有価証券報告書-第114期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
(1) 経営成績
当連結会計年度のわが国経済は、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」のワクチン接種が進展し、経済活動の一部に持ち直しの兆しが見られたものの、変異株の感染拡大などにより、影響は長期化している。さらにウクライナ情勢の緊迫化により、世界経済は一層不透明な状況となった。
このような情勢のなか、伊予鉄グループでは、交通・観光・まちづくりを柱とした総合企業グループとして、各種施策を実施した。12月には、持続可能な環境に優しい公共交通機関に向けて地域や行政と連携し、ハード・ソフト両面から環境保全に関する活動に積極的に取り組んだことが評価され、国土交通省より「令和3年交通関係環境保全優良事業者等大臣表彰」を受賞した。また「安心・安全」を最大の使命とする経営理念のもと、グループ全従業員を対象としたワクチンの職域接種を迅速に実施するなど、様々なコロナ感染防止策に努めた。しかしながらコロナ禍で、「人の移動」やそれに伴う消費行動の低迷が続き、極めて厳しい経営状況となった。
この結果、当連結会計年度の経営成績については、営業収益について新型コロナウイルスの影響による物品販売業などの減収により、前連結会計年度に比べ36.4%減の290億2,715万8千円となり、諸経費節減に努めたものの、運輸業等営業費及び売上原価と販売費及び一般管理費を控除した営業損失は、4,157万3千円(前連結会計年度は営業損失14億9,693万3千円)となった。
営業外損益については、持分法による投資損失の増加などにより、営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は、4,592万7千円の損失計上となった。
以上の結果、経常損失は8,750万1千円(前連結会計年度は経常損失7億5,432万5千円)となった。
特別損益については、固定資産売却益などにより、特別利益から特別損失を差し引いた純額は7億234万3千円の利益計上となった。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ6.2%増の6億1,484万1千円となり、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額、非支配株主に帰属する当期純利益を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ53.1%増の2億4,766万4千円となった。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、営業収益は187億7,879万7千円減少し、売上原価は184億3,147万5千円減少し、販売費及び一般管理費は3億4,732万2千円減少している。また、営業損益以下の各段階損益及び利益剰余金の期首残高への影響はない。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。
① 交通部門
鉄軌道事業において、伊予鉄道㈱では、市内電車に流線形のデザインや乗り心地の良さが好評な低床式の新型LRT車両を2両追加導入し、現在10両が運行している。郊外電車では、PCまくらぎ及びレール交換工事による安全性の向上を図るとともに、駅のスロープや点字ブロックの設置を進め、バリアフリー化に努めた。また、永続的な車両及び設備更新のため、郊外・市内電車の運賃改定を12月に実施した。
自動車事業において、伊予鉄バス㈱では、新型コロナウイルスの影響による急速な需要縮小に対応するため、一部の高速バスの運休・減便など、実情に即した効率的な運行に努めた。デジタル化推進策として、空港リムジンバスでは、全日本空輸㈱とMaaS(ICTを活用し、様々な交通手段を一つのサービスで結合する仕組み)による連携に取り組み、乗車券購入の手間を軽減するデジタルチケットを導入した。一般路線では、昨年導入した「伊予鉄MaaS」をさらに拡大し、市内中心エリアが24時間乗り放題となる新たなサービスを開始した。これらデジタル化による非接触型サービスは感染症対策にも有効であり、安心してご利用いただけるサービスとして利用促進を図った。また、高速バスの新たな需要創出のため、小児運賃が最大95%割引となる「こども格安キャンペーン」を期間限定で実施した。また、貸切バス部門では、旅行の自粛により需要は低調に推移したものの、ワクチン接種会場への送迎バスを自治体から受注するなど、収益の確保に努めた。
なお、鉄道・バスの新たな顧客作りを目的に、「復元運行20周年を迎えた坊っちゃん列車」「10両体制となった新型LRT車両」「レトロなバス車両」などテーマごとに、施設見学や撮影会を盛り込んだイベントを実施した。また、松山市駅にオープンした「レフ松山市駅 by ベッセルホテルズ」に設置された客室「伊予鉄ルーム」のアレンジには企画段階から協力し、室内には鉄道沿線をイメージしたジオラマや引退車両の運転台などが設置された。
伊予鉄南予バス㈱では、営業エリアにおいて県内でも特に著しく人口減少、少子高齢化が進行しており、大変厳しい経営環境にある。昨年より続く新型コロナウイルスの影響については、一時的に回復の兆しが見えていたものの、新型株の蔓延により移動需要が大きく減少し非常に厳しい状況ではあるが、全従業員が一丸となり感染防止に努めながら業務を遂行している。
以上の結果、鉄軌道事業営業収益は前年度に比べ5.1%増の28億4,998万5千円となり、自動車事業営業収益は前年度に比べ13.1%増の26億5,776万9千円となった。
乗用自動車事業において、伊予鉄タクシー㈱では、新型コロナウイルスの影響により厳しい経営環境が続くなか、観光庁の「既存観光拠点再生・高付加価値化推進事業」と連携し、道後宿泊者を対象に無料で観光地などを巡る事業を道後温泉旅館協同組合と共同で実施した。
以上の結果、乗用自動車事業営業収益は前年度に比べ8.9%増の2億4,703万1千円となった。
この結果、交通部門の営業収益は前連結会計年度に比べ10.0%増の52億5,952万円(消去後)となった。
(営業成績)
(鉄軌道事業の運輸成績)
(自動車事業の運輸成績)
(乗用自動車事業の運輸成績)
② 流通部門
百貨店業において、㈱伊予鉄髙島屋では、新型コロナウイルスの感染状況が個人消費に大きく影響し、大変厳しい状況で推移した。このような中、顧客の価値観や行動変化への対応を重要課題とし、非来店ニーズに対応したリモート接客や電話受注などに積極的に取り組んだ。また、話題性ある期間限定の店舗展開や地下食品館への新規店導入など、魅力的な売場づくりに取り組み、新たな需要の創出を図った。
以上の結果、百貨店業営業収益は前年度に比べ60.2%減の105億1,954万5千円となった。
自動車販売修理業において、愛媛日野自動車㈱では、更新需要の縮小と、保有増ペースの鈍化、新型コロナウイルス蔓延長期化による影響、更に半導体不足による供給影響もあり、大型中型を合わせた普通トラック及び小型トラックともに低調に推移した。また、伊予鉄オート㈱では、国内外で感染拡大が収まらない新型コロナウイルスの影響により、販売のみならず生産においても半導体の供給不足及び部品・組み立て工場の操業停止等に伴う減産が断続的に続き、中古車販売ともに厳しい状況で推移した。
以上の結果、自動車販売修理業営業収益は前年度に比べ18.4%減の69億2,832万3千円となった。
この結果、流通部門の営業収益は前連結会計年度に比べ50.7%減の169億1,841万2千円(消去後)となった。なお、収益認識会計基準等の適用により、営業収益は183億5,952万9千円減少している。
(営業成績)
③ 不動産部門
不動産賃貸業において、当社では、社有地の有効活用や賃貸マンション・月極駐車場等の営業を強化し、安定した賃貸収入確保に努めた。また、観光・まちづくり戦略の一環として、松山市駅西隣りに建設していたホテルが竣工し、12月に「レフ松山市駅 by ベッセルホテルズ」がオープンした。
この結果、不動産部門の営業収益は前連結会計年度に比べ6.1%減の14億5,979万4千円(消去後)となった。なお、収益認識会計基準等の適用により、営業収益は9,398万2千円減少している。
(営業成績)
④ その他部門
航空代理店事業において、当社では、前年に続き新型コロナウイルスの影響による松山空港発着便の運休や自粛により大幅な減収となった。
以上の結果、航空代理店事業営業収益は前年度に比べ26.1%減の1,602万6千円となった。
物品販売業において、㈱伊予鉄会館では、事業再編として、5月にいよてつ髙島屋の東雲・ロゼットスカイカフェ・ビアガーデンを退店した。需要回復の見通しが厳しい宴会・飲食部門の事業縮小を図るとともに、サービスエリア、松山空港、松山観光港などにおける物品販売をメインとした経営に移行した。
以上の結果、物品販売業営業収益は前年度に比べ3.2%増の16億1,456万7千円となった。
旅行業において、㈱伊予鉄トラベルでは、新型コロナウイルスの影響によりツアーの催行が中止されるなど、非常に厳しい状況が続いた。観光需要を喚起することを目的とした「愛媛県内宿泊割引キャンペーン」により一時的に持ち直したものの、安定した需要の回復には至らなかった。
以上の結果、旅行業営業収益は前年度に比べ15.2%増の1億4,892万6千円となった。
デジタル事業・広告事業において、伊予鉄総合企画㈱では、企業の業務効率化への需要に対応し、RPAなどを活用したデジタル化の推進、デジタルを活用した業務の一括受託などを積極的に展開した。広告事業では、コロナ禍で企業の広告費が減少傾向にある中、低コストで導入できるWEB広告の提案営業を積極的に行った。
以上の結果、デジタル事業・広告事業営業収益は前年度に比べ8.4%増の31億8,031万7千円となった。
前払式特定取引業において、㈱いよてつ友の会では、コロナ感染拡大期により、伊予鉄髙島屋の入店客数・売上高にも大きな影響があった中、増加傾向にあるお買物カード残高の利用促進に向けて、「ご利用キャンペーン」を実施した。
以上の結果、前払式特定取引業営業収益は前年度に比べ5.0%増の2億2,416万7千円となった。
スポーツ業において、伊予鉄不動産㈱では、イヨテツスポーツセンター及びボウリングセンターの施設を安心してご利用いただけるよう、感染防止対策を徹底し営業した。北京冬季オリンピック・パラリンピックの効果もあり、アイススケート場の来場者が増加した。
以上の結果、スポーツ業営業収益は前年度に比べ13.8%増の6億9,095万3千円となった。
クレジットカード事業において、㈱いよてつカードサービスでは、大手カード会社との競争激化に加え、スマートフォンを利用したキャッシュレス決済サービスの急速な普及により大変厳しい状況で推移した。2021年1月からは損害保険事業を開始し、新たな営業展開を図った。
以上の結果、クレジットカード事業営業収益は前年度に比べ2.3%増の3億9,680万9千円となった。
この結果、その他部門の営業収益は前連結会計年度に比べ8.1%増の53億8,943万1千円(消去後)となった。なお、収益認識会計基準等の適用により、営業収益は3億2,528万6千円減少している。
(営業成績)
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりである。
当社グループの流通部門を除く運輸部門他は、サービス業が多い。そのため生産、受注については、金額あるいは数量で示すことにしていないが、販売の状況については、各セグメントごとの業績に関連付けて示している。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の財政状態は、総資産について前連結会計年度末に比べ0.6%減の629億6,412万円となった。
流動資産は、商品及び製品が減少したことにより、前連結会計年度末に比べ1.5%減の204億9,075万9千円となった。
固定資産は、投資有価証券の減少により、前連結会計年度末に比べ0.2%減の424億7,336万円となった。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末に比べ1.4%減の230億5,378万7千円となった。
流動負債は、支払手形及び買掛金の減少により、前連結会計年度末に比べ11.6%減の156億4,879万1千円となった。
固定負債は、長期借入金の増加により、前連結会計年度末に比べ30.4%増の74億499万6千円となった。
当連結会計年度末の純資産は、その他有価証券評価差額金の減少により、前連結会計年度末に比べ0.2%減の399億1,033万2千円となった。
今後も、当社グループは、経営環境の変化に対応した効果的な事業運営を進め、利用客の利便性の向上や収益性の増加を目的とした効率的な設備投資を継続的に行い、財務基盤の強化に努めて行く考えである。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、118億8,767万7千円(対前連結会計年度末6,654万4千円減少)となった。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は16億4,149万4千円(対前連結会計年度15億3,500万5千円減少)となった。これは主に仕入債務の減少と法人税等の支払によるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は34億359万1千円(対前連結会計年度31億5,990万円増加)となった。これは主に有形固定資産の取得によるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は16億9,555万2千円(前連結会計年度は、2億5,730万7千円の支出)となった。これは主に長期借入金の借入によるものである。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、安全輸送の完遂を最優先課題とし、バス車両等の設備投資を自己資金及び借入金にて継続的に実施していく予定である。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成している。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いているが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性がある。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載している。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
(1) 経営成績
当連結会計年度のわが国経済は、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」のワクチン接種が進展し、経済活動の一部に持ち直しの兆しが見られたものの、変異株の感染拡大などにより、影響は長期化している。さらにウクライナ情勢の緊迫化により、世界経済は一層不透明な状況となった。
このような情勢のなか、伊予鉄グループでは、交通・観光・まちづくりを柱とした総合企業グループとして、各種施策を実施した。12月には、持続可能な環境に優しい公共交通機関に向けて地域や行政と連携し、ハード・ソフト両面から環境保全に関する活動に積極的に取り組んだことが評価され、国土交通省より「令和3年交通関係環境保全優良事業者等大臣表彰」を受賞した。また「安心・安全」を最大の使命とする経営理念のもと、グループ全従業員を対象としたワクチンの職域接種を迅速に実施するなど、様々なコロナ感染防止策に努めた。しかしながらコロナ禍で、「人の移動」やそれに伴う消費行動の低迷が続き、極めて厳しい経営状況となった。
この結果、当連結会計年度の経営成績については、営業収益について新型コロナウイルスの影響による物品販売業などの減収により、前連結会計年度に比べ36.4%減の290億2,715万8千円となり、諸経費節減に努めたものの、運輸業等営業費及び売上原価と販売費及び一般管理費を控除した営業損失は、4,157万3千円(前連結会計年度は営業損失14億9,693万3千円)となった。
営業外損益については、持分法による投資損失の増加などにより、営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は、4,592万7千円の損失計上となった。
以上の結果、経常損失は8,750万1千円(前連結会計年度は経常損失7億5,432万5千円)となった。
特別損益については、固定資産売却益などにより、特別利益から特別損失を差し引いた純額は7億234万3千円の利益計上となった。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ6.2%増の6億1,484万1千円となり、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額、非支配株主に帰属する当期純利益を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ53.1%増の2億4,766万4千円となった。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、営業収益は187億7,879万7千円減少し、売上原価は184億3,147万5千円減少し、販売費及び一般管理費は3億4,732万2千円減少している。また、営業損益以下の各段階損益及び利益剰余金の期首残高への影響はない。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。
① 交通部門
鉄軌道事業において、伊予鉄道㈱では、市内電車に流線形のデザインや乗り心地の良さが好評な低床式の新型LRT車両を2両追加導入し、現在10両が運行している。郊外電車では、PCまくらぎ及びレール交換工事による安全性の向上を図るとともに、駅のスロープや点字ブロックの設置を進め、バリアフリー化に努めた。また、永続的な車両及び設備更新のため、郊外・市内電車の運賃改定を12月に実施した。
自動車事業において、伊予鉄バス㈱では、新型コロナウイルスの影響による急速な需要縮小に対応するため、一部の高速バスの運休・減便など、実情に即した効率的な運行に努めた。デジタル化推進策として、空港リムジンバスでは、全日本空輸㈱とMaaS(ICTを活用し、様々な交通手段を一つのサービスで結合する仕組み)による連携に取り組み、乗車券購入の手間を軽減するデジタルチケットを導入した。一般路線では、昨年導入した「伊予鉄MaaS」をさらに拡大し、市内中心エリアが24時間乗り放題となる新たなサービスを開始した。これらデジタル化による非接触型サービスは感染症対策にも有効であり、安心してご利用いただけるサービスとして利用促進を図った。また、高速バスの新たな需要創出のため、小児運賃が最大95%割引となる「こども格安キャンペーン」を期間限定で実施した。また、貸切バス部門では、旅行の自粛により需要は低調に推移したものの、ワクチン接種会場への送迎バスを自治体から受注するなど、収益の確保に努めた。
なお、鉄道・バスの新たな顧客作りを目的に、「復元運行20周年を迎えた坊っちゃん列車」「10両体制となった新型LRT車両」「レトロなバス車両」などテーマごとに、施設見学や撮影会を盛り込んだイベントを実施した。また、松山市駅にオープンした「レフ松山市駅 by ベッセルホテルズ」に設置された客室「伊予鉄ルーム」のアレンジには企画段階から協力し、室内には鉄道沿線をイメージしたジオラマや引退車両の運転台などが設置された。
伊予鉄南予バス㈱では、営業エリアにおいて県内でも特に著しく人口減少、少子高齢化が進行しており、大変厳しい経営環境にある。昨年より続く新型コロナウイルスの影響については、一時的に回復の兆しが見えていたものの、新型株の蔓延により移動需要が大きく減少し非常に厳しい状況ではあるが、全従業員が一丸となり感染防止に努めながら業務を遂行している。
以上の結果、鉄軌道事業営業収益は前年度に比べ5.1%増の28億4,998万5千円となり、自動車事業営業収益は前年度に比べ13.1%増の26億5,776万9千円となった。
乗用自動車事業において、伊予鉄タクシー㈱では、新型コロナウイルスの影響により厳しい経営環境が続くなか、観光庁の「既存観光拠点再生・高付加価値化推進事業」と連携し、道後宿泊者を対象に無料で観光地などを巡る事業を道後温泉旅館協同組合と共同で実施した。
以上の結果、乗用自動車事業営業収益は前年度に比べ8.9%増の2億4,703万1千円となった。
この結果、交通部門の営業収益は前連結会計年度に比べ10.0%増の52億5,952万円(消去後)となった。
(営業成績)
| 種別 | 当連結会計年度 (2021/4~2022/3) | |
| 営業収益(千円) | 対前期増減率(%) | |
| 鉄軌道事業 | 2,849,985 | 5.1 |
| 自動車事業 | 2,657,769 | 13.1 |
| 乗用自動車事業 | 247,031 | 8.9 |
| 消去 | 495,266 | △1.8 |
| 営業収益 | 5,259,520 | 10.0 |
(鉄軌道事業の運輸成績)
| 種別 | 単位 | 当連結会計年度 (2021/4~2022/3) | 対前期増減率(%) | |
| 営業日数 | 日 | 365 | 0.0 | |
| 営業キロ | キロ | 43.5 | 0.0 | |
| 客車走行キロ | キロ | 5,201,935 | △1.1 | |
| 延人キロ | 千キロ | 70,860 | 1.2 | |
| 旅客人員 | 定期 | 千人 | 7,520 | △1.5 |
| 定期外 | 千人 | 7,004 | 5.6 | |
| 計 | 千人 | 14,525 | 1.8 | |
| 旅客運輸収入 | 定期 | 千円 | 1,034,763 | 2.3 |
| 定期外 | 千円 | 1,427,275 | 10.2 | |
| 計 | 千円 | 2,462,039 | 6.7 | |
| 運輸雑収 | 千円 | 387,946 | △4.0 | |
| 収入合計 | 千円 | 2,849,985 | 5.1 | |
| 乗車効率 | % | 12.0 | 5.8 | |
| (注) 乗車効率の算出は | 延人キロ | による |
| 客車走行キロ×平均客車定員 |
(自動車事業の運輸成績)
| 種別 | 単位 | 当連結会計年度 (2021/4~2022/3) | 対前期増減率(%) |
| 営業日数 | 日 | 365 | 0.0 |
| 走行キロ | 千キロ | 9,318 | 1.2 |
| 旅客人員 | 千人 | 5,477 | 0.1 |
| 旅客運送収入 | 千円 | 2,057,908 | 14.5 |
| 運送雑収 | 千円 | 599,861 | 8.7 |
| 収入合計 | 千円 | 2,657,769 | 13.1 |
(乗用自動車事業の運輸成績)
| 種別 | 単位 | 当連結会計年度 (2021/4~2022/3) | 対前期増減率(%) |
| 営業日数 | 日 | 365 | 0.0 |
| 走行キロ | 千キロ | 1,305 | 6.4 |
| 旅客人員 | 千人 | 200 | △4.8 |
| 旅客運送収入 | 千円 | 215,823 | 10.1 |
| 運送雑収 | 千円 | 31,208 | 1.1 |
| 収入合計 | 千円 | 247,031 | 8.9 |
② 流通部門
百貨店業において、㈱伊予鉄髙島屋では、新型コロナウイルスの感染状況が個人消費に大きく影響し、大変厳しい状況で推移した。このような中、顧客の価値観や行動変化への対応を重要課題とし、非来店ニーズに対応したリモート接客や電話受注などに積極的に取り組んだ。また、話題性ある期間限定の店舗展開や地下食品館への新規店導入など、魅力的な売場づくりに取り組み、新たな需要の創出を図った。
以上の結果、百貨店業営業収益は前年度に比べ60.2%減の105億1,954万5千円となった。
自動車販売修理業において、愛媛日野自動車㈱では、更新需要の縮小と、保有増ペースの鈍化、新型コロナウイルス蔓延長期化による影響、更に半導体不足による供給影響もあり、大型中型を合わせた普通トラック及び小型トラックともに低調に推移した。また、伊予鉄オート㈱では、国内外で感染拡大が収まらない新型コロナウイルスの影響により、販売のみならず生産においても半導体の供給不足及び部品・組み立て工場の操業停止等に伴う減産が断続的に続き、中古車販売ともに厳しい状況で推移した。
以上の結果、自動車販売修理業営業収益は前年度に比べ18.4%減の69億2,832万3千円となった。
この結果、流通部門の営業収益は前連結会計年度に比べ50.7%減の169億1,841万2千円(消去後)となった。なお、収益認識会計基準等の適用により、営業収益は183億5,952万9千円減少している。
(営業成績)
| 種別 | 当連結会計年度 (2021/4~2022/3) | |
| 営業収益(千円) | 対前期増減率(%) | |
| 百貨店業 | 10,519,545 | △60.2 |
| 自動車販売修理業 | 6,928,323 | △18.4 |
| 消去 | 529,455 | △13.3 |
| 営業収益 | 16,918,412 | △50.7 |
③ 不動産部門
不動産賃貸業において、当社では、社有地の有効活用や賃貸マンション・月極駐車場等の営業を強化し、安定した賃貸収入確保に努めた。また、観光・まちづくり戦略の一環として、松山市駅西隣りに建設していたホテルが竣工し、12月に「レフ松山市駅 by ベッセルホテルズ」がオープンした。
この結果、不動産部門の営業収益は前連結会計年度に比べ6.1%減の14億5,979万4千円(消去後)となった。なお、収益認識会計基準等の適用により、営業収益は9,398万2千円減少している。
(営業成績)
| 種別 | 当連結会計年度 (2021/4~2022/3) | |
| 営業収益(千円) | 対前期増減率(%) | |
| 不動産賃貸業 | 3,091,899 | △5.9 |
| 消去 | 1,632,105 | △5.7 |
| 営業収益 | 1,459,794 | △6.1 |
④ その他部門
航空代理店事業において、当社では、前年に続き新型コロナウイルスの影響による松山空港発着便の運休や自粛により大幅な減収となった。
以上の結果、航空代理店事業営業収益は前年度に比べ26.1%減の1,602万6千円となった。
物品販売業において、㈱伊予鉄会館では、事業再編として、5月にいよてつ髙島屋の東雲・ロゼットスカイカフェ・ビアガーデンを退店した。需要回復の見通しが厳しい宴会・飲食部門の事業縮小を図るとともに、サービスエリア、松山空港、松山観光港などにおける物品販売をメインとした経営に移行した。
以上の結果、物品販売業営業収益は前年度に比べ3.2%増の16億1,456万7千円となった。
旅行業において、㈱伊予鉄トラベルでは、新型コロナウイルスの影響によりツアーの催行が中止されるなど、非常に厳しい状況が続いた。観光需要を喚起することを目的とした「愛媛県内宿泊割引キャンペーン」により一時的に持ち直したものの、安定した需要の回復には至らなかった。
以上の結果、旅行業営業収益は前年度に比べ15.2%増の1億4,892万6千円となった。
デジタル事業・広告事業において、伊予鉄総合企画㈱では、企業の業務効率化への需要に対応し、RPAなどを活用したデジタル化の推進、デジタルを活用した業務の一括受託などを積極的に展開した。広告事業では、コロナ禍で企業の広告費が減少傾向にある中、低コストで導入できるWEB広告の提案営業を積極的に行った。
以上の結果、デジタル事業・広告事業営業収益は前年度に比べ8.4%増の31億8,031万7千円となった。
前払式特定取引業において、㈱いよてつ友の会では、コロナ感染拡大期により、伊予鉄髙島屋の入店客数・売上高にも大きな影響があった中、増加傾向にあるお買物カード残高の利用促進に向けて、「ご利用キャンペーン」を実施した。
以上の結果、前払式特定取引業営業収益は前年度に比べ5.0%増の2億2,416万7千円となった。
スポーツ業において、伊予鉄不動産㈱では、イヨテツスポーツセンター及びボウリングセンターの施設を安心してご利用いただけるよう、感染防止対策を徹底し営業した。北京冬季オリンピック・パラリンピックの効果もあり、アイススケート場の来場者が増加した。
以上の結果、スポーツ業営業収益は前年度に比べ13.8%増の6億9,095万3千円となった。
クレジットカード事業において、㈱いよてつカードサービスでは、大手カード会社との競争激化に加え、スマートフォンを利用したキャッシュレス決済サービスの急速な普及により大変厳しい状況で推移した。2021年1月からは損害保険事業を開始し、新たな営業展開を図った。
以上の結果、クレジットカード事業営業収益は前年度に比べ2.3%増の3億9,680万9千円となった。
この結果、その他部門の営業収益は前連結会計年度に比べ8.1%増の53億8,943万1千円(消去後)となった。なお、収益認識会計基準等の適用により、営業収益は3億2,528万6千円減少している。
(営業成績)
| 種別 | 当連結会計年度 (2021/4~2022/3) | |
| 営業収益(千円) | 対前期増減率(%) | |
| 航空代理店事業 | 16,026 | △26.1 |
| 物品販売業 | 1,614,567 | 3.2 |
| 旅行業 | 148,926 | 15.2 |
| デジタル事業・広告事業 | 3,180,317 | 8.4 |
| 前払式特定取引業 | 224,167 | 5.0 |
| スポーツ業 | 690,953 | 13.8 |
| クレジットカード事業 | 396,809 | 2.3 |
| 消去 | 882,337 | 1.2 |
| 営業収益 | 5,389,431 | 8.1 |
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりである。
当社グループの流通部門を除く運輸部門他は、サービス業が多い。そのため生産、受注については、金額あるいは数量で示すことにしていないが、販売の状況については、各セグメントごとの業績に関連付けて示している。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の財政状態は、総資産について前連結会計年度末に比べ0.6%減の629億6,412万円となった。
流動資産は、商品及び製品が減少したことにより、前連結会計年度末に比べ1.5%減の204億9,075万9千円となった。
固定資産は、投資有価証券の減少により、前連結会計年度末に比べ0.2%減の424億7,336万円となった。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末に比べ1.4%減の230億5,378万7千円となった。
流動負債は、支払手形及び買掛金の減少により、前連結会計年度末に比べ11.6%減の156億4,879万1千円となった。
固定負債は、長期借入金の増加により、前連結会計年度末に比べ30.4%増の74億499万6千円となった。
当連結会計年度末の純資産は、その他有価証券評価差額金の減少により、前連結会計年度末に比べ0.2%減の399億1,033万2千円となった。
今後も、当社グループは、経営環境の変化に対応した効果的な事業運営を進め、利用客の利便性の向上や収益性の増加を目的とした効率的な設備投資を継続的に行い、財務基盤の強化に努めて行く考えである。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、118億8,767万7千円(対前連結会計年度末6,654万4千円減少)となった。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は16億4,149万4千円(対前連結会計年度15億3,500万5千円減少)となった。これは主に仕入債務の減少と法人税等の支払によるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は34億359万1千円(対前連結会計年度31億5,990万円増加)となった。これは主に有形固定資産の取得によるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は16億9,555万2千円(前連結会計年度は、2億5,730万7千円の支出)となった。これは主に長期借入金の借入によるものである。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、安全輸送の完遂を最優先課題とし、バス車両等の設備投資を自己資金及び借入金にて継続的に実施していく予定である。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成している。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いているが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性がある。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載している。