有価証券報告書-第34期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況は、以下の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業業績や雇用及び所得環境の改善傾向のもと、緩やかな回復基調が続きました。一方で、米中間等の通商問題の動向が世界経済に与える影響など、海外経済の不確実性には留意する必要がある状況です。
住宅市場においては、2018年4月-2019年3月の新設住宅着工数は前年同期比0.7%増(3月の季節調整済年率換算値98.9万戸)、新設戸建木造持家着工数は同2.5%増となり、当面横ばいで推移していくと考えられます。
このような状況のなか、当社は中期3ヵ年計画の2年目を迎え、「“業界最狂、ハピネス拡散”」のスローガンのもとBESSブランドの更なる成長に向けた施策を推進してまいりました。
当社は、BESS事業をスタートさせて以来、ユーザー視点に立脚した経営に取り組み、住宅業界の常識に挑戦してきました。このような業界の「異端」とも言える姿勢を更に進化させる意味で、“最狂”を掲げています。“最狂”には、当社が理想とする「“狂”狷の道」を進んでいくことで、多くの熱“狂”的とも言えるほどのBESSファンとともに大きく成長していきたいという思いを込めています。
中期経営計画においては、BESSのブランドミッションである「ユーザー・ハピネス」の更なる拡散を掲げ、最終年度の2020年3月期において連結売上高200億円、営業利益率8%、ROE18%を目指します。
(営業活動の状況)
① 商品面の取り組み
・開放的なオープンロフトとテラス、内外装の明るいカラーリングが魅力のG-LOG(なつ)「ライラ」をキャンペーンモデルとして、2018年1月から6月まで販売しました。
・カントリーログハウスのコンセプトを深化させ、既存の「クールテイスト」と「ウォームテイスト」を1つにしました。シリーズ名を「カントリーログ」と改め、「ディープカントリー」を新コンセプトに、本質・本物志向でこだわりが強い、カントリースタイルを表現しました。
・2017年に発売したジャパネスクハウス「程々の家」の特別モデル「倭様(やまとよう)・八風」は、そのデザインで、日本人の真の感性を見つめた究極のバランスとしての「いい加減」を表現しています。おおらかで無理することなく、自然にオープンマインドな暮らし方ができるように設計した特別モデルです。2018年9月にBESS多摩で新モデルとなる「倭様・十露(そろ)」をオープンしました。
・BESSの家の商品シリーズにおいて、シリーズ毎の違いを明確にし、より顧客に合った家を選んでいただくため、基軸となる4シリーズ(ワンダーデバイス、G-LOG、カントリーログ、ジャパネスクハウス)にBESSドームを加えた、合計5つのシンプルなシリーズ構成にしました。また、検討される方に家と暮らしのイメージを広げ、より商品に愛着を持っていただけるよう、シリーズ毎に商品を擬人化し、愛称(ニックネーム)をつけました。
・人気の高かったG-LOG(なつ)「ライラ」に“ふじねず”や“くるみ”などの新色を加えて装い新たに「ライラⅡ」として、秋冬キャンペーンモデルで10月~12月までの期間限定商品として発売しました。おおらかに自然を取り込みながら、凛とした立ち姿を持つ、日本人の感性を注ぎ表現しました。
・2019年2月には、待望のカントリーログの新商品として、キャンペーンモデル「カスキュー」を発売いたしました。新たな提案を加え、2019年6月までの期間限定販売の予定です。
② 営業面の取り組み
・中期経営計画の重点施策でもある「BESSファンが集う『触媒力』拡大」の一環として、2018年4月のBESS多摩開設を皮切りに、全国のBESS拠点が、“リアルに暮らしを体験する場”であることを示すため、呼称を「展示場」から「LOGWAY」に変更しています。更に、BESSにお住まいの有志の方々に「LOGWAYコーチャー」として、BESSの暮らしを伝道するイベント等の企画・実施に参画していただき、LOGWAYやウェブサイト上にファンが“集う”環境づくりを一体となって進めています。
・3つ目の直営拠点でLOGWAY第1号となる「LOGWAY BESS多摩」を2018年4月にオープンしました。直営拠点の集客をけん引し、活況を呈しています。
・BESSの暮らしを検討する方を応援する制度として、BESSファンに喜んでいただくためLOGWAYクラブを立ち上げました。年会費を納めて会員になっていただくと、LOGWAYでの特別なイベントにLOGWAYコーチャーと共に参加することができ、BESSとの関係をより一層深めていただけます。また用地の優先紹介、ご契約時には入会年数に応じた特典等、その他様々な会員特典を用意しております。
③ その他の取り組み
・施工・物流・設計・情報・購買の5つのテーマを掲げて生産面を大幅に変革する「生産革新」に取り組んできました。供給部材の取扱いを拡充し、従来のキットという呼称から部材パッケージと改め、特に施工・物流面では「ログハウス施工現場の負担軽減」に取り組みました。これらの取り組みを2018年4月から「BH(BESS Housing)生産システム」と名付けて、全国で稼働を開始しました。BESSのブランド価値を生産面から高めます。
(業績先行指標の状況)
全国BESS LOGWAY(展示場)への集客面では、LOGWAYコーチャー活動の開始や、新拠点のオープン効果により新規来場者数が前年同期比14.0%増、再来場者数は前年同期比7.8%増となりました。
LOGWAY展開については、2018年4月に直営では3拠点目となるBESS多摩(東京都)をオープンしました。販社拠点としては、2018年4月にBESS倉敷(岡山県)が新規オープンし、7月にBESS仙台(宮城県)が移転・リニューアルオープンしました。また、2019年3月にBESS木更津(千葉県)が新規オープンし、この結果、当連結会計年度末における全国の拠点は45拠点となりました。更に、2019年秋には福岡地区(福岡県)にて、新規オープンを予定しております。
営業体制について、BESS事業全体(販社含む)の専任営業員数(BESS専任の営業として在籍する営業員数)は167名と前期末より3名増(注)となりました。既存拠点及び今後オープン予定の拠点における営業員の量の拡充に向けて、引き続き採用活動を推進するとともに、営業指導の強化により、各拠点の営業員の質の向上にも努めます。
(注)今期末より、直販各拠点の責任者を拠点の事業責任者と位置づけ、専任営業員数からは外しており、前期比較も同様にしております。
(2)財政状態及び経営成績の状況及び経営者の視点による分析・検討内容
(連結業績の概要)
当連結会計年度における連結売上高は、建設工期が長期化傾向にあることに加え、一昨年のカナダの山火事の影響等によるカナダ材の部材納期の遅延等により、12,397百万円(前年同期比8.0%減)となりました。
利益面においては、大きく次の3点の要因により減益となりました。①上記部材納期の遅延による減収に伴う利益減少、②大規模販社が、BESS事業とは無関係の事業の不振により経営難に陥ったため、顧客保護・ブランド保護を優先して、既存の契約・工事及び拠点運営を承継したことに伴う費用の発生、③BESS多摩のオープンなど費用が先行する投資の3点です。これらの結果、連結営業損失が635百万円(前年同期は453百万円の営業利益)となり、連結経常損失は680百万円(同455百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は541百万円(同364百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
連結契約(受注)高においては、BESS多摩のオープン効果及びBH生産システムによる部材取扱い拡大の効果等から16,169百万円(前年同期比19.1%増)と伸長し、過去最高となりました。なお、次期売上高の原資となる期末契約(受注)残高は13,960百万円(同56.3%増)となりました。
(報告セグメントの業績概要)
当社グループの単一事業であるBESS事業は、暮らしのブランド『BESS』のもと、“「住む」より「楽しむ」”をスローガンに、個性的で楽しい暮らし方のデザインにまで踏み込んで開発した企画型住宅(=ログハウス等の自然派個性住宅)の提供を行っております。住宅引渡時点での顧客満足以上に、暮らしをスタートしてからの「“ユーザー・ハピネス”の実現」を使命としています。
その業績概要については、以下の3つの報告セグメントに区分されます。
① 直販部門
連結売上高の31.5%(外部顧客売上高ベース)を占める直販部門は、東京都・代官山の「BESSスクエア」、2018年4月にオープンした東京都・昭島の「BESS多摩」、及び神奈川県の「BESS藤沢」の直営3拠点で、東京・神奈川圏を中心とする顧客との直接の工事元請契約によるBESS企画型住宅等の提供を主要事業としております。
当連結会計年度におけるセグメント売上高は、期初の豊富な契約(受注)残高に加えて新規の契約(受注)も順調に推移したものの、カナダ材の調達難に端を発する生産の遅れや工期長期化傾向の影響により、3,924百万円(前年同期比8.0%減)に留まりました。また、BESS多摩稼働に伴う費用の計上により、一時的な利益減となり、セグメント損失は22百万円(前年同期は398百万円の利益)となりました。
一方、契約(受注)面においては、BESS多摩が契約の増加に貢献しセグメント契約(受注)高は、5,530百万円(同27.4%増)となりました。引き続き、営業員の採用及び育成による体制強化に取り組んでまいります。
② 販社部門
連結売上高の51.8%を占める販社部門は、全国の地区販社に対して、BESSブランドと販売システム等を提供するとともに、BESS企画型住宅の部材パッケージ等を供給する事業を行っております。
当連結会計年度におけるセグメント売上高は、直販部門同様、カナダ材の調達難に端を発する生産の遅れや工期が長期化傾向にあること等により、7,686百万円(前年同期比4.4%減)に留まり、セグメント利益は981百万円(同20.8%減)となりました。
また、セグメント契約(受注)高は、後述する既存拠点引継ぎにより、BP社のセグメントで計上される契約高が増加したため、6,185百万円(同9.3%減)となりました。
③ 株式会社BESSパートナーズ
連結売上高の16.7%を占める国内連結子会社のBP社は、札幌地区、岐阜地区、金沢地区及び埼玉県熊谷地区のBESS LOGWAY(展示場)を営業拠点として、顧客との直接の工事元請契約によるBESS企画型住宅等の提供を主要事業としております。また、2019年1月よりZERO社の7拠点の内、6拠点を運営することになりました。これは、顧客保護を第一優先とする措置であり、BP社には引継ぎによる費用が発生していることに加え、引き継いだ工事の支出予測額が入金予定額を上回る見込みです。
当連結会計年度におけるセグメント売上高は、工期長期化の影響等から2,089百万円(前年同期比3.7%減)となり、体制強化のための人員増の影響及び上記の承継拠点による費用発生等からセグメント損失は266百万円(前年同期は5百万円の損失)となりました。
セグメント契約(受注)高は、4,453百万円(前年同期比84.6%増)となりました。なお、上記の承継拠点の引継ぎ工事は、通常の営業活動による契約(受注)とは異なるため、契約(受注)及び売上計上は行っておらず、2019年1月以降に契約(受注)を行った物件より計上しています。当承継拠点の第4四半期会計期間における契約(受注)は好調であり、今後の収益貢献が期待されます。また、金沢地区及び熊谷地区については、早期に利益貢献すべく、引き続き営業員の育成を進めます。
なお、2019年4月1日付の会社分割により、札幌営業所はBP社が完全子会社として設立した株式会社BESS札幌に、岐阜営業所は同様に設立した株式会社BESS岐阜にそれぞれ承継されました。これは各拠点の自立化を狙いとするものです。
(3)キャッシュ・フローの状況
連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、3,089百万円となり、前連結会計年度末3,292百万円に対し203百万円の減少となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により690百万円(前年同期は388百万円の獲得)の資金減少となりました。
これは、仕入債務の増加額257百万円(同198百万円)、減価償却費237百万円(同159百万円)等による資金増加要因が、税金等調整前当期純損失601百万円(同534百万円の利益)、たな卸資産の増加額366百万円(同97百万円)、売上債権の増加額238百万円(同267百万円)、法人税等の支払額181百万円(同138百万円)等の資金減少要因を下回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動により使用した資金は、254百万円(前年同期は404百万円)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出163百万円(同360百万円)及び無形固定資産の取得による支出92百万円(同83百万円)の資金減少要因が、投資有価証券の売却による収入84百万円(同91百万円)等の資金増加要因を上回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動により増加した資金は、744百万円(前年同期は359百万円の減少)となりました。
これは、長期借入金の返済による支出570百万円(前年同期は654百万円)、配当金の支払額220百万円(同215百万円)等の減少要因を、長期借入れによる収入1,300百万円(同800百万円)等の資金増加要因が上回ったことによるものであります。
(4)受注及び販売の実績
前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) (単位:百万円)
(注)1 前連結会計年度以前に契約したもので、契約の更改等により金額に変更のあるものについては、当期契約高に含めております。
2 次期繰越高のうち施工高については、未成工事支出金により手持工事の施工高を推定したものであります。
3 「ログハウス等工事」の施工高は(売上高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致しております。
4 各部門の「その他」(販促物販売収入等)は、契約高の繰越管理を行っておりませんので、「前期繰越高」「当期契約高」及び「次期繰越高」の欄の記載は行っておりません。
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) (単位:百万円)
(注)1 前連結会計年度以前に契約したもので、契約の更改等により金額に変更のあるものについては、当期契約高に含めております。
2 次期繰越高のうち施工高については、未成工事支出金により手持工事の施工高を推定したものであります。
3 「ログハウス等工事」の施工高は(売上高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致しております。
4 各部門の「その他」(販促物販売収入等)は、契約高の繰越管理を行っておりませんので、「前期繰越高」「当期契約高」及び「次期繰越高」の欄の記載は行っておりません。
5 生産革新の取り組みにより「キット」から「部材パッケージ」へ呼称を変更しております。
(5)資本の財源及び資金の流動性の分析
(キャッシュ・フロー)
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、(3)キャッシュ・フローの状況に記載しております。
(資金需要)
当社グループの運転資金の主要な需要はほとんどが営業費用であります。具体的には、ログハウス等部材パッケージに係る部材等の調達費、施工に要する外注費等の「売上原価」と、人件費、広告宣伝販促費、研究開発費等の「販売費及び一般管理費」であります。
(財務政策)
当社の株主還元としてはDOE(連結純資産配当率)を重視した長期的な視点での安定的配当を基本とし、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保の確保にも配慮していく考えであります。
また、資金調達面では2019年3月期においては、「営業キャッシュ・フロー」が減少し、資金需要を補うため、資金効率と機動性を重視した調達(主として金融機関からの借入金)を増加させました。
(6)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
(中期経営計画の進捗状況等)
中期経営計画においては、2020年3月期の連結売上高200億円、営業利益率8%、ROE18%達成を掲げております。2019年3月期においては、計画時には想定をしていなかった次の要因が発生し、計画に遅れが生じております。①カナダ材の調達難に端を発する生産及び部材納期の遅延、②大規模販社のBESS事業とは無関係の事業の不振による経営難に伴う、顧客保護・ブランド保護を優先した既存の契約・工事及び拠点運営の承継、等による売上高の減少と費用の増加であります。これらの要因は、既に対策を行っていますが、2020年3月期における業績へ影響が残り、計画値と異なる業績予想をしております。
また、施策面においては、展示場を「LOGWAY」へと呼称変更し、BESSの家に住まわれる実際のユーザーがLOGWAYにてBESSの暮らしをボランティアで伝える「LOGWAYコーチャー」制度が稼働し始めるなど、当社独自の施策が進んでおり、手応えを感じております。
次年度においてはこの施策を更に推し進めることで、依然投資先行の期間となる見通しですが、BESSのブランドミッションである「ユーザー・ハピネス」の更なる浸透を目指し邁進してまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業業績や雇用及び所得環境の改善傾向のもと、緩やかな回復基調が続きました。一方で、米中間等の通商問題の動向が世界経済に与える影響など、海外経済の不確実性には留意する必要がある状況です。
住宅市場においては、2018年4月-2019年3月の新設住宅着工数は前年同期比0.7%増(3月の季節調整済年率換算値98.9万戸)、新設戸建木造持家着工数は同2.5%増となり、当面横ばいで推移していくと考えられます。
このような状況のなか、当社は中期3ヵ年計画の2年目を迎え、「“業界最狂、ハピネス拡散”」のスローガンのもとBESSブランドの更なる成長に向けた施策を推進してまいりました。
当社は、BESS事業をスタートさせて以来、ユーザー視点に立脚した経営に取り組み、住宅業界の常識に挑戦してきました。このような業界の「異端」とも言える姿勢を更に進化させる意味で、“最狂”を掲げています。“最狂”には、当社が理想とする「“狂”狷の道」を進んでいくことで、多くの熱“狂”的とも言えるほどのBESSファンとともに大きく成長していきたいという思いを込めています。
中期経営計画においては、BESSのブランドミッションである「ユーザー・ハピネス」の更なる拡散を掲げ、最終年度の2020年3月期において連結売上高200億円、営業利益率8%、ROE18%を目指します。
(営業活動の状況)
① 商品面の取り組み
・開放的なオープンロフトとテラス、内外装の明るいカラーリングが魅力のG-LOG(なつ)「ライラ」をキャンペーンモデルとして、2018年1月から6月まで販売しました。
・カントリーログハウスのコンセプトを深化させ、既存の「クールテイスト」と「ウォームテイスト」を1つにしました。シリーズ名を「カントリーログ」と改め、「ディープカントリー」を新コンセプトに、本質・本物志向でこだわりが強い、カントリースタイルを表現しました。
・2017年に発売したジャパネスクハウス「程々の家」の特別モデル「倭様(やまとよう)・八風」は、そのデザインで、日本人の真の感性を見つめた究極のバランスとしての「いい加減」を表現しています。おおらかで無理することなく、自然にオープンマインドな暮らし方ができるように設計した特別モデルです。2018年9月にBESS多摩で新モデルとなる「倭様・十露(そろ)」をオープンしました。
・BESSの家の商品シリーズにおいて、シリーズ毎の違いを明確にし、より顧客に合った家を選んでいただくため、基軸となる4シリーズ(ワンダーデバイス、G-LOG、カントリーログ、ジャパネスクハウス)にBESSドームを加えた、合計5つのシンプルなシリーズ構成にしました。また、検討される方に家と暮らしのイメージを広げ、より商品に愛着を持っていただけるよう、シリーズ毎に商品を擬人化し、愛称(ニックネーム)をつけました。
・人気の高かったG-LOG(なつ)「ライラ」に“ふじねず”や“くるみ”などの新色を加えて装い新たに「ライラⅡ」として、秋冬キャンペーンモデルで10月~12月までの期間限定商品として発売しました。おおらかに自然を取り込みながら、凛とした立ち姿を持つ、日本人の感性を注ぎ表現しました。
・2019年2月には、待望のカントリーログの新商品として、キャンペーンモデル「カスキュー」を発売いたしました。新たな提案を加え、2019年6月までの期間限定販売の予定です。
② 営業面の取り組み
・中期経営計画の重点施策でもある「BESSファンが集う『触媒力』拡大」の一環として、2018年4月のBESS多摩開設を皮切りに、全国のBESS拠点が、“リアルに暮らしを体験する場”であることを示すため、呼称を「展示場」から「LOGWAY」に変更しています。更に、BESSにお住まいの有志の方々に「LOGWAYコーチャー」として、BESSの暮らしを伝道するイベント等の企画・実施に参画していただき、LOGWAYやウェブサイト上にファンが“集う”環境づくりを一体となって進めています。
・3つ目の直営拠点でLOGWAY第1号となる「LOGWAY BESS多摩」を2018年4月にオープンしました。直営拠点の集客をけん引し、活況を呈しています。
・BESSの暮らしを検討する方を応援する制度として、BESSファンに喜んでいただくためLOGWAYクラブを立ち上げました。年会費を納めて会員になっていただくと、LOGWAYでの特別なイベントにLOGWAYコーチャーと共に参加することができ、BESSとの関係をより一層深めていただけます。また用地の優先紹介、ご契約時には入会年数に応じた特典等、その他様々な会員特典を用意しております。
③ その他の取り組み
・施工・物流・設計・情報・購買の5つのテーマを掲げて生産面を大幅に変革する「生産革新」に取り組んできました。供給部材の取扱いを拡充し、従来のキットという呼称から部材パッケージと改め、特に施工・物流面では「ログハウス施工現場の負担軽減」に取り組みました。これらの取り組みを2018年4月から「BH(BESS Housing)生産システム」と名付けて、全国で稼働を開始しました。BESSのブランド価値を生産面から高めます。
(業績先行指標の状況)
全国BESS LOGWAY(展示場)への集客面では、LOGWAYコーチャー活動の開始や、新拠点のオープン効果により新規来場者数が前年同期比14.0%増、再来場者数は前年同期比7.8%増となりました。
LOGWAY展開については、2018年4月に直営では3拠点目となるBESS多摩(東京都)をオープンしました。販社拠点としては、2018年4月にBESS倉敷(岡山県)が新規オープンし、7月にBESS仙台(宮城県)が移転・リニューアルオープンしました。また、2019年3月にBESS木更津(千葉県)が新規オープンし、この結果、当連結会計年度末における全国の拠点は45拠点となりました。更に、2019年秋には福岡地区(福岡県)にて、新規オープンを予定しております。
営業体制について、BESS事業全体(販社含む)の専任営業員数(BESS専任の営業として在籍する営業員数)は167名と前期末より3名増(注)となりました。既存拠点及び今後オープン予定の拠点における営業員の量の拡充に向けて、引き続き採用活動を推進するとともに、営業指導の強化により、各拠点の営業員の質の向上にも努めます。
(注)今期末より、直販各拠点の責任者を拠点の事業責任者と位置づけ、専任営業員数からは外しており、前期比較も同様にしております。
(2)財政状態及び経営成績の状況及び経営者の視点による分析・検討内容
(連結業績の概要)
当連結会計年度における連結売上高は、建設工期が長期化傾向にあることに加え、一昨年のカナダの山火事の影響等によるカナダ材の部材納期の遅延等により、12,397百万円(前年同期比8.0%減)となりました。
利益面においては、大きく次の3点の要因により減益となりました。①上記部材納期の遅延による減収に伴う利益減少、②大規模販社が、BESS事業とは無関係の事業の不振により経営難に陥ったため、顧客保護・ブランド保護を優先して、既存の契約・工事及び拠点運営を承継したことに伴う費用の発生、③BESS多摩のオープンなど費用が先行する投資の3点です。これらの結果、連結営業損失が635百万円(前年同期は453百万円の営業利益)となり、連結経常損失は680百万円(同455百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は541百万円(同364百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
連結契約(受注)高においては、BESS多摩のオープン効果及びBH生産システムによる部材取扱い拡大の効果等から16,169百万円(前年同期比19.1%増)と伸長し、過去最高となりました。なお、次期売上高の原資となる期末契約(受注)残高は13,960百万円(同56.3%増)となりました。
(報告セグメントの業績概要)
当社グループの単一事業であるBESS事業は、暮らしのブランド『BESS』のもと、“「住む」より「楽しむ」”をスローガンに、個性的で楽しい暮らし方のデザインにまで踏み込んで開発した企画型住宅(=ログハウス等の自然派個性住宅)の提供を行っております。住宅引渡時点での顧客満足以上に、暮らしをスタートしてからの「“ユーザー・ハピネス”の実現」を使命としています。
その業績概要については、以下の3つの報告セグメントに区分されます。
① 直販部門
連結売上高の31.5%(外部顧客売上高ベース)を占める直販部門は、東京都・代官山の「BESSスクエア」、2018年4月にオープンした東京都・昭島の「BESS多摩」、及び神奈川県の「BESS藤沢」の直営3拠点で、東京・神奈川圏を中心とする顧客との直接の工事元請契約によるBESS企画型住宅等の提供を主要事業としております。
当連結会計年度におけるセグメント売上高は、期初の豊富な契約(受注)残高に加えて新規の契約(受注)も順調に推移したものの、カナダ材の調達難に端を発する生産の遅れや工期長期化傾向の影響により、3,924百万円(前年同期比8.0%減)に留まりました。また、BESS多摩稼働に伴う費用の計上により、一時的な利益減となり、セグメント損失は22百万円(前年同期は398百万円の利益)となりました。
一方、契約(受注)面においては、BESS多摩が契約の増加に貢献しセグメント契約(受注)高は、5,530百万円(同27.4%増)となりました。引き続き、営業員の採用及び育成による体制強化に取り組んでまいります。
② 販社部門
連結売上高の51.8%を占める販社部門は、全国の地区販社に対して、BESSブランドと販売システム等を提供するとともに、BESS企画型住宅の部材パッケージ等を供給する事業を行っております。
当連結会計年度におけるセグメント売上高は、直販部門同様、カナダ材の調達難に端を発する生産の遅れや工期が長期化傾向にあること等により、7,686百万円(前年同期比4.4%減)に留まり、セグメント利益は981百万円(同20.8%減)となりました。
また、セグメント契約(受注)高は、後述する既存拠点引継ぎにより、BP社のセグメントで計上される契約高が増加したため、6,185百万円(同9.3%減)となりました。
③ 株式会社BESSパートナーズ
連結売上高の16.7%を占める国内連結子会社のBP社は、札幌地区、岐阜地区、金沢地区及び埼玉県熊谷地区のBESS LOGWAY(展示場)を営業拠点として、顧客との直接の工事元請契約によるBESS企画型住宅等の提供を主要事業としております。また、2019年1月よりZERO社の7拠点の内、6拠点を運営することになりました。これは、顧客保護を第一優先とする措置であり、BP社には引継ぎによる費用が発生していることに加え、引き継いだ工事の支出予測額が入金予定額を上回る見込みです。
当連結会計年度におけるセグメント売上高は、工期長期化の影響等から2,089百万円(前年同期比3.7%減)となり、体制強化のための人員増の影響及び上記の承継拠点による費用発生等からセグメント損失は266百万円(前年同期は5百万円の損失)となりました。
セグメント契約(受注)高は、4,453百万円(前年同期比84.6%増)となりました。なお、上記の承継拠点の引継ぎ工事は、通常の営業活動による契約(受注)とは異なるため、契約(受注)及び売上計上は行っておらず、2019年1月以降に契約(受注)を行った物件より計上しています。当承継拠点の第4四半期会計期間における契約(受注)は好調であり、今後の収益貢献が期待されます。また、金沢地区及び熊谷地区については、早期に利益貢献すべく、引き続き営業員の育成を進めます。
なお、2019年4月1日付の会社分割により、札幌営業所はBP社が完全子会社として設立した株式会社BESS札幌に、岐阜営業所は同様に設立した株式会社BESS岐阜にそれぞれ承継されました。これは各拠点の自立化を狙いとするものです。
(3)キャッシュ・フローの状況
連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、3,089百万円となり、前連結会計年度末3,292百万円に対し203百万円の減少となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により690百万円(前年同期は388百万円の獲得)の資金減少となりました。
これは、仕入債務の増加額257百万円(同198百万円)、減価償却費237百万円(同159百万円)等による資金増加要因が、税金等調整前当期純損失601百万円(同534百万円の利益)、たな卸資産の増加額366百万円(同97百万円)、売上債権の増加額238百万円(同267百万円)、法人税等の支払額181百万円(同138百万円)等の資金減少要因を下回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動により使用した資金は、254百万円(前年同期は404百万円)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出163百万円(同360百万円)及び無形固定資産の取得による支出92百万円(同83百万円)の資金減少要因が、投資有価証券の売却による収入84百万円(同91百万円)等の資金増加要因を上回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動により増加した資金は、744百万円(前年同期は359百万円の減少)となりました。
これは、長期借入金の返済による支出570百万円(前年同期は654百万円)、配当金の支払額220百万円(同215百万円)等の減少要因を、長期借入れによる収入1,300百万円(同800百万円)等の資金増加要因が上回ったことによるものであります。
(4)受注及び販売の実績
前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) (単位:百万円)
| セグメント 区分 | 品目名称 | 前連結会計年度繰越高 | 当連結会計年度契約高 | 計 | 当連結会計年度売上高 | 次期繰越高 | 当連結会計年度施工高 | |
| 契約残高 | うち施工高 | |||||||
| 直販部門 | ログハウス等キット販売 | 36 | 97 | 134 | 75 | 58 | - | - |
| ログハウス等工事 | 3,250 | 4,229 | 7,480 | 3,992 | 3,487 | 30 | 3,966 | |
| その他 | - | 13 | 13 | 165 | 0 | - | - | |
| (小計) | 3,286 | 4,341 | 7,627 | 4,233 | 3,546 | 30 | 3,966 | |
| 販社部門 | ログハウス等キット販売 | 3,022 | 6,819 | 9,841 | 6,053 | 3,788 | - | - |
| その他 | - | - | - | 1,056 | - | - | - | |
| (小計) | 3,022 | 6,819 | 9,841 | 7,109 | 3,788 | - | - | |
| BP社 | ログハウス等キット販売 | 3 | 8 | 11 | 11 | - | - | - |
| ログハウス等工事 | 1,316 | 2,404 | 3,720 | 2,123 | 1,596 | 23 | 2,139 | |
| その他 | - | - | - | 0 | - | - | - | |
| (小計) | 1,319 | 2,412 | 3,732 | 2,136 | 1,596 | 23 | 2,139 | |
| 合計 | 7,629 | 13,572 | 21,202 | 13,479 | 8,931 | 54 | 6,105 | |
(注)1 前連結会計年度以前に契約したもので、契約の更改等により金額に変更のあるものについては、当期契約高に含めております。
2 次期繰越高のうち施工高については、未成工事支出金により手持工事の施工高を推定したものであります。
3 「ログハウス等工事」の施工高は(売上高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致しております。
4 各部門の「その他」(販促物販売収入等)は、契約高の繰越管理を行っておりませんので、「前期繰越高」「当期契約高」及び「次期繰越高」の欄の記載は行っておりません。
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) (単位:百万円)
| セグメント 区分 | 品目名称 | 前連結会計年度繰越高 | 当連結会計年度契約高 | 計 | 当連結会計年度売上高 | 次期繰越高 | 当連結会計年度施工高 | |
| 契約残高 | うち施工高 | |||||||
| 直販部門 | ログハウス等 部材パッケージ販売 | 58 | 83 | 142 | 117 | 24 | - | - |
| ログハウス等工事 | 3,487 | 5,430 | 8,917 | 3,600 | 5,317 | 73 | 3,642 | |
| その他 | 0 | 16 | 17 | 189 | - | - | - | |
| (小計) | 3,546 | 5,530 | 9,077 | 3,907 | 5,342 | 73 | 3,642 | |
| 販社部門 | ログハウス等 部材パッケージ販売 | 3,788 | 6,185 | 9,973 | 5,339 | 4,634 | - | - |
| その他 | - | - | - | 1,079 | - | - | - | |
| (小計) | 3,788 | 6,185 | 9,973 | 6,419 | 4,634 | - | - | |
| BP社 | ログハウス等 部材パッケージ販売 | - | 3 | 3 | 3 | - | - | - |
| ログハウス等工事 | 1,596 | 4,449 | 6,046 | 2,062 | 3,984 | 17 | 2,056 | |
| その他 | - | - | - | 4 | - | - | - | |
| (小計) | 1,596 | 4,453 | 6,050 | 2,070 | 3,984 | 17 | 2,056 | |
| 合計 | 8,931 | 16,169 | 25,101 | 12,397 | 13,960 | 90 | 5,698 | |
(注)1 前連結会計年度以前に契約したもので、契約の更改等により金額に変更のあるものについては、当期契約高に含めております。
2 次期繰越高のうち施工高については、未成工事支出金により手持工事の施工高を推定したものであります。
3 「ログハウス等工事」の施工高は(売上高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致しております。
4 各部門の「その他」(販促物販売収入等)は、契約高の繰越管理を行っておりませんので、「前期繰越高」「当期契約高」及び「次期繰越高」の欄の記載は行っておりません。
5 生産革新の取り組みにより「キット」から「部材パッケージ」へ呼称を変更しております。
(5)資本の財源及び資金の流動性の分析
(キャッシュ・フロー)
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、(3)キャッシュ・フローの状況に記載しております。
(資金需要)
当社グループの運転資金の主要な需要はほとんどが営業費用であります。具体的には、ログハウス等部材パッケージに係る部材等の調達費、施工に要する外注費等の「売上原価」と、人件費、広告宣伝販促費、研究開発費等の「販売費及び一般管理費」であります。
(財務政策)
当社の株主還元としてはDOE(連結純資産配当率)を重視した長期的な視点での安定的配当を基本とし、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保の確保にも配慮していく考えであります。
また、資金調達面では2019年3月期においては、「営業キャッシュ・フロー」が減少し、資金需要を補うため、資金効率と機動性を重視した調達(主として金融機関からの借入金)を増加させました。
(6)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
(中期経営計画の進捗状況等)
中期経営計画においては、2020年3月期の連結売上高200億円、営業利益率8%、ROE18%達成を掲げております。2019年3月期においては、計画時には想定をしていなかった次の要因が発生し、計画に遅れが生じております。①カナダ材の調達難に端を発する生産及び部材納期の遅延、②大規模販社のBESS事業とは無関係の事業の不振による経営難に伴う、顧客保護・ブランド保護を優先した既存の契約・工事及び拠点運営の承継、等による売上高の減少と費用の増加であります。これらの要因は、既に対策を行っていますが、2020年3月期における業績へ影響が残り、計画値と異なる業績予想をしております。
また、施策面においては、展示場を「LOGWAY」へと呼称変更し、BESSの家に住まわれる実際のユーザーがLOGWAYにてBESSの暮らしをボランティアで伝える「LOGWAYコーチャー」制度が稼働し始めるなど、当社独自の施策が進んでおり、手応えを感じております。
次年度においてはこの施策を更に推し進めることで、依然投資先行の期間となる見通しですが、BESSのブランドミッションである「ユーザー・ハピネス」の更なる浸透を目指し邁進してまいります。