四半期報告書-第198期第2四半期(平成26年7月1日-平成26年9月30日)

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2014/11/13 11:18
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文中の将来に関する事項は,当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間のわが国経済は,消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動減に加え,実質所得の低下による消費マインドの悪化などから消費や生産の一部に弱い動きもみられましたが,企業収益の改善を背景に設備投資が増加傾向にあるほか,公共投資による下支え効果もあり,緩やかな回復基調が続きました。
また,世界経済は,一部の新興国での成長の鈍化や地政学的リスクがみられるものの,好調な米国経済を中心に,全体として緩やかな回復傾向にありました。
このような事業環境下において,当社グループの当第2四半期連結累計期間の受注高は前年同期比27.7%増の7,854億円となりました。また,売上高は前年同期比12.8%増の6,161億円となりました。損益面では,営業利益は前年同期比46.5%増の289億円,経常利益は前年同期比38.4%増の323億円となり,四半期純利益についても前年同期比64.2%増の209億円となりました。(経常利益及び四半期純利益については,第2四半期連結累計期間としては過去最高益を更新)
セグメント別の状況は以下のとおりです。
⦅資源・エネルギー・環境⦆
受注高は,前年同期に大型案件の受注があったガスプロセスが減少となったものの,ボイラの増加により,前年同期比44.2%増の2,763億円となりました。
売上高は,ガスプロセス,ボイラの増収により,前年同期比20.0%増の1,662億円となりました。
営業利益は,上述の増収や為替円安の影響があったものの,ボイラにおける一部工事の低採算での受注と追加費用の発生,販管費の増加等により,前年同期比8.4%減の32億円となりました。
⦅社会基盤・海洋⦆
受注高は,水門,シールド掘進機の増加により,前年同期比40.0%増の993億円となりました。
売上高は,橋梁,海洋構造物,都市開発の増収により,前年同期比37.2%増の781億円となりました。
営業損益は,海外橋梁がおおむね順調に推移していること及び都市開発の増収により,前年同期から9億円改善し,2億円の黒字となりました。
⦅産業システム・汎用機械⦆
受注高は,昨年10月にIHIメタルテック㈱の圧延機事業を分離した影響があったものの,車両過給機,運搬機械の増加により,前年同期比8.3%増の1,994億円となりました。
売上高は,運搬機械の減収と上述の事業分離の影響があったものの,車両過給機,製紙機械が増収となり,前年同期比3.1%増の1,904億円となりました。
営業利益は,増収の影響があったものの,販管費の増加等により前年同期比23.1%減の56億円となりました。
⦅航空・宇宙・防衛⦆
受注高は,防衛機器システム,ロケットシステム・宇宙利用の減少があったものの,航空エンジンの増加により前年同期比17.1%増の1,908億円となりました。
売上高は,前年同期に艦艇用ガスタービンの引渡しがあったことの反動により防衛機器システムが減収となったものの,為替円安や民間向け航空エンジンの引渡し台数増加等により,前年同期比9.1%増の1,789億円となりました。
営業利益は,航空エンジンの増収と採算改善や費用発生の後倒し等により,前年同期比40.5%増の217億円となりました。
(2)財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末における総資産は1兆5,747億円となり,前連結会計年度末と比較して783億円増加しました。主な増加項目は,仕掛品で650億円,主な減少項目は受取手形及び売掛金で207億円です。
負債は1兆2,140億円となり,前連結会計年度末と比較して802億円増加しました。主な増加項目は前受金で260億円,退職給付に係る負債で245億円です。
純資産は3,606億円となり,前連結会計年度末と比較して18億円減少しました。これには四半期純利益209億円,剰余金の配当による減少92億円,及び退職給付会計基準等の変更に伴う利益剰余金の減少146億円が含まれています。
以上の結果,自己資本比率は,前連結会計年度末の23.1%から21.9%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下,「資金」という)の残高は,前連結会計年度末と比較して42億円増加し,668億円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって使用された資金は12億円(前年同期は215億円の獲得)となりました。主な資金の増加項目は,税金等調整前四半期純利益の計上が323億円,前受金の増加が257億円,減価償却費の計上が245億円,一方で主な資金の減少項目は,たな卸資産の増加が676億円,仕入債務の減少が198億円などです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用された資金は397億円(前年同期は310億円の使用)となりました。これは主として有形及び無形固定資産の取得による支出345億円,有価証券及び投資有価証券の取得による支出56億円などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって得られた資金は458億円(前年同期は23億円の獲得)となりました。これは主として長期借入れによる収入380億円,長期借入金の返済による支出165億円,短期借入金の増加183億円,コマーシャル・ペーパーの増加180億円などによるものです。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における,グループ全体の研究開発活動の金額は139億円です。なお,当第2四半期連結累計期間において,当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因と対処状況
当社グループの経営成績に重大な影響を与える要因としては,海外大型案件の工事進捗遅れに伴う影響が挙げられます。これに対しては,事業部門と本社部門の連携を強めて,下振れ事象のフィードバック等による再発防止に取り組んでいます。また,グローバル化が進むなか,工事を行なう国固有のリスク(カントリーリスク)の事前の確認を,これまで以上に綿密に実施するなどの対応を進めています。さらに,案件ごとのPDCAサイクルで得た知見を確実に水平展開し,プロジェクト管理体制の高度化を実現しています。
具体的な案件の進捗としては,米国のコーブポイント天然ガス液化設備の建設プロジェクトでは,本年10月に米国連邦エネルギー規制委員会から現地着工許可を取得し,現地工事の着工準備を進めています。また,トルコのイズミット湾横断橋の建設工事も,ほぼ順調に進んでおり,本年9月に南側主塔の下部構造の架設作業を実施しました。
(6)経営戦略の現状と見通し
今後のわが国経済は,消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動の影響が長期化する等の懸念があるものの,各種経済対策の効果が発現することで,引き続き緩やかな回復が期待されます。
また,世界経済は,米国における雇用・所得環境の改善に伴う成長ペースの高まりや,先進国向け輸出の緩やかな回復と内需の底堅さにより新興国の成長が続くことから,全体としては緩やかな回復が見込まれますが,その一方で,米国の金融緩和縮小による影響,欧州・中国や一部の新興国経済の減速懸念,地政学的リスクの高まり等の景気下振れ要因があり,それらの動向に注意していく必要があると考えられます。
このような状況にあって,当社グループは,昨年4月よりスタートした3か年の中期経営計画「グループ経営方針2013」に基づきグループの成長を加速する取組みを着実に進めてきました。
当第2四半期連結累計期間における主要な取組みは次のとおりです。
資源・エネルギー・環境事業では,グローバル重点国としてマーケティング活動を強化しているマレーシアにおいて,当社をリーダーとするコンソーシアムが,Jimah East Power Sdn. Bhd.(ジマ・イースト・パワー社)から,超々臨界圧石炭火力としては同国で最大容量(出力合計2,000メガワット)となる発電所の設計・調達・建設業務を受注しました。今回受注した超々臨界圧発電設備は,蒸気を超高温・超高圧化することで発電効率を高め,燃料の使用量と二酸化炭素の排出量を抑制します。本発電所は,クアラルンプールの南約60kmに位置するネグリスンビラン州ジマ地区に建設され,平成30年に1号機,翌年に2号機の商業運転開始を予定しています。マレーシアでは高い経済成長を背景に電力需要が増加し続けており,当社グループは同国を始め今後も著しい成長が見込まれる東南アジア市場において,高効率かつ優れた環境性能を有するボイラを中心とする発電機器・システムを供給していきます。
社会基盤・海洋事業では,当社グループの㈱IHIインフラシステム(以下IIS)と川田工業㈱(以下川田工業)のジョイントベンチャーが,環状2号線の臨海部区間(東京都港区汐留~江東区有明)の一部として隅田川に新設される「築地大橋」の施工を進めています。築地大橋は,全長245メートル・幅48メートルのアーチ形式の橋で,本年5月に桁の架設工事が完了しました。本架設工事にあたっては,「隅田川の航路閉鎖時間の最短性」のニーズに応えるべく,IISの堺工場と川田工業の四国工場で製作された単品ブロックを,地組立工事で3つの大ブロックにして,大型台船で海上輸送し,現地で一括架設を行いました。築地大橋は,平成27年度中の完成を目指しています。東京五輪開催に向け,都市部においてスマートな社会インフラ整備が求められる中で,当社グループはものづくり技術力を活かし,これらの要請に応えていきます。
産業システム・汎用機械事業では,グローバル市場における車両過給機の受注が堅調に推移しています。今後も,欧州系のお客さまに対して,欧州拠点で先行開発したターボを,中国や北米の拠点へと展開することにより,更なる受注増に繋げていきます。世界的な自動車の燃費規制強化を背景に車両過給機市場は成長を続けており,当社グループは高度な技術力やグローバルな生産体制を基に,世界各国で低燃費化を実現するターボチャージャーの供給を拡大していきます。
航空・宇宙・防衛事業では,本年8月に70~110席クラスのリージョナルジェット機(地域間航空機)に搭載されている民間航空エンジン「CF34」のモジュール累計出荷台数4,000台を達成し,また,10月にはBoeing777に搭載されている世界最大推力の民間航空エンジン「GE90」向け部品の累計出荷台数2,000台を達成しました。6月には,Boeing777の次世代機であるBoeing777Xに搭載される民間航空エンジン「GE9X」のエンジンプログラムへの参加を決定しており,今後も堅調な航空需要を背景として,民間航空エンジン事業の拡大を図っていきます。
「ソリューション・エンジニアリング」「高度情報マネジメント」「グローバルビジネス」の3つの「つなぐ」機能に関わる取組みとして,当社グループは本年9月に,ブラジルのリオデジャネイロ州にて,ブラジルの企業・研究機関等を招き,「第4回 Ishikawajima Technology Forum」を開催し,同国の成長を牽引する石油・ガス産業,造船・海洋産業に関連する当社グループの技術を紹介しました。ブラジルでは,Estaleiro Atlântico Sul S.A.(アトランチコスル社)への出資や,産学連携による造船・海洋産業における人材育成への取組みなどを行なっており,同国の造船・海洋産業の活性化につながる取組みを進めていきます。また,10月にはベトナムにおいて,同国の発展課題に対して幅広いソリューションを提供できることの関係者へのアピールを目的とした「IHI Forum 2014」を開催しました。今後も,同国内において橋梁事業を通じて培ったブランドを,他の事業展開につなげる取組みを進めていきます。
さらに,本年10月に,お客さまと新たなイノベーションを推進する拠点として,「IHIつなぐラボ」を横浜事業所内(横浜市磯子区)にオープンしました。「IHIつなぐラボ」は,当社グループとお客さまをつなぎ,共に発想して,新しい価値の創造を行なう場として,「展示エリア」「共想エリア」「カフェエリア」の3つのエリアで構成されています。ここでは,当社グループの製品や技術を,実際に「見て」,「聞いて」,「触れ」,そして具体例を前に共に考えることにより,お客さまの課題解決への気づきと,新たな発想が生まれる「共創」の拠点となることを目的としています。
引き続き,平成27年度経営目標の達成に向けて,今年度の重点施策である,3つの「つなぐ」機能の強化と活用による既存の事業の枠組みを超えた製品・サービスの差別化,良質な受注の安定的な確保,コスト競争力の強化やビジネスモデルの変革による収益構造の改革に取り組んでいきます。さらに,事業の集中と選択などを進めて経営資源を創出し,成長・注力事業及び主力事業に対して重点的に配分することで成長を加速していきます。
(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金・設備資金については,借入金や社債,コマーシャル・ペーパー及び自己資金により充当しています。当第2四半期連結会計期間末の有利子負債残高はリース債務を含めて4,142億円であり,前連結会計年度末と比較して564億円増加しています。この増加は主に事業活動による運転資金の増加及び投資資金の一部を外部借入等で調達したことによります。
当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物は668億円であり,主要銀行とのコミットメントライン契約や当座貸越枠,コマーシャル・ペーパーなど多様な調達手段とあわせて,十分な流動性を確保しています。
(8)経営者の問題認識と今後の方針について
当第2四半期連結累計期間において,当社グループにおける経営者の問題認識と今後の方針について,重要な変更はありません。
(注)数値表記について,億円表示は切捨て,その他は四捨五入で表示しています。

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