有価証券報告書-第55期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、グループの持続的な発展と企業価値の向上を目指して、2020年3月期を最終期とする中期経営計画《GAIN 2020》を推進し、連結売上高620億円、営業利益25億円を業績目標として定め、その実現を目指してまいりました。
この取り組みの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、次のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、中国及びフィリピンにおいて一時的な稼働休止がありましたが、その当連結会計年度への影響は軽微であります。
当連結会計年度の売上高は、海外市場での販売拡大により前連結会計年度に比べ5億10百万円増加の585億69百万円(前連結会計年度比0.9%増)となりました。利益につきましては、増収効果に加え、原価率が低下したことにより、営業利益は23億14百万円(前連結会計年度比58.2%増)となりました。また、前連結会計年度に発生した為替差損やたな卸資産廃棄損が当連結会計年度において計上がなかったため、経常利益は26億72百万円(前連結会計年度比75.8%増)となり、法人税等を加減した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は19億77百万円(前連結会計年度比70.5%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(日本)
血液バッグや薬剤調製・投与クローズドシステム「ネオシールド」の販売が増加したものの、血液透析装置の販売が減少したため、売上高は413億2百万円(前連結会計年度比0.9%減)となりました。また、セグメント利益については、販売費及び一般管理費の減少に加え、子会社からの受取配当金の増加により、12億40百万円(前連結会計年度比53.5%増)となりました。
(シンガポール)
北米向けの成分献血用回路や中東向けの血液バッグの販売が増加したため、売上高は205億73百万円(前連結会計年度比2.6%増)となりました。また、セグメント利益については、増収効果に加え、為替が有利に作用したことにより、15億14百万円(前連結会計年度比40.6%増)となりました。
(中国)
フィリピンへの生産移管により日本向けの輸液セットの販売が減少したため、売上高は27億44百万円(前連結会計年度比14.6%減)となりました。また、セグメント利益については、労務費や経費の低減に努めたものの、減収影響により、29百万円(前連結会計年度比0.2%減)となりました。
(フィリピン)
日本向けの輸液セットの販売が増加したため、売上高は27億85百万円(前連結会計年度比53.8%増)となりました。また、セグメント利益については、販売拡大により固定費を吸収したため、前連結会計年度に比べ4億48百万円改善の34百万円の黒字となりました。
(ドイツ)
血液バッグの販売が増加したため、売上高は31億71百万円(前連結会計年度比1.8%増)となりました。また、セグメント利益については、為替による外貨建ての仕入取引にかかる原価の増加により、2億36百万円(前連結会計年度比20.0%減)となりました。
(その他)
売上高は50億44百万円(前連結会計年度比4.0%増)、セグメント利益は1億64百万円(前連結会計年度比0.5%減)となりました。
なお、上記の金額には消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の財政状態の概要は次のとおりであります。
a.資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ7億53百万円減少の665億67百万円となりました。
セグメントごとの資産は、次のとおりであります。
(日本)
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ5億81百万円減少の524億27百万円となりました。この主な要因は、借入金の返済により現金及び預金が減少したためであります。
(シンガポール)
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ7億61百万円増加の138億49百万円となりました。この主な要因は、売上拡大に伴い売掛金やたな卸資産が増加したためであります。
(中国)
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ2億12百万円減少の32億72百万円となりました。この主な要因は、減価償却により有形固定資産が減少したためであります。
(フィリピン)
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ83百万円増加の51億41百万円となりました。この主な要因は、売上拡大に伴い売掛金が増加したためであります。
(ドイツ)
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ2億66百万円減少の20億33百万円となりました。この主な要因は、親会社への配当金の支払いにより現金及び預金が減少したためであります。
(その他)
セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ1億1百万円減少の36億67百万円となりました。
b.負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べ7億68百万円減少の218億95百万円となりました。この主な要因は、決済に伴う支払手形及び買掛金の減少であります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ5億55百万円減少の122億1百万円となりました。この主な要因は、返済に伴う長期借入金の減少であります。
c.純資産
純資産は、前連結会計年度末に比べ5億70百万円増加の324億70百万円となりました。この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加であります。 なお、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ1.4ポイント上昇の48.6%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度に比べ12億8百万円減少の60億8百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、前連結会計年度に比べ7億87百万円減少の35億65百万円となりました。この主な要因は、仕入債務の増減額によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、前連結会計年度に比べ2億65百万円増加の33億40百万円となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得にかかる支出の増加によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は、前連結会計年度に比べ42百万円減少の11億87百万円となりました。
当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりであります。
| 第51期(2016年3月期) | 第52期(2017年3月期) | 第53期(2018年3月期) | 第54期(2019年3月期) | 第55期(2020年3月期) | |
| 自己資本比率(%) | 47.3 | 47.4 | 46.7 | 47.2 | 48.6 |
| 時価ベースの自己資本比率 (%) | 22.1 | 25.1 | 22.7 | 24.3 | 32.0 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 3.7 | 3.8 | 7.4 | 4.3 | 5.2 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 34.2 | 36.5 | 20.9 | 22.7 | 17.9 |
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後期末発行済株式総数により算出しております。
※有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
※「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)を第54期の期首から適用しており、第51期以降に係る指標については、当該会計基準を遡って適用した後の数値となっております。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 24,342 | △1.0 |
| シンガポール | 20,437 | +4.4 |
| 中国 | 2,635 | △9.4 |
| フィリピン | 2,420 | +31.3 |
| ドイツ | 157 | +48.8 |
| その他 | 1,767 | △3.5 |
| 合計 | 51,760 | +1.8 |
(注) 1 生産実績金額の算定基準は、平均販売価額によっております。
2 セグメント間の取引については、相殺消去前の金額を記載しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 6,873 | △6.6 |
| シンガポール | ― | ― |
| 中国 | 94 | △24.3 |
| フィリピン | ― | ― |
| ドイツ | 632 | +2.8 |
| その他 | 563 | +20.6 |
| 合計 | 8,164 | △4.7 |
(注) 1 商品仕入実績金額は、仕入価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当社グループは、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 38,017 | △1.6 |
| シンガポール | 10,838 | +9.4 |
| 中国 | 1,492 | △4.4 |
| フィリピン | 5 | ― |
| ドイツ | 3,170 | +2.0 |
| その他 | 5,044 | +4.0 |
| 合計 | 58,569 | +0.9 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| HAEMONETICS CORPORATION | 6,256 | 10.8 | 6,844 | 11.7 |
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
・経営成績等及びセグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する分析・検討内容、並びに中期経営計画の数値目標及び実績
「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
・経営成績に重要な影響を与える要因
「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
・キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
・資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、主として合理化設備への投資資金を営業活動によるキャッシュ・フローからの資金、及び財務活動によるキャッシュ・フローからの資金で充当します。この財務活動からの資金については、主に金融機関等からの借入を考えております。
また、株主還元については、株主各位に対する長期的かつ安定的な利益還元を基本としております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は18,453百万円であり、現金及び現金同等物の残高は6,008百万円であります。
③ 重要な会計方針及び見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症に係る会計上の見積り及び仮定については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 追加情報」に記載のとおりであります。
また、連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。