有価証券報告書-第125期(平成30年3月1日-平成31年2月28日)

【提出】
2019/05/24 10:07
【資料】
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【項目】
97項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、米国の通商政策による貿易摩擦激化の影響を受けながらも企業収益や雇用環境の改善が続き、景気は緩やかな回復基調をたどりました。
百貨店業界におきましては、訪日外国人の買物需要の後押しがあったものの、相次ぐ自然災害等の影響を受け、全国百貨店売上高は、7月以降、勢いに精彩を欠いて推移いたしました。
このような状況の下、当社グループでは、昨年4月に策定した「共創型マルチディベロッパーへの変革」を経営コンセプトとする「中期経営計画(2018年度-2020年度)」に基づき、新たな百貨店事業モデルの構築と百貨店事業以外の分野における事業の収益化を重点課題として、各事業にわたり収益力の向上に懸命の努力を傾けました。
この結果、当連結会計年度の売上高は282,700百万円(前期比0.2%増)、営業利益は5,884百万円(同20.4%増)、経常利益は5,478百万円(同23.9%増)となりました。これに固定資産除却損等、投資有価証券売却損などの特別損失798百万円並びに法人税等を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は4,853百万円(同231.9%増)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
<百貨店業>百貨店業におきましては、当社と地域のお客様、お取引先とが連携して新たな価値を創出する「地域共創型百貨店」の確立を目指し、お客様視点での売場改装に注力いたしました。旗艦店であるあべのハルカス近鉄本店では、引続き売上の好調な化粧品売場においてインバウンドに訴求力のあるショップを拡充するとともに、1階において特選ブランドのさらなる集積を図る改装を行うほか、隣接する専門店ビルHoopのリニューアルにも着手いたしました。
一方、その他の店舗におきましても、それぞれの地域の特性を活かした改装を実施いたしました。奈良店では、地元奈良の新たな魅力を発信する「大和路ショップ」を、橿原店では、当社オリジナルの自家焙煎コーヒーショップ「スリーマウンテンコーヒー」を出店するなど、百貨店の強みである食料品売場の魅力向上に努めました。また、11年ぶりとなる大規模改装を実施した四日市店では、今後の郊外型店舗におけるモデルケースの構築を目指し、従業員のアイデアを積み上げてこれに取り組み、昨年11月、百貨店、専門店、コミュニティ施設を融合させた複合機能型百貨店としてリニューアル・オープンいたしました。
さらに、百貨店事業以外の分野におきましても、当社の将来の発展を支えていく新しい事業モデルの開発に力を注ぎました。その一つとして、昨年3月にスタートさせた「地域商社事業」では、奈良県内の自治体や生産者と連携して当社オリジナルの商品を開発し、昨年11月に奈良店の「大和路ショップ」において販売を開始いたしました。
このほか、当社を訪れた中国人旅行者の帰国後のリピート需要を取り込むとともに中国国内での販路拡大を図るため、中国向け越境ECサイトに当社ウェブ店舗を開設するなど、EC事業の拡大にも取り組みました。
これらの諸施策を推進した結果、度重なる自然災害により臨時休業等の影響を受けましたものの、グループ会社との取引を消去した売上高は261,027百万円(前期比0.8%増)、営業利益は4,787百万円(同29.5%増)となりました。
<卸・小売業>卸・小売業におきましては、株式会社ジャパンフーズクリエイトの鮮魚販売が好調に推移した一方で、株式会社シュテルン近鉄において、輸入自動車販売の競争激化の影響により減収となりましたため、売上高は14,776百万円(前期比1.6%減)、営業利益は302百万円(同13.1%減)となりました。
<内装業>内装業におきましては、株式会社近創で前年に大口工事受注があった反動により、売上高は3,324百万円(前期比24.7%減)となりましたものの、粗利益率が改善した結果、営業利益は599百万円(同28.5%増)となりました。
<その他事業>その他事業におきましては、売上高は3,571百万円(前期比9.3%減)、営業利益は320百万円(同3.5%減)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は、売上高の増加に伴い、受取手形及び売掛金の増加などにより、前期末に比べ949百万円増加し129,256百万円となりました。
負債は、借入金の返済、支払手形及び買掛金の減少などにより、前期末に比べ3,354百万円減少し92,487百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより、前期末に比べ4,304百万円増加し36,769百万円となりました。この結果、自己資本比率は28.4%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ33百万円増加し3,530百万円となりました。
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、税金等調整前当期純利益の計上や減価償却などにより、10,046百万円の収入(前期は12,040百万円の収入)となりました。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、有形固定資産の取得による支出などにより、5,493百万円の支出(前期は4,680百万円の支出)となりました。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、借入金の返済などにより4,519百万円の支出(前期は7,094百万円の支出)となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当連結会計年度における生産実績は、当社グループ全体の事業活動に占める比重が極めて低いため、記載を省略しております。
(b)受注実績
該当事項はありません。
(c)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年3月1日
至 2019年2月28日)
品名売上高(百万円)前年同期比(%)
百貨店業衣料品63,37394.3
身回品27,368105.3
家庭用品8,010102.7
食料品85,48398.0
食堂・喫茶4,57294.8
雑貨58,993112.6
サービス1,59775.4
その他11,759103.4
消去△131128.0
261,027100.8
卸・小売業食料品10,285103.3
その他8,36993.4
消去△3,87899.3
14,77698.4
内装業内装6,64496.6
消去△3,319134.7
3,32475.3
その他事業運送4,623107.4
その他2,926106.3
消去△3,978127.7
3,57190.7
合計282,700100.2

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しておりますが、この作成にあたり、当連結会計年度末の資産及び負債並びに当連結会計年度に係る収益及び費用の報告金額に影響を与える事項について、過去の実績や現在の状況等に応じた合理的な判断に基づき見積りを行っております。これらのうち主なものは以下のとおりでありますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
(a)繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を判断するに際して将来の課税所得を合理的に見積もっております。従って、将来の課税所得の見積額に変更が生じた場合、繰延税金資産が増額又は減額され、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(b)退職給付債務及び費用の計算
当社グループの退職給付債務及び費用は、割引率や年金資産の長期期待運用収益率等の数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。従って、実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合は、退職給付債務及び費用の計算に影響を及ぼす可能性があります。
(c)固定資産の減損
当社グループは、多数の店舗を有しており、固定資産の回収可能価額について、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づいて算出しております。従って、地価が大幅に下落した場合や、競争の激化等により店舗のキャッシュ・フローが著しく悪化した場合には、新たに減損損失が発生する可能性があります。
(d)資産除去債務の計上
当社グループは、店舗及び事務所等の不動産賃借契約に基づき、退去時の原状回復に係る債務等を有しておりますが、賃借資産の使用期間が明確でなく、現時点において将来退去する予定がないものについては、資産除去債務を合理的に見積もることができないため計上しておりません。そのため、資産除去債務を計上していない資産について、今後店舗閉鎖や事業転換等の意思決定を行った場合、資産除去債務を追加計上する可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)経営成績の分析・検討内容
売上高は、当社の業績が堅調に推移した百貨店業が増収となり、卸・小売業及び内装業の減収を補い、282,700百万円(前期比0.2%増)となりました。営業利益は、販売費及び一般管理費が前期実績を下回ったため、5,884百万円(前期比20.4%増)となりました。
百貨店業では、当社あべのハルカス近鉄本店の好調に加え、訪日外国人の買物需要の効果もあり、百貨店業全体の売上高は、261,027百万円(前期比0.8%増)となりました。営業利益は、諸費の増加があったものの減価償却費及び宣伝費が減少し、4,787百万円(前期比29.5%増)となりました。
卸・小売業では、株式会社ジャパンフーズクリエイトが好調に推移した一方で、株式会社シュテルン近鉄が輸入自動車販売の競争激化の影響により減収となったため、卸・小売業全体の売上高は、14,776百万円(前期比1.6%減)となり、営業利益は、株式会社シュテルン近鉄の減価償却費及び宣伝費の増加もあり、302百万円(前期比13.1%減)となりました。
内装業では、株式会社近創で前年に大口工事があった反動により、内装業全体の売上高は、3,324百万円(前期比24.7%減)となりましたが、粗利益率の改善により、営業利益は599百万円(前期比28.5%増)となりました。
経常利益は、営業外費用で固定資産除却損等により増加した一方、営業外収益も未請求債務整理益や固定資産受贈益等により増加し、5,478百万円(前期比23.9%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失で、前年において生駒店事業用資産に関する減損損失2,957百万円を計上したため、前期と比較して231.9%増の4,853百万円となりました。
(b)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
主な内容は「第2事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。
2015年2月期2016年2月期2017年2月期2018年2月期2019年2月期
自己資本比率(%)19.920.823.125.328.4
時価ベースの自己資本比率
(%)
98.486.6106.8122.3106.5
キャッシュ・フロー対
借入金比率(年)
3.15.72.41.71.7
インタレスト・カバレッジ・
レシオ(倍)
29.417.442.564.878.7

(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対借入金比率:借入金/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利息の支払額
※ 各指標の算出は、連結ベースの財務数値によっております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
(c)資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要の主なものは、商品の仕入や営業費用などの運転資金に加え、店舗物件の改装や修繕などに伴う設備資金であります。
これらの資金需要に対応すべく、主に自己資金および金融機関からの借入金により必要な資金を調達しております。

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