有価証券報告書-第157期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/23 15:35
【資料】
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【項目】
203項目
(業績等の概要)
(1)業績
当期における我が国経済は、原材料価格や工事費の高騰、金利上昇、中東情勢をはじめとする地政学リスクや通商政策の動向などの影響により、経済の先行きは不透明な状況が続いたものの、個人消費の持ち直しやインバウンド需要の拡大もあり、全体としては緩やかな回復基調で推移しました。
当社グループにおいては、『Creative Act.』をビジョンワードとする中期3か年経営計画に基づき、今後起こりうる経営環境変化に能動的に対応すべく、安定的で成長力ある事業ポートフォリオの構築に取り組んでまいりました。
当連結会計年度の営業収益は、ホテル・リゾート事業を中心に全ての事業で好調に推移したことにより、1兆861億7千9百万円(前年同期比3.0%増)、営業利益は1,031億9千3百万円(同0.3%減)、経常利益は1,161億3千2百万円(同7.8%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、870億7千1百万円(同9.3%増)となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであり、各セグメントの営業収益は、セグメント間の内部営業収益又は振替高を含んで記載しております。なお、各セグメントの営業利益をセグメント利益としております。
(交通事業)
東急電鉄㈱では、安全投資と成長投資の両輪による鉄道事業の持続的成長を目指し、鉄道施設の適切な維持更新や、激甚化する自然災害への対策、デジタル技術を活用した運営等に取り組んでおります。更なる安全性と快適性を追求した大井町線の新型車両導入および目黒線の車両リニューアル、3D式踏切障害物検知装置の高度化の実施、BCP強化を目的とした市が尾大規模蓄電池の設置等、計594億円の設備投資を実施しました。
また、さらなる鉄道ネットワークの改良として、蒲田駅と京急蒲田駅間の0.8kmをつなぐ新空港線の速達性向上計画について、2025年10月に国土交通省より認定を受けました。運行頻度や車両編成数、整備効果等、具体的な計画内容の認定を受けたことにより、新線開通へ大きく前進しました。また、東京都・品川区と協力して進める大井町線戸越公園駅付近の連続立体交差事業について、2026年2月に国土交通省から認可されました。踏切解消による安全・安定輸送に加え、利便性の向上を目指し、2026年度より工事を進めてまいります。快適でシームレスな乗車体験の提供に向けて、2026年3月に関東の鉄道事業者11社局による「クレジットカード等のタッチ決済による後払い乗車サービス」の相互利用を開始しました。今後も更なる利便性向上を図ります。
このほか、東急バス㈱および㈱じょうてつは乗務員不足と国の制度拡充を踏まえ、外国人運転士を受け入れ・育成しています。東急バス㈱は2025年度採用の7名中3名が単独乗務開始、㈱じょうてつは2025年度採用の3名を2028年度乗務開始へ向け養成し、今後も、多様なバックグラウンドを持つ人材が活躍するダイバーシティ経営を推進してまいります。
東急電鉄㈱の輸送人員は、定期・定期外ともに前年を上回り、定期で3.4%増加、定期外で2.7%増加し、全体では3.1%の増加となりました。また、運賃収入は輸送人員の増加に伴い、定期で0.4%増収、定期外で2.6%増収し、全体では1.8%の増収となりました。
連結子会社の輸送人員は、伊豆急行㈱で3.0%増加いたしました。
バス業では、東急バス㈱の輸送人員が0.4%減少いたしました。
この結果、交通事業全体の営業収益は2,269億4千6百万円(同2.9%増)、営業利益は273億4千1百万円(同5.7%減)となりました。
(東急電鉄㈱の鉄軌道業の営業成績)
種別単位第156期第157期
2024.4.1~2025.3.312025.4.1~2026.3.31
営業日数365365
営業キロ程キロ110.7110.7
客車走行キロ千キロ156,282155,720
輸送人員定期外千人489,438502,515
定期千人594,441614,509
千人1,083,8791,117,024
旅客運輸収入定期外百万円92,28094,709
定期百万円57,89358,128
百万円150,173152,837
運輸雑収百万円13,39013,524
収入合計百万円163,563166,361
一日平均収入百万円448456
乗車効率%44.045.4

(注) 乗車効率の算出方法乗車効率=輸送人員×平均乗車キロ× 100
客車走行キロ平均定員

(不動産事業)
不動産事業では、ホテル、商業施設等の売り上げが好調に推移し、賃料収入が増加したことや、資産回転型ビル事業において物件売却があったこと等により、営業収益は2,629億9千5百万円(同3.6%増)となりました。一方、不動産販売業において前年に大型マンション販売があった反動減等により、営業利益は435億9千5百万円(同9.9%減)となりました。
2025年4月、当社が参画する宮益坂地区第一種市街地再開発事業は、東京都知事より市街地再開発組合の設立認可を受けました。渋谷エリアに不足する大規模ホール及び宿泊滞在施設の整備や、官民連携の産業育成支援施設の創造により、東京の代表的なビジネス・交流拠点の一つとなり、世界をリードする国際ビジネス交流都市・東京渋谷の発展に寄与することを目指します。
また、2025年5月には渋谷スクランブルスクエア第Ⅱ期(中央棟・西棟)の工事に着工しました。2030年度には多層な歩行者ネットワークが概成、2031年度には渋谷スクランブルスクエア第Ⅱ期(中央棟・西棟)の完成等、2034年度の全体完成に向け、各鉄道駅間の乗換えやまちへのアクセスを飛躍的に改善させるとともに、魅力あるスポットへの利便性を高めてまいります。駅とまちが一体となった都市再生に関するモデル的プロジェクトとして、世界中から常に注目を集める渋谷の核となることを目指して、引き続き自治体・地元・事業者が連携して事業を推進し、渋谷のまちの成長に貢献してまいります。
さらに、当社および東急電鉄㈱、鷺沼駅前地区市街地再開発組合は、2026年3月より、鷺沼駅の改良工事を実施し、駅まち一体の都市空間整備に着手しました。商業・住宅・公共施設・交通広場からなる複合再開発を通じて、駅を中心に多様なライフスタイルに対応した、地域生活の核となる拠点形成を図ります。当社含め8社が参画し、開発を行ったJR関内駅前の「BASEGATE 横浜関内」が、2026年3月19日にグランドオープンしました。当街区は、オフィスや新産業創造拠点、飲食店を中心とした商業エリア、旧横浜市庁舎行政棟を保存・活用したホテル等からなる、「新旧融合」の大規模複合街区プロジェクトで、連日賑わいを見せております。
海外では、ベトナム国ビンズン新都市において、ベカメックス東急有限会社は新たな高級分譲マンション「MIDORI PARK The TENⅡ(地上14階 ・総戸数374戸)」を2026年3月に着工しました。本物件近接の商業施設「MIDORI PARK SQUARE」のエリア拡張も行い、生活利便性を高めています。ビンズン新都市はベトナム行政再編 に伴い、新ホーチミン市北部の中心拠点となりました。2026年度に15周年を迎えるベカメックス東急有限会社は今後もビンズン新都市の発展に寄与してまいります。

(生活サービス事業)
当社は、生活サービス事業を街の生活基盤として沿線価値の向上に寄与するものと位置づけるとともに、収益力の向上に取り組んでまいりました。同事業は、魅力ある施設づくりに加えて、お客さまの期待を上回る商品やサービスの提供に努めるとともに、交通事業、不動産事業をはじめとする各事業との相乗効果を発揮するため、グループ間連携をさらに促進しております。
リテール事業においては、マーケットの変化に対応するため構造改革を推進しており、2025年4月、東急百貨店や東急スクエア等の当社商業施設を運営する子会社6社を傘下に置く、東急リテールマネジメント㈱を設立しました。経営効率の高度化とスケールメリットを活かした事業展開を進めます。また、2025年9月に、韓国で複数の商業施設を展開する㈱新世界と、相互送客・プロモーション等の業務提携に向けた基本合意書を締結しました。
㈱東急グルメフロントは、ラグジュアリーティーブランド「TWG Tea」を国内で9店舗展開しており、2025年12月には日本初上陸となる「Bacha Coffee(バシャ コーヒー)銀座」を開業しました。Bacha Coffeeは、35か国から厳選した100%アラビカ種のスペシャルティコーヒーを200種類以上取りそろえたコーヒーブランドで、店舗には連日多くのお客さまにご来店いただいております。
ICT・メディア事業においては、当社は、インディーズアーティストの創作・表現活動を支援し、世の中を楽しくする“舞台”を街につくる目的で立ち上げた「FROM STREET PROJECT」の一環として、新宿・東急歌舞伎町タワーでの経験を活かし、渋谷駅周辺の広場や店頭スペースにて施設管理者公認のストリートライブ「Shibuya Street Live」を2026年3月より開催しています。
生活サービス事業では、㈱東急レクリエーションで好調な映画市況を取り込んだことや、㈱東急パワーサプライで電力調達原価の低下があったことなどから、営業収益は5,332億7千1百万円(同1.1%増)、営業利益は218億6千8百万円(同13.0%増)となりました。
(ホテル・リゾート事業)
ホテル・リゾート事業では、都心エリアのホテルを中心としてインバウンド需要を取り込んだことなどにより好調に推移し、ホテルの客室平均単価は26,681円(同+2,761円)となりました。この結果、営業収益は1,393億4千6百万円(同9.8%増)、営業利益は97億1千万円(同46.0%増)となりました。
東急ホテルズ&リゾーツ㈱は2026年4月、福井県初出店となる「JAM 福井勝山東急ホテル&リゾーツ」のフランチャイズ契約によるホテルとしての開業等、オーナーへのノウハウやブランドの提供による新規出店を広げています。また、2026年3月、東急ホテルズ&リゾーツ㈱は世界最大級の独立系ホテルブランドによるアライアンスである「Global Hotel Alliance(GHA)」に加盟しました。これにより自社ブランドの独立性を維持しながら、3,400万人のGHA会員へPRが可能となり、顧客基盤の拡大・強化を加速させます。本加盟を受け「東急ホテルズ コンフォートメンバーズ」は、2027年9月に、東急ホテルズを含むGHA加盟ホテルの会員特典を利用できる「TOKYU HOTELS DISCOVERY」へと生まれ変わり、世界に利用範囲が広がります。今後も、「世界から幅広く選ばれるホテルチェーン」となるため、持続的な成長と価値創出に取り組んでまいります。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は796億2千6百万円となり、前連結会計年度に比べて213億7百万円増加いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益1,091億5千9百万円に減価償却費885億4千8百万円、法人税等の支払額243億1千4百万円などを調整し、1,277億4千7百万円の収入となりました。前連結会計年度に比べ、税金等調整前当期純利益の増益があったものの、大型物件の販売に係る売上債権回収の反動減により、273億5千7百万円の収入減となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出1,593億2千4百万円等があり、1,749億8千4百万円の支出となりました。前連結会計年度に比べ、固定資産の取得による支出が増加したこと等により、609億7千1百万円の支出増となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金や社債の発行による資金調達等により、683億8千6百万円の収入となりました。
(3)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、分譲土地建物の増加等により、2兆9,228億2千8百万円(前期末比2,238億4千7百万円増)となりました。
負債は、有利子負債(※)が、1兆3,847億2千8百万円(同930億4百万円増)となり、1兆9,633億2千2百万円(同1,366億3千6百万円増)となりました。
純資産は、自己株式の取得があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により、9,595億6百万円(同872億1千万円増)となりました。
※ 有利子負債:借入金、社債、コマーシャル・ペーパーの合計
(生産、受注及び販売の状況)
当社グループの各事業は、受注生産形態をとらない事業が多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の状況については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (業績等の概要) (1)業績」における各セグメント業績に関連付けて示しております。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
文中における将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
2025年度は、安定的で成長力ある事業ポートフォリオの構築を掲げた、中期3か年経営計画の2年目でありました。ホテル・リゾート事業を中心に全ての事業で好調に推移し、構造改革や、内部成長施策、付加価値創造の効果もあり、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、過去最高益水準となりました。その結果、1株あたり当期純利益、ROE、ROA(総資産事業利益率)の指標も中期経営計画に掲げた目標を達成することができました。また、有利子負債/東急EBITDA倍率は6.1倍となり、前年に引き続き財務健全性と資本効率の両立を図りました。
施策面でも、持続的な企業価値向上と事業間連携の深化によるコングロマリットプレミアムの創出を図っております。
交通事業では、各路線での輸送人員の増加により増収となりましたが、事業の継続性や将来にわたる競争力確保を目的に、設備投資や修繕工事、採用活動、従業員待遇の強化等を先行して実施したことなどにより減益となりました。なお、2026年度も東急新横浜線の需要定着や沿線人口増加等を背景とした輸送需要の継続的な高まりにより2.4%の輸送人員増加を見込んでいるほか、鉄道施設や設備の適切な維持更新や自然災害対策、またデジタル技術を活用した運営・お客さまサービスの高度化、新たな移動需要の創出などを目的として、総額約641億円の設備投資を行います。今後も、持続的な成長のために輸送需要の創出を図るとともに、安全投資、設備更新、サービス維持に必要な費用執行等のコストコントロールを着実に行いながら、増益を目指してまいります。
不動産事業では、賃貸業ではインフレを上回るペースでのオフィス賃料増額改定の推進や、商業施設やホテルにおける歩合賃料の増加により、全体の賃料収入は拡大いたしました。販売業では、前年度の大型物件販売の反動がありながらも、国内では資産回転型ビル事業での物件売却、海外では好調なマンション需要を取り込んだことにより想定を上回る単価での販売があり、増収を確保いたしました。特に渋谷エリアでは、今年度着工いたしました渋谷スクランブルスクエア第Ⅱ期(中央棟・西棟)をはじめ、Shibuya Upper West Project、宮益坂地区第一種市街地再開発事業の3つの大型プロジェクトを推進しております。当社としましては、工事費や工期をコントロールしながら着実に推進し、既存物件の収支と併せてエリア全体の価値を向上させることにより、更なる増収を目指してまいります。
生活サービス事業においては、大型タイトルのヒットにより好調となった映画市況を東急レクリエーションで取り込んだことなどにより、大幅な増益となりました。また、電力小売事業を営む東急パワーサプライでは、電力調達コストの安定化に取り組んだことに加え、イッツ・コミュニケーションズや東急ロイヤルクラブなど当社グループの顧客基盤を活用したグループシナジーを発揮し、業績は好調に推移しております。
ホテル・リゾート事業においては、旺盛なインバウンド需要などを背景とし、客室平均単価は過去最高の水準で推移しました。今後も一段の収益性向上とチェーンとしての価値向上を進めるべく、2026年3月には独立系ホテルブランドにより構成される世界最大級のホテルアライアンス「Global Hotel Alliance」に日系ホテルチェーンとして初めて加盟し、顧客基盤の拡大・強化を加速させるほか、店舗網の再構築にも取り組むなど、様々な施策を進めてまいります。
中期経営計画の最終年度となる2026年度の連結業績予想につきましては、中東情勢や金融環境等、世界経済の先行きは不透明であるものの、交通事業や不動産事業を中心に、定住人口や関係人口の増加による人流改善やインフレを超える賃料、販売価格の引き上げ等、引き続き良好な事業環境が継続することを見込んでおります。交通事業における輸送人員の増加、不動産事業における賃料の増額改定、ホテル・リゾート事業におけるレベニューマネジメントなどを進め、従業員の更なる待遇改善等に伴う人件費の増加も織り込みながら、営業収益は前年度から538億円増収の1兆1,400億円、営業利益は前年度から68億円増益の1,100億円を見込んでおります。なお、不動産販売業を除く営業利益は、955億円と66億円増益となり、更なる内部成長を目指します。また、経常利益は前年度の負ののれん計上の反動により47億円減益の1,114億円となるものの、更なる経営努力により、親会社株主に帰属する当期純利益は前年度から29億円増益の900億円となる見通しであります。
また、2027年度の計画値については昨年5月に公表した数値からアップデートを行っております。2027年度は、2025年5月に公表した数値より、営業収益は350億円増収の1兆1,800億円、営業利益は20億円増益の1,120億円、親会社株主に帰属する当期純利益は100億円増益の920億円といたしました。世界情勢には不確実性も伴いますが、今後も着実に利益を伸ばし、1株あたり純利益の成長を実現させていく考えです。
(2)資本の財源及び資金の流動性
2024年度を始期とする中期3か年経営計画では、資本効率向上と財務健全性維持の両立を図ってまいります。経営指標についても、規模拡大のみならず、効率性や財務健全性を重視し、株主資本コストを強く意識した経営を推進いたします。
2027年度にはROE9.3%、一株あたり当期純利益は164.88円を目標として掲げております。本中期経営計画における3か年合計のキャッシュ・フロー計画は今回アップデートを行い、営業キャッシュ・フロー6,000億円、入替等の資産売却等700億円等、合計8,500億円のキャッシュイン、投資キャッシュ・フロー4,900億円、分譲土地建物の取得2,200億円、株主還元1,200億円等、合計8,500億円のキャッシュアウトを計画しております。投資キャッシュ・フローの内訳は、鉄道事業投資に1,800億円、バリューアップ投資を含めた既存事業投資として1,300億円、不動産開発投資をはじめとした成長投資として1,800億円を見込んでおります。
当社における資金調達については、負債調達環境の変化(金利上昇・年限短期化)や将来の大型投資により、調達コストが増加する可能性をふまえ、格付け維持による調達競争力や中長期的な安定調達手段の確保を行い、財務健全性と資本効率の両立を図ってまいります。
運転資金の調達については、短期社債(コマーシャル・ペーパー)及びキャッシュマネジメントシステムでの調達枠を設定しており、積極的に活用することで調達コストの削減を図るとともに、危機対応型のコミットメントラインを設定し、不測の事態へも対応可能な状況にあります。
当社の“サステナブル経営”を推進する資金調達手段として、2025年度も「サステナブルファイナンス・フレームワーク」を活用したグリーンボンド・生命保険会社からのサステナビリティ・リンク・ローンの他、DBJ-対話型によるサステナビリティ・リンク・ローンにて資金調達を実施いたしました。また、2025年9月公表の「環境ビジョン2040」で掲げた、2050年GHG排出量実質ゼロに向けたGHG排出量削減目標をKPI(キー・パフォーマンス・インディケーター)及びSPT(サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット)として、新たなサステナブルファイナンス・フレームワークを2026年5月に設定しており、「次の100年」に向け、社会とともに持続的に成長することを目指しております。
株主還元については、業績や資金状況もふまえつつ、総還元性向40%を当面の目安として意識してまいります。2025年度は年間30円の配当とし、2026年度につきましては2円増配の年間32円の配当予想に加えて200億円、1,300万株を上限とする自己株式取得についても決議いたしました。引き続き、中期経営計画で定めた還元方針をベースとして着実に利益を積み増し、それを原資に配当水準の持続的な増加を目指してまいります。
※1 有利子負債:借入金、社債、コマーシャル・ペーパーの合計
※2 設備投資・投融資の金額については、投資計画の進捗説明を主眼とし一部組替を行っており、
「キャッシュ・フロー計算書」とは数値が異なります
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者は、決算日における資産・負債及び報告期間における収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを行わなければなりません。これらの見積りについては、過去の実績、現在の状況に応じ合理的に判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社は、創業以来、事業を通じて社会課題の解決に取り組み、時代の変化に適合しながら、国や都市・地域の発展とともに着実に成長してまいりました。今後も、社会環境の変化に対応しながらサステナブル経営を行うべく、2024年度を始期とする中期3か年経営計画を推進しております。
当社および連結子会社では、交通、不動産、生活サービス、ホテル・リゾートの各セグメントにおいて多様な事業展開を行っており、多額の固定資産を保有するとともに、設備投資・投融資等、継続的な投資を実施しております。したがって、当社および連結子会社においては、固定資産を中心とした資産ポートフォリオの管理、とりわけ減損損失の判定が、重要な会計上の見積りに該当いたします。
減損損失の判定にあたっては、事業や物件ごとに資産のグルーピングを行い、収益性や市場性、用途変更や除売却等の意思決定の有無等により兆候判定を行っております。また減損損失の認識・測定においては、将来キャッシュ・フローを直近の実績や事業計画等の意思決定に基づいて合理的に見積りを行うほか、不動産等の時価のある資産については必要に応じ鑑定等の外部評価に基づく適正な価額を用い、投資額や帳簿価額の回収可否について判定を行っております。
なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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