有価証券報告書-第56期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、グループの持続的な発展と企業価値の向上を目指して、2023年3月期を最終期とする中期経営計画《GAIN-RG 2023》を策定し、連結売上高640億円、営業利益26億円を業績目標として定め、その実現を目指しております。
この取り組みの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、次のとおりであります。
当連結会計年度の売上高は、新型コロナ感染拡大による外来患者数や症例数減少の影響を受け、前連結会計年度に比べ9億90百万円減少の575億78百万円(前連結会計年度比1.7%減)となりました。利益につきましては、活動自粛に伴い販売費は減少したものの、減収影響に加え商品仕入単価の上昇により、営業利益は21億27百万円(前連結会計年度比8.1%減)となりました。また、持分法投資利益の減少や為替差損の計上により、経常利益は20億13百万円(前連結会計年度比24.6%減)となり、法人税等を加減した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は17億36百万円(前連結会計年度比12.2%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(日本)
中国向けの血液透析装置の販売のほか、薬剤調製・投与クローズドシステム「ネオシールド」の販売が増加したものの、輸液セットの販売が減少したため、売上高は408億53百万円(前連結会計年度比1.1%減)となりました。また、セグメント利益については、販売費が減少したものの、減収影響や商品仕入単価の上昇により11億67百万円(前連結会計年度比5.8%減)となりました。
(シンガポール)
北米向けのAVF針(血液透析用針)の販売や成分献血用回路の販売が減少したため、売上高は197億83百万円(前連結会計年度比3.8%減)となりました。また、セグメント利益については、減収影響に加え為替差損の計上により6億96百万円(前連結会計年度比54.0%減)となりました。
(中国)
日本向けの血液浄化回路の販売や輸液輸血関連用品の販売が増加したため、売上高は30億15百万円(前連結会計年度比9.9%増)となりました。また、セグメント利益については、新製品追加等に伴う増収増益効果により2億32百万円(前連結会計年度比692.4%増)となりました。
(フィリピン)
北米向けの成分献血用回路の販売が増加したため、売上高は29億22百万円(前連結会計年度比4.9%増)となりました。また、セグメント利益については、販売及び生産の拡大により1億44百万円(前連結会計年度比320.3%増)となりました。
(ドイツ)
血液バッグの販売が減少したため、売上高は31億40百万円(前連結会計年度比1.0%減)となりました。また、セグメント利益については、為替差損の計上により、2億21百万円(前連結会計年度比6.4%減)となりました。
(その他)
売上高は40億31百万円(前連結会計年度比20.1%減)、セグメント利益は2億10百万円(前連結会計年度比28.2%増)となりました。
なお、上記の金額には消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の財政状態の概要は次のとおりであります。
a.資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ25億18百万円増加の690億85百万円となりました。
セグメントごとの資産は、次のとおりであります。
(日本)
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ8億8百万円増加の532億36百万円となりました。この主な要因は、在庫確保に伴いたな卸資産が増加したためであります。
(シンガポール)
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ9億70百万円増加の148億19百万円となりました。この主な要因は、シンガポール政府による新型コロナ関連の補助金の受取に伴い現金及び預金が増加したためであります。
(中国)
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ71百万円増加の33億43百万円となりました。この主な要因は、在庫確保に伴いたな卸資産が増加したためであります。
(フィリピン)
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ2億51百万円増加の53億93百万円となりました。この主な要因は、売上拡大に伴いたな卸資産が増加したためであります。
(ドイツ)
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ1億24百万円減少の19億9百万円となりました。この主な要因は、親会社への配当金の支払いにより現金及び預金が減少したためであります。
(その他)
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ74百万円増加の37億42百万円となりました。
b.負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べ6億50百万円増加の225億45百万円となりました。この主な要因は、1年内返済予定の長期借入金が増加したためであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ6億54百万円減少の115億46百万円となりました。この主な要因は、流動負債への振替により長期借入金が減少したためであります。
c.純資産
純資産は、前連結会計年度末に比べ25億22百万円増加の349億93百万円となりました。この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したためであります。
なお、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ1.8ポイント上昇の50.4%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度に比べ2億14百万円増加の62億22百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、前連結会計年度に比べ1億73百万円増加の37億39百万円となりました。この主な要因は、たな卸資産の変動によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、前連結会計年度に比べ89百万円減少の32億51百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は、前連結会計年度に比べ6億51百万円減少の5億35百万円となりました。この主な要因は、借入金の収支差額によるものであります。
当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりであります。
| 第52期(2017年3月期) | 第53期(2018年3月期) | 第54期(2019年3月期) | 第55期(2020年3月期) | 第56期(2021年3月期) | |
| 自己資本比率(%) | 47.4 | 46.7 | 47.2 | 48.6 | 50.4 |
| 時価ベースの自己資本比率 (%) | 25.1 | 22.7 | 24.3 | 32.0 | 34.6 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 3.8 | 7.4 | 4.3 | 5.2 | 4.9 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 36.5 | 20.9 | 22.7 | 17.9 | 21.2 |
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後期末発行済株式総数により算出しております。
※有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
※「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)を第54期の期首から適用しており、第52期以降に係る指標については、当該会計基準を遡って適用した後の数値となっております。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 23,181 | △4.8 |
| シンガポール | 19,448 | △4.8 |
| 中国 | 2,889 | +9.7 |
| フィリピン | 2,577 | +6.5 |
| ドイツ | 121 | △22.7 |
| その他 | 1,600 | △9.4 |
| 合計 | 49,819 | △3.7 |
(注) 1 生産実績金額の算定基準は、平均販売価額によっております。
2 セグメント間の取引については、相殺消去前の金額を記載しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 7,923 | +15.3 |
| シンガポール | 12 | ― |
| 中国 | 59 | △37.5 |
| フィリピン | ― | ― |
| ドイツ | 658 | +4.1 |
| その他 | 615 | +9.3 |
| 合計 | 9,270 | +13.5 |
(注) 1 商品仕入実績金額は、仕入価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当社グループは、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 38,116 | +0.3 |
| シンガポール | 10,769 | △0.6 |
| 中国 | 1,517 | +1.7 |
| フィリピン | 15 | +189.8 |
| ドイツ | 3,128 | △1.3 |
| その他 | 4,031 | △20.1 |
| 合計 | 57,578 | △1.7 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| HAEMONETICS CORPORATION | 6,844 | 11.7 | 6,266 | 10.9 |
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
・経営成績等及びセグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する分析・検討内容、並びに中期経営計画の数値目標及び実績
「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
・経営成績に重要な影響を与える要因
「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
・キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
・資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、主として合理化設備への投資資金を営業活動によるキャッシュ・フローからの資金、及び財務活動によるキャッシュ・フローからの資金で充当します。この財務活動からの資金については、主に金融機関等からの借入を考えております。
また、株主還元については、株主各位に対する長期的かつ安定的な利益還元を基本としております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は18,504百万円であり、現金及び現金同等物の残高は6,222百万円であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。