有価証券報告書-第39期(平成29年3月1日-平成30年2月28日)

【提出】
2018/05/24 14:16
【資料】
PDFをみる
【項目】
115項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度における我が国経済は、輸出主導の景気拡大が続いており、家計と企業の良好な所得・収益環境
を背景に、個人消費と設備投資が高めの伸びを示しています。
世界経済に目を向けると、米国は堅調な個人消費と設備投資により底堅さが持続しており、欧州はユーロ圏を中
心に堅調に推移しております。また中国は小幅に景気が減速するものの安定成長を維持しています。
このような状況の中、当社グループ(当社、連結子会社、関連会社)は、「『感じ良いくらし』を実現する企業」として、
「素材の選択」「工程の点検」「包装の簡略化」の3つの視点を基本に、生産者や生活者にとって役に立つ商品・
サービスの開発、およびそれらを世界中の人々に提案するための店舗数の拡大に努めてまいりました。
当連結会計年度における当社グループの業績については、下記のとおりであります。
営業収益 3,795億51百万円(前年同期比 13.9%増)
売上高 3,788億1百万円(前年同期比 13.9%増)
営業利益 452億86百万円(前年同期比 18.3%増)
経常利益 459億85百万円(前年同期比 19.2%増)
親会社株主に帰属する当期純利益 301億13百万円(前年同期比 16.6%増)
(当連結会計年度におけるセグメント別の概況)
当連結会計年度における当社グループのセグメント別業績は、次のとおりであります。
① 国内事業
国内事業の当連結会計年度の営業収益は2,347億91百万円(前年同期比8.8%増)、セグメント利益は285億51百万
円(前年同期比30.1%増)となりました。
国内事業のうち、直営店の売上高は前期に比べ11.4%増加となり、高い伸びを示しました。またネットストアの
売上高が前期に比べ3.9%の増加となり、引き続き堅調に推移しています。
衣服・雑貨では紳士ウェアが好調であったことに加えて、仕様を変更いたしましたハードキャリーが売上を大き
く牽引いたしました。
生活雑貨では「脚付マットレス」、「体にフィットするソファ」や化粧水を中心としたスキンケアシリーズやア
ロマ関連商材、基本となる戦略商品であるタオルやスリッパが好調に推移いたしました。
また、食品では「バターチキンカレー」などのレトルトカレーやごはんにかけるシリーズなどの売上が好調でし
た。
② 東アジア事業
東アジア事業の当連結会計年度の営業収益は1,098億3百万円(前年同期比22.4%増)、セグメント利益は168億
61百万円(前年同期比2.5%増)となりました。
中国では引き続き、積極的な出店を行い、当連結会計年度末においては店舗数が229店舗になりました。また、台
湾や韓国、香港においても積極的に新規出店を行い、売上、利益ともに伸長いたしました。
各社とも特に衣服・雑貨の売上が好調に推移いたしました。
③ 欧米事業
欧米事業の当連結会計年度の営業収益は212億25百万円(前年同期比20.6%増)、セグメント損失は8億98百万円
(前年同期に比べ46百万円の損失増加)となりました。
欧州において実施した倉庫移転に伴い発生した一時的な費用が収束したことにより、物流費が削減できました。
また、既存店の売上についても昨年を超える状況が続いており、回復基調が持続しています。
米国においては新規出店や改装店舗のリニューアルオープンが遅延したこと等により、苦戦いたしました。
④ 西南アジア・オセアニア事業
西南アジア・オセアニア事業の当連結会計年度の営業収益は137億29百万円(前年同期33.9%増)、セグメント利
益は1億28百万円(前年同期比7.3%減)となりました。
各国において新規出店や改装を積極的に行い、安定して利益が確保できる構造ができております。シンガポール
においては2017年7月に旗艦店を開店し、集客に大きく貢献しております。
新規国としては、フィリピンにて設立した合弁会社が、2017年4月より無印良品事業を展開しており、順調に推
移しております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動および新規出
店等による投資活動、並びに財務活動を行った結果、当連結会計年度末の資金残高は、前連結会計年度末に比べ
119億41百万円増加し473億29百万円となりました。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
営業活動で得られた資金は、469億82百万円(前年同期は197億42百万円の収入)となりました。
これは主に、税引前当期純利益451億63百万円、減価償却費68億72百万円およびソフトウエア投資等償却21億
26百万円によるものであります。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
投資活動の結果使用した資金は、142億90百万円(前年同期は98億56百万円の支出)となりました。
これは主に、店舗等の有形固定資産の取得による支出94億17百万円、店舗出店による敷金等の支出13億53百
万円、ソフトウエア投資等の無形固定資産の取得による支出32億3百万円および定期預金預入による支出11億
38百万円によるものであります。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
財務活動の結果使用した資金は、217億59百万円(前年同期は143億61百万円の支出)となりました。
これは主に、配当金の支払83億85百万円、長期借入金の返済による支出79億61百万円によるものでありま
す。