四半期報告書-第29期第3四半期(令和2年12月1日-令和3年2月28日)

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2021/04/13 15:28
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文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当社グループでは、事業セグメントを「IoT関連事業」「環境エネルギー事業」「インダストリー4.0推進事業」に分けて活動を行っており、各事業セグメントの事業環境は下記のとおりであります。
IoT関連事業セグメントでは、イメージセンサの生産工程における品質検査で使用する検査用光源装置及び瞳モジュールを、イメージセンサメーカー向けに製造・販売しております。
イメージセンサの用途の約6割~7割がスマートフォン向けであることから、イメージセンサ市況は、スマートフォン市場に左右される傾向があり、新型コロナウイルス感染症による個人消費の影響や、米中貿易摩擦によるスマートフォンメーカーへの影響等、動向が不透明な状況が続いております。
しかしながら、スマートフォン1台に搭載されるイメージセンサ(カメラ)の数が増加し複眼化していることや、複眼化したスマートフォンの普及等から、引き続きイメージセンサメーカーによる生産キャパシティの強化は必要になると考えております。中長期的なイメージセンサ生産設備への投資についても、多少の後ろ倒しはあったものの、その規模は今後増加していくと想定しております。
イメージセンサの短期的な需要としても、引き続き写真や動画を撮影するために可視光を捉える従来型のものがメインとなっております。さらに、最近では物体との距離等の3次元情報を取得することを目的としたToF(Time of Flight)センサやLiDAR(Light Detection And Ranging)センサ用イメージセンサのスマートフォンへの採用が拡大しており、今後需要が増加する可能性があると考えております。
中長期的な需要としては、自動車の自動運転に不可欠な3次元情報測定用の車載向けイメージセンサや、産業分野(マシンビジョン、監視カメラ等)向けイメージセンサの需要が高まっていくとの予想がされております。
環境エネルギー事業セグメントでは、大量印刷を行うための輪転機(業務用印刷機)と一緒に使用する乾燥脱臭装置や、工場向けの排ガス処理装置を製造・販売しております。
印刷機業界は、ITの普及により新規の設備投資は縮小しているものの、輪転機の経年劣化による買換えが毎年一定数発生するほか、定期的なメンテナンス需要が存在しております。現在は競合他社がほぼ存在しないため、当社グループではこれらの需要を安定的に取込んでおります。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響により、引き続き新規案件の進捗は停滞傾向にあり、顧客の設備投資意欲も低調に推移しております。
インダストリー4.0推進事業セグメントでは、主にディスプレイの生産工程で支障となる振動を取り除くための除振装置を、ディスプレイメーカー向けに製造・販売しているほか、歯車が設計図通りの形状となっているかを検査する歯車試験機を、歯車メーカー向けに製造・販売しております。その他、当社グループの新規事業として、FA(Factory Automation)画像処理関連事業及びレーザー加工機関連事業についても、本格的な事業化に向けて積極的に活動を行っております。
現在フラットパネル・有機ELディスプレイ業界では、海外を中心に顧客の設備投資意欲が停滞しており、新型コロナウイルス感染症の影響もあり引き続き不確定要素が存在している状況となっております。
また、歯車試験機の市況は基本的に工作機械市場の状況に準じており、景気変動に左右される傾向があります。新型コロナウイルス感染症の影響により、市況は一時リーマンショックを超えるほどの落ち込みとなりましたが、国内自動車メーカー及び海外(新興国)産業を中心に徐々に回復の兆しが見受けられる状況となっております。
新規事業として取り組んでいるFA画像処理関連事業については、金属製歯車の製造工程において生じた細かな傷等を画像に撮り、その画像を元に自動で不良品を判別する歯車欠陥検査装置を開発・製品化し、2020年11月より子会社の東京テクニカルにて販売を開始しております。今後は歯車検査の完全自動化に向けて、歯車を検査装置までピックアップするロボットの導入や、歯車分野以外での応用等も視野に入れた検証を重ねながら製品の拡販を推進してまいります。
同じく新規事業であるレーザー加工機関連事業については、レーザーを用いた微細加工の分野において、短パルス光によるアブレーション加工(短時間に光を照射することにより材料への熱ダメージを減少させる加工)技術を、セラミック加工を行う企業へ提案し、複数社から引き合いをいただいております。そのため、セラミック等の加工難易度が高い素材に対し、アブレーション加工の有用性は高いと予測しております。現在、テスト加工を繰り返し、顧客からのフィードバックを取り入れながら、製品化に向けた検証を重ねております。これに加えて、今後はシリコンウエハーに関する様々な加工への応用を視野に入れた検証も実施する予定でおります。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は5,108百万円(前年同期比3.2%の増加)、利益率の改善もあり、売上総利益は2,692百万円(前年同期比13.8%の増加)となりました。また、営業利益は1,391百万円(前年同期比45.6%の増加)、経常利益は1,408百万円(前年同期比47.4%の増加)、法人税等を控除した親会社株主に帰属する四半期純利益は932百万円(前年同期比50.8%の増加)となりました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。
(IoT関連事業)
引き続き米中貿易摩擦による社会情勢を背景として、イメージセンサメーカーの設備投資動向は国内と海外において異なる状況となりました。海外顧客を中心に当社製品の販売は好調に推移し、前年同期と比較して増収増益となりました。
一方、受注高及び受注残高は前年同期と比較して大幅な減少となりました。これは前年同期において、日韓問題により停滞していた発注が再開したことで一時的に受注が集中したためであり、事業環境の悪化等、ネガティブな要因ではないと認識しております。
国内顧客においては、主要取引先であるスマートフォンメーカーの動向が不透明であったことから投資判断が慎重な状況が続いておりましたが、足元では引き合いが増加しており、設備投資意欲は回復傾向にあります。今後は、先延ばしとなっていた新規設備投資が行われる予定であり、検査用光源装置の引き合いは増加すると推測しております。瞳モジュールの需要については引き続き堅調に推移し、前年同期と比較して増収となりました。
海外の既存顧客においては、引き続き検査用光源装置の売上高が好調に推移いたしました。中国のスマートフォンメーカー向けイメージセンサの需要増等により、既存の半導体生産工場の一部製造ラインをイメージセンサ製造用に切り替える動きもあることから、顧客が積極的に設備投資を行っていると認識しております。そのため、今後も引き続き積極的な投資が行われると推測しております。
瞳モジュールについては、海外顧客側において引き続き検証を行っており、本格的な導入に向けた最終段階に入っていると認識しておりますが、その開始時期や規模については未定となっております。
また、中国の新規顧客より当第2四半期に受注した検査用光源装置の納品が完了し、追加で新たな検査用光源装置を受注いたしました。顧客側での検証は中長期的に継続すると推測しており、引き続き動向を注視してまいります。
当第3四半期連結累計期間における当セグメントの外部顧客に対する売上高は3,500百万円(前年同期の売上高3,142百万円に比し、11.4%の増加)、セグメント利益は1,956百万円(前年同期のセグメント利益1,540百万円に比し、27.0%の増加)となりました。
(環境エネルギー事業)
収益性の高い既存設備の性能向上案件や、設備移設に関する大型改修工事案件に注力し、前年同期と比較して増収増益となりました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響による設備投資計画の先送りによって受注高及び受注残高は低調に推移しております。今後も関連業界における新規設備投資の需要が厳しい状態は継続すると予想しているため、引き続き顧客にとって投資のハードルが低い既存設備の性能向上やメンテナンス工事の営業に注力してまいります。また、中長期的な成長を目指し新規分野での製品開発も視野に入れ、施策を講じていく予定であります。
当第3四半期連結累計期間における当セグメントの外部顧客に対する売上高は683百万円(前年同期の売上高640百万円に比し、6.7%の増加)、セグメント利益は34百万円(前年同期のセグメント利益4百万円に比し、664.1%の増加)となりました。
(インダストリー4.0推進事業)
セグメント全体を通して、各業界の設備投資意欲は新型コロナウイルス感染症の影響による不況から回復しきれておらず、売上高及び受注高は引き続き低調に推移しました。一方で、中長期的な成長を見据えた既存製品の改良及び新製品の開発は順調に進捗いたしました。
精密除振装置においては、国内の一部顧客では設備投資意欲が回復傾向にあるものの、特に海外顧客について、売上高を確保することが難しい状況となりました。引き続き新製品の開発や現行品の高性能化に注力し中長期的な技術基盤の形成をすることで、海外顧客からの受注高及び売上高の増加を目指してまいります。
歯車試験機においては、前年同期と比較して売上高及び受注高が減少しました。
国内においては、自動車メーカーを中心に生産体制及び市況について回復の兆しが見えているものの、復調までには至っていない状況です。
一方、海外においては、中国及びアメリカにおける自動車関連製品の需要が当該国内にて復調傾向にありますが、渡航規制等の影響により積極的な営業活動が難しい状況が続いております。
しかしながら、潜在的な顧客の需要は存在しているため、規制緩和に伴い中長期的に海外顧客への拡販は進捗すると推測しております。
歯車関連の新規事業においては、WEBにて開催された工作機械見本市JIMTOF2020(工作機械の展示会)に出展し、新製品のFA画像処理装置及び新型歯車試験機について反響をいただきました。
FA画像処理装置については他社では実現が難しい検査も可能であり、顧客からの評価は高いと認識しております。現在、顧客において当社製品の検証を開始しており、本格採用を目指して製品競争力の向上にも注力してまいります。
当第3四半期連結累計期間における当セグメントの外部顧客に対する売上高は924百万円(前年同期の売上高1,166百万円に比し、20.7%の減少)、セグメント損失は78百万円(前年同期のセグメント利益は48百万円)となりました。
(2)財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,357百万円増加し、11,362百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ1,409百万円増加し、9,985百万円となりました。これは、受取手形及び売掛金が474百万円、仕掛品が164百万円それぞれ減少したものの、現金及び預金が2,139百万円増加したこと等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ52百万円減少し、1,377百万円となりました。
当第3四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ430百万円増加し、2,563百万円となりました。これは、未払法人税等が188百万円、1年内を含む社債及び借入金が183百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
当第3四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ926百万円増加し、8,799百万円となりました。これは、前事業年度の期末配当金202百万円があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益932百万円の計上や信託による自己株式の譲渡182百万円等によるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
また、当第3四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は43百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)生産、受注及び販売の実績
当第3四半期連結累計期間において、環境エネルギー事業及びインダストリー4.0推進事業については、新型コロナウイルス感染症の影響により顧客の設備投資意欲が低調に推移し、前年度と比較して事業環境が厳しい状況であると認識しております。
IoT関連事業については、受注高及び受注残高は前年同期と比較して大幅な減少となりました。これは前年同期において、日韓問題により停滞していた発注が再開したことで一時的に受注が集中したためであり、事業環境の悪化等、ネガティブな要因ではないと認識しております。また、一部の主要顧客においては設備投資が活発になると想定しており、顧客側における直近の設備投資のペースは不透明な状況ではあるものの、潜在的な設備投資需要は大きなものであると考えております。
このように、連結での構成割合が高いIoT関連事業の前年同期において特殊要因があったこともあり、当社グループの前年同期比受注高及び受注残高は減少しておりますが、当年度の事業環境そのものが悪化しているものではないと認識しております。
セグメント別の受注実績及び販売実績の状況は、以下のとおりであります。
①受注実績
(単位:百万円)
セグメントの名称前第3四半期連結累計期間
(自 2019年6月1日
至 2020年2月29日)
当第3四半期連結累計期間
(自 2020年6月1日
至 2021年2月28日)
増減
受注高受注残高受注高受注残高受注高受注残高
IoT関連事業4,2992,3483,055928△1,244△1,420
環境エネルギー事業675412445158△230△254
インダストリー4.0推進事業1,028267817176△211△90
合計6,0033,0284,3181,262△1,685△1,766

(注)1.金額には、消費税等は含まれておりません。
2.上記金額には、見込み生産を行っている事業は含まれておりません。
②販売実績
(単位:百万円)
セグメントの名称前第3四半期連結累計期間
(自 2019年6月1日
至 2020年2月29日)
当第3四半期連結累計期間
(自 2020年6月1日
至 2021年2月28日)
増減
金額金額金額増減率(%)
IoT関連事業3,1423,50035711.4
環境エネルギー事業640683436.7
インダストリー4.0推進事業1,166924△241△20.7
合計4,9495,1081583.2

(注)金額には、消費税等は含まれておりません。

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