部門の強化・育成、工事施工体制の強化、競争力強化のための高付加価値製品の開発及び生産設備の増強、生産工程の見直しによる原価低減等により2019年度12月期は、売上高13,260百万円、営業利益1,610百万円、経常利益1,670百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,170百万円の実現に向けて取り組んでまいります。
また、ROE(自己資本利益率)は12%以上を目標として掲げております。
ロ 財政状態の分析
(資産の状況)
当連結会計年度末の資産合計は、16,615百万円となり、前連結会計年度末17,605百万円に比べ989百万円(5.6%)減少しております。主な減少要因は、海外子会社売上減少を主要因とする「受取手形及び売掛金」618百万円(26.1%)、支払手形及び買掛金支払などによる「現金及び預金」427百万円(7.5%)及び大型仕掛案件が当期において完成したことに伴う「未成工事支出金」124百万円(20.6%)などによるものであります。
一方、主な増加要因は、工事進行基準対象物件の進捗を主要因とする「完成工事未収入金」490百万円(54.2%)によるものであります。
(負債の状況)
当連結会計年度末の負債合計は、4,794百万円となり、前連結会計年度末6,179百万円に比べ1,384百万円(22.4%)減少しております。主な減少要因は、海外子会社仕入額減少を主要因とする「支払手形及び買掛金」917百万円(32.5%)、有利子負債の削減127百万円(12.1%)及び保有株式売却と時価低下を主要因とする固定負債の「繰延税金負債」166百万円(41.8%)などによるものであります。
(純資産の状況)
当連結会計年度末の純資産合計は、11,820百万円となり、前連結会計年度末11,425百万円に比べ394百万円(3.5%)増加しております。主な増加要因は、親会社株主に帰属する当期純利益1,169百万円によるものであります。一方、主な減少要因は、配当金の支払い324百万円及び保有株式売却と時価低下による「その他有価証券評価差額金」346百万円(30.0%)などによるものであります。
ハ キャッシュ・フローの分析に基づく資本の財源及び資金の流動性について
キャッシュ・フローの分析につきましては、本報告書の「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、当社グループの事業活動における運転資金の需要の主なものは、海外子会社を含む製造業に関わる部品仕入、外注費、建設業に関わる材料仕入、外注費及び各事業における一般管理費などがあります。また、設備資金需要としましては、工場の生産設備及び全社システムのシステム投資等があります。
これらの事業活動に必要な資金は、内部資金の活用を基本としておりますが、必要に応じて金融機関からの借入又は社債の発行による資金調達も行っております。借入につきましては、金額・期間等を考慮し、必要に応じて金利スワップなどの手段を活用し、金利変動リスクに備えます。また、充分な手元流動性資金と金融機関の借入枠を有しているため、今後の運転資金及び投資資金需要に対しても充分対処できる状況であります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当該事項につきましては、本報告書の「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

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