有価証券報告書-第68期(令和2年3月1日-令和3年2月28日)

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2021/05/26 13:06
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、外出自粛やインバウンド需要の消滅など社会・経済活動が大きく制限され、極めて厳しい状況で推移いたしました。国内の経済活動は一部において改善の兆候が見られましたが、2021年1月に2度目となる緊急事態宣言が発出されるなど、感染症収束の見込みはいまだ予測困難であることから、依然として先行き不透明な状況が続いております。
食品小売業界におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の防止による外出自粛に伴って巣ごもり需要が高まり、食料品・日用品の販売が好調となるなど、販売動向は大きく変化いたしました。また、国内全体の感染症拡大防止意識の高まりから、自宅消費の増加、来店購買頻度の減少やネット購買の増加など、消費者の購買行動も大きく変化するなか、EC事業者やドラッグストアをはじめとした他業種による食品の取扱いが拡大するなど、業態を超えた企業間の競合は激化しております。
このような環境のなか、当社は、「グループの経営体制を再構築し連携を深める。事業会社は業務改革を断行し、当社はグループガバナンスの強化と持続的な企業価値向上を図り、グループの経営基盤を再構築することで業績を反転する!」をスローガンに掲げて第1次中期経営計画の最終年度をスタートいたしました。新規出店や既存店の改装による集客力の強化と商品の差別化戦略により、客数の増加及び収益力の回復を図るとともに、生産性向上と経費削減により利益率の改善に取り組んでまいりました。2020年4月には、東京証券取引所市場第一部指定銘柄となり、今後の業容拡大に対処するため、資金調達の多様化を検討するとともに、社会的信用・知名度の向上、優秀な人材の確保を図り、さらなる経営基盤の充実強化に努めております。
当社、株式会社アークス及び株式会社バローホールディングスとの資本業務提携による「新日本スーパーマーケット同盟」を中心とした企業間連携につきましては、引き続き4つの分科会(商品分科会・運営分科会・間接部門分科会・次世代領域開発分科会)において新たな目標を設定し、生鮮食品・加工食品の共同仕入、資材・消耗品の調達コスト削減など、様々な取り組みを行いました。今後も、3社のリソースやノウハウを経営に有効活用し、地域に密着した独立系食品流通企業の結集軸として本同盟の提携メリットを創出し、地域のお客様の期待に一層お応えしてまいります。
このほか、デジタルシフトによるスマートストアの確立に向け、2020年7月よりアルク到津店(北九州市小倉北区)で、株式会社Retail AIが開発したレジ機能付きショッピングカートの運用を開始いたしました。一定の導入効果を確認しており、今後の展開を進めております。
なお、当社グループでは新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、全従業員の検温、店内のアルコール消毒、マスクの着用、レジ従業員のビニール手袋着用、飛沫防止レジシールドの設置、ソーシャルディスタンスの確保などお客様への公衆衛生対策の呼びかけ、バラ販売の中止など販売手法の変更、チラシ販促の自粛、イートインコーナーの一部閉鎖、社内会議・出張・研修における感染防止対策など、状況の変化に応じ必要な対策を講じながら営業を継続しております。
これらの結果、当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりとなりました。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ95億29百万円増加し、1,143億31百万円となりました。負債は、前連結会計年度末に比べ36億97百万円増加し、427億93百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末に比べ58億32百万円増加し、715億38百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、営業収益が2,418億44百万円(前年同期比5.7%増)、営業利益が83億84百万円(前年同期比87.7%増)、経常利益が92億79百万円(前年同期比77.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が49億32百万円(前年同期比120.2%増)となりました。
c.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるセグメントごとの財政状態及び経営成績の状況は次のとおりです。
なお、2020年3月1日付で当社の連結子会社間の吸収合併を行ったことに伴い、管理区分の見直しを行った結果、従来、報告セグメントに含まれない「その他」の区分に位置づけておりました一部の連結子会社の事業を、当連結会計年度より、「スーパーマーケット事業」の報告セグメントに含めて記載する方法に変更しております。前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えて表示しております。
(a) スーパーマーケット事業
(営業政策)
株式会社丸久は、新型コロナウイルス感染症拡大の状況を鑑み、2020年4月から同年5月にかけて、チラシ販促を自粛しておりましたが、コロナ禍においても週間販促プロモーション「店長の太鼓判」企画の強化及び曜日別・時間帯別サービスの強化に取り組みました。
株式会社マルミヤストア及び株式会社新鮮マーケットは、生鮮食品及び惣菜の強化、新規出店や既存店舗の改装などにより店舗競争力を向上し、盤石な経営基盤を構築することを基本の経営戦略としておりますが、新型コロナウイルス感染症拡大を受け、お客様や従業員の安全と安心を守る対策に優先して取り組んでまいりました。経営成績の面では、コロナ禍での巣ごもり需要の高まりなどによる収益の増加や、密を避けるための販促企画の自粛など経費の減少による利益の大幅な増加が見られました。一方で、来期に取り組みを予定していた店舗修理や従業員教育動画の撮影などを前倒しで実施いたしました。
株式会社マルキョウは、生鮮部門の売場を拡張し、加工場設備の衛生管理を強化する改修工事を実施いたしました。商品力の強化として、自社の仕入れを活用し、美味しさで差別化したオリジナル商品の販売を行い、お客様からご好評をいただいております。さらにウィズコロナで、拡大が予想される内食需要のニーズを取り込むため、女性バイヤーを新たに増員しております。女性視点の新商品や、美味しい商品を各コーナーに展開し、これからのニューノーマルの時代のニーズに応えてまいります。
(組織再編)
当社グループの組織再編として、当社の連結子会社である株式会社丸久を存続会社とし、同じく当社の連結子会社(孫会社)であった株式会社中央フード、株式会社四季彩及び丸久不動産開発株式会社を消滅会社とする吸収合併を2020年3月1日付で実施いたしました。子会社の経営資源を統合することにより、スーパーマーケット事業における経営の効率化及び安定化を図りました。
(プロセスセンターの新設)
前連結会計年度より建設を進めておりました丸久プロセスセンターの稼働を2020年10月に開始し、生鮮商品の強化及び差別化を図るとともに、従来、店舗にて製造を行っていた一部の生鮮食品をセンター製造・供給へ切り替え、店舗運営の効率向上を図りました。また、商品製造拠点の一元化により物流体制の最適化が実現し、当社グループの経営のさらなる効率に寄与するものと見込んでおります。
(店舗展開)
当連結会計年度において店舗の新設、改装及び閉鎖を次のとおり実施いたしました。
株式会社丸久は、2020年7月に丸久浅江店(山口県光市)を新設するとともに、同年7月に虹ヶ丘店(山口県光市)を閉鎖いたしました。また、同年12月にアルク小郡店(山口県山口市)、2021年1月に由宇店(山口県岩国市)、同年2月に福川店(山口県周南市)、宮市店(山口県防府市)、中央フード平田店(山口県岩国市)、徳佐店(山口県山口市)、サンマート鹿野店(山口県周南市)をそれぞれ改装いたしました。このほか、2020年10月にピクロス通津店(山口県岩国市)、2021年1月にピクロス田布施店(山口県田布施町)を閉鎖しております。なお、2020年3月1日付で株式会社中央フードを吸収合併したことにより、営業店舗数は86店舗(うち「アルク」は43店舗)となっております。
株式会社マルミヤストアは、2020年4月にマルミヤストア清武店(宮崎県宮崎市)、同年12月に坂ノ市店(大分県大分市)、2021年2月に挾間店(大分県由布市)を改装し、営業店舗数は42店舗となっております。また、株式会社新鮮マーケットの営業店舗数は14店舗となっております。
株式会社マルキョウは、2020年4月にマルキョウ久留米インター店(福岡県久留米市)を新設いたしました。また、同年3月に田村店(福岡市早良区)、同年8月に神野店(佐賀県佐賀市)、同年9月に早岐店(長崎県佐世保市)、同年10月に柳川店(福岡県柳川市)、同年11月に桧原店(福岡市南区)、同年12月に八女店(福岡県八女市)、2021年1月に武雄店(佐賀県武雄市)、同年2月に二日市店(福岡県筑紫野市)を改装いたしました。このほか、2020年3月に南久留米店(福岡県久留米市)、同年4月にニュー吉野店(福岡県大牟田市)、同年7月に高木瀬店(佐賀県佐賀市)を閉鎖し、営業店舗数は85店舗となっております。
これらにより、スーパーマーケット事業における当連結会計年度末の営業店舗数は、227店舗となっております。
以上の結果、スーパーマーケット事業における当連結会計年度の経営成績は、営業収益2,220億55百万円(前年同期比5.0%増)、営業利益82億57百万円(前年同期比81.7%増)となりました。
また、当連結会計年度末におけるセグメント資産は、1,026億83百万円(前年同期比7.2%増)となりました。
(b) ディスカウントストア事業
(営業政策)
株式会社アタックスマートは、節約志向が継続するなかで、「誠心誠意価格でお答えします」をモットーに、九州エリアにおけるドミナント戦略とEDLP(エブリデイ・ロープライス)による価格戦略を柱に、経営成績の向上に取り組んでまいりました。
(店舗展開)
当連結会計年度において店舗の新設及び改装を次のとおり実施いたしました。
株式会社アタックスマートは、2020年4月にアタックスシープル店(熊本県苓北町)、同年12月に一万城店(宮崎県三股町)を新設したほか、同年11月に龍田店(熊本市北区)と新鮮市場AX安岐店(大分県国東市)を改装いたしました。
これらにより、ディスカウントストア事業における当連結会計年度末の営業店舗数は31店舗となっております。
以上の結果、ディスカウントストア事業における当連結会計年度の経営成績は、営業収益199億9百万円(前年同期比14.2%増)、営業利益4億29百万円(前年同期比76.6%増)となりました。
また、当連結会計年度末におけるセグメント資産は、47億52百万円(前年同期比21.7%増)となりました。
(c) その他事業
保険代理業を行う株式会社RPG保険サービスは、顧客満足度の向上と信頼を高めるために、営業力強化と業務品質の向上及びコンプライアンスの徹底に注力し、成長を続けております。
スポーツクラブ事業を行う株式会社丸久は、2019年11月にスポーツクラブ「アクトスWill_Gマルキュウ錦見」を第1号店として新設し、以後、会員数も好調に推移しておりましたが、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、2020年3月と同年4月の2回、29日間営業を自粛いたしました。営業再開後においても、引き続き様々な対策を講じながら感染症拡大防止に努めて営業を継続しております。
以上の結果、その他事業における当連結会計年度の経営成績は、営業収益88百万円(前年同期比12.2%増)、営業利益3百万円(前年同期比61.4%減)となりました。
また、当連結会計年度末におけるセグメント資産は2億81百万円(前年同期比36.0%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、期首残高よりも47億85百万円増加し、190億35百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、122億41百万円(前年同期比53.5%増)となりました。
これは、主に税金等調整前当期純利益75億82百万円、減価償却費34億52百万円、法人税等の支払額14億42百万円、減損損失11億76百万円などによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、61億33百万円(前年同期比5.1%減)となりました。
これは、主に店舗の開設と改装、プロセスセンター建設に伴う固定資産の取得による支出63億8百万円などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、13億22百万円(前年同期比12.1%減)となりました。
これは主に、配当金の支払額9億63百万円、リース債務の返済による支出3億40百万円、借入金の返済と借入れによる純減額17百万円などによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称営業収益(千円)前年同期比(%)
スーパーマーケット事業221,897,0205.0
ディスカウントストア事業19,858,49814.3
その他事業88,62312.2
合 計241,844,1425.7

(注)1 上記の金額は外部顧客に対するもので、セグメント間の内部営業収益又は振替額は含まれておりません。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えて表示しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態に関する分析・検討内容
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ、95億29百万円増加し、1,143億31百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ、48億53百万円増加し、342億23百万円となりました。これは、主として現金及び預金が41億70百万円増加したことなどによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ、46億75百万円増加し、801億7百万円となりました。これは、主として建設仮勘定が30億26百万円減少する一方、建物及び構築物が44億96百万円、投資有価証券が19億94百万円それぞれ増加したことなどによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ、36億97百万円増加し、427億93百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ、2億19百万円減少し、308億68百万円となりました。これは、主として未払法人税等が13億53百万円増加する一方、短期借入金が32億円減少したことなどによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ、39億16百万円増加し、119億25百万円となりました。これは、主として長期借入金が31億7百万円増加したことなどによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ、58億32百万円増加し、715億38百万円となりました。これは、主として利益剰余金が39億68百万円、その他有価証券評価差額金が18億68百万円それぞれ増加したことなどによるものであります。なお、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ、0.1ポイント低下し、62.6%となりました。
② 経営成績に関する分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前年同期に比べ5.7%増加の2,390億44百万円となりました。
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、消費者の購買行動に変化が起こったものと考えられます。感染症拡大防止意識の高まりから、国内全体において外出を自粛する動きが見られ、当連結会計年度の客数は既存店ベースで前年同期比3.4%減となる一方、来店1回当たりの購入額が増加し、客単価は既存店ベースで前年同期比8.8%増となり、これらの結果、売上高は既存店ベースで前年同期比5.0%増となりました。また、自宅で過ごす時間が長くなったことにより、家庭内で消費する食料品・日用品の需要が高まり、スーパーマーケット事業並びにディスカウントストア事業のセグメントにおいて、これら商品の販売状況が好調に推移いたしました。
当連結会計年度における部門別の売上高は次のとおりであります。
部 門当連結会計年度売上高(千円)前年同期比(%)
生鮮食品101,800,2969.2
加工食品124,621,4743.4
住居関連品9,147,5851.7
衣料品・その他3,474,9943.3
合 計239,044,3515.7

(注)1 上記の金額は外部顧客に対するもので、連結子会社間の内部営業収益又は振替額は含まれておりません。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(営業費用)
当連結会計年度の売上原価は、前年同期に比べ4.0%増加の1,808億34百万円となりました。売上高に対する売上原価の百分比は、前年同期に比べ1.3ポイント減少し75.6%となりました。売上原価増加の主な要因は、販売好調に伴う仕入高の増加によるものであります。一方、売上原価率低下の要因については、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、当連結会計年度においてチラシ販促を自粛した期間があり、販促による商品の値下額が減少したことや、販売好調に伴う商品ロス金額の減少及び在庫金額の適正化なども一因として挙げられますが、これと併せて、仕入原価の引下げなどの取り組みの成果が出たものと評価しております。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前年同期に比べ4.1%増加の526億25百万円となりました。売上高に対する販売費及び一般管理費の百分比は、前年同期に比べ0.3ポイント減少し22.0%となりました。主な増減要因としては、新型コロナウイルス対策費用、コロナ禍における従業員支援を目的とした特別慰労金や福利厚生費、店舗の新設・改装及びプロセスセンターの新設に伴う創業費用など諸経費の増加があった一方、電力料の減少や出張回数の減少に伴う旅費交通費の減少が見られました。このほかの増減については、概ね収益の増減に比例したものであったと判断しておりますが、今後も引き続き、生産性の向上やコストの見直しにより営業費用の抑制に努めていく所存であります。
(営業利益)
営業総利益の増加が60億2百万円に対して、販売費及び一般管理費の増加が20億84百万円であったことから、当連結会計年度の営業利益は前年同期に比べ87.7%増加の83億84百万円となりました。売上高に対する営業利益の百分比は、前年同期に比べ1.5ポイント増加し3.5%となりました。
(経常利益)
営業外収益が前年同期に比べ17.5%増加の10億10百万円、営業外費用が前年同期に比べ4.6%増加の1億15百万円となり、当連結会計年度の経常利益は前年同期に比べ77.9%増加の92億79百万円となりました。売上高に対する経常利益の百分比は、前年同期に比べ1.6ポイント増加し3.9%となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度においては、「令和2年7月豪雨」及び2020年9月に発生した台風10号の被災に対する受取保険金及び災害見舞金など1億2百万円を特別利益に計上いたしました。一方、減損損失や投資有価証券評価損のほか、上述の被災による商品滅失や店舗修繕費に係る災害による損失など17億99百万円を特別損失に計上しております。
これらにより、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期に比べ120.2%増加の49億32百万円となりました。売上高に対する親会社株主に帰属する当期純利益の百分比は、前年同期に比べ1.1ポイント増加し2.1%となりました。
なお、セグメントごとの経営成績の状況は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、成長性、収益性などの経営指標を重視し、第1次中期経営計画(2019年2月期から2021年2月期)のもと、売上高経常利益率、自己資本当期純利益率(ROE)、総資産経常利益率(ROA)などの経営指標について目標設定を行いました。当連結会計年度期首においては、厳しい競合環境や人手不足などによる人件費の増加、新規投資などによる販管費の増加などを予測し、2021年2月期の連結経営成績の目標を営業収益2,283億円、経常利益48億円、売上高経常利益率2.1%、ROE3.5%、ROA4.3%として設定しておりました。
これらの経営上の目標について、当連結会計年度における達成状況は以下のとおりとなりました。
指標2021年2月期
(計画)
2021年2月期
(実績)
2021年2月期
(計画比)
営業収益2,283億円2,418億円135億円増( 5.9%増)
経常利益48億円92億円44億円増(93.3%増)
売上高経常利益率2.1%3.9%1.8ポイント増
ROE3.5%7.2%3.7ポイント増
ROA4.3%8.5%4.2ポイント増

当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う販売動向の変化を主因として収益及び利益の大幅な増加があり、目標設定をしたすべての指標で数値目標を達成いたしました。
当社としては、引き続き目標達成に向けて邁進して行く所存でございます。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因
食品小売業界におきましては、EC事業者やドラッグストアをはじめとして様々な業種・業態による食品の取扱いが拡大し、企業間の競合は年々激化しております。当社グループが店舗展開する地域においても、少子高齢化や人口減少によりシェアの維持及び拡大は一層大きな課題となっており、競合する店舗の出店及び退店の状況が当社グループの収益に影響を与えております。
また、当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の拡大により、経営環境並びに消費者の購買行動に大きな変化がありました。外出自粛に伴う巣ごもり需要の増加をはじめとして、食品小売業を営む事業者にとって、非常に有利な変化も多数見られました。しかし、これらの変化が、消費者の一時的な「選択の変更」であったのか、はたまた長期的な影響をもたらす「生活の変容」であったのかという点については、今後も引き続き慎重に判断していく必要があります。新型コロナウイルス感染症の収束とともに、社会、生活のあり方は概ね感染症拡大以前の状況に戻るものと考えられます。旅行や帰省の取りやめ、イベント開催の中止、外食から中食・内食への切り替えなど、感染症拡大によって起こる社会面、生活面での変化の大部分は、一時的な「選択の変更」によるものであり、障壁となる事由が消失すれば次第に元の選択へ戻るものと理解することができます。一方で、テレワークの推進、ネットショップの利用拡大、飲食料店や商業施設での三密の回避など、既成の文化・習慣に置き換わり定着しつつある新しい生活様式は、「生活の変容」として永続的な影響をもたらす可能性があります。また、目下の緊急事態が止んでも、消費活動が鈍化し停滞した国内の経済活動がただちに感染症拡大以前の水準に戻るとは考えにくく、新型コロナウイルス感染症による影響は長期的に続くものであることが予想されます。
これらの事業環境の変化、社会的状況の推移は、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼしているものと判断しております。
⑤ キャッシュ・フローの状況に関する分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、M&A等によるものであります。また、今後の資金需要の動向についても、概ねこれまでと同様の状況が続くと考えております。
当社グループは、事業活動に必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入により、設備資金等は自己資金、金融機関からの長期借入及びリースにより調達しております。今後は、社債の発行など資金調達方法の多様化についても、随時検討を進めてまいります。
資金調達の状況について、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は149億19百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は190億35百万円となっております。このほか、キャッシュ・フローの状況に関する分析・検討内容につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
⑥ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。連結財務諸表の作成においては、過去の実績や現在の状況を勘案して、合理的な基準に基づいて会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
会計上の見積りに用いた仮定のうち、重要なものは次のとおりです。なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社グループでは、当社グループ各社において「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第26号 企業会計基準委員会)に定める「企業の分類に応じた繰延税金資産の回収可能性に関する取扱い」における会社分類を検討し、同指針に定める一時差異のうち、将来減算一時差異に係る繰延税金資産の回収可能性を評価しており、将来における一時差異の解消見込みが明確でないと判断された将来減算一時差異に係る繰延税金資産については、回収可能性がないと判断し、評価性引当額を設定して繰延税金資産から控除しております。
会社分類及び繰延税金資産の回収可能性を評価するにあたっては、将来の課税所得及び慎重かつ実現性の高い継続的な税務計画を検討しますが、将来、当社グループ各社を取り巻く経営環境の変化がもたらす課税所得の見込みや会社分類の変更、スケジューリングの変化等により、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において、認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に影響を及ぼす可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、キャッシュ・フローを生み出す最小単位として店舗、工場を基本単位として、また賃貸資産及び遊休資産については物件単位毎にグルーピングしており、収益性が著しく低下した資産又は資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。
回収可能価額は、正味売却価額と使用価値のいずれか高い方により測定しております。正味売却価額は、各資産グループの構成資産について、不動産鑑定評価額や固定資産税評価額等を勘案した合理的な見積もりにより算定しております。また、使用価値は、取締役会等の承認を得た中長期計画や成長率、現在の使用状況等を考慮して見積られた割引前将来キャッシュ・フローを税引前の加重平均資本コストで割り引くことにより算定しております。
回収可能価額の評価の前提条件には、投資期間を通じた将来の収益性の評価や資本コストなどが含まれますが、これらの前提条件は長期的な見積もりに基づくため、将来の各資産グループを取り巻く経営環境の変化による収益性の変動や金融市況の変動により、回収可能性を著しく低下させる変化が見込まれた場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において、追加の減損損失が発生する可能性があります。

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