有価証券報告書-第128期(令和3年3月1日-令和4年2月28日)

【提出】
2022/05/26 16:43
【資料】
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【項目】
139項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当期のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大による緊急事態宣言の断続的な発出により、景気回復のペースは鈍化いたしました。百貨店業界におきましては、緊急事態宣言が解除された昨年10月以降は個人消費にも持ち直しの動きがみられたものの、感染力の強いオミクロン株の出現により感染者数が急増した本年1月以降は、外出自粛に伴う個人消費の低迷により、非常に厳しい状況で推移いたしました。
このような状況の下、当社グループは、「くらしを豊かにするプラットフォーマー」を長期ビジョンとした「中期経営計画(2021-2024年度)」を昨年4月に策定し、あべの・天王寺エリアの魅力最大化など4つの基本方針に基づく諸施策を強力に推進するとともに、各事業における収益力向上に懸命の努力を払いました。
この結果、当連結会計年度の売上高は98,146百万円(前期218,351百万円)となり、各社において諸経費の削減に格段の努力を払いましたものの、営業損失1,399百万円(前期 営業損失2,020百万円)、経常損失572百万円(前期 経常損失1,293百万円)となりました。これに休業等協力金及び雇用調整助成金など951百万円を特別利益に、店舗休業損失など1,286百万円を特別損失にそれぞれ計上し、法人税等を加減した結果、誠に遺憾ながら親会社株主に帰属する当期純損失775百万円(前期 親会社株主に帰属する当期純損失4,949百万円)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
<百貨店業>百貨店業におきましては、お客様の安全確保を第一とし、全店において感染症拡大防止の対策を徹底したうえ営業を継続するとともに、収益力の強化に注力いたしました。まず、旗艦店のあべのハルカス近鉄本店については、昨年4月に、キタ・ミナミとのエリア間競合において課題であった特選洋品の強化を図るため、1階に「ブルガリ」を導入いたしました。また、当社フランチャイズ事業として地下2階に成城石井を、10階に台湾発のライフスタイルショップ「神農生活」を日本1号店として、それぞれ導入し収益源の確保に努めてまいりました。さらに、9月には、コロナ禍においてもお客様が気軽に旅行気分を味わえるよう、2階に「北海道どさんこプラザ」を、10月には地下2階食料品売場にイベントホールを導入し、多彩な食品催事を週替りで開催し好評を博しております。同じく10月には「ルイ・ヴィトン」のリニューアルを実施し、メンズ・レディス既製服を新規導入するなど商品構成の強化を図りました。
また、上本町店、名古屋店などにおいても、商圏内顧客のニーズに応え、フランチャイズ店舗を積極的に導入するなど、地域特性に応じた改装を実施しました。
さらに、持続可能な社会の実現に向けて、9月には廃棄ロス削減サイト「KIKI MARKET(キキマーケット)」をオープンさせ、地球環境への貢献に取り組むとともに、地方百貨店6社がEC事業で協業し、各社の地元産品を相互リンクさせた「全国ご当地おすすめ名産品」サイトを開設することで、地域経済の活性化に寄与いたしました。
これらの諸施策を推進し、宣伝費をはじめとする諸経費の圧縮に努めたものの、緊急事態宣言下における店舗の一部休業並びに営業時間の短縮の影響に加え、外出自粛による集客の減少の影響は大きく、売上高は80,003百万円(前期 売上高196,535百万円)、営業損失2,214百万円(前期 営業損失2,704百万円)となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」等の適用に伴い、代理人として関与した取引について売上高を純額とした影響などで売上高が124,227百万円減少しております。
<卸・小売業>卸・小売業におきましては、株式会社シュテルン近鉄の輸入自動車の新車販売及び株式会社ジャパンフーズクリエイトの量販店への水産卸売が、それぞれ好調に推移したことにより、売上高は13,302百万円(前期 売上高15,368百万円)、営業利益は487百万円(前期比97.2%増)となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」等の適用に伴い、代理人として関与した取引について売上高を純額とした影響などで売上高が3,326百万円減少しております。
<内装業>内装業におきましては、株式会社近創で大口受注の減少などにより、売上高は1,516百万円(前期比54.9%減)、営業利益は46百万円(同64.4%減)となりました。
<その他事業>その他事業におきましては、売上高は3,324百万円(前期比7.7%増)、営業利益は329百万円(同39.2%増)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は、現金及び預金、建物及び構築物の減少などにより、前期末に比べ4,035百万円減少し119,384百万円となりました。
負債は、支払手形及び買掛金、長期借入金の減少などにより、前期末に比べ3,703百万円減少し86,072百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純損失の計上などにより、前期末に比べ331百万円減少し33,311百万円となりました。この結果、自己資本比率は27.9%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,514百万円減少し4,104百万円となりました。
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、税金等調整前当期純損失の計上や仕入債務の減少はありましたが、減価償却費及びたな卸資産の減少などにより、2,505百万円の収入(前期 4,297百万円の収入)となりました。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、有形固定資産取得による支出などにより、3,304百万円の支出(前期 3,608百万円の支出)となりました。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、長期借入金の返済による支出などにより715百万円の支出(前期 1,481百万円の収入)となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績は、当社グループ全体の事業活動に占める比重が極めて低いため、記載を省略しております。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2021年3月1日
至 2022年2月28日)
品名売上高(百万円)前年同期比(%)
百貨店業衣料品14,42535.8
身回品5,77428.3
家庭用品1,92533.1
食料品27,30237.0
食堂・喫茶46618.1
雑貨22,16053.3
サービス91888.9
その他7,09064.2
消去△5980.4
80,00340.7
卸・小売業食料品4,23247.6
その他9,949106.6
消去△87930.8
13,30286.6
内装業内装3,16667.2
消去△1,650121.8
1,51645.1
その他事業運送4,312100.4
その他2,909109.7
消去△3,897101.0
3,324107.7
合計98,14644.9

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しておりますが、この作成にあたり、当連結会計年度末の資産及び負債並びに当連結会計年度に係る収益及び費用の報告金額に影響を与える事項について、過去の実績や現在の状況等に応じた合理的な判断に基づき見積りを行っております。これらのうち主なものは以下のとおりでありますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響に関する仮定については、「第5 経理の状況」「1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
a.繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を判断するに際して将来の課税所得を合理的に見積もっております。従って、将来の課税所得の見積額に変更が生じた場合、繰延税金資産が増額又は減額され、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
b.退職給付債務及び費用の計算
当社グループの退職給付債務及び費用は、割引率や年金資産の長期期待運用収益率等の数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。従って、実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合は、退職給付債務及び費用の計算に影響を及ぼす可能性があります。
c.固定資産の減損
当社グループは、多数の店舗を有しており、固定資産の回収可能価額について、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づいて算出しております。従って、地価が大幅に下落した場合や、競争の激化等により店舗のキャッシュ・フローが著しく悪化した場合には、新たに減損損失が発生する可能性があります。
d.資産除去債務の計上
当社グループは、店舗及び事務所等の不動産賃借契約に基づき、退去時の原状回復に係る債務等を有しておりますが、賃借資産の使用期間が明確でなく、現時点において将来退去する予定がないものについては、資産除去債務を合理的に見積もることができないため計上しておりません。そのため、資産除去債務を計上していない資産について、今後店舗閉鎖や事業転換等の意思決定を行った場合、資産除去債務を追加計上する可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載しております。
このうち、当連結会計年度において特に留意すべき要因については次のとおりであります。
・新型コロナウイルス感染症による影響
・経営環境
b.経営成績の分析・検討内容
経営成績に重要な影響を与える要因を踏まえた当連結会計年度の経営成績の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
売上高は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う、店舗の一部休業や営業時間の短縮、個人消費の低迷、ウィズコロナにおける新たな生活様式の浸透に伴う消費行動の変化などにより、98,146百万円(前期218,351百万円)となりました。また、各社において宣伝費をはじめとする諸経費の削減に努めたものの、営業損失1,399百万円(前期 営業損失2,020百万円)となりました。
百貨店業では、緊急事態宣言下における店舗の一部休業や営業時間の短縮の影響が大きく、宣伝費をはじめとする諸経費の圧縮に努めたものの、百貨店業全体の売上高は80,003百万円(前期 売上高196,535百万円)、営業損失2,214百万円(前期 営業損失2,704百万円)となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」等の適用に伴い、代理人として関与した取引について売上高を純額とした影響などで売上高が124,227百万円減少しております。
卸・小売業では、株式会社シュテルン近鉄において、タイムリーな新車の乗り換え提案に努めたことで、高価格帯の新型車販売が好調に推移しました。また、利益率の高い中古車在庫を確保するため、新車乗り換え時の下取りを強化いたしました。さらに、車点検等のアフターセールスに丁寧に取り組んだことで、部品売上や修理といったアフターサービスも堅調に推移しました。株式会社ジャパンフーズクリエイトにおいては、水産加工場への設備投資により加工能力を増強したことにより量販店などへの水産卸売りが好調に推移し、卸・小売業全体の売上高は13,302百万円(前期 売上高15,368百万円)、営業利益は487百万円(前期比97.2%増)となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」等の適用に伴い、代理人として関与した取引について売上高を純額とした影響などで売上高が3,326百万円減少しております。
内装業では、株式会社近創で新型コロナウイルス感染症拡大による受注先の業績回復の遅れや先行き不透明感から受注減となり、内装業全体の売上高は1,516百万円(前期比54.9%減)、営業利益は46百万円(前期比64.4%減)となりました。
経常損失は、百貨店業における一部店舗の休業や営業時間の短縮などによる売上高減少の影響が大きく、572百万円(前期 経常損失1,293百万円)となりました。
さらに、新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言を受けて実施した臨時休業に伴う損失として店舗休業損失を計上したことや法人税等を加減した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は、775百万円(前期 親会社株主に帰属する当期純損失4,949百万円)となりました。
c.経営判断のために採用している経営指標とその達成状況及びその理由
当社グループは、当連結会計年度を開始年度とする「中期経営計画(2021-2024年度)」に基づき、百貨店事業の収益力を強化しつつ、さらなる成長に向けての新たな収益の柱になる事業モデルの強化期間と位置づけて、様々な施策を実行してきました。
「中期経営計画(2021-2024年度)」において、当社グループは、「営業利益」、「親会社株主に帰属する当期純利益」、「ROE」、「ROA(営業利益ベース)」を重要な指標と位置付けております。
2022年2月期経営数値目標
(2025年2月期)
営業利益△13億円65億円
親会社株主に帰属する当期純利益△7億円40億円
自己資本当期純利益率(ROE)△2.3%10.0%以上
総資産営業利益率
(ROA)
△1.2%5.0%以上

③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
主な内容は「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資金需要の主なものは、商品の仕入や営業費用などの運転資金に加え、店舗物件の改装や修繕などに伴う設備資金であります。
これらの資金需要に対応すべく、主に自己資金及び金融機関からの借入金により必要な資金を調達しております。
なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。
2018年2月期2019年2月期2020年2月期2021年2月期2022年2月期
自己資本比率(%)25.328.429.827.327.9
時価ベースの自己資本比率
(%)
122.3106.578.0108.085.4
キャッシュ・フロー対
借入金比率(年)
1.71.71.54.06.7
インタレスト・カバレッジ・
レシオ(倍)
64.878.7100.841.927.0

(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対借入金比率:借入金/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利息の支払額
※ 各指標の算出は、連結ベースの財務数値によっております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

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