有価証券報告書-第49期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/23 15:54
【資料】
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【項目】
175項目
(1) 経営成績等の状況の概要
① 業績
当連結会計年度における世界経済は、主要国においてインフレ率の低下傾向がみられ、金融政策面でも引締め局面の終息が意識されるなか、総じて底堅く推移しました。一方で、ウクライナ情勢の長期化や中東地域の緊張の高まりに伴う地政学リスクのほか、米国における金融・通商政策を巡る不確実性、中国経済の成長鈍化などにより、依然として先行きに対する不透明感が強い状況が続いております。
このような状況のもと、当社では当期を初年度とする中期経営計画(2025年度~2027年度)に基づき、各事業の戦略およびグループ機能強化のための施策を推進してまいりました。
半導体関連事業は、中期的な需要拡大基調に変化はないものの、前期までの旺盛な需要の反動により当期は調整局面に入り、その影響を受けて減収減益となりました。計測・計量機器事業は、米国においてEV関連の事業環境変化や関税の影響から厳しい状況が続いたものの、日本での安定した収益確保が下支えとなり、増収増益となりました。医療・健康機器事業は、海外での堅調な需要や為替の影響によって増収となりました。営業利益は米国関税によるコスト増の影響を受けたものの、価格適正化や生産性向上の効果により概ね前年並みの水準を維持しました。
この結果、当連結会計年度の売上高は69,326百万円(前連結会計年度比3.3%増)、営業利益は9,209百万円(前連結会計年度比4.5%増)、経常利益は9,470百万円(前連結会計年度比5.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,923百万円(前連結会計年度比8.4%減)となりました。
なお、このたび、当社韓国の連結子会社A&D SCALES CO., LTD.において、資金管理上不適切な支出が行われていた事案が判明したことから、当期業績に与える損害額243百万円を特別損失として計上いたしました。ただ、本件につきましては調査を継続しており、損害額に変更が生じる可能性がございます。株主・投資家の皆さまをはじめ、関係者の皆さまには、多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことを、心よりお詫び申し上げます。今後は、再発防止策の立案と徹底を図るとともに、グループ全体での管理体制を強化してまいります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フローが6,469百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが△3,792百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが△2,909百万円、現金及び現金同等物に係る換算差額が593百万円発生した結果、13,618百万円(前連結会計年度比2.7%増)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
生産高(百万円)前期比(%)
半導体関連事業日本7,94882.2%
米州
欧州
アジア・オセアニア
7,94882.2%
計測・計量機器事業日本24,159120.2%
米州89754.2%
欧州
アジア・オセアニア7,841101.4%
32,898111.6%
医療・健康機器事業日本6,820116.7%
米州4,344296.6%
欧州31635.9%
アジア・オセアニア14,382101.1%
25,864115.4%
合計66,712108.4%

(注) 1.金額は販売価格によっております。
2.実績には商品仕入を含んでおります。
b.受注実績
当社グループは、原則として見込生産を行っておりますが、製品の一部には受注生産を行っているものがあります。
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
受注高
(百万円)
前期比(%)受注残高
(百万円)
前期比(%)
半導体関連事業日本4,62536.5%3,35934.3%
米州----
欧州----
アジア・
オセアニア
----
4,62536.5%3,35934.3%
計測・計量機器
事業
日本6,82579.6%3,98882.7%
米州27617.7%1,17983.0%
欧州----
アジア・
オセアニア
924106.2%60222.5%
8,02773.0%5,22883.4%
医療・健康機器
事業
日本1,527113.0%542168.3%
米州----
欧州----
アジア・
オセアニア
158114.0%01.6%
1,686117.6%543166.5%
合計14,33957.1%9,13055.7%

(注) 金額は販売価格によっております。なお、セグメント間の取引は、相殺消去しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
販売高(百万円)前期比(%)
半導体関連事業日本11,09990.3
米州--
欧州--
アジア・オセアニア15-
11,11490.4
計測・計量機器事業日本20,241108.2
米州4,98987.2
欧州61895.2
アジア・オセアニア5,696102.0
31,545102.9
医療・健康機器事業日本4,34890.5
米州11,129111.3
欧州10,598120.2
アジア・オセアニア590119.7
26,667110.5
合計69,326103.3

(注) セグメント間の取引は、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度の当社グループの売上高は、前連結会計年度に比べ3.3%増収の69,326百万円となりました。
半導体関連事業につきましては、2025年3月期までの旺盛な需要増の反動の影響が大きく、当期は調整局面に入り売上は減少しました。この結果、半導体関連事業の売上高は11,114百万円(前連結会計年度比9.6%減)となりました。
計測・計量機器事業につきましては、日本においては、計量機器の堅調な需要に加え、DSP機器の大口案件も寄与し売上は増加しました。米州においては、計量機器の需要は堅調でしたが、一方でEVを取り巻く政策・市場環境の変化を受けた設備投資抑制や関税などの影響により、売上は減少しました。アジア・オセアニアにおいては、韓国では需要低迷が続いたものの、中国やインドでの計量機器需要が好調に推移したため、全体として売上は増加しました。この結果、計測・計量機器事業の売上高は31,545百万円(前連結会計年度比2.9%増)となりました。
医療・健康機器事業につきましては、日本においては、医科向け計量器の需要低迷や海外向け製品の商流変更の影響により売上は減少しました。米州においては、医療機器の大口顧客向け実績が伸長したことに加え、健康機器における医療DX対応製品や販売チャネルの拡大により売上は増加しました。欧州においては、日本からの商流変更および為替の影響により円換算後の売上が増加しました。この結果、医療・健康機器事業の売上高は26,667百万円(前連結会計年度比10.5%増)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価率については、米国関税によるコスト増が発生しましたが、DSP機器の収益改善策によるGP率改善などが奏功しました。この結果、前連結会計年度と比べ0.4ポイント減少の54.6%となりました。
販売費及び一般管理費は、一部の研究開発活動が一巡したことによる支出の抑制や、諸経費の継続的な抑制を行った一方、賃上げ等による人件費の増加や、販売活動強化に伴う広告宣伝費の増加等により、前連結会計年度と比べ4.0%増加の22,241百万円となりました。研究開発費は高水準にありますが、これは当社グループの継続的な発展に不可欠な将来を見据えた投資と考えております。
(営業利益)
営業利益は、9,209百万円(前連結会計年度比4.5%増)となりました。半導体関連事業の営業利益は、減収の影響と製品構成の変化に加え、サービス業務拡大に向けた先行投資の増加も影響し、前連結会計年度比12.0%減益の3,628百万円となりました。計測・計量機器事業の営業利益は、米国においてEV関連の事業環境変化や関税の影響から厳しい状況が続いたものの、日本での安定した収益確保が下支えとなり、前連結会計年度比25.2%増益の3,387百万円となりました。医療・健康機器事業の営業利益は、海外での堅調な需要や為替の影響によって増収となったものの、米国での関税および販売活動強化に伴うコスト増が影響し、前連結会計年度比2.4%減益の4,009百万円となりました。また、上記のセグメント別の営業損益の他、全社費用等として1,815百万円が発生しております。
売上高営業利益率は13.3%となり、前連結会計年度より0.2ポイント上昇しました。引き続き新技術や顧客のニーズを踏まえた高付加価値製品の投入、原価低減、経費削減等、利益率の上昇につながる施策に努めてまいります。
(経常利益)
営業外収益は、円安の影響による為替差益の増加に加え、各国における金利水準の高止まりを背景とした利息収支の改善により、869百万円(前連結会計年度比245百万円増加)となりました。一方、営業外費用は、過年度関税等の発生により609百万円(同125百万円増加)となりました。以上の結果、経常利益は9,470百万円(同5.8%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度においては、特別利益が6百万円となる一方、計量法違反に対する是正対策費用552百万円、海外連結子会社A&D SCALES CO., LTD.における不適切な支出に係る横領損失243百万円等を計上したことにより、特別損失は806百万円(前連結会計年度比729百万円増加)となり、この結果、税金等調整前当期純利益は8,669百万円となりました。また、法人税、住民税及び事業税を2,700百万円、法人税等調整額を21百万円、非支配株主に帰属する当期純利益を23百万円計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は5,923百万円(前連結会計年度比8.4%減)となりました。
(包括利益)
当期純利益は5,947百万円となった他、為替換算調整勘定を中心にその他の包括利益が2,086百万円となったことにより、包括利益は8,033百万円(前連結会計年度比25.1%増)となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、55,292百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,624百万円増加いたしました。これは、主に受取手形、売掛金及び契約資産や商品及び製品が増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は19,984百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,648百万円増加いたしました。個々の要因は以下のとおりであります。
a 有形固定資産
有形固定資産については、株式会社ホロンにおける新工場建設のための設備投資等があったため、建物及び構造物を中心に、前連結会計年度末に比べ1,730百万円増加いたしました。
b 無形固定資産
無形固定資産については、のれんやソフトウエアを中心に、前連結会計年度末に比べ204百万円増加いたしました。
c 投資その他の資産
投資その他の資産については、退職給付に係る資産を中心に、前連結会計年度末に比べ712百万円増加いたしました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は23,149百万円となり、前連結会計年度末に比べ369百万円増加いたしました。これは主に、計量法関連損失引当金を計上したこと等によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は2,550百万円となり、前連結会計年度末に比べ876百万円減少いたしました。これは、主に長期借入金が減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産の残高は49,577百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,779百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益等により株主資本が4,689百万円増加したことや為替換算調整勘定の増加等により、その他の包括利益累計額が2,079百万円増加したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は6,469百万円(前連結会計年度比1.7%減)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が8,669百万円、減価償却費が1,906百万円あった一方で、法人税等の支払額が2,523百万円、売上債権の増加額が1,828百万円、仕入債務の減少額が1,122百万円あったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は3,792百万円(前連結会計年度比89.1%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が3,047百万円、無形固定資産の取得による支出が575百万円あったことによるものであります。
フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを控除したもの)は2,677百万円のプラスとなっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は2,909百万円(前連結会計年度比46.5%減)となりました。これは主にリース債務の返済による支出が557百万円、長期借入金の返済による支出が731百万円、配当金の支払額が1,248百万円あったことによるものであります。
必要運転資金及び設備投資を含む投資資金は、基本的には内部資金又は金融機関からの借入金により対応しております。外部資金は、その使途の実態に合わせ、長期及び短期での調達となっております。当連結会計年度末では、長期借入金1,369百万円(1年内返済予定分含む)、短期借入金10,447百万円の構成となっており、合わせて11,817百万円を計上しております。当連結会計年度末借入金残高の売上高に対する比率は17.0%(前連結会計年度末は19.1%)となっております。また、緊急時の資金調達手段の確保を目的として、一部の取引銀行と当座貸越契約および貸出コミットメント契約を締結しており、資金流動性を確保しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成に当たって、当社経営陣は決算日における資産・負債の数値及び偶発債務の開示並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行っております。また、経営陣は過去の実績や状況に応じ、合理的妥当性を有する要因に基づき見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収入・費用の報告数値についての判断の基礎としております。実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これら見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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