有価証券報告書-第79期(2025/03/01-2026/02/28)

【提出】
2026/05/27 14:57
【資料】
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【項目】
170項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度(2025年3月1日~2026年2月28日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果などにより、緩やかな回復基調が続きました。一方、米国の通商政策の影響や物価上昇の継続による消費者マインドの下振れなど、依然として先行き不透明な状況が続いています。
このような経営環境の中、当社グループは、戦略強化ブランドを中心に商品ラインナップやマーケティング等を強化し、売上高の拡大につなげました。また、在庫管理の徹底や広告宣伝費等の販管費の効率化が奏功し、全段階利益において増益となりました。
以上の結果、連結売上高は2,368億4百万円(前期比13.6%増)、連結営業利益は116億4百万円(前期比14.3%増)、連結経常利益は111億76百万円(前期比10.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は100億94百万円(前期比18.5%増)となりました。
セグメント別の状況は、次のとおりです。
[国内事業]
当社グループの中核事業会社である株式会社オンワード樫山や当社グループ会社の株式会社オンワードパーソナルスタイルにおいて、冬物衣料の販売が好調に推移し、増収となりました。『アンフィーロ』、『カシヤマ』、『チャコット・コスメティクス』、『WEGO』等が好調だったことに加え、『23区』等の大型ブランドも堅調に推移しました。
以上の結果、国内事業の業績は増収増益となりました。
[海外事業]
ヨーロッパ地域は、英国ロンドン発祥のコンテンポラリーデザイナーズブランドであるJOSEPH事業が、Eコマース売上の伸長により増収となりましたが、人的投資や販売促進にかかる費用が先行して増加したことから、減益となりました。
アメリカ地域は、前連結会計年度末に米国グアムにおけるゴルフ事業会社の株式譲渡をおこなった影響により減収となりましたが、トラディショナルブランドであるJ.PRESS事業のEコマース売上を中心とした売上の伸長等により、収益性は改善しました。
アジア地域は、オーダーメイドスーツの生産受注の増加に伴い大連工場の稼働率が向上し、売上高が拡大しました。
以上の結果、海外事業の業績は増収となりました。
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益、売上債権の増加、棚卸資産の増加、仕入債務の減少等により82億49百万円の収入(前年同期は31億23百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入、有形固定資産の取得による支出等により63億90百万円の収入(前年同期は53億90百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出および配当金の支払いが主なもので86億44百万円の支出(前年同期は36億12百万円の収入)となりました。
これらの結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べて62億9百万円増加し、197億15百万円となりました。
③ 生産、受注および販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
国内事業16,932106.0
海外事業4,089116.6

(注) 金額は製造原価です。
b. 受注実績
当社グループは、ほとんどが受注生産ではなく見込生産を行っています。
また、受注生産についても、同一品目において受注生産と見込生産を行っており、区分して算出することが困難なため、記載を省略しています。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
国内事業217,876114.8
海外事業18,927102.1
合計236,804113.6

(注) セグメント間取引については、相殺消去しています。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 経営成績の分析
a. 売上高および売上総利益
売上高は、株式会社オンワードパーソナルスタイル、株式会社ウィゴーを中心に国内グループ会社が好調に推移し、増収となりました。『アンフィーロ』、『カシヤマ』、『チャコット・コスメティクス』、『WEGO』等の戦略強化ブランドが好調だったことに加え、『23区』等の基幹ブランドも堅調に推移しました。また、海外事業は、ヨーロッパ地域のJOSEPH事業、アメリカ地域のJ.PRESS事業において、E コマース売上を中心に売上が伸長し、アジア地域では、オーダーメイドスーツの生産受注の増加に伴い大連工場の稼働率が向上し、売上高が拡大しました。
以上の結果、売上高は、前連結会計年度に比べ284億10百万円増加し、2,368億4百万円となりました。
売上総利益は、在庫管理の徹底等により、売上総利益率が改善し、前連結会計年度に比べ158億40百万円増加し、1,294億15百万円となりました。
b. 営業利益および経常利益
販売費及び一般管理費は、人的資本投資強化による人件費の増加や、プロモーション施策やデジタル広告施策等の積極投資による広告宣伝費の増加等により、前連結会計年度から143億89百万円増加の1,178億11百万円となりました。
その結果、営業利益は前連結会計年度から14億50百万円増加の116億4百万円となり、経常利益は前連結会計年度から10億92百万円増加の111億76百万円となりました。
c. 税金等調整前当期純利益および親会社株主に帰属する当期純利益
特別利益は、投資有価証券売却益および固定資産売却益等により52億54百万円となりました。特別損失は、固定資産に係る減損損失等により28億91百万円となりました。税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ27億32百万円増加し、135億39百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ15億78百万円増加し、100億94百万円となりました。
② 財政状態の分析
a. 資産
資産の部は、前連結会計年度末に比べ100億4百万円増加し、1,892億23百万円となりました。これは主に、現金及び預金が62億9百万円、退職給付に係る資産が56億11百万円増加し、土地が32億35百万円減少したことによるものです。
b. 負債
負債は、前連結会計年度末に比べ7億3百万円増加し、956億35百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が11億34百万円、短期借入金が14億51百万円、1年内返済予定の長期借入金が23億15百万円、未払法人税等が22億49百万円増加し、長期借入金が60億18百万円減少したことによるものです。
c. 純資産
純資産は、前連結会計年度末に比べ93億円増加し、935億88百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加100億94百万円、退職給付に係る調整累計額の増加33億61百万円、剰余金の配当による減少54億33百万円によるものです。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
(4) 資本の財源および資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資を目的とした資金需要は、主に新規出店および既存店舗の改装等の設備投資や、システム投資によるものです。
これらの運転資金や投資資金は、基本的に自己資金により充当していますが、必要に応じて資金調達を行っています。
また、当社グループの資金の状況については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(5) 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しています。
(6) 経営者の問題意識と今後の方針について
① 会社の経営の基本方針
当社グループは、「人々の生活に潤いと彩りを与えるおしゃれの世界」を事業領域に定め、「ファッション」を生活文化として提案することによって新しい価値やライフスタイルを創造し、人々の豊かな生活づくりへ貢献することを経営理念としてきました。
2021年4月に策定した当社グループの中期経営ビジョン「ONWARD VISION 2030」の中で、今までの経営理念のうえに、地球環境の潤いと彩りを大切にするサステナブル経営の理念を重ね合わせた、「ヒトと地球(ホシ)に潤いと彩りを」という新しいミッションステートメントを定めました。
当社グループを取り巻く経営環境が構造的に大きく変化する中、「社員の多様な個性をいかしたお客さま中心の経営」により地球と共生する「潤いと彩り」のある生活づくりに貢献する「生活文化創造企業」として前に進み続けます。
② 目標とする経営指標
資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて、積極的な成長投資を含めた成長戦略の推進で、2027年2月期において当期純利益100億円以上を目指します。資本効率については、財務レバレッジの活用などによる資本効率重視の財務戦略を実行し、2027年2月期のROEは10%以上、ROICは7%以上と、それぞれ株主資本コスト、加重平均資本コスト(WACC)を大きく上回る水準を目標としています。また、配当性向の目安を通期で40%以上とし、株主還元の強化を実現していきます。
また、当社グループでは、新規事業の創出やM&A等を活用した事業基盤の強化・拡大による成長を加速していく中で、会計基準の差異にとらわれることなく企業比較を容易にすることを目的として、EBITDA(営業利益+減価償却費およびのれん償却費)を経営指標としています。
なお、当連結会計年度のEBITDAは171億95百万円(前年同期比11.3%増)となりました。
③ 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、「社員の多様な個性をいかしたお客さま中心の経営」への進化を目指し、「「ファッション領域」における多様なブランド・商品・流通戦略の推進」「生活者の新たな価値観に沿った「ウェルネス領域」の成長加速」「時代性のある「コーポレートデザイン領域」の創造」「OMO/PLM等の最先端のDX戦略の進化」「海外事業の成長基盤強化」「将来の不確実性に対する事業リスク管理の適切な実行」を事業戦略とし、企業価値の一層の向上をはかっていきます。

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