有価証券報告書-第88期(2022/01/01-2022/12/31)

【提出】
2023/03/23 9:21
【資料】
PDFをみる
【項目】
159項目
(重要な会計上の見積り)
会計上の見積りは、連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づいて合理的な金額を算出しています。当連結会計年度の連結財務諸表において使用した会計上の見積りのうち、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがあるものとして当社グループが識別した項目は以下のとおりです。
1.米国金融サービスの販売金融債権における貸倒引当金
(1) 当連結会計年度末の連結財務諸表に計上した金額
当連結会計年度末の連結貸借対照表において計上した販売金融債権に対する貸倒引当金は、17,545百万円です。
そのうち、金融サービスを提供する米国子会社であるYamaha Motor Finance Corporation, U.S.A.における販売金融債権に対する貸倒引当金は、8,322百万円です。
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りに関する内容
① 算出方法
米国子会社は、卸売金融、小売金融及びファイナンス・リースの事業ごとに、過去の貸倒実績を基礎に見積もった予想貸倒率を期末の債権残高に乗ずる方法により計上しています。そのうち、小売金融債権については、リスク特性に基づいて債権のグルーピングを行った上で、経済状況に合致した算定モデルを適用し、最近の失業率・消費者信頼感指数等のマクロ経済要因等の関連要因を考慮して予想貸倒率を算出しています。
② 主要な仮定
貸倒引当金の算出における主要な仮定は、貸倒実績にマクロ経済要因等の関連要因を考慮した予想貸倒率です。
③ 翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響
過去の貸倒実績に基づく予想貸倒率が、期末日時点での債権から生じる将来の貸倒れを正しく反映できない場合や、米国内のインフレの急激な進行等、経済状況に与える影響が想定と異なる場合は、翌連結会計年度の連結財務諸表において、貸倒引当金の追加または減額並びに追加の貸倒損失が生じる可能性があります。
2.投資有価証券(市場価格のない株式等)の評価
(1) 当連結会計年度末の連結財務諸表に計上した金額
当連結会計年度末の連結貸借対照表において計上した関係会社株式を除く投資有価証券(市場価格のない株式等)は、10,731百万円です。また、当連結会計年度の連結損益計算書において2,444百万円の市場価格のない株式等にかかる投資有価証券評価損を計上しています。
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りに関する内容
① 算出方法
当社グループは、将来のコア事業を生み出すため、新規事業開発の加速や成長事業の規模拡大に向けてスタートアップ企業・ベンチャー企業を含めた多様なパートナーに出資を行っています。その際、投資先の先端的な技術力や製品開発力に基づく超過収益力等を見込んで株式への投資を行っており、当該市場価格のない株式等を投資有価証券として計上しています。市場価格のない株式等の評価基準及び評価方法は、移動平均法による原価法によっています。ただし、1株当たり純資産額等を基礎に超過収益力等を考慮した実質価額を算定し、取得原価に比して実質価額が著しく低下した場合には取得価額を実質価額まで減額し、当該差額を評価損として計上しています。
② 主要な仮定
市場価格のない株式等の実質価額の算定に当たり考慮する超過収益力等の見積りのための主要な仮定は、将来の事業計画における開発製品により期待される事業の収益性及び新規技術や製品の開発状況です。
③ 翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響
実質価額の算定における主要な仮定である、将来の事業計画における開発製品により期待される事業の収益性及び新規技術や製品の開発状況には多くの不確実性を伴っており、事業環境の変化等に伴って事業計画の遂行が困難となった場合には、追加の評価損が発生する可能性があります。