有価証券報告書-第64期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦が進展の兆しを見せたものの、イギリスのEU離脱問題が引き続きリスクとなる一方、2020年に入り新型コロナウイルスのパンデミック宣言により、世界規模で物流と人の往来が著しく減少し、この余波で株価や原油価格は大幅に下落、新型コロナウイルスの感染拡大の終息も見通せないなど、先行き不透明感が強まりました。
国内においても、日韓関係の悪化や2019年10月に実施された消費税増税による買い控え、新型コロナウイルスの感染拡大により国内・国外旅行客数が大幅に減少するなど、極めて不透明な状況で推移しました。
このような情勢のもと、宮島ではシンボルでもある嚴島神社大鳥居の長期修繕工事の影響や2020年に入ってからは新型コロナウイルスの世界的拡大により国内・国外旅行客が大幅に減少し、当事業年度の来島者数は前年同期を僅かに下回る4,359千人(前事業年度比0.1%減)となりました。
当社におきましては、2019年4月に宮島ロープウエーが開業60周年を迎えたことを記念し、記念乗車券の制作・販売、スタンプラリーの実施や、広島電鉄株式会社が運行するクリスマス電車の貸切運行を行いました。3月には獅子岩駅待合所に、宮島に伝わる「大天狗と烏天狗」をモチーフにしたトリックアートを制作しました。
お客様に対する利便性向上の施策としましては、4月にクレジットカード決済を導入し、キャッシュレス化を図りました。また、7月には多客時における待ち時間を解消し、ストレスフリーで乗車頂くためにWeb予約システムを導入しました。
次に、快適性向上の施策としましては、獅子岩線の照明設備のLED化、獅子岩駅外壁の塗装を行いました。
輸送の安全確保の施策としましては、各施設の安全点検・整備を確実に行うとともに、獅子岩線平衡索緊張滑車の更新や、紅葉谷線・獅子岩線の曳索の交換、紅葉谷線搬器の握索機、キャリアーの更新を行うなど、安全性の徹底に引き続き努めました。また、紅葉谷線の鉄塔の維持方法について検討するなど、将来に向けた安全対策にも取り組みました。
当事業年度の営業成績を前事業年度と比較いたしますと、乗車人員は55千人減の734千人(前事業年度比7.1%減)、営業収益は46,361千円減の607,865千円(前事業年度比7.1%減)となりました。経常利益は57,976千円減の99,896千円(前事業年度比36.7%減)、当期純利益は34,745千円減の73,664千円(前事業年度比32.1%減)と、減収減益となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は、204,448千円であり、前年同期に比べ59,156千円の減少となっております。
営業活動によるキャッシュ・フローは、新型コロナウイルスの感染拡大による宮島への来島者の減少により前事業年度よりは減少しましたが、117,181千円の資金増となっております。営業活動により増加した資金117,181千円(前年同期は186,015千円の資金増加)は、主に仕入債務の減少額29,598千円、未払消費税等の減少額3,816千円、法人税等の支払額41,763千円により資金が減少したものの、税引前当期純利益109,444千円に投資有価証券売却益14,958千円を引いて、非資金項目である減価償却費81,540千円や有形固定資産除却損5,409千円を加え、退職給付引当金4,737千円や役員賞与引当金4,100千円が増加したことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前事業年度に更新した紅葉谷線主電動機と二次抵抗器の支払が当事業年度に行われたため、有形固定資産の取得に81,417千円支出したことや、CMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)へ80,926千円資金の貸し付けを行ったこと、Web予約システムの導入に16,505千円支出したことなどにより、161,338千円(前年同期比78,603千円の減少)の資金減となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、1株当たりの配当を60円としたため、15,000千円(前年同期比5,000千円の減少)の資金減となりました。
③ 重要な会計上の見積もり及び当該見積もりに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成にあたり経営者は、決算日における資産・負債及び有価証券報告書提出日までの期間における収益・費用の報告数値に影響を及ぼす見積もり及び仮定を用いておりますが、これらの数値は特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。
このうち、繰延税金資産の回収可能性の判断にあたっては、将来の課税所得の見積もり等に基づいて検討しておりますが、これらの変動等により見積もり及び仮定の見直しが必要となった場合、翌事業年度において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
③ 輸送、受注及び販売の実績
a. 輸送実績
宮島ロープウエー
(注) 第1区間循環式索道と第2区間交走式索道は乗り継ぎとなっており、第1区間のみ又は第2区間のみ輸送することはありません。
b. 受注実績
該当事項はありません。
c. 販売実績
宮島ロープウエー
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態の分析
流動資産は1,025,157千円で、前年同期と比べ21,122千円の増加となりました。これは主に、短期貸付を行ったことによるものであります。
固定資産は738,280千円で、前年同期と比べ5,446千円の減少となりました。これは主に、投資有価証券の売却や、減価償却による有形固定資産の減少によるものであります。
流動負債は126,100千円で、前年同期と比べ35,512千円の減少となりました。これは主に、前事業年度末に未払計上した紅葉谷線主電動機と二次抵抗器更新代金の支払によるものであります。
固定負債は69,436千円で、前年同期と比べ4,737千円の増加となりました。これは、 従業員の退職に備え積み立てている退職給付引当金が4,737千円増加したことによるものであります。
純資産は1,523,925千円で、前年同期と比べ58,664千円の増加となりました。これは、当期純利益73,664千円等を計上したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの分析
当事業年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 経営成績の分析
当事業年度の経営成績の業績については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性
当社の資本の財源及び資金の流動性については、運輸収入の殆どが現金であるため、手許資金はほぼ安定しております。一方、資金需要については、索道事業の運営に係る労務費、経費、販売費、一般管理費等、営業に必要な運転資金、次に設備維持のための部品購入や投資資金であります。また、当社の財務状態といたしましては、当事業年度末における自己資本比率は88.91%であり、健全な財務状態であると認識しており、今後も計画的な設備投資が行える状況と認識しております。なお、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金により賄うことを基本としておりますが、新型コロナウイルスの影響による資金の流失に備えるため、政府や自治体が行っている新型コロナウイルス感染症に関する融資制度を積極的に活用し、運転資金の確保を行ってまいります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦が進展の兆しを見せたものの、イギリスのEU離脱問題が引き続きリスクとなる一方、2020年に入り新型コロナウイルスのパンデミック宣言により、世界規模で物流と人の往来が著しく減少し、この余波で株価や原油価格は大幅に下落、新型コロナウイルスの感染拡大の終息も見通せないなど、先行き不透明感が強まりました。
国内においても、日韓関係の悪化や2019年10月に実施された消費税増税による買い控え、新型コロナウイルスの感染拡大により国内・国外旅行客数が大幅に減少するなど、極めて不透明な状況で推移しました。
このような情勢のもと、宮島ではシンボルでもある嚴島神社大鳥居の長期修繕工事の影響や2020年に入ってからは新型コロナウイルスの世界的拡大により国内・国外旅行客が大幅に減少し、当事業年度の来島者数は前年同期を僅かに下回る4,359千人(前事業年度比0.1%減)となりました。
当社におきましては、2019年4月に宮島ロープウエーが開業60周年を迎えたことを記念し、記念乗車券の制作・販売、スタンプラリーの実施や、広島電鉄株式会社が運行するクリスマス電車の貸切運行を行いました。3月には獅子岩駅待合所に、宮島に伝わる「大天狗と烏天狗」をモチーフにしたトリックアートを制作しました。
お客様に対する利便性向上の施策としましては、4月にクレジットカード決済を導入し、キャッシュレス化を図りました。また、7月には多客時における待ち時間を解消し、ストレスフリーで乗車頂くためにWeb予約システムを導入しました。
次に、快適性向上の施策としましては、獅子岩線の照明設備のLED化、獅子岩駅外壁の塗装を行いました。
輸送の安全確保の施策としましては、各施設の安全点検・整備を確実に行うとともに、獅子岩線平衡索緊張滑車の更新や、紅葉谷線・獅子岩線の曳索の交換、紅葉谷線搬器の握索機、キャリアーの更新を行うなど、安全性の徹底に引き続き努めました。また、紅葉谷線の鉄塔の維持方法について検討するなど、将来に向けた安全対策にも取り組みました。
当事業年度の営業成績を前事業年度と比較いたしますと、乗車人員は55千人減の734千人(前事業年度比7.1%減)、営業収益は46,361千円減の607,865千円(前事業年度比7.1%減)となりました。経常利益は57,976千円減の99,896千円(前事業年度比36.7%減)、当期純利益は34,745千円減の73,664千円(前事業年度比32.1%減)と、減収減益となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は、204,448千円であり、前年同期に比べ59,156千円の減少となっております。
営業活動によるキャッシュ・フローは、新型コロナウイルスの感染拡大による宮島への来島者の減少により前事業年度よりは減少しましたが、117,181千円の資金増となっております。営業活動により増加した資金117,181千円(前年同期は186,015千円の資金増加)は、主に仕入債務の減少額29,598千円、未払消費税等の減少額3,816千円、法人税等の支払額41,763千円により資金が減少したものの、税引前当期純利益109,444千円に投資有価証券売却益14,958千円を引いて、非資金項目である減価償却費81,540千円や有形固定資産除却損5,409千円を加え、退職給付引当金4,737千円や役員賞与引当金4,100千円が増加したことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前事業年度に更新した紅葉谷線主電動機と二次抵抗器の支払が当事業年度に行われたため、有形固定資産の取得に81,417千円支出したことや、CMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)へ80,926千円資金の貸し付けを行ったこと、Web予約システムの導入に16,505千円支出したことなどにより、161,338千円(前年同期比78,603千円の減少)の資金減となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、1株当たりの配当を60円としたため、15,000千円(前年同期比5,000千円の減少)の資金減となりました。
③ 重要な会計上の見積もり及び当該見積もりに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成にあたり経営者は、決算日における資産・負債及び有価証券報告書提出日までの期間における収益・費用の報告数値に影響を及ぼす見積もり及び仮定を用いておりますが、これらの数値は特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。
このうち、繰延税金資産の回収可能性の判断にあたっては、将来の課税所得の見積もり等に基づいて検討しておりますが、これらの変動等により見積もり及び仮定の見直しが必要となった場合、翌事業年度において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
③ 輸送、受注及び販売の実績
a. 輸送実績
宮島ロープウエー
| 区分 | 第63期(2018年4月1日~2019年3月31日) | 第64期(2019年4月1日~2020年3月31日) | ||
| 輸送実績(千人) | 稼働率(%) | 輸送実績(千人) | 稼働率(%) | |
| 第1区間循環式索道 | 790 | 31.1 | 734 | 29.2 |
| 第2区間交走式索道 | 790 | 41.5 | 734 | 39.0 |
(注) 第1区間循環式索道と第2区間交走式索道は乗り継ぎとなっており、第1区間のみ又は第2区間のみ輸送することはありません。
b. 受注実績
該当事項はありません。
c. 販売実績
宮島ロープウエー
| 区分 | 第63期(2018年4月1日~2019年3月31日) | 第64期(2019年4月1日~2020年3月31日) |
| 運輸収入 | 623,244千円 | 579,022千円 |
| 売店収入 | 20,001千円 | 19,300千円 |
| 食堂収入 | 9,542千円 | 8,652千円 |
| 望遠鏡収入 | 979千円 | 651千円 |
| 雑収入 | 458千円 | 238千円 |
| 計 | 654,226千円 | 607,865千円 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態の分析
流動資産は1,025,157千円で、前年同期と比べ21,122千円の増加となりました。これは主に、短期貸付を行ったことによるものであります。
固定資産は738,280千円で、前年同期と比べ5,446千円の減少となりました。これは主に、投資有価証券の売却や、減価償却による有形固定資産の減少によるものであります。
流動負債は126,100千円で、前年同期と比べ35,512千円の減少となりました。これは主に、前事業年度末に未払計上した紅葉谷線主電動機と二次抵抗器更新代金の支払によるものであります。
固定負債は69,436千円で、前年同期と比べ4,737千円の増加となりました。これは、 従業員の退職に備え積み立てている退職給付引当金が4,737千円増加したことによるものであります。
純資産は1,523,925千円で、前年同期と比べ58,664千円の増加となりました。これは、当期純利益73,664千円等を計上したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの分析
当事業年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 経営成績の分析
当事業年度の経営成績の業績については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性
当社の資本の財源及び資金の流動性については、運輸収入の殆どが現金であるため、手許資金はほぼ安定しております。一方、資金需要については、索道事業の運営に係る労務費、経費、販売費、一般管理費等、営業に必要な運転資金、次に設備維持のための部品購入や投資資金であります。また、当社の財務状態といたしましては、当事業年度末における自己資本比率は88.91%であり、健全な財務状態であると認識しており、今後も計画的な設備投資が行える状況と認識しております。なお、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金により賄うことを基本としておりますが、新型コロナウイルスの影響による資金の流失に備えるため、政府や自治体が行っている新型コロナウイルス感染症に関する融資制度を積極的に活用し、運転資金の確保を行ってまいります。