四半期報告書-第42期第3四半期(令和3年10月1日-令和3年12月31日)

【提出】
2022/02/14 15:00
【資料】
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【項目】
41項目
(1)財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、2024年3月期を最終年度とする「中期経営計画2021」の達成に向けた取り組みを推進し、事業構造改革のスピードを上げ、機能性材料メーカーへの転換を目指しております。
当社グループの当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高2,240百万円(前年同四半期比16.9%増)となりました。利益面は、営業損失6百万円(前年同四半期は営業損失7百万円)、経常利益8百万円(前年同四半期は経常損失15百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失34百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失50百万円)となり、ほぼ計画どおりに進捗しております。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等の適用による四半期連結財務諸表に与える影響はありません。
各セグメントの業績は次のとおりであります。
断熱材事業
当事業は、連結子会社・阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司において、電子部品用副資材、耐火材料及び関連製品の開発・製造・販売を行っております。また、当社でも同社製品を中心とした輸入販売を行っております。
国内は、工事案件の受注に伴い、炉材の販売が順調に増加しました。また、高付加価値商品の販売にも注力し、高温窯道具である棚板を、日本国内の商流を通じて新規開拓した海外の顧客へ販売を開始し、定期的に受注しております。その結果、前年同四半期の売上及び当四半期の計画を上回りました。
阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司は、高温窯道具である棚板の販売が前年同四半期比約170%増と、売上構成比率は低いものの伸張していることや、産業炉や異型成形品の販売が増加し、前年同四半期の売上及び当四半期の計画を上回りました。
以上により、断熱材事業の売上高は1,492百万円(前年同四半期比21.6%増)となりました。
アーカイブ事業
当事業は、重要な情報を長期に亘って保存及び利用するための長期保存用光ドライブと長期保存用光ディスクの販売を行う「アーカイブ」と、産業用及びAV機器用光ドライブの開発・製造・販売を行う「ストレージソリューション」が含まれます。
アーカイブは、企業活動によって得られた過去の蓄積データの長期保存と、保管コスト削減を目的とした需要に対し、長期保存用光ドライブ及び長期保存用光ディスクを起点としたソリューション提案を行い、長期保存用光ドライブの販売が医療機器向けを中心に順調に増加していることや、写真プリント店の端末向けの販売も伸張し、前年同四半期の売上及び当四半期の計画を上回りました。
ストレージソリューションは、産業機器用光ドライブの販売において、国内及び東アジア向けが減少しましたが、米国向けでBlu-rayドライブの需要が高まり、また、物流停滞の不安から前倒し受注が続いている米国及び欧州向けが増加したこと等により、前年同四半期の売上及び当四半期の計画を上回りました。
以上により、アーカイブ事業の売上高は702百万円(前年同四半期比10.1%増)となりました。
インダストリアルソリューション事業
当事業は、オーディオ・ビデオ機器やコンピュータ周辺機器等の規準及び調整用テストディスク等の開発・製造・販売を行っております。
主要顧客であるカーオーディオ・カーナビ等の車載機器メーカー向けの販売が、テストメディア使用量の減少等の影響により、前年同四半期の売上及び当四半期の計画を下回りました。また、AV機器市場及びPC市場においても、光ディスク以外の媒体への移行が引き続き進んでいることから、需要は減少しました。
以上により、インダストリアルソリューション事業の売上高は38百万円(前年同四半期比18.9%減)となりました。
その他事業
当事業は、ナノマテリアルの研究開発・製造及び販売を行う「ナノマテリアル事業」が主な事業となっております。
ナノマテリアル事業は、粉末状の炭素繊維を製品化しております。
有償でのサンプル販売を行い、サンプル評価が進展していく中で、特に航空・宇宙、自動車、インフラ産業等からの強い引き合いをいただくようになってきており、航空・宇宙産業の有力企業と共同開発の契約締結や、自動車産業の有力企業と秘密保持協定の延長が合意されました。国内・海外共に幅広い業種へのサンプル出荷件数が増加し、一企業で複数の用途を検討される顧客も増えていること等により、前年同四半期の売上を上回りましたが、当四半期の計画は下回りました。
なお、東村山事業所の開設により、開発案件の増加対応や研究開発及び試作サイクルのスピードアップを実現しております。また、顧客からの生産工程・品質管理体制などの監査要求対応も進めております。
以上により、その他事業の売上高は7百万円(前年同四半期比133.0%増)となりました。
当第3四半期連結会計期間末における財政状態については、以下のとおりであります。
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、現金及び預金並びに有形固定資産の増加等により、前連結会計年度末と比べて589百万円増加し、4,064百万円となりました。負債は、短期借入金の減少、長期借入金の増加等により、前連結会計年度末と比べて419百万円増加し、1,384百万円となりました。純資産は、利益剰余金が減少、新株予約権の権利行使による資本金及び資本剰余金の増加、為替換算調整勘定の増加等により、前連結会計年度末と比べて169百万円増加し、2,679百万円となりました。
(2)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は81,063千円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況に重要な変更はありません。