有価証券報告書
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
(i)当社は、『三綱領(所期奉公、処事光明、立業貿易)』を企業理念とし、公明正大を旨とする企業活動を通じ、継続的に企業価値の向上を図るとともに、物心共に豊かな社会の実現に貢献することが、全てのステークホルダーの期待に応えることと捉え、この実現のため、経営の健全性、透明性、及び効率性を確保する基盤として、コーポレート・ガバナンスを継続的に強化することを経営上の重要な基本方針としています。
(ⅱ)当社は、上記(i)に定める基本的な考え方のもと、経営における監督と執行の分離を進め、取締役会による充実した審議を通じて経営に対する実効性の高い監督を実現するとともに、重要な業務執行の決定の一部を社長又はその他業務執行取締役(以下、社長及びその他業務執行取締役を総称して「業務執行取締役」という)に委任することにより、迅速・果断で、かつ変化への対応力をもつ意思決定を可能とするため、監査等委員会設置会社を採用しています。
(ⅲ)上記(ⅱ)に定める体制の下、取締役会より委任を受けた業務執行取締役が、経営戦略・事業計画等の原案を策定し、取締役会においてその内容を審議した上で決定します。業務執行取締役は、進捗状況を定期的に取締役会に報告し、取締役会はその進捗状況のモニタリングを行うことにより、継続的な企業価値の向上を図ります。
(ⅳ)当社は、役職員の行動規範、全社横断的な管理体制、予防・是正・改善措置、内部通報制度等を社内規程等で定め、周知の上、運用の徹底を図り、コンプライアンス体制を実現するとともに、適切な内部統制システムを構築し、毎年その運用状況を確認の上、継続的な改善・強化に努めています。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、上記(1)①(ⅰ)の基本的な考え方のもと、2000年代よりコーポレート・ガバナンス改革を推し進め、変化を先取り、事業を変革・強化しながら成長を推進する経営・業務執行を実現すべく、取締役会における充実した審議による実効性の高い監督を発展させつつ、企業価値の向上に努めてまいりました。監査役会設置会社の機関設計において継続的にコーポレート・ガバナンスの機能を高めてきた中、加速する外部環境の変化への対応力を一層強化し、更なる発展を遂げるため、当社は、2024年6月21日開催の定時株主総会において、監査等委員会設置会社への移行を内容とする定款の変更が決議されたことにより、同日をもって監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行しています。監査等委員会設置会社への移行により、権限委譲を通じて意思決定の更なる迅速化を図るとともに、取締役会における経営方針・経営戦略を中心とした審議を一段と充実させることで取締役会の監督機能を強化・高度化し、企業価値の向上に取り組んでいます。
③ 取締役会
取締役会の役割・責務、及び規模・構成、並びに、取締役の役割・責務、選任方針、及び選任手続は、社外役員が過半数を占めるガバナンス・指名・報酬委員会(2024年6月21日以降はコーポレートガバナンス・指名委員会)で審議し、取締役会で次のとおり決定しています。
(i)取締役会の役割・責務
取締役会は、株主に対する受託者責任・説明責任を踏まえ、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値の向上を促し、物心共に豊かな社会の実現に貢献するべく、以下に列挙する役割・責務を果たし、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定及び実効性の高い経営監督の実現をはかっています。
a. 当社を取り巻く外部環境・時代観・世界観等を踏まえ、当社の事業実態に即した経営の大きな方向性を示すこと
b. 執行側が整備した適切なリスクテイクを支える経営管理・リスク管理制度につき、その体制整備・運用状況を監督すること
c. 執行側が策定し、取締役会で承認した経営の基本方針に照らして、独立した客観的な立場から執行側を評価し、必要な是正を促すことで、執行側に対して実効性の高い監督を行うこと
(ⅱ)取締役会の規模・構成
取締役会は、上記(ⅰ)の取締役会の役割・責務を果たすため、多様性が確保された適切な規模及び構成とし、そのうち当社の独立性基準を満たす社外取締役の人数が3分の1以上を占める構成としています。
(ⅲ)取締役(監査等委員である取締役を除く)の役割・責務
取締役(監査等委員である取締役を除く)の役割・責務はそれぞれ以下のとおりです。
a. 社内取締役
(a)取締役会長は、コーポレート・ガバナンスの維持・発展に努めるとともに、取締役会議長として、執行側の実情も踏まえながら、社外取締役の意見・考えを適切に引き出し、取締役会での議論を中立的にリードすることで、審議の充実化を図り、取締役会の役割・機能を発揮させることにより、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値の向上を目指す。
(b)業務執行取締役は、取締役会で承認された経営の基本方針に沿って業務を遂行するとともに、取締役会宛に業務執行状況を報告し、取締役会での審議内容を踏まえて、日々の業務執行にあたることにより、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値の向上を目指す。
b. 社外取締役
企業経営に関する実践的な視点や客観的・専門的な視点をもって、執行側の示す経営戦略の遂行を監督し、自らの経験やネットワークからの情報を基に、中長期の大きな方向性について助言した上で、取締役会としての適切な意思決定に参加することで、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値の向上を目指す。
(ⅳ)取締役(監査等委員である取締役を除く)候補者の選任方針
取締役(監査等委員である取締役を除く)は、上記(ⅲ)に定める役割・責務を踏まえ、以下に定める方針のもと、全人格的な要素を考慮し、選任するものとします。
a. 社内取締役
取締役会議長を務める取締役会長、業務執行の最高責任者である社長のほか、全社経営を担う役付執行役員の中から選任する。
b. 社外取締役
(a)企業経営者としての豊富な経験に基づく、実践的な視点を持つ者、及び世界情勢、社会・経済動向等に関する高い見識に基づく、客観的かつ専門的な視点を持つ者から選任する。
(b)社外取締役選任の目的に適うよう、その独立性の確保に留意し、実質的に独立性を確保し得ない者は社外取締役として選任しない(独立性については、(2)[役員の状況]② a.をご覧ください)。
(c)広範な事業領域を有する当社として、企業経営者を社外取締役とする場合、当該取締役の本務会社との取引において利益相反が生じる可能性もあるが、個別案件の利益相反には、取締役会において適正に対処するとともに、複数の社外取締役を置き、多様な視点を確保する。
(ⅴ)取締役(監査等委員である取締役を除く)候補者の選任手続
上記(ⅳ)に定める取締役(監査等委員である取締役を除く)の選任方針を踏まえ、社長が取締役(監査等委員である取締役を除く)候補者の選任案を作成し、コーポレートガバナンス・指名委員会による審議を経て、取締役(監査等委員である取締役を除く)選任議案として取締役会で決議し、株主総会に付議することとしています。
(ⅵ)取締役会の活動状況
2023年度において当社は取締役会を14回(定例:11回、臨時:3回)開催し、社内取締役(垣内威彦(取締役会長)、中西勝也、田中格知、柏木豊、野内雄三の各氏)、常勤監査役(鴨脚光眞、村越晃の各氏)、社外取締役、及び社外監査役は、出席対象となる取締役会の全てに出席しました。社外取締役及び社外監査役の出席状況の詳細については以下のとおりです。
(注)2023年度中に退任・辞任した役員のうち、社内取締役(平井康光氏)及び常勤監査役(平野肇氏)は出席対象となる取締役会の全てに出席しました。社外取締役の出席状況は以下のとおりです。
取締役会での審議内容等については、次のとおりです。
取締役会では、経営上の重要事項を審議し、「中期経営戦略2024」の主要項目や各営業グループの事業戦略等の報告を通じた業務執行の監督を行っています。また、法令及び定款に基づく決議事項、並びに当社が定める金額基準を超える投融資案件については、経済的側面だけでなく、サステナビリティの観点も重視し、審議・決定しています。
さらに、取締役会では、法令・定款に適合し、適正かつ効率的な業務遂行を通じた企業価値の向上を図るため、適切な内部統制システムを構築し、毎年その運用状況を確認の上、継続的な改善・強化に努めています。なお、取締役会決議事項を除く業務執行は、執行役員に委ね、業務執行の最高責任者として社長を、経営意思決定機関として社長室会(月2回程度開催)を置き業務を執行しています。
(社外取締役の状況については、(2)[役員の状況]②をご覧ください。)
<2023年度取締役会実績>・経営戦略・サステナビリティ関連
事業戦略会議開催報告、経営戦略会議開催報告、EX戦略進捗状況報告、業務執行報告(リスク管理/ 人事戦略/地域戦略/ステークホルダーエンゲージメント戦略/サステナビリティ関連施策(株主提案対応を含む))等
・ガバナンス関連・コーポレート施策
ガバナンス・指名・報酬委員会開催報告、国際諮問委員会開催報告、取締役会の実効性評価、取締役・監査役人事/役員人事、役員報酬関連、組織体制関連、規程関連、決算関連、自己株式取得・消却方針、資金調達方針、上場株式保有方針の検証、株主総会関連、コンプライアンス関連、内部統制システム関連、会社補償契約、会社役員賠償責任保険(D&O)関連、等
・投融資案件
千代田化工建設㈱関連、Iron Ore Company of Canada関連、Mitsubishi Development Pty Ltd関連、Anglo American Sur関連、三菱HCキャピタル㈱関連、Cermaq関連、三菱自動車工業㈱関連、GAC MITSUBISHI MOTORS関連、㈱リチウムエナジージャパン関連、石炭ガス化複合発電事業関連、Nexamp関連、HERE Technologies関連、Princes関連、㈱ローソン関連、Diamond Realty Investments関連、小名浜石油㈱関連、等
④ 取締役会の実効性評価
2023年度の実効性評価では、以下のプロセスを通じて、取締役会の実効性が確保されていることが確認されました。


⑤ 取締役会の諮問機関
ガバナンス・指名・報酬委員会の審議事項の範囲・内容が、年々拡大・深化していることから、2024年6月より、ガバナンス・指名・報酬委員会を「コーポレートガバナンス・指名委員会」と「報酬委員会」の2つの委員会に分け、審議の充実化を図ります。
a. コーポレートガバナンス・指名委員会
コーポレート・ガバナンスの継続的な強化を図るとともに、取締役会による指名プロセスについてより客観性・透明性を高め、公正性を担保することを目的として、全社外取締役が参加し、以下の事項に関し、審議・モニタリングを行います。
<審議事項(予定)>・コーポレート・ガバナンスに係る基本方針及び枠組み
・取締役の選解任に関する事項
・指名等に関する事項
<委員の構成>(*は委員長)(2024年6月21日時点)
社外委員(7名):
宮永 俊一(社外取締役)
秋山 咲恵(社外取締役)
鷺谷 万里(社外取締役)
小木曾 麻里(社外取締役)
立岡 恒良(社外監査等委員)
佐藤 りえ子(社外監査等委員)
中尾 健(社外監査等委員)
社内委員(3名):
垣内 威彦(取締役会長)*
中西 勝也(取締役 社長)
鴨脚 光眞(常勤監査等委員)
b. 報酬委員会
取締役会による役員報酬等の決定方針や報酬等の額の決定について、より客観性・透明性を高め、公正性を担保することを目的として、以下の事項に関し、審議・モニタリング・決定を行います。
<審議・決定事項(予定)>・役員報酬等の基本的な考え方(審議事項):役員報酬等の決定方針、報酬水準・構成の妥当性、及び 運用状況
・執行役員報酬のサステナビリティ項目評価(審議・決定事項)
・社長業績評価(審議・決定事項)
<委員の構成>(*は委員長)(2024年6月21日時点)
社外委員(3名):
秋山 咲恵(社外取締役)*
小木曾 麻里(社外取締役)
立岡 恒良(社外監査等委員)
社内委員(1名):
垣内 威彦(取締役会長)
c. ガバナンス・指名・報酬委員会
2023年度において当社は、社外役員が過半数を占める構成の下、ガバナンス、指名及び報酬に関する事項について審議する、ガバナンス・指名・報酬委員会を7回開催し、社内委員(垣内威彦(委員長)、中西勝也、鴨脚光眞)は出席対象となる委員会の全てに出席しました。社外取締役である社外委員の出席状況については次のとおりです。
(注) 2022年度中に退任した役員が出席対象となる委員会は1回開催され、社内委員であった平野肇氏及び社外委員であった社外取締役齋木昭隆氏は出席しました。
<主な討議テーマ(2023年度実績)>・機関設計変更に関する検討
・取締役会の実効性評価
・後継者の要件及びその選解任に関わる基本方針
・役員報酬制度の在り方(監査等委員会設置会社移行後の報酬制度、報酬の決定方針や報酬水準・構成の妥当性、サステナビリティ項目の連動等)
d. 国際諮問委員会
当社を取り巻く、国際情勢、各地域の地政学等に関する分析や留意点等について、各委員の専門的見地からの報告・提言がなされ、当社経営幹部を交えた活発な意見交換を行う等、2001年の設置以来、当社の経営に活かされています。
<主要テーマ>・分断の選択/2024年の世界における選挙
・AIの突然の台頭/リスクと機会
・グローバルサウス/影響力と繁栄の活用
<委員の構成>(*は委員長)(2024年6月21日時点) 海外委員(6名): ハイメ・アウグスト・ゾーベル・デ・アヤラ アヤラ・コーポレーション会長(フィリピン) ジョセフ・S・ナイ ハーバード大学特別功労教授(米国) ナイル・フィッツジェラルド・KBE ユニリーバ元会長(アイルランド) ナタラジャン・チャンドラセカラン タタ・サンズ会長(インド) ロッド・エディントン卿 ブリティッシュ・エアウェイズ元社長(豪州) ビラハリ・カウシカン大使 シンガポール元外務事務次官(シンガポール) 国内委員(4名): 垣内 威彦* 取締役会長 中西 勝也 取締役 社長 塚本 光太郎 取締役 副社長執行役員 立岡 恒良 社外取締役
<活動状況>当社は国際諮問委員会を年に1回開催しており、当事業年度については2023年10月19日に開催、委員全員が出席しています。
⑥ 監査等委員会
当社は、2024年6月21日開催の定時株主総会における承認をもって、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行しました。監査等委員会の役割・責務、及び規模・構成、並びに、監査等委員である取締役の役割・責務、選任方針、及び選任手続は、社外役員が過半数を占めるガバナンス・指名・報酬委員会(2024年6月21日以降はコーポレートガバナンス・指名委員会)で審議し、取締役会で次のとおり決定しています。
(ⅰ)監査等委員会の役割・責務
当社の監査等委員会は、株主の負託を受けて取締役の職務の執行を監督する法定の独立機関として、その職務を適正に執行することにより、良質な企業統治体制を確立する責務を負い、かつ、取締役会と協働して会社の監督機能の一翼を担います。これらの役割・責務を通じて、当社のコーポレート・ガバナンスの維持・発展を支え、様々なステークホルダーの利害に配慮するとともに、ステークホルダーとの協働に努めながら、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値及び社会的信頼の向上を目指します。
(ⅱ)監査等委員会の規模・構成
監査等委員会は、上記の監査等委員会の役割・責務を果たすため、多様性が確保された適切な規模及び構成とするものとし、当社の独立性基準を満たす社外監査等委員の人数が過半数を占めるものとします。
(ⅲ)監査等委員である取締役の役割・責務
監査等委員である取締役(以下「監査等委員」という)の役割・責務はそれぞれ以下のとおりです。
a. 常勤監査等委員
当社全社経営での経験や、財務・会計・法務・リスク管理等の知識・経験を踏まえ、(a )取締役会長とともに非業務執行の社内取締役として取締役会の役割・機能を発揮させるとともに、(b)常勤監査等委員として、経営執行状況の適時的確な把握と、監査等委員会による実効性のある監査・監督の実現に向けた環境の整備に努め、他の監査等委員と協力して、客観的・大局的な視点から監査・監督し、必要な場面においては信念をもって執行側に直言することで、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値及び社会的信頼の向上を目指す。
b. 社外監査等委員
社外取締役としての、企業経営に関する実践的な視点や客観的・専門的な視点をもって、執行側の示す経営戦略の遂行を監督し、自らの経験やネットワークからの情報を基に、中長期の大きな方向性について助言した上で、取締役会としての適切な意思決定に参加することで、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値の向上を目指すという役割・責務に加え、企業経営に関する多様かつ豊富な知識・経験や自らの専門性を踏まえ、中立的・客観的な立場から監査・監督し、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値及び社会的信頼の向上を目指す。
(ⅳ)監査等委員候補者の選任方針
監査等委員は、上記(ⅲ)に定める役割・責務を踏まえ、以下に定める方針のもと、全人格的な要素を考慮し、選任するものとします。
a. 常勤監査等委員
全社経営や財務・会計・法務・リスク管理、その他の知識・経験を持つ者から選任する。
b. 社外監査等委員
(a)企業経営に関する多様かつ豊富な知識と経験及び監査・監督に資する専門性を有する者から選任する。
(b)社外監査等委員選任の目的に適うよう、その独立性確保に留意し、実質的に独立性を確保し得ない者は社外監査等委員として選任しない。
(c)広範な事業領域を有する当社として、企業経営者を社外監査等委員とする場合、取締役である当該監査等委員の本務会社との取引において利益相反が生じる可能性もあるが、個別案件の利益相反には、取締役会において適正に対処するとともに、複数の社外監査等委員を置き、多様な視点を確保する。
(ⅴ)監査等委員の選任手続
監査等委員の選任にあたっては、上記(ⅳ)の方針を踏まえ、社長が常勤監査等委員と協議の上、監査等委員候補者の選任案を作成し、コーポレートガバナンス・指名委員会による審議を経て、監査等委員会の同意を得たうえで、取締役会で決議し、株主総会に付議することとしています。
(社外監査等委員の状況については、(2)[役員の状況]②をご覧ください。)
⑦ 内部統制体制
当社は、子会社を含めた当社グループ全体として、法令・定款に適合し、適正かつ効率的な業務遂行を通じた企業価値の向上を図るため、2024年5月2日の取締役会において、2024年6月開催予定の定時株主総会における機関設計の移行に係る定款変更議案が承認されることを条件に、2024年6月21日以降の「内部統制システム構築に係る基本方針」を以下のとおり決議しており、本基本方針の運用状況を確認のうえ、継続的な改善・強化に努めています。
<内部統制システム構築に係る基本方針>a. 取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
イ. コンプライアンスに関する体制
役職員の行動規範、全社横断的な管理体制、予防・是正・改善措置、内部通報制度等を社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図り、また子会社においても同様の体制整備を促進することで、当社グループでのコンプライアンス体制を実現する。
ロ. 報告に関する体制
組織単位ごとの責任者の設置、法令及び基準に適合した報告の作成手続等を社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図り、組織内及び組織の外部への報告、適正かつ適時な開示を確保する。
ハ. 監査、モニタリングに関する体制
内部監査の体制・要領等を社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図り、各組織・子会社の職務遂行を客観的に点検・評価し改善する。
b. 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
職務遂行における情報の管理責任者や方法等を社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図り、情報の作成・処理・保存等を適切に行う。
c. リスク管理に関する規程その他の体制
リスクの類型、類型ごとの管理責任者や方法、体制などを社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図り、かつ、子会社でも事業内容や規模に応じて必要なリスク管理体制の整備を促進することにより、職務遂行に伴うリスクを当社グループとして適切にコントロールする。
d. 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
イ. 社長は、当社グループとしての経営方針・目標を設定し、達成に向けた経営計画を策定の上、その実行を通じて効率的な職務の執行を図る。
ロ. 組織編成・職務分掌・人事配置・権限に関する基準・要領等を社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図り、かつ、子会社でも事業内容や規模に応じて同様の社内規程等の整備を促進することにより、効率性を確保する。
e. 当社グループにおける業務の適正を確保するための体制
当社グループにおける業務の適正を確保するため、当社グループとしての基本方針を策定するとともに、子会社ごとに管理責任者、管理上の重要事項、管理手法、株主権の行使等を社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図る。また、その管理責任者は、子会社の取締役等の職務の執行に関する状況等につき、親会社として必要な報告を受け、子会社の定量・定性的な状況・課題を把握する。
f. 監査等委員会を補助すべき使用人に関する事項、及び当該使用人の取締役(監査等委員である取締
役を除く)からの独立性に関する事項
監査等委員会を補助する監査等委員会直属の組織を設置し、他部署を兼務せず専ら監査等委員会を補助する使用人を配置する。また、当該使用人の評価・異動等の人事に際しては、事前に監査等委員の意見を徴し、その意見を尊重する。
g. 監査等委員会への報告に関する体制
イ. 監査等委員会は、取締役(監査等委員である取締役を除く)、執行役員又は使用人に対し、その業務の遂行状況につき説明を求め、又は意見を述べることができる。この目的のため、監査等委員会が必要と認める重要な会議に監査等委員が出席できる体制を整えるものとする。
ロ. 著しい損害の発生のおそれがある場合の監査等委員会への報告について、責任者・基準・方法等を社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図る。
ハ. 監査等委員会が子会社に関する報告を求めた場合に各子会社の管理責任者又は役職員から報告を行う体制、及び子会社の重大なコンプライアンス事案を含む重要な事案を監査等委員会へ報告する等の体制構築を促進する。
二. 監査等委員会への報告を理由として役職員を不利に取り扱うことを禁止し、その旨を子会社にも周知の上運用の徹底を図る。
h. その他監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
イ. 監査等委員会及び監査等委員は、社内関係部局・会計監査人等との意思疎通を図り、情報の収集や調査を行い、関係部局はこれに協力する。
ロ. 監査等委員会及び監査等委員の職務の執行に必要な費用は、会社が負担する。
⑧ 企業統治の体制を図式化すると以下のとおりです。

⑨ 責任限定契約の内容の概要
当社は、取締役(業務執行取締役等であるものを除く)である垣内威彦、宮永俊一、秋山咲恵、鷺谷万里、小木曾麻里、鴨脚光眞、村越晃、立岡恒良、佐藤りえ子、中尾健の各氏との間に、会社法第423条第1項に定める賠償責任を限定する契約を締結しており、当該契約に基づく賠償責任限度額は、同法第425条第1項に定める最低責任限度額となります。なお、当該責任限定が認められるのは、当該業務執行取締役等でない取締役が責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失がないときに限られます。
⑩ 補償契約の内容の概要
当社は、各取締役との間で、会社法第430条の2第1項第1号の費用及び同項第2号の損失を法令の定める範囲内において補償する旨の契約を締結しています。当該契約においては、法令に定める場合のほか、当社が各取締役に対して責任の追及に係る請求をする場合(株主代表訴訟による場合を除く)や各取締役が補償契約に定める義務(報告・協力義務等)に違反した場合等については、当社が補償義務を負わないこと等を定めています。
⑪ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、当社の取締役、執行役員等(以下、役員等)、並びに子会社の役員等及び子会社以外の出資先に当社から派遣する役員等を、被保険者として、役員等賠償責任保険(D&O保険)契約を締結し、被保険者がその職務の執行に関し責任を負うこと又は当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害を填補することとしており、保険料は全額会社が負担しています。なお、法令違反の認識がある行為等に起因する損害は上記保険契約により填補されません。
⑫ 情報開示
当社では、金融商品取引法、会社法等の法律に定められた書類等の作成や金融商品取引所の定める規則に基づく適時開示を行うと共に、社長室会の下部委員会として開示委員会を設置し、有価証券報告書の開示書類について、内容の適正性の審議・確認等を行っています。又、チーフ・ステークホルダー・エンゲージメント・オフィサー(CSEO)を任命の上、ステークホルダーとの対話の機会拡充、ホームページや統合報告書等での開示強化を図っています。当社の経営・事業戦略を適切にステークホルダーに伝えると同時に、ステークホルダーの期待を適切に経営に伝え、経営・ステークホルダー双方向でのフィードバックを実践しています。
⑬ 取締役の定数
当社の取締役は17名以内とする旨、及びそのうち監査等委員である取締役は5名以内とする旨を定款で定めています。
⑭ 取締役の選任決議要件
当社は、取締役の選任決議について、監査等委員である取締役とそれ以外の取締役とを区別して、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び累積投票によらない旨を定款に定めています。
⑮ 株主総会決議事項を取締役会で決議することができるとした事項
a. 剰余金の配当等
当社は、株主への利益還元を機動的に、剰余金の配当や自己株式の取得に関する事項等会社法第459条第1項各号に掲げる事項を、取締役会の決議により行うことができる旨を定款に定めています。
b. 取締役の責任軽減
当社は、取締役が職務を遂行するにあたり期待される役割を十分に発揮できるよう、取締役会の決議(会社法第426条第1項の規定に基づく決議をいう)によって、法令に定める範囲内で、取締役(取締役であった者を含む)の責任を免除することができる旨を定款で定めています。
⑯ 株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を目的として、会社法第309条第2項の株主総会の決議は、議決権を行使することができる株主の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもってこれを行う旨を定款に定めています。
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
(i)当社は、『三綱領(所期奉公、処事光明、立業貿易)』を企業理念とし、公明正大を旨とする企業活動を通じ、継続的に企業価値の向上を図るとともに、物心共に豊かな社会の実現に貢献することが、全てのステークホルダーの期待に応えることと捉え、この実現のため、経営の健全性、透明性、及び効率性を確保する基盤として、コーポレート・ガバナンスを継続的に強化することを経営上の重要な基本方針としています。
(ⅱ)当社は、上記(i)に定める基本的な考え方のもと、経営における監督と執行の分離を進め、取締役会による充実した審議を通じて経営に対する実効性の高い監督を実現するとともに、重要な業務執行の決定の一部を社長又はその他業務執行取締役(以下、社長及びその他業務執行取締役を総称して「業務執行取締役」という)に委任することにより、迅速・果断で、かつ変化への対応力をもつ意思決定を可能とするため、監査等委員会設置会社を採用しています。
(ⅲ)上記(ⅱ)に定める体制の下、取締役会より委任を受けた業務執行取締役が、経営戦略・事業計画等の原案を策定し、取締役会においてその内容を審議した上で決定します。業務執行取締役は、進捗状況を定期的に取締役会に報告し、取締役会はその進捗状況のモニタリングを行うことにより、継続的な企業価値の向上を図ります。
(ⅳ)当社は、役職員の行動規範、全社横断的な管理体制、予防・是正・改善措置、内部通報制度等を社内規程等で定め、周知の上、運用の徹底を図り、コンプライアンス体制を実現するとともに、適切な内部統制システムを構築し、毎年その運用状況を確認の上、継続的な改善・強化に努めています。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、上記(1)①(ⅰ)の基本的な考え方のもと、2000年代よりコーポレート・ガバナンス改革を推し進め、変化を先取り、事業を変革・強化しながら成長を推進する経営・業務執行を実現すべく、取締役会における充実した審議による実効性の高い監督を発展させつつ、企業価値の向上に努めてまいりました。監査役会設置会社の機関設計において継続的にコーポレート・ガバナンスの機能を高めてきた中、加速する外部環境の変化への対応力を一層強化し、更なる発展を遂げるため、当社は、2024年6月21日開催の定時株主総会において、監査等委員会設置会社への移行を内容とする定款の変更が決議されたことにより、同日をもって監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行しています。監査等委員会設置会社への移行により、権限委譲を通じて意思決定の更なる迅速化を図るとともに、取締役会における経営方針・経営戦略を中心とした審議を一段と充実させることで取締役会の監督機能を強化・高度化し、企業価値の向上に取り組んでいます。
③ 取締役会
取締役会の役割・責務、及び規模・構成、並びに、取締役の役割・責務、選任方針、及び選任手続は、社外役員が過半数を占めるガバナンス・指名・報酬委員会(2024年6月21日以降はコーポレートガバナンス・指名委員会)で審議し、取締役会で次のとおり決定しています。
(i)取締役会の役割・責務
取締役会は、株主に対する受託者責任・説明責任を踏まえ、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値の向上を促し、物心共に豊かな社会の実現に貢献するべく、以下に列挙する役割・責務を果たし、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定及び実効性の高い経営監督の実現をはかっています。
a. 当社を取り巻く外部環境・時代観・世界観等を踏まえ、当社の事業実態に即した経営の大きな方向性を示すこと
b. 執行側が整備した適切なリスクテイクを支える経営管理・リスク管理制度につき、その体制整備・運用状況を監督すること
c. 執行側が策定し、取締役会で承認した経営の基本方針に照らして、独立した客観的な立場から執行側を評価し、必要な是正を促すことで、執行側に対して実効性の高い監督を行うこと
(ⅱ)取締役会の規模・構成
取締役会は、上記(ⅰ)の取締役会の役割・責務を果たすため、多様性が確保された適切な規模及び構成とし、そのうち当社の独立性基準を満たす社外取締役の人数が3分の1以上を占める構成としています。
(ⅲ)取締役(監査等委員である取締役を除く)の役割・責務
取締役(監査等委員である取締役を除く)の役割・責務はそれぞれ以下のとおりです。
a. 社内取締役
(a)取締役会長は、コーポレート・ガバナンスの維持・発展に努めるとともに、取締役会議長として、執行側の実情も踏まえながら、社外取締役の意見・考えを適切に引き出し、取締役会での議論を中立的にリードすることで、審議の充実化を図り、取締役会の役割・機能を発揮させることにより、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値の向上を目指す。
(b)業務執行取締役は、取締役会で承認された経営の基本方針に沿って業務を遂行するとともに、取締役会宛に業務執行状況を報告し、取締役会での審議内容を踏まえて、日々の業務執行にあたることにより、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値の向上を目指す。
b. 社外取締役
企業経営に関する実践的な視点や客観的・専門的な視点をもって、執行側の示す経営戦略の遂行を監督し、自らの経験やネットワークからの情報を基に、中長期の大きな方向性について助言した上で、取締役会としての適切な意思決定に参加することで、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値の向上を目指す。
(ⅳ)取締役(監査等委員である取締役を除く)候補者の選任方針
取締役(監査等委員である取締役を除く)は、上記(ⅲ)に定める役割・責務を踏まえ、以下に定める方針のもと、全人格的な要素を考慮し、選任するものとします。
a. 社内取締役
取締役会議長を務める取締役会長、業務執行の最高責任者である社長のほか、全社経営を担う役付執行役員の中から選任する。
b. 社外取締役
(a)企業経営者としての豊富な経験に基づく、実践的な視点を持つ者、及び世界情勢、社会・経済動向等に関する高い見識に基づく、客観的かつ専門的な視点を持つ者から選任する。
(b)社外取締役選任の目的に適うよう、その独立性の確保に留意し、実質的に独立性を確保し得ない者は社外取締役として選任しない(独立性については、(2)[役員の状況]② a.をご覧ください)。
(c)広範な事業領域を有する当社として、企業経営者を社外取締役とする場合、当該取締役の本務会社との取引において利益相反が生じる可能性もあるが、個別案件の利益相反には、取締役会において適正に対処するとともに、複数の社外取締役を置き、多様な視点を確保する。
(ⅴ)取締役(監査等委員である取締役を除く)候補者の選任手続
上記(ⅳ)に定める取締役(監査等委員である取締役を除く)の選任方針を踏まえ、社長が取締役(監査等委員である取締役を除く)候補者の選任案を作成し、コーポレートガバナンス・指名委員会による審議を経て、取締役(監査等委員である取締役を除く)選任議案として取締役会で決議し、株主総会に付議することとしています。
(ⅵ)取締役会の活動状況
2023年度において当社は取締役会を14回(定例:11回、臨時:3回)開催し、社内取締役(垣内威彦(取締役会長)、中西勝也、田中格知、柏木豊、野内雄三の各氏)、常勤監査役(鴨脚光眞、村越晃の各氏)、社外取締役、及び社外監査役は、出席対象となる取締役会の全てに出席しました。社外取締役及び社外監査役の出席状況の詳細については以下のとおりです。
| 社外取締役 | ||
| 氏名 | 開催回数 | 出席回数 |
| 立岡 恒良 | (定例)11回 (臨時)3回 | (定例)11回 (臨時)3回 |
| 宮永 俊一 | (定例)11回 (臨時)3回 | (定例)11回 (臨時)3回 |
| 秋山 咲恵 | (定例)11回 (臨時)3回 | (定例)11回 (臨時)3回 |
| 鷺谷 万里 | (定例)11回 (臨時)3回 | (定例)11回 (臨時)3回 |
| 社外監査役 | ||
| 氏名 | 開催回数 | 出席回数 |
| 佐藤 りえ子 | (定例)11回 (臨時)3回 | (定例)11回 (臨時)3回 |
| 中尾 健 | (定例)11回 (臨時)3回 | (定例)11回 (臨時)3回 |
| 小木曾 麻里 | (定例)11回 (臨時)3回 | (定例)11回 (臨時)3回 |
(注)2023年度中に退任・辞任した役員のうち、社内取締役(平井康光氏)及び常勤監査役(平野肇氏)は出席対象となる取締役会の全てに出席しました。社外取締役の出席状況は以下のとおりです。
| 社外取締役 | ||
| 氏名 | 開催回数 | 出席回数 |
| 齋木 昭隆 | (定例)3回 (臨時)1回 | (定例)3回 (臨時)1回 |
取締役会での審議内容等については、次のとおりです。
取締役会では、経営上の重要事項を審議し、「中期経営戦略2024」の主要項目や各営業グループの事業戦略等の報告を通じた業務執行の監督を行っています。また、法令及び定款に基づく決議事項、並びに当社が定める金額基準を超える投融資案件については、経済的側面だけでなく、サステナビリティの観点も重視し、審議・決定しています。
さらに、取締役会では、法令・定款に適合し、適正かつ効率的な業務遂行を通じた企業価値の向上を図るため、適切な内部統制システムを構築し、毎年その運用状況を確認の上、継続的な改善・強化に努めています。なお、取締役会決議事項を除く業務執行は、執行役員に委ね、業務執行の最高責任者として社長を、経営意思決定機関として社長室会(月2回程度開催)を置き業務を執行しています。
(社外取締役の状況については、(2)[役員の状況]②をご覧ください。)
<2023年度取締役会実績>・経営戦略・サステナビリティ関連
事業戦略会議開催報告、経営戦略会議開催報告、EX戦略進捗状況報告、業務執行報告(リスク管理/ 人事戦略/地域戦略/ステークホルダーエンゲージメント戦略/サステナビリティ関連施策(株主提案対応を含む))等
・ガバナンス関連・コーポレート施策
ガバナンス・指名・報酬委員会開催報告、国際諮問委員会開催報告、取締役会の実効性評価、取締役・監査役人事/役員人事、役員報酬関連、組織体制関連、規程関連、決算関連、自己株式取得・消却方針、資金調達方針、上場株式保有方針の検証、株主総会関連、コンプライアンス関連、内部統制システム関連、会社補償契約、会社役員賠償責任保険(D&O)関連、等
・投融資案件
千代田化工建設㈱関連、Iron Ore Company of Canada関連、Mitsubishi Development Pty Ltd関連、Anglo American Sur関連、三菱HCキャピタル㈱関連、Cermaq関連、三菱自動車工業㈱関連、GAC MITSUBISHI MOTORS関連、㈱リチウムエナジージャパン関連、石炭ガス化複合発電事業関連、Nexamp関連、HERE Technologies関連、Princes関連、㈱ローソン関連、Diamond Realty Investments関連、小名浜石油㈱関連、等
④ 取締役会の実効性評価
2023年度の実効性評価では、以下のプロセスを通じて、取締役会の実効性が確保されていることが確認されました。


⑤ 取締役会の諮問機関
ガバナンス・指名・報酬委員会の審議事項の範囲・内容が、年々拡大・深化していることから、2024年6月より、ガバナンス・指名・報酬委員会を「コーポレートガバナンス・指名委員会」と「報酬委員会」の2つの委員会に分け、審議の充実化を図ります。
a. コーポレートガバナンス・指名委員会
コーポレート・ガバナンスの継続的な強化を図るとともに、取締役会による指名プロセスについてより客観性・透明性を高め、公正性を担保することを目的として、全社外取締役が参加し、以下の事項に関し、審議・モニタリングを行います。
<審議事項(予定)>・コーポレート・ガバナンスに係る基本方針及び枠組み
・取締役の選解任に関する事項
・指名等に関する事項
<委員の構成>(*は委員長)(2024年6月21日時点)
社外委員(7名):
宮永 俊一(社外取締役)
秋山 咲恵(社外取締役)
鷺谷 万里(社外取締役)
小木曾 麻里(社外取締役)
立岡 恒良(社外監査等委員)
佐藤 りえ子(社外監査等委員)
中尾 健(社外監査等委員)
社内委員(3名):
垣内 威彦(取締役会長)*
中西 勝也(取締役 社長)
鴨脚 光眞(常勤監査等委員)
b. 報酬委員会
取締役会による役員報酬等の決定方針や報酬等の額の決定について、より客観性・透明性を高め、公正性を担保することを目的として、以下の事項に関し、審議・モニタリング・決定を行います。
<審議・決定事項(予定)>・役員報酬等の基本的な考え方(審議事項):役員報酬等の決定方針、報酬水準・構成の妥当性、及び 運用状況
・執行役員報酬のサステナビリティ項目評価(審議・決定事項)
・社長業績評価(審議・決定事項)
<委員の構成>(*は委員長)(2024年6月21日時点)
社外委員(3名):
秋山 咲恵(社外取締役)*
小木曾 麻里(社外取締役)
立岡 恒良(社外監査等委員)
社内委員(1名):
垣内 威彦(取締役会長)
c. ガバナンス・指名・報酬委員会
2023年度において当社は、社外役員が過半数を占める構成の下、ガバナンス、指名及び報酬に関する事項について審議する、ガバナンス・指名・報酬委員会を7回開催し、社内委員(垣内威彦(委員長)、中西勝也、鴨脚光眞)は出席対象となる委員会の全てに出席しました。社外取締役である社外委員の出席状況については次のとおりです。
| 氏名 | 開催回数 | 出席回数 |
| 立岡 恒良 | 7回 | 7回 |
| 宮永 俊一 | 7回 | 7回 |
| 秋山 咲恵 | 7回 | 7回 |
| 鷺谷 万里 | 7回 | 7回 |
(注) 2022年度中に退任した役員が出席対象となる委員会は1回開催され、社内委員であった平野肇氏及び社外委員であった社外取締役齋木昭隆氏は出席しました。
<主な討議テーマ(2023年度実績)>・機関設計変更に関する検討
・取締役会の実効性評価
・後継者の要件及びその選解任に関わる基本方針
・役員報酬制度の在り方(監査等委員会設置会社移行後の報酬制度、報酬の決定方針や報酬水準・構成の妥当性、サステナビリティ項目の連動等)
d. 国際諮問委員会
当社を取り巻く、国際情勢、各地域の地政学等に関する分析や留意点等について、各委員の専門的見地からの報告・提言がなされ、当社経営幹部を交えた活発な意見交換を行う等、2001年の設置以来、当社の経営に活かされています。
<主要テーマ>・分断の選択/2024年の世界における選挙
・AIの突然の台頭/リスクと機会
・グローバルサウス/影響力と繁栄の活用
<委員の構成>(*は委員長)(2024年6月21日時点) 海外委員(6名): ハイメ・アウグスト・ゾーベル・デ・アヤラ アヤラ・コーポレーション会長(フィリピン) ジョセフ・S・ナイ ハーバード大学特別功労教授(米国) ナイル・フィッツジェラルド・KBE ユニリーバ元会長(アイルランド) ナタラジャン・チャンドラセカラン タタ・サンズ会長(インド) ロッド・エディントン卿 ブリティッシュ・エアウェイズ元社長(豪州) ビラハリ・カウシカン大使 シンガポール元外務事務次官(シンガポール) 国内委員(4名): 垣内 威彦* 取締役会長 中西 勝也 取締役 社長 塚本 光太郎 取締役 副社長執行役員 立岡 恒良 社外取締役
<活動状況>当社は国際諮問委員会を年に1回開催しており、当事業年度については2023年10月19日に開催、委員全員が出席しています。
⑥ 監査等委員会
当社は、2024年6月21日開催の定時株主総会における承認をもって、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行しました。監査等委員会の役割・責務、及び規模・構成、並びに、監査等委員である取締役の役割・責務、選任方針、及び選任手続は、社外役員が過半数を占めるガバナンス・指名・報酬委員会(2024年6月21日以降はコーポレートガバナンス・指名委員会)で審議し、取締役会で次のとおり決定しています。
(ⅰ)監査等委員会の役割・責務
当社の監査等委員会は、株主の負託を受けて取締役の職務の執行を監督する法定の独立機関として、その職務を適正に執行することにより、良質な企業統治体制を確立する責務を負い、かつ、取締役会と協働して会社の監督機能の一翼を担います。これらの役割・責務を通じて、当社のコーポレート・ガバナンスの維持・発展を支え、様々なステークホルダーの利害に配慮するとともに、ステークホルダーとの協働に努めながら、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値及び社会的信頼の向上を目指します。
(ⅱ)監査等委員会の規模・構成
監査等委員会は、上記の監査等委員会の役割・責務を果たすため、多様性が確保された適切な規模及び構成とするものとし、当社の独立性基準を満たす社外監査等委員の人数が過半数を占めるものとします。
(ⅲ)監査等委員である取締役の役割・責務
監査等委員である取締役(以下「監査等委員」という)の役割・責務はそれぞれ以下のとおりです。
a. 常勤監査等委員
当社全社経営での経験や、財務・会計・法務・リスク管理等の知識・経験を踏まえ、(a )取締役会長とともに非業務執行の社内取締役として取締役会の役割・機能を発揮させるとともに、(b)常勤監査等委員として、経営執行状況の適時的確な把握と、監査等委員会による実効性のある監査・監督の実現に向けた環境の整備に努め、他の監査等委員と協力して、客観的・大局的な視点から監査・監督し、必要な場面においては信念をもって執行側に直言することで、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値及び社会的信頼の向上を目指す。
b. 社外監査等委員
社外取締役としての、企業経営に関する実践的な視点や客観的・専門的な視点をもって、執行側の示す経営戦略の遂行を監督し、自らの経験やネットワークからの情報を基に、中長期の大きな方向性について助言した上で、取締役会としての適切な意思決定に参加することで、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値の向上を目指すという役割・責務に加え、企業経営に関する多様かつ豊富な知識・経験や自らの専門性を踏まえ、中立的・客観的な立場から監査・監督し、当社の健全で持続的な成長と継続的な企業価値及び社会的信頼の向上を目指す。
(ⅳ)監査等委員候補者の選任方針
監査等委員は、上記(ⅲ)に定める役割・責務を踏まえ、以下に定める方針のもと、全人格的な要素を考慮し、選任するものとします。
a. 常勤監査等委員
全社経営や財務・会計・法務・リスク管理、その他の知識・経験を持つ者から選任する。
b. 社外監査等委員
(a)企業経営に関する多様かつ豊富な知識と経験及び監査・監督に資する専門性を有する者から選任する。
(b)社外監査等委員選任の目的に適うよう、その独立性確保に留意し、実質的に独立性を確保し得ない者は社外監査等委員として選任しない。
(c)広範な事業領域を有する当社として、企業経営者を社外監査等委員とする場合、取締役である当該監査等委員の本務会社との取引において利益相反が生じる可能性もあるが、個別案件の利益相反には、取締役会において適正に対処するとともに、複数の社外監査等委員を置き、多様な視点を確保する。
(ⅴ)監査等委員の選任手続
監査等委員の選任にあたっては、上記(ⅳ)の方針を踏まえ、社長が常勤監査等委員と協議の上、監査等委員候補者の選任案を作成し、コーポレートガバナンス・指名委員会による審議を経て、監査等委員会の同意を得たうえで、取締役会で決議し、株主総会に付議することとしています。
(社外監査等委員の状況については、(2)[役員の状況]②をご覧ください。)
⑦ 内部統制体制
当社は、子会社を含めた当社グループ全体として、法令・定款に適合し、適正かつ効率的な業務遂行を通じた企業価値の向上を図るため、2024年5月2日の取締役会において、2024年6月開催予定の定時株主総会における機関設計の移行に係る定款変更議案が承認されることを条件に、2024年6月21日以降の「内部統制システム構築に係る基本方針」を以下のとおり決議しており、本基本方針の運用状況を確認のうえ、継続的な改善・強化に努めています。
<内部統制システム構築に係る基本方針>a. 取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
イ. コンプライアンスに関する体制
役職員の行動規範、全社横断的な管理体制、予防・是正・改善措置、内部通報制度等を社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図り、また子会社においても同様の体制整備を促進することで、当社グループでのコンプライアンス体制を実現する。
ロ. 報告に関する体制
組織単位ごとの責任者の設置、法令及び基準に適合した報告の作成手続等を社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図り、組織内及び組織の外部への報告、適正かつ適時な開示を確保する。
ハ. 監査、モニタリングに関する体制
内部監査の体制・要領等を社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図り、各組織・子会社の職務遂行を客観的に点検・評価し改善する。
b. 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
職務遂行における情報の管理責任者や方法等を社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図り、情報の作成・処理・保存等を適切に行う。
c. リスク管理に関する規程その他の体制
リスクの類型、類型ごとの管理責任者や方法、体制などを社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図り、かつ、子会社でも事業内容や規模に応じて必要なリスク管理体制の整備を促進することにより、職務遂行に伴うリスクを当社グループとして適切にコントロールする。
d. 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
イ. 社長は、当社グループとしての経営方針・目標を設定し、達成に向けた経営計画を策定の上、その実行を通じて効率的な職務の執行を図る。
ロ. 組織編成・職務分掌・人事配置・権限に関する基準・要領等を社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図り、かつ、子会社でも事業内容や規模に応じて同様の社内規程等の整備を促進することにより、効率性を確保する。
e. 当社グループにおける業務の適正を確保するための体制
当社グループにおける業務の適正を確保するため、当社グループとしての基本方針を策定するとともに、子会社ごとに管理責任者、管理上の重要事項、管理手法、株主権の行使等を社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図る。また、その管理責任者は、子会社の取締役等の職務の執行に関する状況等につき、親会社として必要な報告を受け、子会社の定量・定性的な状況・課題を把握する。
f. 監査等委員会を補助すべき使用人に関する事項、及び当該使用人の取締役(監査等委員である取締
役を除く)からの独立性に関する事項
監査等委員会を補助する監査等委員会直属の組織を設置し、他部署を兼務せず専ら監査等委員会を補助する使用人を配置する。また、当該使用人の評価・異動等の人事に際しては、事前に監査等委員の意見を徴し、その意見を尊重する。
g. 監査等委員会への報告に関する体制
イ. 監査等委員会は、取締役(監査等委員である取締役を除く)、執行役員又は使用人に対し、その業務の遂行状況につき説明を求め、又は意見を述べることができる。この目的のため、監査等委員会が必要と認める重要な会議に監査等委員が出席できる体制を整えるものとする。
ロ. 著しい損害の発生のおそれがある場合の監査等委員会への報告について、責任者・基準・方法等を社内規程等で定め、周知の上運用の徹底を図る。
ハ. 監査等委員会が子会社に関する報告を求めた場合に各子会社の管理責任者又は役職員から報告を行う体制、及び子会社の重大なコンプライアンス事案を含む重要な事案を監査等委員会へ報告する等の体制構築を促進する。
二. 監査等委員会への報告を理由として役職員を不利に取り扱うことを禁止し、その旨を子会社にも周知の上運用の徹底を図る。
h. その他監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
イ. 監査等委員会及び監査等委員は、社内関係部局・会計監査人等との意思疎通を図り、情報の収集や調査を行い、関係部局はこれに協力する。
ロ. 監査等委員会及び監査等委員の職務の執行に必要な費用は、会社が負担する。
⑧ 企業統治の体制を図式化すると以下のとおりです。

⑨ 責任限定契約の内容の概要
当社は、取締役(業務執行取締役等であるものを除く)である垣内威彦、宮永俊一、秋山咲恵、鷺谷万里、小木曾麻里、鴨脚光眞、村越晃、立岡恒良、佐藤りえ子、中尾健の各氏との間に、会社法第423条第1項に定める賠償責任を限定する契約を締結しており、当該契約に基づく賠償責任限度額は、同法第425条第1項に定める最低責任限度額となります。なお、当該責任限定が認められるのは、当該業務執行取締役等でない取締役が責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失がないときに限られます。
⑩ 補償契約の内容の概要
当社は、各取締役との間で、会社法第430条の2第1項第1号の費用及び同項第2号の損失を法令の定める範囲内において補償する旨の契約を締結しています。当該契約においては、法令に定める場合のほか、当社が各取締役に対して責任の追及に係る請求をする場合(株主代表訴訟による場合を除く)や各取締役が補償契約に定める義務(報告・協力義務等)に違反した場合等については、当社が補償義務を負わないこと等を定めています。
⑪ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、当社の取締役、執行役員等(以下、役員等)、並びに子会社の役員等及び子会社以外の出資先に当社から派遣する役員等を、被保険者として、役員等賠償責任保険(D&O保険)契約を締結し、被保険者がその職務の執行に関し責任を負うこと又は当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害を填補することとしており、保険料は全額会社が負担しています。なお、法令違反の認識がある行為等に起因する損害は上記保険契約により填補されません。
⑫ 情報開示
当社では、金融商品取引法、会社法等の法律に定められた書類等の作成や金融商品取引所の定める規則に基づく適時開示を行うと共に、社長室会の下部委員会として開示委員会を設置し、有価証券報告書の開示書類について、内容の適正性の審議・確認等を行っています。又、チーフ・ステークホルダー・エンゲージメント・オフィサー(CSEO)を任命の上、ステークホルダーとの対話の機会拡充、ホームページや統合報告書等での開示強化を図っています。当社の経営・事業戦略を適切にステークホルダーに伝えると同時に、ステークホルダーの期待を適切に経営に伝え、経営・ステークホルダー双方向でのフィードバックを実践しています。
⑬ 取締役の定数
当社の取締役は17名以内とする旨、及びそのうち監査等委員である取締役は5名以内とする旨を定款で定めています。
⑭ 取締役の選任決議要件
当社は、取締役の選任決議について、監査等委員である取締役とそれ以外の取締役とを区別して、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び累積投票によらない旨を定款に定めています。
⑮ 株主総会決議事項を取締役会で決議することができるとした事項
a. 剰余金の配当等
当社は、株主への利益還元を機動的に、剰余金の配当や自己株式の取得に関する事項等会社法第459条第1項各号に掲げる事項を、取締役会の決議により行うことができる旨を定款に定めています。
b. 取締役の責任軽減
当社は、取締役が職務を遂行するにあたり期待される役割を十分に発揮できるよう、取締役会の決議(会社法第426条第1項の規定に基づく決議をいう)によって、法令に定める範囲内で、取締役(取締役であった者を含む)の責任を免除することができる旨を定款で定めています。
⑯ 株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を目的として、会社法第309条第2項の株主総会の決議は、議決権を行使することができる株主の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもってこれを行う旨を定款に定めています。