有価証券報告書-第113期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/26 14:10
【資料】
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【項目】
115項目

対処すべき課題

当社は、企業集団としてグループ経営体制の構築を図り、経営戦略の一体化およびグループ価値最大化のための体制作りに努めてまいります。
資源・金属素材関連、産機・建機関連、環境設備関連、プラント・設備工事関連、化成品関連、不動産賃貸関連の6事業体制で、収益のさらなる拡大を図ると共に、新商品の開発、開拓、グローバル化を積極的に推進し、新たな収益基盤の確立を目指してまいります。
(1) 資源・金属素材関連
・輸入原材料の高付加価値化
ジルコンサンド、金属シリコン、黒鉛などの高付加価値化を目指してまいります。
・エネルギー用途原料への注力
火力発電、太陽電池、リチウムイオン電池、風力発電向けなどのエネルギー用途素材の原料供給への本格的取り組みをしてまいります。
・中国、東南アジア諸国、インドの市場拡大
中国向け高付加価値原料の輸出や、日本マーケットの縮小化に対応するためにシンガポール駐在員事務所を拠点として、中国、東南アジア諸国、インド市場への販売強化を図ってまいります。加えて、輸入原料について中国以外のサプライソースの拡大に注力してまいります。
(2) 産機・建機関連
・ポンプを中心とした製品の応用と新商品の育成
ポンプの用途開発(石炭火力発電、下水道BCP)に積極的に取り組み、販売の拡大を目指してまいります。
石炭火力発電については、ベースロード電源の柱として、その高効率活用が主流になると予想されます。当社の主力商品が、その市場に適していることから、今後大きな需要が期待されるため、市場のニーズに沿った効率の高いポンプの開発を進めてまいります。
また、津波、高潮、豪雨等の自然災害から下水道の施設を保護する目的で、主力商品であるヒドロスタルポンプの応用の中からBCP市場に対し供給しており、この分野の拡大を進めてまいります。
さらに、シンガポール駐在員事務所を活用し発展が著しいメコン経済圏のインフラ整備に貢献してまいります。
・メンテナンスサービス体制の一層の充実
旭テック株式会社を子会社としたことを機に、他のメンテナンス協力会社との関係を強化し、稼動ポンプの計画的更新を喚起してまいります。(環境設備関連と共通課題)
(3) 環境設備関連
・水砕スラグ製造設備「ラサ・システム」の販売先の拡大および新技術開発
インフラ整備において、水砕スラグを用いたセメントの需要が大幅に見込まれるなか、国内外メーカーと提携して、より良い環境作りに貢献できる新技術の開発を目指してまいります。
・スラグ処理の応用および販路拡大
新技術のCCT(Clean Coal Technology)を活用した石炭ガス化複合発電(IGCC)および非鉄金属製錬用スラグ処理設備の市場拡大を目指してまいります。
・海外主要機械メーカーとの提携で環境改善に貢献
ドイツで卓越した能力を持つ3種類の高圧ポンプメーカー、ボイラー設備に不可欠な高い制御性の自動バイパス弁メーカーとの提携で新たな市場の創出と拡大を目指してまいります。
・海外市場の拡大
東南アジア諸国を中心に、国内メーカーの優れた機械類の輸出強化を図ってまいります。
(4) プラント・設備工事関連
・国内製造設備の改修および補修
主要顧客の京葉臨海コンビナートの定期的な補修計画に合わせて、機動的に高度な技術力と所有する工場を有効活用し補修工事の受注を目指してまいります。
・第二工場の有効利用
旭テック株式会社が新たに取得した第二工場(6,000坪)の建物は、現在賃貸中でありますが、同社の第一工場に隣接しているため、その利用価値が高く、関連事業の強化と新規事業の取込など工場の立地や規模などを生かし業容の拡大を目指してまいります。
・グループ連携
旭テック株式会社の取引先やメンテナンスのグループ情報の共有化など、産機・建機及び環境設備関連事業との連携強化を図りグループ全体の業績に貢献してまいります。
(5) 化成品関連
イズミ株式会社の事業運営体制の見直しと強化をさらに図ってまいります。
また、商品および販売ネットワークを相互に活用し、海外取引の拡大を目指すとともに、販売コストなどの効率化に努め、売上・利益の拡大に注力してまいります。
(6) 不動産賃貸関連
新設したラサ・リアルエステート株式会社に一本化したことにより、さらに管理コストの削減を図るとともに、優良テナントの確保や駐車場の有効活用などに努め、収益の向上を目指してまいります。