有価証券報告書-第47期(2023/04/01-2024/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
① 業績
当連結会計年度における世界経済は、ウクライナ情勢の長期化、中東情勢の緊迫化、中国経済の停滞、欧米を中心とした金融引き締めおよび為替変動による影響など、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループは、中期経営計画(2022年度〜2024年度)のもと、当連結会計年度において、外部環境の変化に柔軟に対応するための各事業の取り組み強化やグループシナジー強化のための施策を実行してまいりました。
特に成長ドライバーと位置付けている半導体関連事業においては、半導体市況の弱含みによる在庫調整や設備投資の抑制が続いていたものの、当社製品への需要は年間を通して堅調に推移し、全社一丸となって需要に対応した結果、前期比大幅増収増益となりました。
一方、医療・健康機器事業においては、顧客・地域ごとの需要は全体的に上向き傾向になってきているものの、特に欧州での為替の影響が大きく前期比減収減益となりました。
計測・計量機器事業においては、コロナ禍で先送りされていた国内の設備投資再開に伴う需要増加が牽引したものの、特に米国や中国など海外における設備投資需要停滞の影響が大きく、前期比増収減益となりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は61,955百万円(前連結会計年度比5.0%増)、営業利益は7,955百万円(前連結会計年度比6.4%増)、経常利益は8,240百万円(前連結会計年度比7.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,299百万円(前連結会計年度比4.1%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フローが7,201百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが△2,007百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが△5,674百万円、現金及び現金同等物に係る換算差額が182百万円発生した結果、14,016百万円(前連結会計年度比2.1%減)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は販売価格によっております。
2.実績には商品仕入を含んでおります。
b.受注実績
当社グループは、原則として見込生産を行っておりますが、製品の一部には受注生産を行っているものがあります。
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は販売価格によっております。なお、セグメント間の取引は、相殺消去しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間の取引は、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度の当社グループの売上高は、前連結会計年度に比べ5.0%増収の61,955百万円となりました。
半導体関連事業につきましては、受注は年間通して堅調に推移、顧客要求に対応すべく製造・出荷体制を強化したことで前期比大幅な増収となりました。この結果、半導体関連事業の売上高は10,329百万円(前連結会計年度比49.3%増)となりました。
医療・健康機器事業につきましては、日本においては、医科向けおよび家庭向け製品の需要が第4四半期で回復基調となりました。米州においては、米国での家庭用血圧計の好調な需要が継続し、大口案件を中心に売上が増加しました。欧州においては、現地でのシェアを維持できたことで現地通貨ベースでの売上は増加しましたが、為替変動の影響が大きく、円換算後の売上は減少しました。この結果、医療・健康機器事業の売上高は23,563百万円(前連結会計年度比3.9%減)となりました。
計測・計量機器事業につきましては、日本においては、設備投資需要の高まりにより、特に第4四半期での計測・制御・シミュレーションシステム(DSPシステム)の出荷が好調に推移したことから売上が増加しました。 一方、米州では主力の計量機器における前年度特需からの反動減が最後まで重荷となり、また、設備投資抑制の状況継続によって計測・制御・シミュレーションシステム(DSPシステム)も低調に推移したことで、売上が減少しました。 アジア・オセアニアにおいては、韓国やインドなどでの需要が増加基調となり売上が増加しました。この結果、計測・計量機器事業の売上高は28,062百万円(前連結会計年度比1.7%増)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価率については、ウクライナ情勢の長期化に伴う原材料価格の高騰、エネルギー価格が尾を引き、材料費が増加した一方、継続的な生産工場の効率化及び材料費のコストダウン等の原価低減活動が原価率低減に寄与しました。この結果、前連結会計年度と同じ、55.4%となりました。
販売費及び一般管理費は、ウクライナ情勢の長期化による輸送コスト高騰の終息に加え、輸送経路及び手段の見直しの推進により、物流関連費用が減少した一方、賃上げ等による人件費の増加や、半導体関連事業における次世代製品開発に係る開発費の増加等により、前連結会計年度と比べ4.4%増加の19,664百万円となりました。研究開発費は高水準にありますが、これは当社グループの継続的な発展に不可欠な将来を見据えた投資と考えております。グループ全体の方針としては、開発効率の向上に努め、研究開発費の伸び率を売上高の伸び率以下に抑えつつ売上高を毎年伸ばしていくことにより、中長期的に対売上高比率での抑制を図ってまいります。
(営業利益)
営業利益は、7,955百万円(前連結会計年度比6.4%増)となりました。半導体関連事業の営業利益は、旺盛な市場需要による受注好調及び生産性の向上とグループ調達による原価低減で、前連結会計年度比61.8%増益の3,785百万円となりました。医療・健康機器事業の営業利益は、米国での家庭用血圧計の好調な需要継続の一方、欧州におけるコスト増や為替変動の影響が大きく、前連結会計年度比9.1%減益の4,249百万円となりました。計測・計量機器事業の営業利益は、日本における需要の改善により売上高が増加した一方、米州の売上の低調や、アジア・オセアニアでの利益の減少等により前連結会計年度比30.6%減益の1,762百万円となりました。また、上記のセグメント別の営業損益の他、全社費用等として1,842百万円が発生しております。
売上高営業利益率は12.8%となり、前連結会計年度より0.1%上昇しました。引き続き新技術や顧客のニーズを踏まえた高付加価値製品の投入、原価低減、経費削減等、利益率の上昇につながる施策に努めてまいります。
(経常利益)
営業外収益は、金利の上昇による受取利息の増加及び為替差益の増加を主要因とし、前連結会計年度比269百万円増加の768百万円となりました。営業外費用は、主に金利上昇により支払利息が増加した結果、前連結会計年度比152百万円増加の483百万円となりました。これらの結果、経常利益は8,240百万円(前連結会計年度比7.8%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度において、多額の特別利益の発生はない一方、当社の連結子会社である株式会社サム電子機械で計上した減損損失を中心に、特別損失が前連結会計年度比215百万円増加の289百万円となり、税金等調整前当期純利益は7,952百万円になりました。また法人税、住民税及び事業税を2,572百万円、過年度法人税等を196百万円、法人税等調整額を△136百万円、非支配株主に帰属する当期純利益を20百万円計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は5,299百万円(前連結会計年度比4.1%減)となりました。
(包括利益)
当期純利益は5,320百万円となった他、為替換算調整勘定を中心にその他の包括利益が833百万円となったことにより、包括利益は6,153百万円(前連結会計年度比2.9%減)となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、54,368百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,707百万円増加いたしました。これは、主に受取手形、売掛金及び契約資産が増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は17,618百万円となり、前連結会計年度末に比べ860百万円増加いたしました。個々の要因は以下のとおりであります。
a 有形固定資産
有形固定資産については、株式会社ホロンの新工場建設のための土地の取得を中心に、前連結会計年度末に比べ650百万円増加いたしました。
b 無形固定資産
無形固定資産についてはソフトウエアへの新規投資による増加があった一方、減価償却費が新規投資を上回ったため、前連結会計年度末に比べ123百万円減少いたしました。
c 投資その他の資産
投資その他の資産については退職給付に係る資産及び未実現利益の消去等に係る繰延税金資産の増加を主要因として、前連結会計年度末に比べ333百万円増加いたしました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は29,896百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,306百万円減少いたしました。これは主に、短期借入金及び1年以内長期借入金が減少したこと等によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は4,327百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,313百万円減少いたしました。これは、主に長期借入金が減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産の残高は37,762百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,187百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益等により利益剰余金が4,329百万円増加したこと、為替換算調整勘定の増加によりその他の包括利益累計額が831百万円増加したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は7,201百万円(前連結会計年度比75.8%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が7,952百万円、減価償却費が1,746百万円、棚卸資産の減少額が1,125百万円あった一方で、法人税等の支払額が2,470百万円、売上債権の増加額が2,119百万円あったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2,007百万円(前連結会計年度比47.2%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が1,674百万円、無形固定資産の取得による支出が425百万円あったことによるものであります。
フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを控除したもの)は5,193百万円のプラスとなっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は5,674百万円(前連結会計年度に得られた資金は452百万円)となりました。これは主に短期借入金の純減額1,787百万円、長期借入金の返済による支出が2,231百万円、配当金の支払額が967百万円あったことによるものであります。
必要運転資金及び設備投資を含む投資資金は、基本的には内部資金又は金融機関からの借入金により対応しております。外部資金は、その使途の実態に合わせ、長期及び短期での調達となっております。当連結会計年度末では、長期借入金3,356百万円(1年内返済予定分含む)、短期借入金13,433百万円の構成となっており、合わせて16,789百万円を計上しております。当連結会計年度末借入金残高の売上高に対する比率は27.1%(前連結会計年度末は35.0%)となっております。また、緊急時の資金調達手段の確保を目的として、一部の取引銀行と当座貸越契約および貸出コミットメント契約を締結しており、資金流動性を確保しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成に当たって、当社経営陣は決算日における資産・負債の数値及び偶発債務の開示並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行っております。また、経営陣は過去の実績や状況に応じ、合理的妥当性を有する要因に基づき見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収入・費用の報告数値についての判断の基礎としております。実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これら見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
① 業績
当連結会計年度における世界経済は、ウクライナ情勢の長期化、中東情勢の緊迫化、中国経済の停滞、欧米を中心とした金融引き締めおよび為替変動による影響など、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループは、中期経営計画(2022年度〜2024年度)のもと、当連結会計年度において、外部環境の変化に柔軟に対応するための各事業の取り組み強化やグループシナジー強化のための施策を実行してまいりました。
特に成長ドライバーと位置付けている半導体関連事業においては、半導体市況の弱含みによる在庫調整や設備投資の抑制が続いていたものの、当社製品への需要は年間を通して堅調に推移し、全社一丸となって需要に対応した結果、前期比大幅増収増益となりました。
一方、医療・健康機器事業においては、顧客・地域ごとの需要は全体的に上向き傾向になってきているものの、特に欧州での為替の影響が大きく前期比減収減益となりました。
計測・計量機器事業においては、コロナ禍で先送りされていた国内の設備投資再開に伴う需要増加が牽引したものの、特に米国や中国など海外における設備投資需要停滞の影響が大きく、前期比増収減益となりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は61,955百万円(前連結会計年度比5.0%増)、営業利益は7,955百万円(前連結会計年度比6.4%増)、経常利益は8,240百万円(前連結会計年度比7.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,299百万円(前連結会計年度比4.1%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フローが7,201百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが△2,007百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが△5,674百万円、現金及び現金同等物に係る換算差額が182百万円発生した結果、14,016百万円(前連結会計年度比2.1%減)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | ||
| 生産高(百万円) | 前期比(%) | ||
| 半導体関連事業 | 日本 | 6,917 | 111.3 |
| 米州 | - | - | |
| 欧州 | - | - | |
| アジア・オセアニア | - | - | |
| 計 | 6,917 | 111.3 | |
| 医療・健康機器事業 | 日本 | 5,878 | 91.7 |
| 米州 | 1,819 | 106.4 | |
| 欧州 | 249 | 247.6 | |
| アジア・オセアニア | 14,520 | 94.8 | |
| 計 | 22,468 | 95.4 | |
| 計測・計量機器事業 | 日本 | 18,952 | 108.5 |
| 米州 | 1,824 | 92.8 | |
| 欧州 | - | - | |
| アジア・オセアニア | 6,175 | 94.1 | |
| 計 | 26,952 | 103.7 | |
| 合計 | 56,338 | 101.1 | |
(注) 1.金額は販売価格によっております。
2.実績には商品仕入を含んでおります。
b.受注実績
当社グループは、原則として見込生産を行っておりますが、製品の一部には受注生産を行っているものがあります。
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | ||||
| 受注高 (百万円) | 前期比(%) | 受注残高 (百万円) | 前期比(%) | ||
| 半導体関連事業 | 日本 | 7,996 | 67.2 | 9,605 | 80.4 |
| 米州 | - | - | - | - | |
| 欧州 | - | - | - | - | |
| アジア・ オセアニア | - | - | - | - | |
| 計 | 7,996 | 67.2 | 9,605 | 80.4 | |
| 医療・健康機器 事業 | 日本 | 2,099 | 134.9 | 555 | 88.6 |
| 米州 | - | - | - | - | |
| 欧州 | - | - | - | - | |
| アジア・ オセアニア | 156 | 75.8 | 0 | 109.9 | |
| 計 | 2,256 | 127.9 | 555 | 88.6 | |
| 計測・計量機器 事業 | 日本 | 7,859 | 113.2 | 3,660 | 101.9 |
| 米州 | 1,412 | 44.8 | 2,354 | 89.3 | |
| 欧州 | - | - | - | - | |
| アジア・ オセアニア | 878 | 95.5 | 42 | 87.4 | |
| 計 | 10,150 | 92.1 | 6,057 | 96.5 | |
| 合計 | 20,403 | 82.7 | 16,218 | 86.0 | |
(注) 金額は販売価格によっております。なお、セグメント間の取引は、相殺消去しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | ||
| 販売高(百万円) | 前期比(%) | ||
| 半導体関連事業 | 日本 | 10,329 | 149.3 |
| 米州 | - | - | |
| 欧州 | - | - | |
| アジア・オセアニア | - | - | |
| 計 | 10,329 | 149.3 | |
| 医療・健康機器事業 | 日本 | 5,408 | 99.6 |
| 米州 | 9,762 | 105.1 | |
| 欧州 | 8,015 | 85.4 | |
| アジア・オセアニア | 377 | 93.0 | |
| 計 | 23,563 | 96.1 | |
| 計測・計量機器事業 | 日本 | 18,331 | 112.3 |
| 米州 | 4,222 | 76.3 | |
| 欧州 | 601 | 66.5 | |
| アジア・オセアニア | 4,906 | 101.4 | |
| 計 | 28,062 | 101.7 | |
| 合計 | 61,955 | 105.0 | |
(注) セグメント間の取引は、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度の当社グループの売上高は、前連結会計年度に比べ5.0%増収の61,955百万円となりました。
半導体関連事業につきましては、受注は年間通して堅調に推移、顧客要求に対応すべく製造・出荷体制を強化したことで前期比大幅な増収となりました。この結果、半導体関連事業の売上高は10,329百万円(前連結会計年度比49.3%増)となりました。
医療・健康機器事業につきましては、日本においては、医科向けおよび家庭向け製品の需要が第4四半期で回復基調となりました。米州においては、米国での家庭用血圧計の好調な需要が継続し、大口案件を中心に売上が増加しました。欧州においては、現地でのシェアを維持できたことで現地通貨ベースでの売上は増加しましたが、為替変動の影響が大きく、円換算後の売上は減少しました。この結果、医療・健康機器事業の売上高は23,563百万円(前連結会計年度比3.9%減)となりました。
計測・計量機器事業につきましては、日本においては、設備投資需要の高まりにより、特に第4四半期での計測・制御・シミュレーションシステム(DSPシステム)の出荷が好調に推移したことから売上が増加しました。 一方、米州では主力の計量機器における前年度特需からの反動減が最後まで重荷となり、また、設備投資抑制の状況継続によって計測・制御・シミュレーションシステム(DSPシステム)も低調に推移したことで、売上が減少しました。 アジア・オセアニアにおいては、韓国やインドなどでの需要が増加基調となり売上が増加しました。この結果、計測・計量機器事業の売上高は28,062百万円(前連結会計年度比1.7%増)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価率については、ウクライナ情勢の長期化に伴う原材料価格の高騰、エネルギー価格が尾を引き、材料費が増加した一方、継続的な生産工場の効率化及び材料費のコストダウン等の原価低減活動が原価率低減に寄与しました。この結果、前連結会計年度と同じ、55.4%となりました。
販売費及び一般管理費は、ウクライナ情勢の長期化による輸送コスト高騰の終息に加え、輸送経路及び手段の見直しの推進により、物流関連費用が減少した一方、賃上げ等による人件費の増加や、半導体関連事業における次世代製品開発に係る開発費の増加等により、前連結会計年度と比べ4.4%増加の19,664百万円となりました。研究開発費は高水準にありますが、これは当社グループの継続的な発展に不可欠な将来を見据えた投資と考えております。グループ全体の方針としては、開発効率の向上に努め、研究開発費の伸び率を売上高の伸び率以下に抑えつつ売上高を毎年伸ばしていくことにより、中長期的に対売上高比率での抑制を図ってまいります。
(営業利益)
営業利益は、7,955百万円(前連結会計年度比6.4%増)となりました。半導体関連事業の営業利益は、旺盛な市場需要による受注好調及び生産性の向上とグループ調達による原価低減で、前連結会計年度比61.8%増益の3,785百万円となりました。医療・健康機器事業の営業利益は、米国での家庭用血圧計の好調な需要継続の一方、欧州におけるコスト増や為替変動の影響が大きく、前連結会計年度比9.1%減益の4,249百万円となりました。計測・計量機器事業の営業利益は、日本における需要の改善により売上高が増加した一方、米州の売上の低調や、アジア・オセアニアでの利益の減少等により前連結会計年度比30.6%減益の1,762百万円となりました。また、上記のセグメント別の営業損益の他、全社費用等として1,842百万円が発生しております。
売上高営業利益率は12.8%となり、前連結会計年度より0.1%上昇しました。引き続き新技術や顧客のニーズを踏まえた高付加価値製品の投入、原価低減、経費削減等、利益率の上昇につながる施策に努めてまいります。
(経常利益)
営業外収益は、金利の上昇による受取利息の増加及び為替差益の増加を主要因とし、前連結会計年度比269百万円増加の768百万円となりました。営業外費用は、主に金利上昇により支払利息が増加した結果、前連結会計年度比152百万円増加の483百万円となりました。これらの結果、経常利益は8,240百万円(前連結会計年度比7.8%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度において、多額の特別利益の発生はない一方、当社の連結子会社である株式会社サム電子機械で計上した減損損失を中心に、特別損失が前連結会計年度比215百万円増加の289百万円となり、税金等調整前当期純利益は7,952百万円になりました。また法人税、住民税及び事業税を2,572百万円、過年度法人税等を196百万円、法人税等調整額を△136百万円、非支配株主に帰属する当期純利益を20百万円計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は5,299百万円(前連結会計年度比4.1%減)となりました。
(包括利益)
当期純利益は5,320百万円となった他、為替換算調整勘定を中心にその他の包括利益が833百万円となったことにより、包括利益は6,153百万円(前連結会計年度比2.9%減)となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、54,368百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,707百万円増加いたしました。これは、主に受取手形、売掛金及び契約資産が増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は17,618百万円となり、前連結会計年度末に比べ860百万円増加いたしました。個々の要因は以下のとおりであります。
a 有形固定資産
有形固定資産については、株式会社ホロンの新工場建設のための土地の取得を中心に、前連結会計年度末に比べ650百万円増加いたしました。
b 無形固定資産
無形固定資産についてはソフトウエアへの新規投資による増加があった一方、減価償却費が新規投資を上回ったため、前連結会計年度末に比べ123百万円減少いたしました。
c 投資その他の資産
投資その他の資産については退職給付に係る資産及び未実現利益の消去等に係る繰延税金資産の増加を主要因として、前連結会計年度末に比べ333百万円増加いたしました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は29,896百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,306百万円減少いたしました。これは主に、短期借入金及び1年以内長期借入金が減少したこと等によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は4,327百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,313百万円減少いたしました。これは、主に長期借入金が減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産の残高は37,762百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,187百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益等により利益剰余金が4,329百万円増加したこと、為替換算調整勘定の増加によりその他の包括利益累計額が831百万円増加したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は7,201百万円(前連結会計年度比75.8%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が7,952百万円、減価償却費が1,746百万円、棚卸資産の減少額が1,125百万円あった一方で、法人税等の支払額が2,470百万円、売上債権の増加額が2,119百万円あったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2,007百万円(前連結会計年度比47.2%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が1,674百万円、無形固定資産の取得による支出が425百万円あったことによるものであります。
フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを控除したもの)は5,193百万円のプラスとなっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は5,674百万円(前連結会計年度に得られた資金は452百万円)となりました。これは主に短期借入金の純減額1,787百万円、長期借入金の返済による支出が2,231百万円、配当金の支払額が967百万円あったことによるものであります。
必要運転資金及び設備投資を含む投資資金は、基本的には内部資金又は金融機関からの借入金により対応しております。外部資金は、その使途の実態に合わせ、長期及び短期での調達となっております。当連結会計年度末では、長期借入金3,356百万円(1年内返済予定分含む)、短期借入金13,433百万円の構成となっており、合わせて16,789百万円を計上しております。当連結会計年度末借入金残高の売上高に対する比率は27.1%(前連結会計年度末は35.0%)となっております。また、緊急時の資金調達手段の確保を目的として、一部の取引銀行と当座貸越契約および貸出コミットメント契約を締結しており、資金流動性を確保しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成に当たって、当社経営陣は決算日における資産・負債の数値及び偶発債務の開示並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行っております。また、経営陣は過去の実績や状況に応じ、合理的妥当性を有する要因に基づき見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収入・費用の報告数値についての判断の基礎としております。実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これら見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。