有価証券報告書-第69期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/24 10:36
【資料】
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【項目】
109項目
本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1) 経営成績の状況の概要及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大により厳しい状況が続きました。一部に、各種経済対策の効果や海外経済の改善による持ち直しの動きが見られたものの、社会経済活動が制限された影響が大きく、先行きは依然として不透明な状況にあります。
一方で、建設業界においては、民間建設投資は企業収益の悪化を受けた設備投資の抑制などにより減少した反面、政府建設投資は防災・減災、国土強靱化対策により堅調に推移しましたが、工事量の地域・企業間格差の解消や将来に向けた担い手の確保・育成、働き方改革への対応が喫緊の課題となっております。
このような経営環境のもと、当社は建設企業をはじめとするお客様や建設業団体、公共発注者のサポートを行うとともに、経営基盤の拡充・強化に努め、公共的使命の遂行と建設業界の健全な発展に寄与することを目指してまいりました。
この結果、当連結会計年度における当社グループの主たる事業である公共工事の前払金保証の取扱実績は、件数で96,159件(前年同期比3.9%減)、保証金額で2兆2,335億2,676万円(前年同期比2.3%増)、収入保証料で64億9,158万円(前年同期比2.6%増)となりました。
また、公共工事の契約保証の当連結会計年度における取扱実績については、件数で64,462件(前年同期比0.5%減)、保証金額で3,776億681万円(前年同期比1.5%増)、収入保証料で22億8,819万円(前年同期比1.6%増)となりました。なお、公共工事の契約保証予約の当連結会計年度における取扱実績は、件数で1,867件(前年同期比61.4%増)、予約手数料で1,682万円(前年同期比36.7%増)となりました。
次に、当連結会計年度に発生した保証弁済につきましては、前払金保証と契約保証をあわせて、件数で12件(前年同期比33.3%減)、弁済金額で2億5,038万円(前年同期比361.0%増)となりました。
その結果、その他保証事業に付随する業務等の売上実績を加えた当連結会計年度の損益につきましては、売上高が94億4,283万円(前年同期比3.3%増)、経常利益が36億9,650万円(前年同期比28.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は25億5,073万円(前年同期比40.7%増)となりました。
令和2年度発注者別前払金保証取扱実績表
区分件数(件)前年同期比
(%)
請負金額
(万円)
前年同期比
(%)
保証金額
(万円)
前年同期比
(%)
6,221100.490,657,73798.737,920,259100.6
独立行政法人等1,824101.758,109,037115.521,056,601116.9
都道府県40,91498.5160,343,404100.666,133,685101.8
市町村44,69593.6200,527,37699.585,203,092100.4
その他の公共的団体2,50591.137,192,949105.913,039,037102.6
合計96,15996.1546,830,506101.6223,352,676102.3

(注) 上表には、契約保証の取扱実績は含まれていません。

(営業の実績)
①売上の実績
区分当連結会計年度
(自 令和2年4月1日
至 令和3年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
前払金保証6,491,589102.6
契約保証2,288,199101.6
金融保証
その他663,044118.7
合計9,442,833103.3

(注) 1 前払金保証、契約保証及び金融保証別の発注者別保証件数、保証金額及び収入保証料は次のとおりです。
区分当連結会計年度
(自 令和2年4月1日
至 令和3年3月31日)
件数
(件)
前年同期比
(%)
保証金額
(千円)
前年同期比
(%)
収入保証料
(千円)
前年同期比
(%)
前払金保証
6,221100.4379,202,597100.61,125,50799.8
独立行政法人等1,824101.7210,566,011116.9667,171119.8
都道府県40,91498.5661,336,852101.81,878,931101.4
市町村44,69593.6852,030,925100.42,416,403100.7
その他の公共的団体2,50591.1130,390,373102.6403,575103.2
小計96,15996.12,233,526,760102.36,491,589102.6
契約保証
3,881102.067,014,642104.1433,256103.8
独立行政法人等98693.851,837,80597.3361,91297.5
都道府県27,564103.5124,356,013104.5709,092104.2
市町村30,61796.3121,691,025100.9704,408102.2
その他の公共的団体1,41494.312,707,32586.479,53085.3
小計64,46299.5377,606,812101.52,288,199101.6
金融保証
小計
合計160,62197.52,611,133,572102.28,779,789102.3

2 上記の金額には消費税等は含まれていません。
3 上記の金額は取消及び精算等による影響を考慮した純額表示です。
②保証契約高の発生及び残高状況
区分当連結会計年度
(自 令和2年4月1日
至 令和3年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
繰越高668,361,083111.6
発生高2,611,133,572102.2
工事出来高等による減額2,541,068,997102.2
差引残高738,425,659110.5

(当連結会計年度の経営成績の分析)
当連結会計年度は政府建設投資の堅調な推移により、売上高は94億4,283万円(前年同期比3.3%増)となりました。前連結会計年度と比べて、責任準備金繰入額が増加した一方で、退職給付費用が減少したこと等により、経常利益は36億9,650万円(前年同期比28.8%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、25億5,073万円(前年同期比40.7%増)となりました。
①売上高
売上高は、94億4,283万円(前年同期比3.3%増)となりました。
当社グループの主たる事業である公共工事の前払金保証の収入保証料は、64億9,158万円(前年同期比2.6%増)となりました。また、前払金保証の特約である契約保証の収入保証料は、22億8,819万円(前年同期比1.6%増)となりました。
その他保証事業に付随する業務等の売上実績は、6億6,304万円(前年同期比18.7%増)となりました。
②保証債務弁済及び支払備金
保証債務弁済は、2,158万円(前年同期比18.9%減)となりました。前払金保証にかかる保証債務弁済は1,786万円(前年同期比27.4%増)、契約保証にかかる保証債務弁済は372万円(前年同期比70.5%減)となりました。
支払備金繰入額は、2億2,880万円(前年同期比726.4%増)となりました。これは、全て、前払金保証に係るもので、2億2,880万円(前年同期比8,226.2%増)となりました。
③責任準備金
責任準備金は、繰入額38億3,603万円(前年同期比21.9%増)、戻入額31億4,712万円(前年同期比29.9%増)と6億8,890万円の繰入超過となりました。
④事業経費
事業経費は、55億2,713万円(前年同期比11.9%減)となりました。これは、主に、年金資産の運用が好調に推移したことなどにより、退職給付費用が減少したこと等によるものです。
⑤営業外収益
営業外収益は、7億8,812万円(前年同期比8.4%減)となりました。これは、主に、低金利環境の長期化に伴う受取利息の減少に加えて、新型コロナウイルスの感染拡大の影響による業績悪化に伴い、保有株式の受取配当金が減少したこと等によるものです。
⑥経常利益
経常利益は、36億9,650万円(前年同期比28.8%増)となりました。
⑦税金等調整前当期純利益
税金等調整前当期純利益は、37億7,506万円(前年同期比34.7%増)となりました。
⑧親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、25億5,073万円(前年同期比40.7%増)となりました。1株当たりの当期純利益は、1,275.36円(前年同期の1株当たりの当期純利益906.41円)となりました。
(2) 財政状態の状況の概要及び分析・検討内容
(資産合計)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ40億1,060万円増加し、1,264億7,208万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ45億8,171万円増加し、299億5,898万円となりました。これは、主に、新型コロナウイルスの感染拡大による影響を勘案し、投資有価証券への投資方針を厳格化したことなどから、営業活動の結果得られた資金を投資有価証券の取得に振り向けることができなかったため、現金及び預金が33億9,376万円、有価証券が32億9,606万円増加した一方で、子会社の金融事業に係る営業貸付金が21億2,740万円減少したこと等によるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ5億7,111万円減少し、965億1,310万円となりました。これは主に、保有する債券の償還期限が1年以内となったことに伴い、流動資産の有価証券へ振り替えたことにより、投資有価証券が17億6,039万円減少した一方で、年金資産の運用が好調に推移したことなどより、退職給付に係る資産が10億1,326万円増加したこと等によるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ10億805万円減少し、99億4,579万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ17億4,885万円減少し、65億3,762万円となりました。これは、主に、連結子会社の金融事業に係る資金需要の減少により短期借入金が21億2,740万円、その他が7億8,655万円減少した一方で、責任準備金が6億8,890万円増加したこと等によるものです。その他の減少は、主に、前連結会計年度に計上した投資有価証券に係る未払金8億円を支払ったことによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ7億4,079万円増加し、34億816万円となりました。これは、主に、投資有価証券の含み益の増加に伴い繰延税金負債が12億1,185万円増加した一方で、退職給付に係る負債が4億5,263万円減少したこと等によるものです。
(純資産合計)
純資産は、前連結会計年度末に比べ50億1,866万円増加し、1,165億2,628万円となりました。これは、主に、利益剰余金が24億3,073万円、その他有価証券評価差額金が19億2,990万円、退職給付に係る調整累計額が6億5,802万円増加したこと等によるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況の概要及び分析・検討内容
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ32億7,550万円増加し、当連結会計年度末には87億2,039万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、35億5,273万円(前連結会計年度は、得られた資金26億7,709万円)となりました。これは、主に、税金等調整前当期純利益が37億7,506万円であったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、1億5,727万円(前連結会計年度は、使用した資金13億5,882万円)となりました。これは、主に、有価証券・投資有価証券の取得による支出が169億7,443万円、有形固定資産・無形固定資産の取得による支出が6億103万円であった一方で、有価証券・投資有価証券の売却及び償還による収入が174億5,290万円であったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、1億1,995万円(前連結会計年度は、使用した資金1億1,976万円)となりました。これは、全て、配当金の支払いによるものです。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要は、営業活動につきましては、主に運転資金需要であり、保証債務弁済及び事業経費等の営業費用が主な内容です。
また、投資活動につきましては、投資有価証券の取得が主です。
当社グループは、事業のための運転資金を内部資金または借入により調達しています。このうち、借入による資金調達につきましては、全て連結子会社の金融事業に関するものであり、金融機関より短期で調達しています。
今後の資金需要の動向については、概ね、これまでと同様の状況が続くと考えています。
なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(3)キャッシュ・フローの状況の概要及び分析・検討内容 」に記載したとおりです。
(5) 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なもの
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。
①責任準備金
当社グループは、連結会計年度末において未経過の保証契約により生ずる保証金等の支払に対する備えとして、「公共工事の前払金保証事業に関する法律」第15条に基づき要積立額を計上しています。
過去の傾向等から想定される見込弁済額からみて、当連結会計年度において計上した責任準備金は、保証金等の支払に対する備えとして十分であると認識していますが、保証契約者の経営環境が急激に悪化した場合、想定を大幅に上回る多額の保証金等の支払が発生する可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大は、経済や企業活動に広範な影響を与える事象であり、収束時期などを想定することは困難ではありますが、当面の公共投資の動向に与える影響は限定的であると仮定して、当連結会計年度における責任準備金を計上しています。
②退職給付に係る資産
当社グループは、退職給付に係る資産の要素である退職給付債務の見積りにあたり、将来価値を現在価値に直すため割引率を用いています。この割引率は安全性の高い国債の利回りを基礎としていますので、金利の状況により割引率が変化し、退職給付債務、ひいては退職給付に係る資産が増減する可能性があります。
また、退職給付債務に充てるために積み立てられている年金資産についても、長期期待運用収益率を用いて見積りますが、年金資産の運用成績が運用環境によっては長期期待運用収益率と乖離し、年金資産、ひいては退職給付に係る資産が増減する可能性があります。

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