有価証券報告書-第46期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/23 15:45
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当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
当連結会計年度における、当社グループを取り巻く環境は、地政学リスク、米国の通商政策の影響、それに伴う世界経済への影響等、先行き不透明な状況が続きました。
このような中、当社グループは、2028年3月期を最終年度とする3ヶ年計画「中期経営計画2025」に基づき、断熱材事業、ナノマテリアル事業を軸に、第三の事業とすべくCMC(セラミックマトリックス複合材)のマーケティングを進め、機能性材料メーカーの確立を図るべく、計画に沿った施策に取り組んでまいりました。
断熱材事業については、連結子会社・阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司及び阿爾美(蘇州)科技有限公司において、太陽光発電パネル製造向け拡散炉用ヒーターモジュール等の受注数の減少や、販売価格の下落により、前年同期の売上高を下回りました。
ナノマテリアル事業については、CNF(カーボンナノファイバー)の新製品の販売や各種用途に適した製品の提案により評価していただく業種は拡大しており、特に導電用CNF(高分散)において、顧客での高い評価を得ました。また、資源・材料販売が順調に推移したことにより、前年同期の売上高を上回りました。
CMCを手がけている事業企画室については、データの分析・蓄積・サンプル出荷を行い、防衛関連産業企業と接触を図りCMCのマーケティングを進めました。
この結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高2,372百万円(前年同期比59.1%減)となりました。利益面は、営業損失825百万円(前年同期は営業利益867百万円)、経常損失786百万円(前年同期は経常利益877百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失470百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益476百万円)となりました。
各セグメントの業績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、2024年6月末日をもって光学ドライブ生産及び関連サービスを終了したアーカイブ事業の報告セグメントを廃止しております。
断熱材事業
当事業は、連結子会社・阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司及び阿爾美(蘇州)科技有限公司において、電子部品用副資材、耐火材料及び関連製品の開発・製造・販売を行っております。また、当社でも同社製品を中心とした輸入販売を行っております。
国内は、ブランケットやブロック等の炉材、ボードや成型品の販売が増加し、更に、前期に開拓した新たな商流での売上が拡大しました。また、工業炉の新設工事案件等を受注した一方で、見込んでいた大型炉修案件が顧客側の計画変更により延期となり、結果として、前年同期の売上高及び当期の計画を下回りました。なお、翌期より建材業界に参入すべく、建材副資材において不燃材料区分での建築基準法に基づく構造方法等の認定(大臣認定)を取得しました。
連結子会社は、中国市場での太陽光発電パネル製造向け拡散炉用ヒーターモジュール等の受注数の減少に加え、販売価格の下落と原材料の高騰により収益が圧迫され、売上・利益共に減少し、前年同期の売上高及び当期の計画を下回りました。このような状況の改善を図るべく、原材料の内製化や、阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司の一部の機能を阿爾美(蘇州)科技有限公司に集約する等、損益分岐点を下げる施策を追加実施しましたが、初年度における効果は限定的となりました。また、新製品として、半導体用アルミナ粒子、SiO、MLCC焼成用セラミックラック、プラズマZrO2コートNiメッシュ等の生産と販売を開始し、新製品の販路拡大による収益確保に取り組みました。
以上により、断熱材事業の売上高は2,272百万円(前年同期比56.1%減)となりました。
ナノマテリアル事業
当事業は、ナノマテリアルの研究開発・製造及び販売を行っており、ナノサイズの繊維状炭素を製品化しております。また、資源・材料販売を行っております。
CNFは、製品及び有償でのサンプル品の販売を行い、国内外共に評価していただく業種は拡大しております。導電用CNF(高分散)は、顧客での高い評価を得ており、半導体用途では採用に向け進行し、電池用途では継続して評価を行っております。また、コンポジット成形品は継続的に受注しています。資源・材料販売は、受注件数が増加し順調に推移しましたが、当期本格採用を見込んでいた案件のうち2件は、顧客側の生産計画の変更により翌期の採用見通しとなったため、当期の計画を下回りました。なお、CNFにおいて2件の特許を取得、資源・材料販売においては脱中国材料の開拓を進めるとともに、本格採用に備え欧州REACH規則の登録、及びISO9001認証への追加登録を行いました。
以上により、ナノマテリアル事業の売上高は100百万円(前年同期比40.9%増)となりました。

当社グループの目標とする経営指標の進捗状況
2025年3月期
実績
2026年3月期
実績
2026年3月期
目標
売上高(百万円)5,8002,3724,539
営業利益(百万円)867△825280
営業利益率(%)14.9△34.86.2
総資産利益率(ROA)(%)4.9△5.61.7
自己資本利益率(ROE)(%)6.0△5.82.0

① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)
断熱材事業1,707,48536.7
ナノマテリアル事業6,36163.9
合計1,713,84736.8

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。これは、断熱材事業において、中国市場での太陽光発電パネル製造向け拡散炉用ヒーターモジュール等の受注が減少したことによるものであります。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
断熱材事業2,069,85265.0569,99073.8
ナノマテリアル事業99,925140.2--
合計2,169,77856.9569,99073.8

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.当連結会計年度において、受注実績に著しい変動がありました。これは、断熱材事業において、中国市場での太陽光発電パネル製造向け拡散炉用ヒーターモジュール等の受注が減少したことによるものであります。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
断熱材事業2,272,29743.9
ナノマテリアル事業100,148140.9
合計2,372,44640.9

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
蘇州伊爾賽高温无机耐材有限公司2,330,91940.2477,29620.1
天津世通器械進出口有限公司225,1483.9276,13311.6
上海肯沃奇科技有限公司1,199,29820.7198,9978.4

3.蘇州伊爾賽高温无机耐材有限公司及び天津世通器械進出口有限公司の社名は中国語簡体字を含んでいるため、日本語常用漢字で代用しております。
4.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、断熱材事業において、中国市場での太陽光発電パネル製造向け拡散炉用ヒーターモジュール等の受注が減少したことによるものであります。
(2)財政状態
当連結会計年度末における財政状態については、以下のとおりであります。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べて19.2%減少し、6,071百万円となりました。これは、主として断熱材事業の販売減少による受取手形、現金及び預金、売掛金の減少等によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べて9.1%増加し、2,372百万円となりました。これは、主として連結子会社・阿爾美(蘇州)科技有限公司での設備投資による機械装置及び運搬具の増加等によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べて54.3%減少し、463百万円となりました。これは、主として短期借入金、未払法人税等、前受金、その他の未払金の減少等によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べて83.8%減少し、75百万円となりました。これは、主として繰延税金負債の減少等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べて3.7%減少し、7,904百万円となりました。これは、主として為替換算調整勘定の増加、親会社株主に帰属する当期純損失の計上に伴う利益剰余金の減少等によるものであります。
財政状態に関しましては、棚卸資産の削減、固定資産の効率化及び売上債権の早期回収が各セグメントに共通する課題であると認識しており、資産効率の改善に向け、注力してまいります。
(3)キャッシュ・フロー
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは501百万円(前年同期比42.2%減)となりました。これは、主として税金等調整前当期純損失の計上及び売上債権の増加、棚卸資産の減少等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは△744百万円(前連結会計年度は△698百万円)となりました。これは、主として定期預金の預入による支出の増加、事業用資産である有形固定資産の取得による支出の減少等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは△366百万円(前連結会計年度は△76百万円)となりました。これは、主として短期借入金の減少、自己株式の取得を行わなかったことによるものであります。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は3,280百万円(前年同期比14.6%減)となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下のとおりであります。
当社グループは、財務基盤の強化については、収益力及び資産効率の向上によることを基本としております。当連結会計年度の運転資金及び設備投資資金等につきましては、内部資金及び銀行からの借入による間接金融の手段により調達しております。
資金の流動性については、事業規模に応じた現金及び現金同等物の適正額を維持することとしており、当社グループにおいては、資金の流動性の確保を目的として、主要取引銀行と当座貸越契約等を締結しております。
当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の実績
2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期
自己資本比率(%)62.758.277.484.793.6
時価ベースの自己資本比率
(%)
64.1124.5223.660.272.1
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)△269.8176.918.862.935.8
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)△86.176.3380.5108.772.6

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※ キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを利用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
なお、当社は、2017年3月期から2026年3月期までの個別業績において、10期連続の営業損失を計上しております。
これにより、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していると認識しており、「3 事業等のリスク」において、重要事象等が存在する旨及びその内容を記載しております。
しかしながら、当該事象又は状況を解消し、又は改善するための対応策として、「中期経営計画2026」を策定し、これを反映した事業計画に基づく翌事業年度の資金計画による評価を実施した結果、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
(4)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、連結会計年度末における資産・負債及び連結会計年度の収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについて、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因に基づき判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
当社グループの重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

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