有価証券報告書-第18期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/25 14:10
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかな回復基調で推移したものの、米中貿易摩擦等の不安定な海外情勢や、相次ぐ自然災害、消費税率引上げ後の消費者マインドの低迷に加え、年明け以降、企業の業況判断は新型コロナウイルス感染症の影響により急速に悪化し、極めて厳しい状況となりました。
このような中、当連結会計年度において当社グループは人口減少による市場規模の縮小に伴う競争激化に加え、第1四半期は冷夏による季節品の不振、第2四半期は消費税増税の駆け込み需要、第3四半期はその反動減、第4四半期は暖冬による季節品の不振や新型コロナウイルス感染症の影響による衛生関連品の需要拡大、紙製品のパニック需要など四半期毎に状況が目まぐるしく変わる厳しい環境の中、中期経営計画の達成に向けて積極的な営業活動を進めてまいりました。
特に第4四半期の新型コロナウイルス感染症が拡大する状況下では、急激な需要増大により売上高が増加しておりますが、一方では物流が逼迫する状況を打開するための物流センターの稼働時間延長や人手の増強、臨時配送車両の確保による経費が増加しており、業績への影響が発生しております。
また、人口減少や消費税増税による消費の冷え込みについては、消費者から選ばれる商品の提案や売れる売場提案、収益性の高い商品の販売拡大と生産性向上に向けた施策を実施してまいりました結果、中期経営計画最終年度の目標数値である売上高予算771,000百万円、経常利益10,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益6,500百万円については目標を達成することができました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は249,712百万円となり、前連結会計年度末と比較して6,098百万円の増加となりました。
負債合計は166,811百万円となり、前連結会計年度末と比較して3,712百万円の増加となりました。
純資産の部は82,901百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,385百万円の増加となりました。
b.経営成績
当連結会計年度における売上高は796,227百万円(前年同期5.5%増)、営業利益は9,326百万円(前年同期4.9%増)、経常利益は10,124百万円(前年同期7.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7,191百万円(前年同期4.2%増)となりました。
なお、セグメントの業績につきましては、当社グループは日用品・化粧品等の卸売業を主たる事業とする単一セグメントであるため記載を省略しておりますので、カテゴリー別及び業態別の売上実績につきまして記載しております。
カテゴリー別売上実績
当連結会計年度におけるカテゴリー別売上実績は、次のとおりであります。
(単位:百万円)

カテゴリー主要商品当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比
%
Health & Beauty化粧品、装粧品、入浴剤、身体洗浄剤、ヘアカラー、オーラルケア、医薬品、健康食品249,973105.1
ハウスホールド衣料用洗剤類、台所・食器用洗剤類、住居用洗剤類111,992106.0
ホームケア芳香・消臭剤、防虫剤、殺虫剤、薫香ローソク、乾電池/乾電池応用品、記録メディア、照明用品、電気応用品、OA用品、写真関連品69,08499.6
紙製品ベビー用品、ベビー用おむつ、介護用品、大人用おむつ、生理用品、ティッシュペーパー、トイレットペーパー162,150110.1
家庭用品台所消耗品、洗面用品、清掃用品、収納用品、季節品、保存用品、調理用品、卓上用品、行楽用品55,282105.8
ペット・多角品・その他ペット用品、文具、玩具、カー用品147,744104.0
合計796,227105.5

(注)当連結会計年度より、カテゴリーの商品分類を一部変更しております。なお、前年同期比につきましては、前連結会計年度の数値を組み替えて算定しております。
詳細を見るとHealth & Beautyが、5.1%増と伸びており、構成比では31.4%となっております。
Health & Beautyは利益率の高い商品が多く、成長戦略の重要なカテゴリーとして、2019年4月に化粧品専門卸の子会社であった「ファッションあらた」を統合し、注力してまいりました。
洗剤等のハウスホールドは、6.0%増加しており、大容量の詰替商品の好調が続いていることに加え、感染症対策への意識向上により、除菌効果の高い、高機能の洗剤類が伸張していることも要因となっております。
ホームケアについては、昨年が冷夏で始まったことによる殺虫剤の不振や、記録的な暖冬によりカイロなどの季節品が伸び悩んだため、0.4%の減少となりました。
紙製品は10.1%増と大きく伸びておりますが、こちらは新型コロナウイルスに関連し、ティッシュやトイレットペーパーにおいてパニック需要が発生したことが大きな要因です。
その他、家庭用品、ペット用品も順調に拡大しております。
業態別売上実績
当連結会計年度における業態別売上実績は、次のとおりであります。
(単位:百万円)

業態当連結会計年度
自 2019年4月1日
至 2020年3月31日
前年同期比
%
ドラッグストア391,911106.4
ホームセンター126,820102.1
SM98,583105.1
ディスカウント59,502106.8
GMS41,750103.1
その他77,659108.1
合計796,227105.5

(注)当連結会計年度より、業態別分類を一部変更しております。なお、前年同期比につきましては、前連結会計年度の数値を組み替えて算定しております。
業態別の売上高を見てみますと、ドラッグストアが6.4%増と引き続き大きく増加しており、構成比で49.2%となっております。
ディスカウントストアも6.8%増と順調な伸びを示しております。
ホームセンターやスーパーマーケット、GMSにつきましては、第3四半期までは前年同水準でしたが、新型コロナウイルスに関する特需の影響もあり、伸張しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,327百万円減少し、17,782百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は5,262百万円(前年は9,513百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が10,646百万円、減価償却費4,281百万円等の収入に対し、投資有価証券売却益536百万円、売上債権の増加額3,470百万円、たな卸資産の増加額810百万円、仕入債務の減少額700百万円等の支出があったことによるものであります。
なお、第4四半期連結会計期間において新型コロナウイルス感染の影響によりマスクなど衛生関連商品を中心として売上高が増加し、またティッシュやトイレットペーパーにおいてもパニック需要が発生し、その結果、前述しましたように期末における売上債権が3,470百万円と大きく増加したことにより営業キャッシュ・フローが減少しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、支出した資金は2,742百万円(前年は880百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入735百万円、投資有価証券の売却による収入794百万円等の収入に対して、有形固定資産の取得による支出2,191百万円、無形固定資産の取得による支出1,284百万円、関係会社株式の取得による支出631百万円等の支出があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、支出した資金は3,833百万円(前年は6,678百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の純増による収入1,040百万円、長期借入れによる収入7,080百万円、自己株式の処分による収入997百万円等の収入に対して、長期借入金の返済による支出6,724百万円、自己株式の取得による支出3,999百万円、配当金の支払による支出1,417百万円、リース債務の返済による支出808百万円等の支出があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産の実績及び受注実績
当社グループの事業内容は、日用雑貨・化粧品等の卸売業であり、生産の実績は記載ができないため、当該記載を省略しております。
また、受注実績は販売実績と近似しているため、下記の販売実績を参照ください。
b.販売実績
当社グループの事業内容は、日用雑貨・化粧品等の卸売業を主たる事業とする単一セグメントであります。
主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
株式会社ツルハホールディングス97,74313.099,87612.5

(注)上記金額には、消費税等を含んでおりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは過去の実績値や分析値、状況等を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果とは見積り特有の不確実性があるため、異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成に当たり採用した会計方針及びその適用方法並びに見積りの評価については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
なお、特に下記の会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積もりの判断等に影響を及ぼすと考えております。
a.固定資産の減損
固定資産については、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損処理の要否を検討しています。資産計上した建物や構築物等について、事業環境の悪化により、減損会計におけるグルーピング単位で当初想定した投資回収が見込めなくなり、減損の必要性を認識した場合には、固定資産の減損処理を実施する可能性があります。
b.繰延税金資産
繰延税金資産は、毎期、過去の課税所得の推移や将来の課税所得の見込み等を勘案し、回収可能性を慎重に検討し計上しております。回収の実現性が低いと判断した場合には適正と考えられる金額へ減額する可能性があります。
c.貸倒引当金
当社は売掛金等債権の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。なお、取引先の財政状態が予測を大幅に超えて悪化し、さらにその支払能力が著しく低下場合には追加引当処理が必要となる可能性があります。
d.投資有価証券
当社が保有する時価のない投資有価証券については、原価法を採用しその評価は1株当たり純資産と取得価額とを比較して、1株当たり純資産が著しく低下した場合に減損処理の要否を検討することとしております。このため将来において投資先の業績動向が著しく低下した場合、投資有価証券の減損処理が必要となる可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは2020年3月期を最終年度とする中期経営計画を2018年3月期にスタートさせ、それ以前までをファーストステージ、中期経営計画からをセカンドステージとして10年先を見据えた「あるべき姿」を考え、中期経営計画における戦略(1)成長戦略を描き続ける(2)未来への布石を打つ(3)経営基盤の更なる強化という3つの戦略を軸に各種施策を実施してまいりました。
a.財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は249,712百万円となり、前連結会計年度末と比較して6,098百万円の増加となりました。
資産の部では、流動資産が181,744百万円となり、前連結会計年度末と比較して6,588百万円の増加となりました。
これは主に受取手形及び売掛金が3,471百万円、未収入金が2,757百万円増加したことによるものであります。
固定資産は67,968百万円となり、前連結会計年度末と比較して489百万円の減少となりました。
これは主に有形固定資産のリース資産が613百万円増加し、工具、器具及び備品が518百万円、土地が383百万円、投資有価証券が193百万円減少したことによるものであります。
負債の部では、流動負債が136,239百万円となり、前連結会計年度末と比較して6,410百万円の増加となりました。
これは主に短期借入金が4,690百万円、未払金が1,206百万円増加したことによるものであります。
固定負債は30,571百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,697百万円の減少となりました。
これは主に固定負債のリース債務が595百万円増加し、長期借入金が3,294百万円減少したことによるものであります。
純資産の部は82,901百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,385百万円の増加となりました。
これは主に利益剰余金が5,773百万円増加した一方で、純資産の部から控除される自己株式が取得期間2019年8月5日~2020年1月31日までとする自己株式取得等により2,888百万円増加し、その他有価証券評価差額金が537百万円減少したことによるものであります。
このような結果、自己資本比率は33.2%となりました。
b.経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は796,227百万円(前年同期5.5%増)となりました。主な要因は、業態別では、全業態が前年を上回っており、その中でもドラッグストア業態が前年同期比6.4%増、ディスカウントストア業態が同6.8%増と高い伸びを示しており、さらに近年において低い伸び率で推移しておりましたスーパーマーケット(SM)業態が5.1%増と高い伸びを示し、またカテゴリー別では、暖冬による季節品の不振からホームケアが前年を下回ったほかは、中期経営計画における重点カテゴリーであるHealth & Beautyが同5.1%増、紙製品が新型コロナウイルス感染症拡大の中、パニック需要が発生したことも要因となり前年同期比で10.1%増、ハウスホールドが同6.0%増、家庭用品が同5.8%増と好調に推移しております。
次に営業利益は9,326百万円(前年同期4.9%増)、経常利益は10,124百万円(前年同期7.4%増)となっており、売上高拡大により運賃など物流関連費用が増加する中で業務集約などにより間接業務費用の増加を抑制し、販売費及び一般管理費比率を前年同期より0.08ポイント減少させ9.11%まで改善したことにより、当連結会計年度の営業利益は9,326百万円となり前年同期に対して4.9%増となりました。
経常利益については、前年同期に営業外費用として計上したコミットメントラインなどのアレンジメント手数料が当連結会計年度には計上がなく、また支払利息の低減などにより10,124百万円となり前年同期比7.4%増加し、経常利益率は1.27%になりました。
次に親会社株主に帰属する当期純利益は7,191百万円(前年同期4.2%増)となりました。主な要因は、特別損失として、固定資産売却により316百万円の特別損失を計上いたしましたが、コーポレートガバナンス・コードの趣旨に則り、政策保有株式についてその保有目的と経済合理性を鑑みて売却を進めたことで536百万円、土地の売却により309百万円の特別利益を計上したことが主な要因です。
ROEについては、8.8%と中期経営計画の目標数値である9%台は下回りましたが、同水準を維持しております。
新型コロナウイルス感染拡大により、世界経済・日本経済全体が、これまで経験したことのない未曽有の危機に直面しており、終息の兆しが見えておらず、当社グループの業績に与える影響について、現時点において見極めることが困難なことから、2021年3月期の業績予想及び2021年3月期を始まりの年とする新中期経営計画の発表を延期いたしておりますが、先の見えない状況の中で当社が進むべき方向として2030年将来ビジョンを策定いたしました。
「夢をかなえる。暮らしを変える。」
この先もずっと豊かで快適な毎日を送りたい。そんな人々の「夢」を叶える会社でありたい。
新たな暮らしへ。あらたが変えていきます。
今後、終息の兆しが見え影響の度合いが一定程度見極められた段階で、速やかに業績予想と中期経営計画を発表いたします。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入であります。投資を目的とした主な資金需要は、物流センターに関する設備投資によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金、金融機関からの短期借入及び債権流動化を基本としており、設備投資や長期運転資金は、金融機関からの長期借入及び社債の発行を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は35,678百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は17,782百万円となっております。

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