有価証券報告書-第70期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

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2022/06/30 9:41
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116項目
本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1) 経営成績の状況の概要及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言解除後に、個人消費や企業収益の一部に持ち直しの動きがみられたものの、新たな変異株の出現による経済活動の抑制や国際情勢の変化を受けた原油・原材料価格の高騰により足踏みがみられました。
一方で、建設業界においては、政府建設投資は防災・減災、国土強靭化対策やインフラ老朽化対策の推進により堅調に推移し、民間建設投資も緩やかに回復しましたが、資材の価格高騰や調達難などへの対応が喫緊の課題となっております。
このような経営環境のもと、当社は建設企業をはじめとするお客様や建設業団体、公共発注者のサポートを行うとともに、経営基盤の拡充・強化に努め、公共的使命の遂行と建設業界の健全な発展に寄与することを目指してまいりました。
この結果、当連結会計年度における当社グループの主たる事業である公共工事の前払金保証の取扱実績は、件数で92,443件(前年同期比3.9%減)、保証金額で2兆2,073億8,744万円(前年同期比1.2%減)となりました。
また、公共工事の契約保証の当連結会計年度における取扱実績については、件数で61,935件(前年同期比3.9%減)、保証金額で3,807億1,137万円(前年同期比0.8%増)となりました。なお、公共工事の契約保証予約の当連結会計年度における取扱実績は、件数で2,086件(前年同期比11.7%増)となりました。
次に、当連結会計年度に発生した保証弁済につきましては、前払金保証と契約保証をあわせて、件数で15件(前年同期比25.0%増)、弁済金額で1億2,136万円(前年同期比51.5%減)となりました。
その結果、その他保証事業に付随する業務等の売上実績を加えた当連結会計年度の損益につきましては、売上高が94億5,016万円(前年同期は94億4,283万円)、経常利益が43億5,090万円(前年同期は36億9,650万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は27億4,940万円(前年同期は25億5,073万円)となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 令和2年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しており、約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識することといたしました。これに伴い、収入保証料について、従来は一括で収益計上していましたが、一定の期間に配分し保証期間に応じた額を収益計上する方法に変更いたしました。
この結果、当連結会計年度における収入保証料は、4,313万円減少しています。前連結会計年度と収益の会計処理が異なることから、経営成績に関する説明では、前年同期比(%)を記載せずに説明しています。
なお、収益認識会計基準の適用により、当社の消費税等の会計処理を税込方式から税抜方式に変更していますが、これによる影響は軽微です。
令和3年度発注者別前払金保証取扱実績表
区分件数(件)前年同期比
(%)
請負金額
(千円)
前年同期比
(%)
保証金額
(千円)
前年同期比
(%)
6,17999.31,045,668,650115.3425,127,490112.1
独立行政法人等1,71694.1486,689,43583.8179,610,93785.3
都道府県39,84697.41,648,475,672102.8680,576,616102.9
市町村42,33594.71,899,494,12994.7803,741,96294.3
その他の公共的団体2,36794.5333,227,58389.6118,330,43990.8
合計92,44396.15,413,555,47299.02,207,387,44698.8

(注) 上表には、契約保証の取扱実績は含まれていません。
(営業の実績)
営業の実績は、以下のとおりです。
①前払金保証、契約保証及び金融保証別の発注者別保証件数、保証金額及び保証料
区分当連結会計年度
(自 令和3年4月1日
至 令和4年3月31日)
件数
(件)
前年同期比
(%)
保証金額
(千円)
前年同期比
(%)
保証料
(千円)
前年同期比
(%)
前払金保証
6,17999.3425,127,490112.11,258,734111.8
独立行政法人等1,71694.1179,610,93785.3569,45385.4
都道府県39,84697.4680,576,616102.91,939,881103.2
市町村42,33594.7803,741,96294.32,268,08693.9
その他の公共的団体2,36794.5118,330,43990.8365,77490.6
小計92,44396.12,207,387,44698.86,401,93198.6
契約保証
3,66094.374,997,754111.9492,835113.8
独立行政法人等94695.942,335,49381.7294,05681.3
都道府県26,86997.5120,743,45797.1683,58096.4
市町村29,09495.0121,468,74799.8709,217100.7
その他の公共的団体1,36696.621,165,919166.6140,201176.3
小計61,93596.1380,711,372100.82,319,892101.4
金融保証
小計
合計154,37896.12,588,098,81899.18,721,82399.3

1 上記の保証料は保証金額に対応する金額であるため連結損益計算書の収入保証料とは一致しません。
2 上記の金額は取消及び精算等による影響を考慮した純額表示です。
②保証契約高の発生及び残高状況
区分当連結会計年度
(自 令和3年4月1日
至 令和4年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
繰越高738,425,659110.5
発生高2,588,098,81899.1
工事出来高等による減額2,595,254,989102.1
差引残高731,269,48899.0

(当連結会計年度の経営成績の分析)
当連結会計年度は政府建設投資の堅調な推移により、売上高は94億5,016万円(前年同期比0.1%増)となりました。前連結会計年度と比べて、責任準備金戻入額が増加したこと等により、経常利益は43億5,090万円(前年同期比17.7%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、27億4,940万円(前年同期比7.8%増)となりました。
①売上高
売上高は、94億5,016万円(前年同期比0.1%増)となりました。
当社グループの主たる事業である公共工事の前払金保証の収入保証料は、64億193万円(前年同期比1.4%減)となりました。また、前払金保証の特約である契約保証の収入保証料は、23億1,989万円(前年同期比1.4%増)となりました。
その他保証事業に付随する業務等の売上実績は、7億7,147万円(前年同期比16.4%増)となりました。
②保証債務弁済及び支払備金
保証債務弁済は、6,172万円(前年同期比185.9%増)となりました。前払金保証に係る保証債務弁済は5,154万円(前年同期比188.5%増)、契約保証に係る保証債務弁済は1,018万円(前年同期比173.4%増)となりました。
支払備金繰入額は、5,964万円(前年同期比73.9%減)となりました。前払金保証に係るものは1,320万円(前年同期比94.2%減)、契約保証に係るものは4,644万円(前年同期は計上なし)となりました。
③責任準備金
責任準備金は、繰入額40億131万円(前年同期比4.3%増)、戻入額38億3,603万円(前年同期比21.9%増)と1億6,528万円の繰入超過となりました。
④事業経費
事業経費は、57億1,672万円(前年同期比3.4%増)となりました。
⑤営業外収益
営業外収益は、7億5,180万円(前年同期比4.6%減)となりました。これは、主に、低金利環境の長期化に伴い有価証券利息が減少したこと等によるものです。
⑥経常利益
経常利益は、43億5,090万円(前年同期比17.7%増)となりました。
⑦税金等調整前当期純利益
税金等調整前当期純利益は、41億5,087万円(前年同期比10.0%増)となりました。
⑧親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、27億4,940万円(前年同期比7.8%増)となりました。1株当たりの当期純利益は、1,374.70円(前年同期の1株当たりの当期純利益1,275.36円)となりました。
(2) 財政状態の状況の概要及び分析・検討内容
(資産合計)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ11億8,082万円増加し、1,276億5,291万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ2億660万円増加し、301億6,558万円となりました。これは、主に、子会社の金融事業に係る営業貸付金が6億6,380万円、有価証券が2億9,678万円増加した一方で、収益認識会計基準の適用に伴い、未収保証料が6億9,325万円減少したこと等によるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ9億7,422万円増加し、974億8,732万円となりました。これは、主に、無形固定資産が3億1,393万円、投資有価証券が3億1,494万円、年金資産の運用が好調に推移したことなどより、退職給付に係る資産が4億6,135万円増加したこと等によるものです。
(負債合計)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ14億8,397万円増加し、114億2,977万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ26億5,848万円増加し、91億9,611万円となりました。これは、主に、連結子会社の金融事業に係る資金需要の増加により短期借入金が6億6,380万円、収益認識会計基準の適用に伴い、前受収益が19億9,802万円増加したこと等によるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ11億7,451万円減少し、22億3,365万円となりました。これは、主に、繰延税金負債が11億7,273万円減少したこと等によるものです。
(純資産合計)
純資産は、前連結会計年度末に比べ3億315万円減少し、1,162億2,313万円となりました。これは、主に、利益剰余金が7億3,343万円増加した一方で、その他有価証券評価差額金が11億6,142万円減少したこと等によるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況の概要及び分析・検討内容
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1億2,235万円増加し、当連結会計年度末には88億4,274万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、27億4,359万円(前連結会計年度は、得られた資金35億5,273万円)となりました。これは、主に、税金等調整前当期純利益が41億5,087万円であった一方で、法人税等支払額が12億1,512万円あったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、25億118万円(前連結会計年度は、使用した資金1億5,727万円)となりました。これは、主に、有価証券・投資有価証券の取得による支出が259億6,699万円であった一方で、有価証券・投資有価証券の売却及び償還による収入が236億6,975万円であったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、1億2,005万円(前連結会計年度は、使用した資金1億1,995万円)となりました。これは、全て、配当金の支払いによるものです。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要は、営業活動につきましては、主に運転資金需要であり、保証債務弁済及び事業経費等の営業費用が主な内容です。
また、投資活動につきましては、投資有価証券の取得が主です。
当社グループは、事業のための運転資金を内部資金または借入により調達しています。このうち、借入による資金調達につきましては、全て連結子会社の金融事業に関するものであり、金融機関より短期で調達しています。
今後の資金需要の動向については、概ね、これまでと同様の状況が続くと考えています。
なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(3)キャッシュ・フローの状況の概要及び分析・検討内容 」に記載したとおりです。
(5) 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なもの
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。
①責任準備金
当社グループは、連結会計年度末において未経過の保証契約により生ずる保証金等の支払に対する備えとして、「公共工事の前払金保証事業に関する法律」第15条に基づき要積立額を計上しています。
過去の傾向等から想定される見込弁済額からみて、当連結会計年度において計上した責任準備金は、保証金等の支払に対する備えとして十分であると認識していますが、保証契約者の経営環境が急激に悪化した場合、想定を大幅に上回る多額の保証金等の支払が発生する可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大は、経済や企業活動に広範な影響を与える事象であり、収束時期などを想定することは困難ではありますが、当面の公共投資の動向に与える影響は限定的であると仮定して、当連結会計年度における責任準備金を計上しています。
②退職給付に係る資産
当社グループは、退職給付に係る資産の要素である退職給付債務の見積りにあたり、将来価値を現在価値に直すため割引率を用いています。この割引率は安全性の高い国債の利回りを基礎としていますので、金利の状況により割引率が変化し、退職給付債務、ひいては退職給付に係る資産が増減する可能性があります。
また、退職給付債務に充てるために積み立てられている年金資産についても、長期期待運用収益率を用いて見積りますが、年金資産の運用成績が運用環境によっては長期期待運用収益率と乖離し、年金資産、ひいては退職給付に係る資産が増減する可能性があります。

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