有価証券報告書-第145期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/27 14:44
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、好調な米国経済に牽引される形で企業収益は過去最高水準となり、良好な雇用環境による個人消費と、技術革新への取組みや人手不足感の高まりに対応した省力化投資の取組みなどが設備投資の押し上げに寄与し、全体としては底堅く推移しました。
世界経済を見ますと、米国では大型減税による企業収益の大幅な増加と良好な雇用環境に伴う雇用者数の増加により、個人消費は堅調に推移し、失業率も3%台と低水準で推移したことから、米連邦準備制度理事会(FRB)は年間4回の利上げを実施しました。中国では、債務圧縮の本格化と米中貿易摩擦の影響で経済成長率は鈍化しました。欧州では、英国のブレグジット(EU離脱)やイタリアの財政問題など欧州政治の混乱が懸念されていますが、良好な雇用・所得環境を背景に個人消費と政府消費支出がプラスに寄与しました。新興国では、インドは政府支出の抑制や個人消費の減速があり実質GDP成長率は3四半期連続で低下しましたが、依然として6%台中盤と高い成長率を維持し、ブラジルやロシアでは低位で推移しました。
国内紙パルプ業界におきましては、ITや広告分野の電子化の更なる加速によって主に雑誌・チラシ・カタログなどが低迷し、洋紙の消費は前年割れが続いております。一方、板紙では、企業のコストダウンに伴い省包装や簡易包装などの動きがみられますが、eコマース市場の拡大に伴う段ボール需要の増加もあり、前年に比べ増加しております。
この様な状況下、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高3,849億73百万円(前期比1.9%増)、営業利益は22億80百万円(同3.5%減)、経常利益は25億18百万円(同18.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は24億97百万円(同2.6%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
<国内拠点紙パルプ等卸売事業>紙分野では、需要構造の変化に伴い出版物が減少の影響を受けましたが、輸出の増加により売上は横ばいとなりました。板紙分野では、エンドユーザー向けの拡販に加え、販売単価の上昇も寄与し、売上は増加しました。製紙原料分野では、古紙は中国の輸入規制に伴い日本国内の在庫が増加し、価格が弱含みに推移したことによって、数量・金額ともに減少しました。パルプは価格の高止まりや輸入品を中心に販売が好調に推移したことにより、数量・金額ともに増加しました。
この結果、国内拠点紙パルプ等卸売事業の売上高は3,123億1百万円(同0.8%増収)、セグメント利益は45億67百万円(同1.0%増)となりました。
<海外拠点紙パルプ等卸売事業>米国では、輸入塗工紙の販売が好調に推移した結果、全体として売上は増加しました。東南アジアでは、宣伝広告用途の紙媒体の需要減少、古紙輸入規制の強化ならびに欧米古紙の価格下落に伴う競争力低下により売上は低調でした。東アジアでは主要得意先への販売が好調で、特に香港では塗工紙、板紙ともに売上高は大きく伸長しました。一方、中国では米中貿易摩擦の影響による古紙の輸入規制もあって段ボール原紙の販売は大きく伸長したものの、全体としてはほぼ横ばいとなりました。豪州では、既存取引は低調でしたが機能紙を中心とした新規取引の獲得により売上はほぼ横ばいとなりました。
この結果、海外拠点紙パルプ等卸売事業の売上高は714億74百万円(同7.0%増収)、セグメント利益は30百万円(前年同期は91百万円のセグメント損失)となりました。
<不動産賃貸事業>全国主要都市のオフィスビル市場は、拡張移転や館内増床、分室の開設などオフィス拡張の動きがみられたことから、平均空室率は低下傾向で推移しました。また、平均賃料も空室率の低下を背景に上昇傾向で推移しました。
このような状況下、当社グループは主力の「KPP八重洲ビル」を中心に高稼働率を維持し、安定収益を確保しましたが、資産効率を高めることを目的に一部所有不動産を売却したことから、賃料収入は減収となりました。
この結果、不動産賃貸事業の売上高は11億97百万円(同2.9%減収)、セグメント利益は5億99百万円(同6.9%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、主に税金等調整前当期純利益、株式の発行による収入及び期末たな卸資産の減少等で獲得した資金を、短期借入金の純減及びコマーシャル・ペーパーの純減に充当したことで、前連結会計年度末比12億96百万円減少し、28億38百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は42億17百万円(前年同期は40億19百万円の獲得)となりました。これは主にたな卸資産の減少及び税金等調整前当期純利益の獲得等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は11億30百万円(前年同期は79億20百万円の使用)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の売却による収入によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は66億23百万円(前年同期は57億60百万円の獲得)となりました。これは株式の発行による収入等を、運転資金等のために借り入れた短期借入金及びコマーシャル・ペーパーの返済に充当したことによるものであります。
③ 仕入及び販売の実績
(1) 仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
国内拠点紙パルプ等卸売事業(百万円)294,82399.6
海外拠点紙パルプ等卸売事業(百万円)65,520107.5
合計(百万円)360,343101.0

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
国内拠点紙パルプ等卸売事業(百万円)312,301100.8
海外拠点紙パルプ等卸売事業(百万円)71,474107.0
不動産賃貸事業(百万円)1,19797.1
合計(百万円)384,973101.9

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
サムソンペーパーホールディングスグループ42,55411.345,20011.7

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(参考情報)
当社グループの品種別販売実績は以下のとおりであります。
品種別前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
数量(トン)1,901,0761,858,146
金額(百万円)199,238199,069
板紙数量(トン)855,613884,093
金額(百万円)65,95372,623
紙二次加工品数量(トン)32,42435,044
金額(百万円)33,93230,266
パルプ・古紙数量(トン)1,495,9671,414,001
金額(百万円)44,48945,217
その他金額(百万円)34,10037,796
合計数量(トン)4,285,0804,191,284
金額(百万円)377,714384,973

(注) 1.「その他」の数量は各単位が相違するのでその記載を省略し、「合計」の数量からも除いております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.賃貸収入は「その他」に含まれております。
提出会社の商品販売実績は以下のとおりであります。
品種別前事業年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
数量(トン)1,402,2561,411,238
金額(百万円)149,982150,052
板紙数量(トン)729,614724,703
金額(百万円)56,26259,784
紙二次加工品数量(トン)19,50418,297
金額(百万円)29,68025,000
パルプ・古紙数量(トン)1,460,3601,370,066
金額(百万円)43,03044,116
その他金額(百万円)30,74533,298
合計数量(トン)3,611,7343,524,304
金額(百万円)309,702312,253

(注) 1.「その他」の数量は各単位が相違するのでその記載を省略し、「合計」の数量からも除いております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.上記の金額には、賃貸収入は含まれておりません。
提出会社の用途別販売実績は以下のとおりであります。
用途前事業年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額
(百万円)
構成比
(%)
前年比
(%)
金額
(百万円)
構成比
(%)
前年比
(%)
新聞用2,4540.890.52,5010.8101.9
印刷用122,27739.593.7124,05839.7101.5
包装・容器用72,85423.5104.275,08224.0103.1
情報用紙43,41714.099.843,86114.0101.0
製紙原料用43,03413.9111.444,11914.1102.5
その他25,6668.398.122,6327.288.2
合計309,702100.099.4312,253100.0100.8

(注) 1.用途の分類は当社独自の基準によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.上記の金額には、賃貸収入は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、会計上の見積りが必要となる事項につきましては、過去の実績や他の合理的な方法により見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。
当社グループは、以下の重要な会計方針が連結財務諸表の作成にあたって、当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
(a) 貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率に基づき、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額について、貸倒引当金を計上しております。
(b) 投資有価証券の減損
当社グループは、取引先との良好な取引関係の維持・強化を図るため、取引先の株式を保有しております。時価のある有価証券については、投資価値の下落が30%を超え一時的ではないと判断した場合に減損を行っております。また、時価評価されていない有価証券については、当該会社の1株当たりの純資産額が帳簿価額を50%以上下回り、業績回復の可能性がない場合に減損を行っております。
(c) のれんの減損
当社グループは、のれんについて減損の兆候があると判定された場合、減損の認識の判定を行っております。のれんが認識された取引において取得した事業の状況に変動が生じた場合には、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
(d) 繰延税金資産
当社グループは、将来の課税所得を合理的に見積り、繰延税金資産の全部又は一部を将来回収できないと判断した場合、繰延税金資産の取崩しにより利益が変動する可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a) 経営成績の分析
(売上髙)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ72億58百万円増収の3,849億73百万円(前年同期比1.9%増)となりました。セグメント別の売上高については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度に比べ56百万円増益の220億64百万円(前年同期比0.3%増)となりました。また、売上総利益率は、主に板紙・パルプ・フィルムの利益率の低下により、前連結会計年度に比べ0.10ポイント減少し5.7%となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、退職給付費用、物流費の削減により販売諸掛が減少しましたが、研究開発費や海外M&A等の投資費用が増加したことにより、前連結会計年度に比べ1億38百万円増加し、197億83百万円(前年同期比0.7%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べ82百万円減益の22億80百万円(同3.5%減)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度に計上した為替差益が為替差損に転じたことにより、前連結会計年度に比べ1億4百万円減少し12億59百万円(前年同期比7.6%減)となりました。
営業外費用は、為替差損の計上、海外連結子会社の借入利息及び持分法投資損失の増加等により前連結会計年度に比べ3億81百万円増加し10億21百万円(同59.6%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ5億67百万円減益の25億18百万円(同18.4%減)となりました。
(税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は、九州支店跡地等の固定資産の売却、投資有価証券を売却したことにより、前連結会計年度に比べ10億1百万円増加し16億25百万円(前年同期比160.6%増)となりました。
特別損失は、のれんの減損及び投資有価証券の評価損を計上したことにより、前連結会計年度に比べ1億15百万円増加し1億86百万円(同162.0%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ3億18百万円増益の39億57百万円(同8.7%増)となりました。
(b) 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、1,916億10百万円となり、前連結会計年度末に比べ65億55百万円減少しました。これは主に、当連結会計年度に行ったソフトウェア等の設備投資による増加を、積送品の減少によるたな卸資産の減少、借入金返済に伴う現金及び預金の減少、上場株式の株価下落に伴う投資有価証券の減少等が上回ったことによるものです。
(負債)
負債は、1,413億84百万円となり、前連結会計年度末に比べ90億86百万円減少しました。これは主に借入金及びコマーシャル・ペーパー等の有利子負債の減少によるものです。
(純資産)
純資産は、502億25百万円となり、前連結会計年度末に比べ25億30百万円増加し、自己資本比率は26.2%となり、前連結会計年度末に比べ2.2ポイント増加しました。これは主に公募増資及び第三者割当増資に伴う資本金及び資本準備金の増加、利益の計上に伴う利益剰余金の増加によるものであります。
(c) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フロー分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(d) 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりです。
(e) 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは経常運転資金、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、当連結会計年度は研究開発、M&A、ソフトウエア等の購入といった投資活動を行っております。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資本及び金融機関からの短期借入、コマーシャル・ペーパーを基本としており、投資を目的とした資金調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
2018年6月26日付で、当社株式は東京証券取引所市場第一部に上場しており、新株発行による手取額25億61百万円については、社内基幹システム関連への設備投資を行っており、さらに継続して投資を行う予定でおります。また、調達資金の残額については金融機関からの借入金の返済に充当しております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びコマーシャル・ペーパーの残高は413億57百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は28億38百万円となっております。
(f) 経営方針/経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、次のとおりです。
当社グループでは、ROA及びROEを経営指標として重視し、効率的な経営の実現に取り組んでおります。当連結会計年度の実績は、ROA1.3%、ROE5.1%となりました。
(g) セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析は・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

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