有価証券報告書-第33期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/15 10:20
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当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況は、以下の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績等の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響などにより景気が下振れするリスクはあるものの、雇用や所得環境及び企業業績が改善するなど緩やかな回復基調が続きました。
住宅市場においては、平成29年4月-平成30年3月の新設住宅着工数が前年同期比2.8%減(3月の季節調整済年率換算値89.5万戸)、新設戸建木造持家着工数は同2.9%減となり、当面弱含みで推移していくと考えられます。
このような状況のもと、当社グループにおきましては、当連結会計年度より、新たな中期経営計画「“業界最狂、ハピネス拡散”中期3ヵ年計画」を始動しています。当社は、BESS事業をスタートさせて以来、ユーザー視点に立脚した経営に取り組み、住宅業界の常識に挑戦してきました。このような業界の「異端」とも言える姿勢を更に進化させる意味で、“最狂”を掲げました。“最狂”には、当社が理想とする「“狂”狷の道」を進んでいくことで、多くの熱“狂”的とも言えるほどのBESSファンとともに大きく成長していきたいという思いが込められています。
中期経営計画の初年度においては「上昇気流を創る年」として4つの施策を掲げ、最終年度目標の達成に向けての布石を打ってきました。次年度においてはこの施策を更に推し進め、BESSのブランドミッションである「ユーザー・ハピネス」の更なる浸透を目指し、最終年度の2020年3月期において連結売上高200億円、営業利益率8%、ROE18%の達成に向けて、邁進しております。
(営業活動の状況)
① 商品面の取り組み
・平成29年4月より、顧客層を拡げる2つの新商品、「WONDER VOID(ワンダーボイド)」と「倭様(やまとよう)・八風」の販売を開始しました。「WONDER VOID」は「無くて、自由。」をコンセプトに、スケルトンの状態から、暮らす人の個性に合わせて“余白の残し方”を選べるプランバリエーションにより、自分で創りこんで完成させる新しいBESSの家です。ジャパネスクハウス「程々の家」の特別モデル「倭様・八風」は、そのデザインで、日本人の真の感性を見つめた究極のバランスとしての「いい加減」を表現しています。おおらかで無理することなく、自然にオープンマインドな暮らし方ができるように設計した特別モデルです。
・ラフさが魅力のカントリーログハウス「クールテイスト」に大屋根スタイルを組み合せたキャンペーンモデル「カクタス」を同年5月より販売開始しました。
・開放的なオープンロフトとテラス、内外装の明るいカラーリングが魅力のG-LOGキャンペーンモデル「ライラ」を平成30年1月より販売開始しました。
② 営業面の取り組み
・平成29年4月からスタートしたBESSの2017年春夏フェア「ココロのぜいたく梺(ふもと)ぐらし」を、秋冬フェアでも継続して展開しました。「梺ぐらし」とは、BESSの提案する“新しい暮らし方”のことであり、人が自然体でおおらかに暮らせることを評価軸にして、「どんな場所でどんな暮らしをしたいのか」を問い、訴求するとともに、その実現性を高めるために、用地取得を行ってまいりました。
・平成30年1月にBESSの公式ホームページをリニューアルしました。暮らし自慢が投稿できる特設コンテンツ「#ログログ」を新設し、BESSユーザーが暮らしを楽しんでいる写真や投稿記事を発信する場を設け、BESSの暮らしの魅力が伝わる事により、共感力を上げ来場を促進する仕組みとしました。
・更に、中期経営計画の重点施策でもある「BESSファンが集う『触媒力』拡大」の一環として、平成30年4月のBESS多摩開設を皮切りに、全国のBESS拠点が、“リアルに暮らしを体験する場”であることを示すため、呼称を「展示場」から「LOGWAY」に変更します。“名を体で表す”呼称とするとともに、BESSにお住まいの有志の方々に「LOGWAYコーチャー」として、BESSの暮らしを伝道するイベント等の企画・実施に参画していただき、LOGWAYやウェブサイト上にファンが“集う”環境づくりを一体となって進めてまいります。
③ その他の取り組み
・法人向け事業部門と位置づけていたΩ戦略室については不動産開発機能と市場開発機能に分解し、営業活動を行いましたが、地歩固めの途中であり、大きな成果には至っていません。BESS事業との相乗効果を生み出すべく、引き続き活動を進めます。
・3つ目の直営拠点となる「LOGWAY BESS多摩」の建設を行いました。本拠点は平成30年4月14日にオープンし、東京西部及び埼玉西部等からの集客力の強化により、更なるマーケットの拡大を目指します。
・施工・物流・設計・情報・購買の5つのテーマを掲げて改善に取組む「生産革新」により、BESSのブランド価値を生産面から高めてまいります。平成29年10月より直販部門及び連結子会社の株式会社BESSパートナーズ(以下、BP社)にて先行稼働し、平成30年4月からは全国で稼働開始しております。
(業績先行指標の状況)
全国BESS単独展示場(LOGWAY)への集客面では、台風の通過や週末の天候不順などの影響もあって、新規来場者数は前年並みに留まり、再来場者数については前年同期比9.3%減となりました。
展示場(LOGWAY)展開については、平成29年6月にepm不動産株式会社(千葉県木更津市)と販社契約したほか、同年8月にBESS千秋(秋田県)がオープンしました。また、同年9月末に、販社契約の終了によりBESS鹿児島が閉鎖され、同年3月末での稼働拠点は42拠点となりました。なお、平成30年4月14日に、新たな直販拠点としてBESS多摩(東京都)が、販社拠点としては平成30年4月28日に倉敷地区(岡山県)にてそれぞれ新規オープンしました。更に販社拠点として、平成30年秋に木更津地区(千葉県)にて、2019年春には福岡地区(福岡県)にて、それぞれ新規オープンを予定しております。
営業体制について、BESS事業全体(販社含む)の専任営業員数(BESS専任の営業として在籍する営業員数)は167名と前期末より5名増となりました。既存拠点及び今後オープン予定の拠点における営業員の量の拡充に向けて、引き続き採用活動を推進するとともに、BESS営業資格制度を成果に直結するよう改善し、各拠点の営業員の質の向上にも努めてまいります。
(2)財政状態及び経営成績の状況及び経営者の視点による分析・検討内容
(連結業績の概要)
当連結会計年度における連結売上高は、建設工期及び販社部門での部材納期がともに長期化傾向にあるものの、直販部門での期首の豊富な繰越契約(受注)残高からの売上が順調に推移したこと等により、過去最高の13,479百万円(前年同期比4.5%増)となりました。
利益面においては、販売促進策実施による売上粗利率の低下及び拠点来場促進のための広告宣伝及び販促費の増加や、BESS多摩オープンに向けた営業人員等の拡充に伴う人件費増加のほか、生産革新導入に向けた準備費用など中期経営計画達成のための先行投資等により、連結営業利益は445百万円(前年同期比33.2%減)となりました。また、連結経常利益は455百万円(同33.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は364百万円(同4.9%減)となりました。
連結契約(受注)高においては、受注早期化・受注平準化策の推進等により過去最高の契約棟数1,077棟を記録したことによって、13,572百万円(前年同期比10.5%増)と大きく伸長し、期末契約(受注)残高は8,931百万円となりました。
(報告セグメントの業績概要)
当社グループの単一事業であるBESS事業は、暮らしのブランド『BESS』のもと、“「住む」より「楽しむ」”をスローガンに、個性的で楽しい暮らし方のデザインにまで踏み込んで開発した企画型住宅(=ログハウス等の自然派個性住宅)の提供を行っております。住宅引渡時点での顧客満足以上に、暮らしをスタートしてからの「“ユーザー・ハピネス”の実現」を使命としています。
その業績概要については、以下の3つの報告セグメントに区分されます。
① 直販部門
連結売上高の31.4%(外部顧客売上高ベース)を占める直販部門は、東京都・代官山の「BESSスクエア」及び神奈川県「BESS藤沢」の直営2拠点で、東京・神奈川圏を中心とする顧客との直接の工事元請契約によるBESS企画型住宅等の提供を主要事業としております。
当連結会計年度におけるセグメント売上高は、工期は長期化傾向にあるものの、期初の豊富な契約(受注)残高に加えて新規の契約(受注)も寄与し、4,233百万円(前年同期比14.2%増)となりました。その結果、セグメント利益は398百万円(同15.0%増)となりました。
一方、契約(受注)面においては、新規来場者数が前年同期比で5.6%増と伸長し、セグメント契約(受注)高は、4,341百万円(同1.9%増)となりました。引き続き、営業員の採用及び育成による体制強化に取り組んでまいります。
② 販社部門
連結売上高の52.7%を占める販社部門は、全国の地区販社に対して、BESSブランドと販売システム等を提供するとともに、BESS企画型住宅のキット部材等を供給する事業を行っております。
当連結会計年度におけるセグメント売上高は、天候不順の影響等による納品の長期化等も見られ、7,109百万円(前年同期比7.3%減)となりました。その売上高の減少及び受注強化のための販売促進費等の増加により、セグメント利益は1,231百万円(同15.4%減)となりました。
一方、セグメント契約(受注)高は、販売促進策が奏功し、6,819百万円(同11.7%増)となりました。引き続き現場指導を強化していき、更なる受注強化に努めてまいります。
③ 株式会社BESSパートナーズ
連結売上高の15.9%を占める国内連結子会社のBP社は、札幌地区、岐阜地区、金沢地区及び埼玉県熊谷地区のBESS単独展示場(LOGWAY)を営業拠点として、顧客との直接の工事元請契約によるBESS企画型住宅等の提供を主要事業としております。熊谷地区においては、平成29年10月1日に古郡ホーム株式会社よりBESS熊谷の資産を引き継ぎ、同拠点の運営を開始しました。
当連結会計年度におけるセグメント売上高は、札幌地区及び岐阜地区において期首の豊富な繰越契約残高からの売上が順調に推移し、2,136百万円(前年同期比40.9%増)となりましたが、期中より運営開始した熊谷地区における契約(受注)の売上計上は来期以降になるため、セグメント損失が5百万円(前年同期は20百万円の損失)となりました。
セグメント契約(受注)高は、札幌地区及び岐阜地区の若手営業員の営業力強化及び金沢地区の展示場(LOGWAY)リニューアルオープンが功を奏し、2,412百万円(同26.1%増)となりました。熊谷地区については、早期に利益貢献すべく、引き続き営業員の養成による営業強化を進めております。
(3)キャッシュ・フローの状況
連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、3,292百万円となり、前連結会計年度末3,650百万円に対し358百万円の減少となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により獲得した資金は、388百万円(前年同期は609百万円)となりました。
これは、税金等調整前当期純利益534百万円(同561百万円)、減価償却費159百万円(同174百万円)、仕入債務の増加額198百万円(同77百万円)等による資金増加要因が、法人税等の支払額138百万円(同232百万円)、売上債権の増加額267百万円(同238百万円)等の資金減少要因を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動により使用した資金は、404百万円(前年同期は54百万円)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出360百万円(同64百万円)及び無形固定資産の取得による支出83百万円(同15百万円)の資金減少要因が、投資有価証券の売却による収入91百万円等の資金増加要因を上回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動により減少した資金は、359百万円(前年同期は37百万円の増加)となりました。これは、長期借入金の返済による支出654百万円(前年同期は844百万円)、自己株式の取得による支出339百万円(前年同期実績なし)、配当金の支払額215百万円(同204百万円)等の資金減少要因が、長期借入れによる収入800百万円(同830百万円)等の資金増加要因を上回ったことによるものであります。
(4)受注及び販売の実績
前連結会計年度(自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) (単位:百万円)
セグメント
区分
品目名称前連結会計年度繰越高当連結会計年度契約高当連結会計年度売上高次期繰越高当連結会計年度施工高
契約残高うち施工高
直販部門ログハウス等キット販売173743836--
ログハウス等工事2,5894,1726,7613,5113,250563,521
その他-1414158---
(小計)2,5904,2606,8503,7083,286563,521
販社部門ログハウス等キット販売3,6026,1059,7076,6853,022--
その他---982---
(小計)3,6026,1059,7077,6673,022--
BP社ログハウス等キット販売111628253--
ログハウス等工事9111,8952,8071,4901,31681,493
その他---0---
(小計)9231,9122,8361,5161,31981,493
北米部門ログハウス等キット販売-999---
合計7,11612,28719,40412,9027,629655,015

当連結会計年度(自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) (単位:百万円)
セグメント
区分
品目名称前連結会計年度繰越高当連結会計年度契約高当連結会計年度売上高次期繰越高当連結会計年度施工高
契約残高うち施工高
直販部門ログハウス等キット販売36971347558--
ログハウス等工事3,2504,2297,4803,9923,487303,966
その他-13131650--
(小計)3,2864,3417,6274,2333,546303,966
販社部門ログハウス等キット販売3,0226,8199,8416,0533,788--
その他---1,056---
(小計)3,0226,8199,8417,1093,788--
BP社ログハウス等キット販売381111---
ログハウス等工事1,3162,4043,7202,1231,596232,139
その他---0---
(小計)1,3192,4123,7322,1361,596232,139
合計7,62913,57221,20213,4798,931546,105

(注)1 前連結会計年度以前に契約したもので、契約の更改等により金額に変更のあるものについては、当期契約高に含めております。
2 外貨建契約高及び繰越高については、当連結決算日の直物為替相場により換算しております。
3 次期繰越高のうち施工高については、未成工事支出金により手持工事の施工高を推定したものであります。
4 「ログハウス等工事」の施工高は(売上高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致しております。
5 各部門の「その他」(販促物販売収入等)は、契約高の繰越管理を行っておりませんので、「前期繰越高」「当期契約高」及び「次期繰越高」の欄の記載は行っておりません。
6 前連結会計年度及び当連結会計年度に、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。
7 北米部門を構成していたBFM社の株式の全てを平成28年7月に譲渡したことにより、同社は連結の範囲から除外されることとなったため、当連結会計年度の北米部門は該当事項がありません。
(5)資本の財源及び資金の流動性の分析
(キャッシュ・フロー)
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、(3)キャッシュ・フローの状況に記載しております。
(資金需要)
当社グループの運転資金の主要な需要はほとんどが営業費用であります。具体的には、ログハウス等キットに係る部材等の調達費、施工に要する外注費等の「売上原価」と、人件費、広告宣伝販促費、研究開発費等の「販売費及び一般管理費」であります。
(財務政策)
当社の株主還元としてはDOE(連結純資産配当率)を重視した長期的な視点での安定的配当を基本とし、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保の確保にも配慮していく考えであります。
また、資金調達面では「営業キャッシュ・フロー」を原資として財務の安全性を確保した上で、資金効率と機動性を重視した調達(主として金融機関からの借入金)及び管理によりROEの向上を図ってまいります。
(6)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
(中期経営計画の進捗状況等)
中期経営計画においては、2020年3月期の連結売上高200億円、営業利益率8%、ROE18%達成を掲げております。初年度においては「上昇気流を創る年」として4つの重点施策を推進することで、最終年度目標の達成に向けての布石を打ちました。当連結会計年度末における指標は連結売上高134億円、営業利益率3.3%、ROE7.7%と、それぞれ計画値に対しては若干下回ってはいるものの、施策進捗に関しては手応えを感じております。
次年度においてはこの施策を更に推し進めることで、依然投資先行の期間となる見通しですが、BESSのブランドミッションである 「ユーザー・ハピネス」の更なる浸透を目指し邁進してまいります。

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