有価証券報告書-第153期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/26 10:52
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、春闘における高水準の賃上げが徐々に賃金に反映しつつあることを背景に個人消費が伸長し、また企業の設備投資への意欲も強く緩やかな景気回復が続いたものの、海外経済の減速や人手不足による供給制約の懸念が強まるなど、景気は先行き不安が高まる状況で推移しました。
この間、国内の乗用車市場(登録車)は、国産メーカーの型式不正問題により一部車両の出荷停止が発生したものの、個人所得の堅調な増加が下支えとなり、前年実績を2.0%上回りました。一方、純輸入車(国産メーカーの海外生産車は除く)は、主要ブランドの新型車が一定の増販効果をもたらしたものの、一部のブランドにおいて入荷遅延などが生じた結果、その登録台数は前年実績を6.1%下回りました。
国内の乗用車市場(登録車)は半導体不足の解消に伴い、国産メーカーの生産台数が回復に転じたため、前年実績を8.8%上回りました。一方、純輸入車(国産メーカーの海外生産車は除く)は、車両価格の上昇が消費者の購買意欲に強い影響を与えましたが、主要ブランドの新型車投入により一定の増販効果が生じた結果、その登録台数は前年並みの実績となりました。
このような情勢下、当社グループ(株式会社ヤナセ及び連結子会社)の連結損益の状況をご報告申し上げますと、新車販売台数は28,532台(前年度比2.1%増)、中古車販売台数は33,814台(前年度比6.9%増)、整備台数は630,393台(前年度比2.9%減)、売上高は5,410億1百万円(前年度比9.1%増)となりました。
自動車関連部門の販売状況は、新車販売事業については、各営業拠点別の購買層に対するWEB広告配信を主力ブランド全店舗にて実施し、公式ホームページへの誘導による当社グループの認知拡大と来店促進を図り、新たなお客さまの創出に尽力しました。一方、車検到来期を迎えるお客さまに対しては、本年度より開始した「行動基準強化プロジェクト」に基づき、現有車の将来価値や車検に要する概算額を算出するシミュレーションツールを活用した顧客フォローを確実に実行して代替需要の喚起に鋭意取り組み、また創立110周年に向けた大規模ホテルフェアを関西地区にて開催するなど、お客さまとの関係性強化にも努めました。そして、当社取り扱い車種のオーナーのみアクセスできる専用WEBサイトにおいては、異業種企業と協同でプレミアムイベントを全国各地で開催し、競合他社との差別化を目指しました。
主なブランド別では、主力のメルセデス・ベンツ車は、量販車種の「Cクラス」は需要低下により苦戦を強いられたものの、前年度に投入された新型「Eクラス」及び「CLEクラス」が年度を通じて新車効果が持続し着実に受注を積み上げました。また昨年7月にフルモデルチェンジを受けた「Gクラス」が好調な売れ行きを示して全体の販売を牽引するとともに、SUVモデルの「GLCクラス」及び「GLEクラス」も堅調な実績を残しました。その結果、メルセデス・ベンツ車全体の販売台数は24,303台(前年度比3.2%増)となりました。BMW車は、年度を通じて入荷遅延の影響を受けたものの、前年度に投入された新型「X2」及び「5シリーズ」が年度を通じて新車効果を保持したため、販売台数が伸長しました。またSUVモデルの「X1」並びに主力モデルの「3シリーズ」は堅調な売れ行きを示したほか、昨年10月に投入された新型「1シリーズ」も順調に受注を積み上げました。これにより、販売台数は、1,750台(前年度比4.6%増)となりました。アウディ車は、「A1」が堅調な実績を残し、SUVモデルの「Q2」、「Q3」及び「Q5」は順調な売れ行きを示したものの、モデル末期を迎えた「A3」及び「A4」は前年実績を大きく下回り、加えて新型モデルにおける出荷停止の影響を受けた結果、販売台数は、1,422台(前年度比14.2%減)となりました。フォルクスワーゲン車は、昨年10月に投入された新型「T-Cross」が好調な売れ行きを示し、SUVモデルの「Tiguan」も順調に受注を積み上げましたが、年度を通じて出荷停止や入荷遅延の影響を受けた結果、販売台数は337台(前年度比5.9%減)となりました。キャデラック車において、「CT5」及び「XT4」は着実に受注を獲得するとともに、「エスカレード」は底堅い需要に支えられ堅調な実績を残したものの、「XT6」は需要一巡により前年実績を下回りました。シボレー車においては、「カマロ」は生産終了に伴い前年実績を大きく割り込み、「コルベット」は新車効果が減退し前年実績を下回りました。また両ブランドともに入荷遅延が多数発生したことが影響した結果、合計販売台数は213台(前年度比20.5%減)となりました。ポルシェ車については、「マカン」がモデル末期の影響を受けて前年実績を下回ったものの、主力モデルの「911」が前年度に引き続き好調な売れ行きを示し、収益面においても貢献したほか、「カイエン」も順調に受注を積み上げました。これらにより、ポルシェ車の販売台数は507台(前年度比18.2%増)となりました。フェラーリ車については、昨年4月27日の営業開始以降、多数の注文を獲得したものの、受注生産により入荷まで時間を要するため、本年度におけるフェラーリ車の販売実績はございませんでした。以上の結果、当事業の売上高は、3,176億79百万円(前年度比7.3%増)となりました。
中古車販売事業は、「メルセデス・ベンツ サーティファイドカーセンター」においては、新車販売事業と連携した下取り支援策を強化するなど競争力のある査定額を提示して主力商品となる高年式車両の確保に努めるとともに、速やかな回送手配や入庫書類の確認徹底など商品化日数の短縮に鋭意取り組みました。また、お客さまからの自社及び中古車検索サイトへの各種問い合わせ対応を本社コンタクトセンターによる一括管理に変更して業務効率の改善を図る一方、集約した問い合わせデータの分析情報を販売促進活動に活用するなどデジタルマーケティングを推し進めました。ヤナセブランドスクエアについては、公式SNSから自社ホームページへの顧客誘導により販売機会の創出を図るとともに、お客さま来場後のフォロー強化を徹底して販売台数の拡大に取り組みました。以上の結果、新車代替の促進強化に伴う商品車の原価高の影響により、卸売については利益率が悪化したものの、小売については、販売台数は前年並みながら高年式車の販売が好調に推移して販売単価が上昇し、当事業全体の売上高は1,271億26百万円(前年度比21.3%増)となりました。
アフターセールス事業は、車検到来期を迎えるお客さまフォローの徹底に加えて、過去作業記録を活用した整備見積書の早期提示により車検獲得率向上と車両預かり日数の削減に努め、またサービスメンテナンスプログラムの販売に注力して、収益拡大と将来における入庫台数の確保に取り組みました。さらに昨年10月には複数存在する社内業務システムを統合し、業務効率の改善と情報共有の円滑化を推し進める一方、外国人整備士を積極的に採用するなど人員体制の強化も図りました。周辺商品の販売については前年実績を上回り、オイル、バッテリー及びタイヤについては販売促進活動を推し進めた結果、堅調な実績を上げ、利益率向上に寄与しました。板金塗装部門については、メーカー研修への積極参加により作業員の技術力及び生産性の向上に努めました。また、社内では新たな研修プログラムを通じて受付担当者の知識向上を図る一方、輸入車のBP認定工場資格を有する子会社を2025年1月1日付で吸収合併し、更なる業務効率の改善を図りました。部品外販部門は、一般輸入車ユーザーが公式SNSを通じて当社グループ指定の協力工場にて部品交換を行うサービスを新たに開始し、売上高の拡大を目指しました。また、昨年10月には拠点担当者がタイヤ在庫をリアルタイムに確認できるシステムを導入するなど、前年度に引き続きDX戦略を推し進め、営業効率や生産性の向上に取り組みました。以上の結果、アフターセールス事業全体の売上高としては891億54百万円(前年度比1.9%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は541,001百万円(同9.1%増)、営業利益は21,426百万円(同0.3%増)、経常利益は21,621百万円(同0.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は14,825百万円(同1.4%増)となりました。
なお、財政状態の状況については、(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容に記載しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて19百万円減少し、919百万円(前年同期938百万円)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は13,838百万円(同13,926百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益21,498百万円、減価償却費13,460百万円、仕入債務の増加5,663百万円、未払消費税等の増加1,264百万円による資金の増加があった一方、棚卸資産の増加21,499百万円、法人税等の支払7,561百万円による資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2,831百万円(同3,670百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出6,390百万円、有形固定資産の売却による収入1,585百万円、貸付金の回収による収入2,211百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は11,025百万円(同10,124百万円の使用)となりました。これは主に長期借入金の増加9,600百万円による資金の増加があった一方、短期借入金の減少2,354百万円、長期借入金の返済による支出8,980百万円、自己株式の取得による支出1,926百万円、配当金の支払7,312百万円による資金の減少によるものであります。
③生産、受注実績及び販売の実績
(a)生産実績及び受注実績
該当事項はありません。
(b)販売実績
当連結会計年度における販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
事業部門の名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前年同期比(%)
自動車関連部門538,307109.25
その他部門2,69492.24
合計(百万円)541,001109.15


(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べて6,574百万円増加し、113,217百万円となりました。この主な要因は、商品及び製品が7,480百万円増加した一方、受取手形及び売掛金が686百万円減少したことであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べて2,533百万円増加し、151,945百万円となりました。この主な要因は、機械装置及び運搬具が4,007百万円、土地が1,365百万円、建設仮勘定が1,063百万円増加した一方、建物及び構築物が1,395百万円、長期貸付金が2,211百万円減少したことであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べて1,215百万円減少し、134,645百万円となりました。この主な要因は、支払手形及び買掛金が5,453百万円増加した一方、短期借入金が2,354百万円、1年内返済予定の長期借入金が4,480百万円減少したことであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べて4,807百万円増加し、45,269百万円となりました。この主な要因は、長期借入金が5,100百万円増加した一方、退職給付に係る負債が435百万円減少したことであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べて5,516百万円増加し、85,248百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益の計上により14,825百万円増加した一方、配当により7,312百万円減少したこと、また、自己株式の取得1,926百万円によるものであります。
(b)経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べて45,338百万円増加し、541,001百万円となりました。この主な要因は、新車の売上高が21,568百万円、中古車の売上高が22,359百万円、アフターセールスの売上高が1,656百万円増加したことであります。
(営業損益)
当連結会計年度における営業損益は、前連結会計年度に比べて65百万円増益し、21,426百万円の営業利益となりました。この主な要因は、上記売上高の増加に伴い売上総利益が1,405百万円増益した一方、販売費及び一般管理費が広告宣伝等販売に係るコスト及び設備付帯費の増加等により1,339百万円増加したことであります。
なお、新中期経営計画2024「Gear up for the Future」において80.0%以下の目標としていた総経費率は77.2%、5.0%以上の目標としていた営業利益率は4.0%となりました。
(経常損益)
営業外収益は受取配当金が189百万円増加、営業外費用は支払利息が168百万円増加、また上記営業利益の計上により、当連結会計年度における経常損益は、前連結会計年度に比べて58百万円増益し、21,621百万円の経常利益となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税、住民税及び事業税が203百万円減少、法人税等調整額が397百万円増加、また上記の経常利益の計上により当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べて207百万円増益し、14,825百万円の親会社株主に帰属する当期純利益となり、1株当たり当期純利益金額は395.90円となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(a)キャッシュ・フローの状況の分析・検討
キャッシュ・フローの状況については、(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況 に記載のとおりであります。
(b)資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社グループの資金需要の主なものは、自動車、自動車部品等の商品の仕入代金及び営業店舗等に対する設備投資によるものであります。なお、重要な設備投資の予定及びその資金の調達源については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載しております。
(財務政策)
当社グループは、必要な運転資金及び設備投資資金について自己資金の他、親会社である伊藤忠商事㈱が提供するグループ金融制度を利用し、調達しております。
なお、新車の仕入代金については、メーカー系ファイナンス会社等が提供する在庫金融制度を利用した資金調達を行っております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としています。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(繰延税金資産)
将来の利益計画に基づいた課税所得の見積りを行い、税務上の繰越欠損金を含む、将来減算一時差異等に対して繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは重要な店舗資産を有しており、営業活動から生ずる損益が継続してマイナスである資産グループについては、回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたって、慎重に検討を行っておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(棚卸資産評価)
当社グループは、通常の販売目的で保有する棚卸資産についての評価を実施し、正味売却価額が取得価額を下回った場合には評価損失を計上しております。将来の市場環境に重要な変動が生じた場合、これら棚卸資産の評価額に重要な影響を及ぼす可能性があります。

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