有価証券報告書-第90期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/24 11:59
【資料】
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【項目】
137項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)が判断したものです。
当社グループは、2021年5月に中期経営ビジョン「STEP」の進捗報告を行い「STEP2.0」として公表しました。これを機に、従来の企業指針である企業理念、経営理念、行動規範などを整理し、以下のとおり改定しました。事業環境が大きく変化する中、ありたい姿「笑顔をつくる会社」に向けて、私たちがお客様に提供する価値である「安心と愉しさ」と経営理念である ”お客様第一”を基軸に「存在感と魅力ある企業」を目指し、SUBARUを自動車と航空宇宙事業における魅力あるグローバルブランドとして持続的に成長させ、中長期的な企業価値の向上を図っていきます。
(1) ありたい姿、提供価値、経営理念
<ありたい姿>笑顔をつくる会社
<提供価値>安心と愉しさ
<経営理念>“お客様第一”を基軸に「存在感と魅力ある企業」を目指す
(2) 基本方針
<品質方針>私たちは何より品質を大切にしてお客様の信頼に応えます
1.お客様に安心して長くお使いいただける商品をお届けします
2.お客様の声に常に耳を傾け、商品とサービスに活かします
3.法令・社会規範・社内規則を遵守し、お客様に信頼される仕事をします
私たちSUBARUグループ※は、人・社会・環境の調和を目指し、
1.事業を通じて、地球環境の保護を含む様々な社会課題の解決と、持続可能な社会の実現に貢献します。
2.高品質と個性を大切にし、先進の技術で、SUBARUならではの価値を提供し続け、SUBARUグループ
に関わるすべての人々の人生を豊かにしていきます。
3.国際社会における良き企業市民として、人権および多様な価値観・個性を尊重し、すべてのステークホルダー
に誠実に向き合います。
4.従業員一人ひとりが、安全に安心して働くことができ、かつ働きがいを感じられるよう職場環境を向上させま
す。
5.国際ルールや各国・地域の法令を遵守するとともに、その文化・慣習等を尊重し、公正で透明な企業統治を行
います。
6.ステークホルダーとの対話を経営に活かすとともに、適時かつ適切に企業情報を開示します。
※ SUBARUグループ:株式会社SUBARUおよびすべての子会社
(3) 中期経営ビジョン「STEP」
自動車業界が大変革期にある中で、この大きな事業環境の変化を見極め、スピード感をもって対応していくことが必要であると認識しています。当社グループは「安心と愉しさ」の提供を通じてお客様から共感され信頼していただける存在となることを目指し、2018年7月に中期経営ビジョン「STEP」を公表し、その実現に向け2025年ビジョンとして次の3項目を掲げ、「組織風土改革」「品質改革」「SUBARUづくりの刷新」を重点取り組みとして活動を進めてきました。
<2025年ビジョン>1.個性を磨き上げ、お客様にとってDifferentな存在になる
2.お客様一人一人が主役の、心に響く事業活動を展開する
3.多様化する社会ニーズに貢献し、企業としての社会的責任を果たす
中期経営ビジョン「STEP」取り組み全体像(9Box+1)

「STEP」で掲げた重点取り組みは、確実に進捗しています。また、事業環境が変化する中で「SUBARUらしさ」を進化させることについても、「SUBARUづくりの刷新」の活動を通じて取り組んできました。そして、改めてお客様あってのSUBARUブランドであることを再認識し、お客様とともに新たな時代に向き合っていかなければならないと強く認識しています。

ありたい姿の実現に向けて
2025年の「ありたい姿」を示した中期経営ビジョン「STEP」も、2018年の発表から約3年が経過しました。
「組織風土改革」については、「個の成長」に焦点を当てた活動を推進し、従業員一人ひとりが成長や働き甲斐を実感できるよう、エンゲージメントを高めるフェーズへ移行していきます。
「品質改革」については、品質の高さはSUBARUブランドの大事な根幹、付加価値の源泉であると位置づけ、新技術への対応を含め、品質改革の取り組み結果を実績で示すフェーズを目指していきます。
「SUBARUらしさの進化」については、2020年1月の技術ミーティングで発表した死亡交通事故ゼロと脱炭素社会への貢献に向け、「安心と愉しさ」を支える技術をさらに進化させ電動化の時代においても「SUBARUらしさ」を強化していきます。
これらの取り組みを通じて「個性を磨き上げお客様にとってDifferentな存在になること」を目指し、SUBARUとお客様との深い関係性をさらに深化させていきます。また、これを機に人、社会、地球までをも笑顔にしたい、そのようなSUBARUでありたいとの想いから、「笑顔をつくる会社」をありたい姿としました。そして、お客様の生活に寄り添い、お客様とともに「愉しく持続可能な社会の実現」に向けて取り組んでいきます。
(4)SUBARUグループのCSR
当社グループは「"お客様第一"を基軸に『存在感と魅力ある企業』を目指す」という経営理念のもと、ありたい姿「笑顔をつくる会社」の実現に向け、CSR重点6領域の考え方を取り入れ、SUBARUグローバルサステナビリティ方針に基づいた取り組みを推進しています。これからも企業としての社会的責任を果たし、お客様をはじめとするステークホルダーの皆様に「安心と愉しさ」を提供していきます。

(5) 対処すべき課題
① コロナ禍での事業継続計画(BCP)への対応
当社は新型コロナウイルス感染症発生の初期から、CEOをトップとした「新型肺炎特別対策本部」を設置し、CRMOの全体統括のもと、お客様やお取引先様、当社グループの従業員の感染防止と安全確保に努めつつ、事業活動の継続への対応も行っています。
従業員の感染予防については、業務出張等往来の禁止及び抑制、大人数が集まるイベントへの参加の自粛ならびに従業員とその家族に対しての健康状態の把握や支援など、健康と安全確保を最優先に取り組んでいます。また、リスクマネジメント・コンプライアンス室、人事部、総務部、IT戦略本部等の関係部門が連携し、ITインフラの強化やコアタイムの廃止を含む就業規則の変更等ニューノーマルな執務体制への移行を進め、東京地区を中心に在宅勤務を積極的に導入し、安全確保と働き方改革の両立を行ってきました。さらに、新車発表イベント等をオンライン化することにより、感染予防だけでなく、SUBARUの提供価値をより多くのお客様に直接触れていただく機会を創出しました。今後も新型コロナウイルス感染症の状況を注視し、ステークホルダーの安全確保とSUBARUブランドの発信強化に努めていきます。
また、当社の主力である海外市場を中心に、新型コロナウイルスによる自動車需要の減少が第2四半期以降、徐々に回復する一方で、自動車業界を含む世界的な半導体不足に直面しています。当社においても、お取引先様から調達している部品の一部で供給に支障が出ており、一部の工場で2021年1月には2日間、また、2021年4月10日以降に操業を停止する等の生産調整を行いました。今後の部品の供給は不透明な状況ですが、生産する車種を柔軟に変更する等の対応で、お客様への商品の提供に努めていきます。
需要が激減した航空宇宙事業部門につきましては、事業部門を越えた一時的な人員の配置転換のほか、事業部門内における固定費の圧縮と雇用の確保の両立を強力に推進しております。今後、航空機需要が回復した際には速やかに対応します。
② 中期経営ビジョン「STEP」の推進
当社は2018年7月に発表した中期経営ビジョン「STEP」の進捗報告を2021年5月に行いました。「STEP」の各取り組みの中で重点取り組みとした「組織風土改革」「品質改革」「SUBARUづくりの刷新」について、これまでの実績と今後の取り組みの方向性は以下のとおりです。
(組織風土改革)
「意識を変え、行動を変え、会社を変える」を合言葉として、全社での活動を推進しています。具体的には「風通しの良いなんでも言える会社」を目指し、「役員講話リレー」「部長対話リレー」「職場対話」を2018年7月以来、継続して実施しています。「意識を変える」については、コロナ禍を契機としたITツールの急速な活用が追い風になった側面もあり、部門を越えたコミュニケーションが自発的に活性化しています。経営課題の共有から、外を知るための勉強会等従業員が意識を変えるための気付きの場が急速に増えました。今後は、個の成長を促し、業務のアウトプットの向上につなげることを通して、従業員一人ひとりに自らの成長や働き甲斐を実感させ、従業員とのエンゲージメントを高めるフェーズに移行していきます。
Withコロナ時代の新たな働き方にも柔軟に対応しつつ、デジタル技術やスキルアップのための人財投資も積極的に実行していきます。組織風土についても、単に「風通しの良い」だけでなく「チャレンジする風土」に変えるべく、2021年度より新人事制度を導入しました。これらの活動をさらに加速させていきます。
(品質改革)
品質改革は3つの切り口で活動を推進しています。1つ目は、品質改革の土台としての「品質最優先の意識の徹底と体制強化」。2つ目は、生産準備段階以降の領域において、不具合の流出防止を目指す「つくりの品質の改革」。この領域には市場で発生してしまった不具合に対していかに早く解決策を打つか、といったアフター領域での対応スピードも含まれます。3つ目は、初期の検討段階から開発・設計に至るプロセスを改革する「生まれの品質の改革」です。これら3つの領域での品質改革は着実に進んでいますが、まだ課題は残っており、お客様や販売店に対してその成果を十分に示すことができていない状況にあります。品質の高さはブランドの根幹であり、付加価値戦略の源泉でもあります。新技術への対応を含めてさらに活動を推し進め、必ず実績として示していきます。
(SUBARUづくりの刷新)
当社は2020年1月の技術ミーティングにおいて、「2030年死亡交通事故ゼロを目指す*」「個性と技術革新で脱炭素社会へ貢献していく」ことを発表しました。死亡交通事故ゼロに向けては予防安全、衝突安全を進化させるとともに、事故自動通報の高度化で「つながる安全」も強化し、一人でも多くの命を守ることに邁進していきます。今後は知能化をさらに進め、高度なセンシング技術とAIの判断能力を融合し、あらゆる場面での安全性を高めていきます。
また、脱炭素社会への貢献については、同ミーティングで設定したCO2削減に向けたロードマップをベースとしつつ、カーボンニュートラル実現への貢献を目指し、取り組みを加速させていきます。併せて、モーター駆動が主流となる電動化の時代においても、AWD(全輪駆動)性能、動的質感をさらに進化させることで「SUBARUらしさ」を強化していきます。
*: SUBARU乗車中の死亡事故およびSUBARUとの衝突による歩行者・自転車等の死亡事故をゼロに
③ アライアンスの深化
トヨタ自動車株式会社とは協業を通じて刺激を与えあい、切磋琢磨する関係を深化させています。
共同開発車の新型「SUBARU BRZ」及び2022年の年央ごろに販売予定のSUBARU初のグローバルEV 「SOLTERRA(ソルテラ)」は、両社の強みを持ち寄り、共通の想いである「もっといいクルマづくり」を具現化しています。
自動車業界を取り巻くイノベーションの進化が加速しており、いわゆる「CASE」領域での対応が求められています。電動化技術、コネクテッド領域、自動運転領域等では協業を深化・拡大させ、変化への柔軟な対応を図っていきます。

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