有価証券報告書-第49期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/24 11:05
【資料】
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【項目】
94項目

対処すべき課題

(1) 経営の基本方針
当社は、創業の精神である「信用本位」「感謝報恩」「よろこびのあきない」を基本理念と位置づけております。
この精神を原点に、宗教用具関連事業を通じて、精神文化の発展と心豊かな生活づくりに貢献し続けることを当社の使命と捉え、そのために必要なサービスや商品のきめ細やかな提供と、様々な価値観の変化を先取りした柔軟な提案を追求してまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社は、仏壇・墓石の販売を中心とする事業強化により、主にROA、売上高伸張率、自己資本比率を主要な経営指標の目標とし、各指標の向上を目指しております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社は、「仏壇仏具事業」「墓石事業」「寺社関連事業(屋内墓苑(搬送式納骨堂)事業他を含む)」を宗教用具関連事業の中核と位置づけ、各事業が連動して顧客創造を進めることで、相乗効果を図ってまいります。
今後はなお一層変化するお客様のニーズに対応した商品・サービスの提供とともに、価値観や生活スタイルの変化を先取りした新しいビジネスモデルの確立を目指してまいります。
(4) 会社の対処すべき課題
宗教用具関連業界を取り巻く環境は、生活様式や価値観の変化による購入商品の小型化・簡素化の傾向、さらにはそれに伴う単価下落の傾向などが継続しております。また、伝統的形式に縛られない「自分らしい」供養のあり方を求める声も高まっており、多様化するお客様のニーズへの対応が求められております。
墓石販売に関連する動きとしては、都市部への人口集中や高齢化などによりアクセスの良い霊園の需要が高まる一方、都市部を中心に霊園開発に関する規制の強化が進んでいることから、お客様のニーズを満たす霊園が不足しております。こうしたことから、霊園に代わる新たな遺骨収蔵施設として、屋内墓苑(搬送式納骨堂)が注目を集めつつあります。
また、心的ストレスの増大に伴い、心の平穏を取り戻すための商品やサービスへのニーズが一層高まっていると思われる現代の社会情勢には、精神的・心的側面の強い宗教用具という分野に携わってきた当社の強みを活かすことのできるビジネスの可能性が内在していると考えております。
引き続き、既存事業においては、以下のことに取り組んでまいります。
仏壇仏具事業に関しては、既存店については、立地、品揃えなどを分析し、販促等を見直すとともに、新規出店活動も引き続き進めてまいります。また、よりお客様のニーズに合った商品の企画・開発体制の確立に取り組んでまいります。
墓石事業に関しては、「おはかの窓口」を中心に事業認知度向上への取組みを継続して行ない、シェア拡大を目指してまいります。
屋内墓苑(搬送式納骨堂)事業に関しては、既存物件の受託販売業務に注力しながら、新規物件の受託販売のための準備も並行して進めます。複数の物件の受託販売を同時に行なうことで、販促活動の効率化を図るとともに、「屋内墓苑(搬送式納骨堂)」という新しいお墓のあり方を広く認知していただくことを目指してまいります。
また一方で、既存事業とは別に、当社が提案できる商品・サービスの機能をより広い定義で捉え、「心の平和と生きる力」を実現する商品・サービスを開発し、それを社会へ提案・提供していく「新たな心の産業の創出」にも注力してまいります。