有価証券報告書-第124期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/23 15:52
【資料】
PDFをみる
【項目】
155項目

有報資料

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。
(1) 経営方針、経営戦略等
① 経営方針
当社グループでは、技術と誠意を経営の根幹として、社会に役立つ価値を広く創造し、豊かな未来社会に貢献することを企業理念としている。
この企業理念のもと、“ものづくりとエンジニアリング”の知恵と先端技術を活用した製品・サービスを提供することにより、豊かな地球環境と社会・産業・生活基盤づくりに貢献する社会的存在感のある企業グループを目指すとともに、広く社会とのコミュニケーションを行い、会社情報を積極的かつ公正に開示することにより、社会から信頼される企業グループづくりに努めている。
② 経営戦略等
当社グループでは、クリーンなエネルギー・水の提供、環境保全、災害に強く豊かな街づくりを通じて、全てのステークホルダーに対する「サステナブルで、安全・安心な社会の実現に貢献するソリューションパートナー」として社会的使命を果たすことを目指して、2030年での達成を目指した長期ビジョン「Hitz 2030 Vision」を掲げるとともに、2020年度を初年度とする3か年の中期経営計画「Forward 22」を実施している。
長期ビジョン「Hitz 2030 Vision」では、世界的にSDGs(持続可能な開発目標)の概念が広がり、持続可能な開発・循環型社会の実現に向けて社会が動き出している中で、当社グループが収益性を高め持続可能な企業グループになるため、顧客への提供価値最大化による利益率の向上に取り組んでいく。クリーンなエネルギー・水に対する取組みとして、ごみ焼却発電の更なる展開、バイオマス利用システムによる発電、陸上・洋上風力発電の推進等により、CO₂削減に貢献する再生可能エネルギーの利用拡大を目指すとともに、水事業に対する国内自治体の財源不足に対応するための官民連携や、レンタル設備による災害時の緊急水需要への対応に取り組んでいく。また、環境保全、災害に強く豊かな街づくりの実現のため、ごみ焼却発電・リサイクル施設事業によるごみ処理・廃プラスチック問題への取組みを行うほか、フラップゲート式水門による津波・高潮対策や、橋梁、高速道路、水門等のインフラ設備の老朽化や自然災害対策としてのメンテナンス・遠隔監視事業の展開等に取り組んでいく。
中期経営計画「Forward 22」では、長期ビジョン「Hitz 2030 Vision」で目指す姿を見据え、2020年度から2022年度までの3か年を「収益力の強化」を推進し確実に成果をあげる期間と位置づけ、グループ全員が一丸となり、「私がやる!踏み出す一歩が未来を変える」という心構えで着実に力強く前進するべく、製品・サービスの付加価値向上、事業の選択・集中の推進とリソースの伸長分野へのシフト及び業務効率化・生産性向上による働き方改革の実現に取り組んでいる。具体的な施策は次のとおりである。
中期経営計画「Forward 22」具体的施策
1.製品・サービスの付加価値向上
(1) 先端技術の活用
データの収集・蓄積・分析の基盤整備、診断・自動オペレーション技術の開発及び当社グループの製品やサービスへのIoTやAIの組み込み提案など、先端技術を活用した新しいビジネスの創出と伸長を行う。
(2) 事業立地の転換、顧客・市場との対話の促進
社会の変化を敏感に察知し、顧客との対話を通じて求められているものを的確に捉え事業立地の転換を図り、顧客の課題を解決する新しい事業モデル、製品・サービスを提供することにより、事業領域の拡大、良質受注の確保に努める。
(3) グループ総合力の発揮
当社グループは、クリーンなエネルギー・水の提供、環境保全、災害に強く豊かな街づくりなどの事業分野別に、当社事業部門と関係会社で構成する事業グループを形成しているが、さらに共同研究開発機関等や業務提携先を加え共創型の事業グループに進化させることにより、競争力のある企業グループを実現する。
2.事業の選択・集中の推進とリソースの伸長分野へのシフト
(1) 目標管理制度の導入
事業・機種別の目標数値を重要目標達成指標(KGI)で設定するとともに、それを達成するための重要成功要因(KSF)と重要業績評価指標(KPI)を明確にした事業戦略を策定し、PDCA(Plan:計画、Do:実行、Check:評価、Action:改善)サイクル、特に「Check」と「Action」を確実に実施することにより、収益管理を徹底する。
(2) ポートフォリオ・マネジメントの一層の推進
目標管理制度による各事業・機種の目標数値の達成度と当該事業の魅力度・将来性などの事業評価を定量的、定性的に総合判断して、事業の選択と集中を推進する。
3.業務効率化・生産性向上による働き方改革の実現
(1) グループ経営管理制度の変革による業務効率化
本社共通部門のグループ統括機能(戦略企画・推進機能、コントロール機能、コンプライアンス・社会的責任遂行機能)を強化し、グループ全体を統制するとともに、当社と関係会社で持つ専門サービス提供機能をグループとして再編・効率化し、グループ全体の管理部門の人員配置の見直し、重点部門への最適配置を推進する。
(2) ものづくり事業のあり方の検討
ものづくり事業へのロボットの導入、AIの活用、生産現場のIoT革新など、スマート工場化に向けた取組みを推進し、働き方改革や収益力向上に努める。また、グループ全体で「ものづくりのあり方」を検討し、事業の改善、再構築に取り組む。
(3) 人材育成と働き方改革
人事戦略のもと、人事の重点施策にKPIを設定し、人材育成の強化、ダイバーシティ・マネジメント及びテレワークの推進など働き方改革の一層の実現に取り組む。
③ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、中期経営計画「Forward 22」の最終年度となる2022年度における計数目標として、4,000億円レベルの受注高・売上高、営業利益率5%を計画している。長期ビジョン「Hitz 2030 Vision」で示した社会的使命を果たすためには、自らも収益性を高め持続可能な企業となる必要があるため、2030年の計数目標としては、持続可能な企業を判断する指標として利益率の向上(営業利益率10%)を最優先目標に設定している。また、当社グループの目指す姿の達成状況を判断するための一つの指標として、当社グループが設計・施工している廃棄物発電、バイオマス発電、風力発電、太陽光発電などのクリーンエネルギー施設が、顧客の事業活動等を通じて貢献するCO₂排出量削減を設定している。
(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループでは、2017年度からの3年間、中期経営計画「Change & Growth」に取り組んできたが、高収益化策の推進、グループ総合力の発揮やポートフォリオ・マネジメントの推進に関して十分な成果を得るに至らず、計数目標についても、利益項目は大幅な未達成となった。この主な要因は、当社連結子会社Hitachi Zosen Inova AGの業績悪化や、ものづくり事業の収益低迷によるものであったが、中期経営計画「Forward 22」の初年度となる当連結会計年度は、営業利益、経常利益が期初計画を上回るとともに、親会社株主に帰属する当期純利益は期初計画を達成することができた。前連結会計年度において赤字工事が収束したHitachi Zosen Inova AGは収益計画を上回る成果をあげ、ものづくり事業についても業務プロセスの改善により大幅に収益が改善しており、引き続き次のとおり中期経営計画「Forward 22」の具体的施策を着実に実行することで、収益力強化を推進し、確実に成果をあげていく所存である。
① 製品・サービスの付加価値向上
IoTやAIを活用したものづくり事業のサービス化、製品・サービスの付加価値向上に取り組んでいる。既に水門、プロセス機器、フィルタープレス等では遠隔監視・診断などのサービス事業を展開し、ごみ焼却発電事業ではごみピットの状態監視、燃焼制御等の効率化などサービスの付加価値向上を行っている。今後は、他の製品・サービスでもIoTやAIの活用を進め、利益率の向上に取り組んでいく。また、全機種のIoT化に向けて、製品データの蓄積・分析のための全社共通基盤を構築していく。
② 事業の選択・集中の推進とリソースの伸長分野へのシフト
事業の選択と集中の推進として、当連結会計年度はHitachi Zosen Inova AGによるサービス事業拡大を目的としたフランスのごみ焼却発電設備のサービス・メンテナンス会社の買収、当社柏工場の売却による当社築港工場への人・設備の集約、ライニング用ゴム事業の撤退、不採算であった海外子会社の整理等を実施した。
今後は、日本政府の2050年カーボンニュートラル社会実現に伴うグリーン成長戦略においても重要分野と位置づけられる「洋上風力産業」、「水素産業」を伸長分野として、経営資源を投入し、開発、事業化を一層加速していく。なお、2021年4月1日付で水電解装置(水素発生装置)・メタネーションなどのPtG(Power to Gas)の事業化加速のため、当社にPtG事業推進室を新設した。
また、シールド掘進機事業の発展・競争力強化のため、当社と川崎重工業株式会社との共同新設分割により、両社のシールド掘進機関連事業(製造を除く。)を統合した合弁会社を設立し(2021年10月設立予定)、両社の保有するリソースを相互に補完・強化し、シナジーを発揮することで国内外の事業拡大を図るとともに、同事業を通じて社会インフラ整備に貢献できる企業を目指す。
③ 業務効率化・生産性向上による働き方改革の実現
テレワークの推進、工場・現地工事現場におけるリモートスーパーバイザーやリモート検査等、ICTの活用により、多様な働き方、業務遂行様式の変革を進めてきたが、新型コロナウイルス感染症拡大を受けて、これらの取組みが加速した。今後は、より一層のスピード感をもって、多様な働き方に対応するための制度・環境整備を進めるとともに、基幹系システムの業務革新、工場・現場におけるICT活用の拡大などのスマート工場化を推進し、生産性の高い働き方を目指していく。また、デジタル人材の育成やベテラン層の活性化、技術・技能伝承など人材の育成をあわせて行う。
また、変化の激しい経営環境、事業活動のグローバル化、事業規模拡大に伴う経営リスクの拡大と多様化に対応するため、リスク管理を強化し、安全管理の徹底に努め災害ゼロを目指すとともに、コンプライアンスの徹底、ガバナンス体制の強化、ダイバーシティ・マネジメントの推進にも引き続き取り組んでいく。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、当社グループ事業の多くを占める官需では、現時点で大きな影響は見られないが、民需が中心となる機械事業の一部において、顧客業界の設備投資の様子見などの影響が出ており、引き続き状況を注視し、影響を最小限にとどめるよう対応していく所存である。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。