四半期報告書-第30期第2四半期(令和3年9月1日-令和3年11月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当社グループでは、事業セグメントを「IoT関連事業」「環境エネルギー事業」「インダストリー4.0推進事業」に分けて活動を行っており、各事業セグメントの事業環境は下記のとおりであります。
IoT関連事業セグメントでは、イメージセンサの生産工程における品質検査で使用する検査用光源装置及び瞳モジュールを、イメージセンサメーカー向けに製造・販売しております。
現在、イメージセンサ市場におけるイメージセンサメーカーは十数社程であり、その内日本と韓国のメーカーが6割以上のシェアを占めております。これら既存のイメージセンサメーカーに加え、近年では新たに中国のメーカーが参入する動きを見せております。各イメージセンサメーカーの動向から、今後もイメージセンサ市場は引き続き拡大していくものと予測しております。
また、現状ではイメージセンサの用途の約6割~7割がスマートフォン向けであることから、イメージセンサの市況はスマートフォンの製造、販売状況に左右される傾向があります。新型コロナウイルス感染症の影響による在宅時間の増加や、5G対応スマートフォンの普及を中心として、スマートフォンの需要は前期と比較して堅調に推移しております。一方で、半導体を含む部品の供給不足によりスマートフォンの生産台数及び出荷台数への影響も発生しております。そのため、今後の市場動向を注視していく必要があると考えております。
近年では、スマートフォン1台に搭載されるイメージセンサ(カメラ)の数が増加していることや、イメージセンサ(カメラ)を複数個搭載したスマートフォンの普及等から、引き続きイメージセンサメーカーによる生産キャパシティの増強は必要になると予測しております。
イメージセンサの短期的な需要は、引き続き写真や動画を撮影するために可視光を捉える従来型のイメージング向けデバイスがメインとなっております。
中長期的な需要としては、イメージングからセンシングにトレンドが変わると予測しており、自動車の自動運転に不可欠な3次元情報測定用の車載向けイメージセンサや、産業分野(マシンビジョン、監視カメラ等)向けイメージセンサ、更に5G通信の普及に伴ってイメージセンサが搭載されたIoTデバイスの需要が高まっていくと予測しております。
具体的なデバイスとしては、物体との距離等の3次元情報を取得することを目的としたToF(Time of Flight)センサやLiDAR(Light Detection And Ranging)センサ用イメージセンサを想定しております。これらのデバイスは、スマートフォンへの採用も本格化しており、今後様々なアプリケーションが開発されることで需要が更に増加すると予測しております。
環境エネルギー事業セグメントでは、大量印刷を行うための輪転機(業務用印刷機)と一緒に使用する乾燥脱臭装置や、工場向けの排ガス処理装置を製造・販売しております。
印刷機業界は、ITの普及により新規の設備投資は縮小しているものの、輪転機の経年劣化による買換えが毎年一定数発生するほか、定期的なメンテナンス需要が存在しております。現在は競合他社がほぼ存在しないため、当社グループではこれらの需要を安定的に取込んでおります。新型コロナウイルス感染症の影響により、引き続き新規案件及び大型案件における顧客の設備投資意欲は低調傾向にありますが、アフターコロナを見据えた設備更新の動きは少しずつ回復してきております。
インダストリー4.0推進事業セグメントでは、主にディスプレイの生産工程で支障となる振動を取り除くための除振装置を、ディスプレイメーカー向けに製造・販売しているほか、歯車が設計図どおりの形状となっているかを検査する歯車試験機を、歯車メーカー向けに製造・販売しております。その他、当社グループの新規事業として、FA(Factory Automation)画像処理関連事業及びレーザー加工機関連事業についても積極的に活動を行っております。
現在フラットパネル・有機ELディスプレイ業界では、海外を中心に顧客の設備投資意欲は徐々に回復の兆しがありますが、新型コロナウイルス感染症の影響もあることから、引き続き不確定要素が存在しております。
また、歯車試験機の市況は基本的に工作機械市場の状況に準じており、景気変動に左右される傾向があります。新型コロナウイルス感染症の影響により、市況は一時リーマンショックを超えるほどの落ち込みとなりましたが、国内自動車メーカー及び海外(新興国)産業を中心に回復基調へ向かっております。
新規事業として取り組んでいるFA画像処理関連事業については、金属製歯車の製造工程において生じた細かな傷等を画像に撮り、その画像を元に自動で不良品を判別する歯車欠陥検査装置を開発・製品化いたしました。2020年11月より子会社の東京テクニカルにおいて販売を開始しており、顧客からは高い評価をいただいております。お問い合わせも多数いただいており、今後も引き続き歯車検査の完全自動化に向けて、歯車を検査装置までピックアップするロボットの導入や歯車分野以外での応用等も視野に入れた検証を重ねながら製品の拡販を推進してまいります。
同じく新規事業であるレーザー加工機関連事業については、レーザーを用いた微細加工の分野において、短パルス光によるアブレーション加工(短時間に光を照射することにより材料への熱ダメージを減少させる加工)技術を様々な分野の企業へ提案し、複数社から引き合いをいただいております。セラミック等の加工難易度が高い素材を取り扱っている企業に引き続きアプローチをしている他、半導体製造工程に関する様々な加工への応用を視野に入れた検証の一環として、2021年8月より長崎大学との共同研究を開始いたしました。近年では、電力損失が発生しにくく、かつ高電圧で高速制御が可能なSiC(シリコンカーバイド)等の素材を用いた次世代パワー半導体が注目を集めております。本共同研究では、SiC等の高脆性材料の効率的な加工方法について研究を行い、新たな加工装置の開発を行うことを目的としており、研究期間は2024年3月31日までを予定しております。
これらの事業活動の結果、当第2四半期連結累計期間の当社グループの業績は、売上高は2,999百万円(前年同期の売上高3,379百万円に比し、11.2%の減少)、売上高の減少等により売上総利益は1,389百万円(前年同期の売上総利益1,697百万円に比し、18.1%の減少)、営業利益は594百万円(前年同期の営業利益877百万円に比し、32.3%の減少)、経常利益は611百万円(前年同期の経常利益882百万円に比し、30.7%の減少)、法人税等を控除した親会社株主に帰属する四半期純利益は386百万円(前年同期の親会社株主に帰属する四半期純利益586百万円に比し、34.1%の減少)となりました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。
(IoT関連事業)
国内顧客向け製品の販売は堅調に推移したものの、海外顧客向け製品の販売が前年同期を下回ったため、セグメント全体としては前年同期と比較して減収減益となりました。
国内顧客への検査用光源装置の販売状況については、米中貿易摩擦による不透明感が緩和されたことによる設備投資意欲の復調により、売上高は前年同期比で大幅に増加いたしました。今後は、顧客の新規工場において検査工程への大規模な設備投資が実施されると予測しており、受注高についても堅調に推移すると考えております。
国内顧客への瞳モジュールの販売状況については、前年同期で比較すると増加しているものの、当第2四半期の3ヶ月間では販売が落ち着いた状況となりました。これは半導体不足の影響により一部スマートフォンメーカーにおいてスマートフォンの生産台数が低調に推移したことから、顧客側において瞳モジュールへの投資が一時的に慎重な状況となったためであると推測しております。今後は顧客の新規工場における検査工程への大規模な設備投資に伴い、瞳モジュールの需要も再び増加していくと予測しております。
海外顧客向け検査用光源装置の販売状況について、売上高は前年同期比で減少しました。その要因としては、前年同期において顧客の設備投資が大規模に行われたこと及び当期において顧客側が新型コロナウイルス感染症の影響により工場閉鎖措置を実施したため、設備投資のタイミングが後ろ倒しになったこと等であると推測しております。今後は、海外顧客も検査工程において大規模な設備投資を実施すると予測しており、海外顧客向け検査用光源装置の販売は、堅調に推移すると考えております。
海外の主要顧客に向けた瞳モジュールの本格的な導入については、顧客側において引き続き検証を行っており、当社製品サンプルの積極的な提案等を行い、早期導入に努めております。
現在、国内顧客、海外顧客共に、下半期から来期に向けての当社製品に関する商談が活発化していることからも、顧客側において生産キャパシティの強化を継続的に推進していく動きは変わっておらず、顧客側における設備投資意欲は今後も堅調に推移すると推測しております。
当第2四半期連結累計期間における当セグメントの外部顧客に対する売上高は1,971百万円(前年同期の売上高2,227百万円に比し、11.5%の減少)、セグメント利益は950百万円(前年同期のセグメント利益1,226百万円に比し、22.5%の減少)となりました。
(環境エネルギー事業)
メンテナンス案件は昨年と同水準の売上高となりましたが、引き続き新型コロナウイルス感染症の影響による広告需要の停滞により、印刷機関連の乾燥脱臭装置に対する顧客の新規設備投資意欲は消極的な状況であったため、前年同期比で減収減益となりました。また、受注高、受注残高は前年同期比で増加しているものの、排ガス処理装置を含め、部材不足等の影響により、案件によっては納期の遅延等が見込まれております。
また、AEセンサー(音や振動の波を感知するセンサー)を利用した故障予測システムの新規開発については、順調に進捗しております。
当第2四半期連結累計期間における当セグメントの外部顧客に対する売上高は340百万円(前年同期の売上高540百万円に比し、37.1%の減少)、セグメント利益は13百万円(前年同期のセグメント利益42百万円に比し、68.9%の減少)となりました。
(インダストリー4.0推進事業)
精密除振装置においては、海外現地法人の営業体制の再構築を図りましたが、売上高は低調に推移し前年同期比で減収減益となりました。一方で、収益性の高い製品の引き合いは国内外共に増加傾向にあります。
また、新製品の開発については予定どおり順調に進捗しており、量産機の試作・評価段階に入っております。今後は、部材の調達状況や海外顧客の設備投資動向を注視しつつ、新製品の開発と営業活動の強化を推進してまいります。
歯車試験機については、特に中国の経済状況が好調であったことから中国企業に向けた工作機械の需要が高まり、歯車製造業界の市況も復調傾向となりました。それに伴い国内外における顧客の設備投資意欲も好調に推移したため、前年同期と比較して売上高、受注高、受注残高は増加しました。
新規事業であるFA画像処理装置については、新たに受注をいただいた装置の納入が完了し順調に稼働しております。また、自動車メーカーやその他複数企業からの引き合いも増加しており、今後も引き続き新製品の拡販及び製品競争力の向上に注力してまいります。
当第2四半期連結累計期間における当セグメントの外部顧客に対する売上高は687百万円(前年同期の売上高611百万円に比し、12.4%の増加)、セグメント損失は19百万円(前年同期のセグメント損失は56百万円)となりました。
(2)財政状態の状況
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ263百万円減少し、11,300百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ150百万円減少し、9,996百万円となりました。これは、電子記録債権が86百万円、仕掛品が108百万円それぞれ増加したものの、現金及び預金が286百万円、受取手形及び売掛金が116百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ113百万円減少し、1,304百万円となりました。
当第2四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ474百万円減少し、2,051百万円となりました。これは、未払法人税等が294百万円、役員株式給付引当金が126百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
当第2四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ210百万円増加し、9,248百万円となりました。これは、前事業年度の期末配当金225百万円があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益386百万円を計上したこと等によるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ284百万円減少し、6,926百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは186百万円の収入(前年同期は1,385百万円の収入)となりました。これは、法人税等の支払額452百万円があったものの、税金等調整前四半期純利益606百万円の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは54百万円の支出(前年同期は22百万円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出56百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは424百万円の支出(前年同期は10百万円の収入)となりました。これは、配当金の支払額225百万円及び自己株式の取得による支出135百万円があったこと等によるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
また、当第2四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は56百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7)生産、受注及び販売の実績
当第2四半期連結累計期間において、当社グループ全体では前年同期比で販売の実績に著しい変動はありませんが、受注高及び受注残高は増加しました。
受注高が増加した要因については、主に環境エネルギー事業及びインダストリー4.0推進事業において、新型コロナウイルス感染症による市況の不透明感が徐々に緩和されており、顧客の設備投資需要が復調傾向にあるためであると推測しております。
また、受注残高が増加した要因については、主にIoT関連事業において、売上計上のタイミングが第3四半期以降に集中しており、第2四半期までの売上計上が少なかったためであります。
今後は、国内外の顧客における大規模な設備投資の実施が予測されることから、売上高は増加傾向になると考えております。
セグメント別の受注実績及び販売実績の状況は、以下のとおりであります。
①受注実績
(単位:百万円)
(注)上記金額には、見込み生産を行っている事業は含まれておりません。
②販売実績
(単位:百万円)
(1)経営成績の状況
当社グループでは、事業セグメントを「IoT関連事業」「環境エネルギー事業」「インダストリー4.0推進事業」に分けて活動を行っており、各事業セグメントの事業環境は下記のとおりであります。
IoT関連事業セグメントでは、イメージセンサの生産工程における品質検査で使用する検査用光源装置及び瞳モジュールを、イメージセンサメーカー向けに製造・販売しております。
現在、イメージセンサ市場におけるイメージセンサメーカーは十数社程であり、その内日本と韓国のメーカーが6割以上のシェアを占めております。これら既存のイメージセンサメーカーに加え、近年では新たに中国のメーカーが参入する動きを見せております。各イメージセンサメーカーの動向から、今後もイメージセンサ市場は引き続き拡大していくものと予測しております。
また、現状ではイメージセンサの用途の約6割~7割がスマートフォン向けであることから、イメージセンサの市況はスマートフォンの製造、販売状況に左右される傾向があります。新型コロナウイルス感染症の影響による在宅時間の増加や、5G対応スマートフォンの普及を中心として、スマートフォンの需要は前期と比較して堅調に推移しております。一方で、半導体を含む部品の供給不足によりスマートフォンの生産台数及び出荷台数への影響も発生しております。そのため、今後の市場動向を注視していく必要があると考えております。
近年では、スマートフォン1台に搭載されるイメージセンサ(カメラ)の数が増加していることや、イメージセンサ(カメラ)を複数個搭載したスマートフォンの普及等から、引き続きイメージセンサメーカーによる生産キャパシティの増強は必要になると予測しております。
イメージセンサの短期的な需要は、引き続き写真や動画を撮影するために可視光を捉える従来型のイメージング向けデバイスがメインとなっております。
中長期的な需要としては、イメージングからセンシングにトレンドが変わると予測しており、自動車の自動運転に不可欠な3次元情報測定用の車載向けイメージセンサや、産業分野(マシンビジョン、監視カメラ等)向けイメージセンサ、更に5G通信の普及に伴ってイメージセンサが搭載されたIoTデバイスの需要が高まっていくと予測しております。
具体的なデバイスとしては、物体との距離等の3次元情報を取得することを目的としたToF(Time of Flight)センサやLiDAR(Light Detection And Ranging)センサ用イメージセンサを想定しております。これらのデバイスは、スマートフォンへの採用も本格化しており、今後様々なアプリケーションが開発されることで需要が更に増加すると予測しております。
環境エネルギー事業セグメントでは、大量印刷を行うための輪転機(業務用印刷機)と一緒に使用する乾燥脱臭装置や、工場向けの排ガス処理装置を製造・販売しております。
印刷機業界は、ITの普及により新規の設備投資は縮小しているものの、輪転機の経年劣化による買換えが毎年一定数発生するほか、定期的なメンテナンス需要が存在しております。現在は競合他社がほぼ存在しないため、当社グループではこれらの需要を安定的に取込んでおります。新型コロナウイルス感染症の影響により、引き続き新規案件及び大型案件における顧客の設備投資意欲は低調傾向にありますが、アフターコロナを見据えた設備更新の動きは少しずつ回復してきております。
インダストリー4.0推進事業セグメントでは、主にディスプレイの生産工程で支障となる振動を取り除くための除振装置を、ディスプレイメーカー向けに製造・販売しているほか、歯車が設計図どおりの形状となっているかを検査する歯車試験機を、歯車メーカー向けに製造・販売しております。その他、当社グループの新規事業として、FA(Factory Automation)画像処理関連事業及びレーザー加工機関連事業についても積極的に活動を行っております。
現在フラットパネル・有機ELディスプレイ業界では、海外を中心に顧客の設備投資意欲は徐々に回復の兆しがありますが、新型コロナウイルス感染症の影響もあることから、引き続き不確定要素が存在しております。
また、歯車試験機の市況は基本的に工作機械市場の状況に準じており、景気変動に左右される傾向があります。新型コロナウイルス感染症の影響により、市況は一時リーマンショックを超えるほどの落ち込みとなりましたが、国内自動車メーカー及び海外(新興国)産業を中心に回復基調へ向かっております。
新規事業として取り組んでいるFA画像処理関連事業については、金属製歯車の製造工程において生じた細かな傷等を画像に撮り、その画像を元に自動で不良品を判別する歯車欠陥検査装置を開発・製品化いたしました。2020年11月より子会社の東京テクニカルにおいて販売を開始しており、顧客からは高い評価をいただいております。お問い合わせも多数いただいており、今後も引き続き歯車検査の完全自動化に向けて、歯車を検査装置までピックアップするロボットの導入や歯車分野以外での応用等も視野に入れた検証を重ねながら製品の拡販を推進してまいります。
同じく新規事業であるレーザー加工機関連事業については、レーザーを用いた微細加工の分野において、短パルス光によるアブレーション加工(短時間に光を照射することにより材料への熱ダメージを減少させる加工)技術を様々な分野の企業へ提案し、複数社から引き合いをいただいております。セラミック等の加工難易度が高い素材を取り扱っている企業に引き続きアプローチをしている他、半導体製造工程に関する様々な加工への応用を視野に入れた検証の一環として、2021年8月より長崎大学との共同研究を開始いたしました。近年では、電力損失が発生しにくく、かつ高電圧で高速制御が可能なSiC(シリコンカーバイド)等の素材を用いた次世代パワー半導体が注目を集めております。本共同研究では、SiC等の高脆性材料の効率的な加工方法について研究を行い、新たな加工装置の開発を行うことを目的としており、研究期間は2024年3月31日までを予定しております。
これらの事業活動の結果、当第2四半期連結累計期間の当社グループの業績は、売上高は2,999百万円(前年同期の売上高3,379百万円に比し、11.2%の減少)、売上高の減少等により売上総利益は1,389百万円(前年同期の売上総利益1,697百万円に比し、18.1%の減少)、営業利益は594百万円(前年同期の営業利益877百万円に比し、32.3%の減少)、経常利益は611百万円(前年同期の経常利益882百万円に比し、30.7%の減少)、法人税等を控除した親会社株主に帰属する四半期純利益は386百万円(前年同期の親会社株主に帰属する四半期純利益586百万円に比し、34.1%の減少)となりました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。
(IoT関連事業)
国内顧客向け製品の販売は堅調に推移したものの、海外顧客向け製品の販売が前年同期を下回ったため、セグメント全体としては前年同期と比較して減収減益となりました。
国内顧客への検査用光源装置の販売状況については、米中貿易摩擦による不透明感が緩和されたことによる設備投資意欲の復調により、売上高は前年同期比で大幅に増加いたしました。今後は、顧客の新規工場において検査工程への大規模な設備投資が実施されると予測しており、受注高についても堅調に推移すると考えております。
国内顧客への瞳モジュールの販売状況については、前年同期で比較すると増加しているものの、当第2四半期の3ヶ月間では販売が落ち着いた状況となりました。これは半導体不足の影響により一部スマートフォンメーカーにおいてスマートフォンの生産台数が低調に推移したことから、顧客側において瞳モジュールへの投資が一時的に慎重な状況となったためであると推測しております。今後は顧客の新規工場における検査工程への大規模な設備投資に伴い、瞳モジュールの需要も再び増加していくと予測しております。
海外顧客向け検査用光源装置の販売状況について、売上高は前年同期比で減少しました。その要因としては、前年同期において顧客の設備投資が大規模に行われたこと及び当期において顧客側が新型コロナウイルス感染症の影響により工場閉鎖措置を実施したため、設備投資のタイミングが後ろ倒しになったこと等であると推測しております。今後は、海外顧客も検査工程において大規模な設備投資を実施すると予測しており、海外顧客向け検査用光源装置の販売は、堅調に推移すると考えております。
海外の主要顧客に向けた瞳モジュールの本格的な導入については、顧客側において引き続き検証を行っており、当社製品サンプルの積極的な提案等を行い、早期導入に努めております。
現在、国内顧客、海外顧客共に、下半期から来期に向けての当社製品に関する商談が活発化していることからも、顧客側において生産キャパシティの強化を継続的に推進していく動きは変わっておらず、顧客側における設備投資意欲は今後も堅調に推移すると推測しております。
当第2四半期連結累計期間における当セグメントの外部顧客に対する売上高は1,971百万円(前年同期の売上高2,227百万円に比し、11.5%の減少)、セグメント利益は950百万円(前年同期のセグメント利益1,226百万円に比し、22.5%の減少)となりました。
(環境エネルギー事業)
メンテナンス案件は昨年と同水準の売上高となりましたが、引き続き新型コロナウイルス感染症の影響による広告需要の停滞により、印刷機関連の乾燥脱臭装置に対する顧客の新規設備投資意欲は消極的な状況であったため、前年同期比で減収減益となりました。また、受注高、受注残高は前年同期比で増加しているものの、排ガス処理装置を含め、部材不足等の影響により、案件によっては納期の遅延等が見込まれております。
また、AEセンサー(音や振動の波を感知するセンサー)を利用した故障予測システムの新規開発については、順調に進捗しております。
当第2四半期連結累計期間における当セグメントの外部顧客に対する売上高は340百万円(前年同期の売上高540百万円に比し、37.1%の減少)、セグメント利益は13百万円(前年同期のセグメント利益42百万円に比し、68.9%の減少)となりました。
(インダストリー4.0推進事業)
精密除振装置においては、海外現地法人の営業体制の再構築を図りましたが、売上高は低調に推移し前年同期比で減収減益となりました。一方で、収益性の高い製品の引き合いは国内外共に増加傾向にあります。
また、新製品の開発については予定どおり順調に進捗しており、量産機の試作・評価段階に入っております。今後は、部材の調達状況や海外顧客の設備投資動向を注視しつつ、新製品の開発と営業活動の強化を推進してまいります。
歯車試験機については、特に中国の経済状況が好調であったことから中国企業に向けた工作機械の需要が高まり、歯車製造業界の市況も復調傾向となりました。それに伴い国内外における顧客の設備投資意欲も好調に推移したため、前年同期と比較して売上高、受注高、受注残高は増加しました。
新規事業であるFA画像処理装置については、新たに受注をいただいた装置の納入が完了し順調に稼働しております。また、自動車メーカーやその他複数企業からの引き合いも増加しており、今後も引き続き新製品の拡販及び製品競争力の向上に注力してまいります。
当第2四半期連結累計期間における当セグメントの外部顧客に対する売上高は687百万円(前年同期の売上高611百万円に比し、12.4%の増加)、セグメント損失は19百万円(前年同期のセグメント損失は56百万円)となりました。
(2)財政状態の状況
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ263百万円減少し、11,300百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ150百万円減少し、9,996百万円となりました。これは、電子記録債権が86百万円、仕掛品が108百万円それぞれ増加したものの、現金及び預金が286百万円、受取手形及び売掛金が116百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ113百万円減少し、1,304百万円となりました。
当第2四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ474百万円減少し、2,051百万円となりました。これは、未払法人税等が294百万円、役員株式給付引当金が126百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
当第2四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ210百万円増加し、9,248百万円となりました。これは、前事業年度の期末配当金225百万円があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益386百万円を計上したこと等によるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ284百万円減少し、6,926百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは186百万円の収入(前年同期は1,385百万円の収入)となりました。これは、法人税等の支払額452百万円があったものの、税金等調整前四半期純利益606百万円の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは54百万円の支出(前年同期は22百万円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出56百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは424百万円の支出(前年同期は10百万円の収入)となりました。これは、配当金の支払額225百万円及び自己株式の取得による支出135百万円があったこと等によるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
また、当第2四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は56百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7)生産、受注及び販売の実績
当第2四半期連結累計期間において、当社グループ全体では前年同期比で販売の実績に著しい変動はありませんが、受注高及び受注残高は増加しました。
受注高が増加した要因については、主に環境エネルギー事業及びインダストリー4.0推進事業において、新型コロナウイルス感染症による市況の不透明感が徐々に緩和されており、顧客の設備投資需要が復調傾向にあるためであると推測しております。
また、受注残高が増加した要因については、主にIoT関連事業において、売上計上のタイミングが第3四半期以降に集中しており、第2四半期までの売上計上が少なかったためであります。
今後は、国内外の顧客における大規模な設備投資の実施が予測されることから、売上高は増加傾向になると考えております。
セグメント別の受注実績及び販売実績の状況は、以下のとおりであります。
①受注実績
(単位:百万円)
| セグメントの名称 | 前第2四半期連結累計期間 (自 2020年6月1日 至 2020年11月30日) | 当第2四半期連結累計期間 (自 2021年6月1日 至 2021年11月30日) | 増減 | |||
| 受注高 | 受注残高 | 受注高 | 受注残高 | 受注高 | 受注残高 | |
| IoT関連事業 | 2,272 | 1,418 | 2,248 | 1,992 | △23 | 573 |
| 環境エネルギー事業 | 278 | 132 | 383 | 326 | 105 | 193 |
| インダストリー4.0推進事業 | 497 | 104 | 697 | 257 | 199 | 152 |
| 合計 | 3,048 | 1,655 | 3,329 | 2,575 | 281 | 920 |
(注)上記金額には、見込み生産を行っている事業は含まれておりません。
②販売実績
(単位:百万円)
| セグメントの名称 | 前第2四半期連結累計期間 (自 2020年6月1日 至 2020年11月30日) | 当第2四半期連結累計期間 (自 2021年6月1日 至 2021年11月30日) | 増減 | |
| 金額 | 金額 | 金額 | 増減率(%) | |
| IoT関連事業 | 2,227 | 1,971 | △255 | △11.5 |
| 環境エネルギー事業 | 540 | 340 | △200 | △37.1 |
| インダストリー4.0推進事業 | 611 | 687 | 75 | 12.4 |
| 合計 | 3,379 | 2,999 | △380 | △11.2 |