有価証券報告書-第56期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/23 13:01
【資料】
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【項目】
119項目

対処すべき課題

「当社グループはグローバル市場において顧客満足を第一とし、『地に足のついた経営』を進め持続した成長を目指す」ことを基本とし、そのために以下を経営基本方針といたしております。
①すべての事業活動において「安全の確保、法令の遵守、環境保全」を最優先する。
②顧客のニーズに応え、新技術、新工法の開発と品質向上にたゆまぬ努力を傾注する。
③選択と集中を進め、自社の強みを活かした分野に経営資源を集中する。
また、当社グループでは中期経営計画として、2016年3月期に売上高200億円、営業利益率6.0%、ROA(総資産利益率)6.0%を目標としており、その目標を達成するための戦略として以下の5つを掲げ、事業基盤の強化を図ります。
①環境対応戦略
現在の市場環境は、省エネ家電(LED照明、エアコン等)の普及、低炭素社会に向けたエコカー(ハイブリッドカー・電気自動車・燃料電池車)が増加するなど、環境対応分野の成長が著しい状態にあります。当社グループは、総合的な環境対応技術(熱レス、粉レス、スペースレス)の研究開発と製品提供が可能な体制にあり、その強みを活かし、環境対応の成長分野において技術優位性を確立し、他社との差別化を推進することで省エネ家電やエコカーなどの環境関連製品への拡販を図ります。
②ボリュームゾーン戦略
現在の市場環境は、製品の低価格化が進み、成長し最多購買の見込まれる商品(ボリュームゾーン)の市場が先進国から新興国へと拡大し、生産量の大幅な増加とそれに伴う片面板需要の拡大が見込まれる状態にあります。当社グループは、片面板世界トップシェアである強みを活かし、生産技術による超品質、環境技術による差別化や販売網の拡大により片面板市場における圧倒的トップシェアの獲得を目指してまいります。
③グローバル戦略
現在の市場環境は、当社グループの顧客であるセットメーカーの開発拠点が中国をはじめとするアジア各地に移管している状態にあり、顧客の海外シフトが加速しております。当社グループでは、既存の拠点を活かし、海外展開が進んでいない両面板事業及び実装関連事業を海外グループ会社へ水平展開することにより海外での生産の拡大を目指してまいります。
④収益力強化戦略
現在の市場環境は、技術革新による販売価格の下落のスピードが速く、従来の生産体制のままでは、利益の確保が難しい状態にあります。当社グループでは、内製化率の向上、新工法の開発をはじめとする独自技術開発の推進、省人化生産ラインの導入及び購買体制の革新を進め、技術革新及びコスト対応力の強化による収益力の向上を図ってまいります。
⑤新規事業戦略
当社グループは、プリント配線板のトップメーカーとして、プリント基板事業を中心に、近年実装関連事業にも力を入れてまいりました。今後、第3の柱となる事業化のため自社の強みと市場のチャンスを背景に新市場開拓、新商品開発の検討を進め新事業の確立を目指してまいります。
次期につきましては、上記戦略を推進する上で、
①個の能力の向上による組織力の発揮
②顧客目線による事業推進
③両面事業の強化
④生産技術力強化によるプロセスの改善
⑤業務の抜本的見直しによる効率経営
を重点課題といたしまして対処していく所存であります。