訂正有価証券報告書-第117期(2024/04/01-2025/03/31)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
(1) 経営成績
当連結会計年度のわが国経済は、インバウンド需要の増加や雇用環境の改善が継続するなど、緩やかな回復の兆しがみられた。一方、地政学リスクの継続、資源・原材料価格の上昇などにより、依然として先行きは不透明な状況が続いている。
このような情勢のなか、伊予鉄グループでは、交通・観光・まちづくりを柱とした総合企業グループとして持続可能な経営を目指し、新型鉄道車両導入や路線バスにおける自動運転技術の導入、キャッシュレス化の推進など、先進的な取り組みへの設備投資を着実に行い、社会や地域のニーズ・課題解決に向けた多様な取り組みを展開した。
この結果、当連結会計年度の経営成績については、営業収益について前連結会計年度に比べ5.9%増の337億1,800万6千円となり、運輸業等営業費及び売上原価と販売費及び一般管理費を控除した営業利益は、15億9,515万4千円(前年同期比11.1%減)となった。
営業外損益については、営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は、4億6,299万6千円の利益計上となった。
以上の結果、経常利益は20億5,815万1千円(前年同期比8.4%増)となった。
特別損益については、補助金収入の増加などにより、特別利益から特別損失を差し引いた純額は373万5千円の利益計上となった。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ36.3%増の20億6,188万6千円となり、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額、非支配株主に帰属する当期純利益を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ57.7%増の14億9,465万2千円となった。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。
① 交通部門
鉄軌道事業において、伊予鉄道㈱では、67年ぶりに新設計したオリジナルの新型鉄道車両を2編成導入し、2月から営業運転を開始した。3月には、郊外電車各駅にICOCA等全国交通系ICカードシステムを導入し、電車全線にサービスを拡大した。併せてWEB定期券サービスを開始し、利便性の向上とキャッシュレス化の促進に努めた。
自動車事業において、伊予鉄バス㈱では、EVバスを11両追加導入するとともに、川内・北条両バスターミナルに「EVバス用充電設備」を新設、斎院営業所にも増設し、EVバスの運行増に対応できる体制とした。また、12月には路線バスとしては全国初となる「自動運転バスレベル4」の本格運行を高浜駅~松山観光港間で開始した。また3月には、全国交通系ICカードシステムやWEB定期券サービスを路線バス全線に導入し、利便性向上を図った。
伊予鉄南予バス㈱では、営業エリアにおいて県内でも特に著しく人口減少、少子高齢化が進行しており、大変厳しい経営環境にある。今後も人口減少や少子高齢化の課題へ対応するため地元自治体等と協議し、需要実態にあった路線再編や補助金の増額による一般路線バスの収支改善を目指すとともに、貸切バスの営業強化にも努めていく。
以上の結果、鉄軌道事業営業収益は前年度に比べ9.0%増の38億9,784万3千円となり、自動車事業営業収益は前年度に比べ11.6%増の43億9,524万3千円となった。
乗用自動車事業において、伊予鉄タクシー㈱では、EVタクシーを15台導入するなど、カーボンニュートラル対応を強化した。また、高齢者の移動を助ける「おでかけタクシー」のサービス開始に加え、QRコードによる呼び出しサービスや多様化する決済サービスへの対応、ライドシェア導入など、利便性・柔軟性のある新サービスの提供に努めた。
以上の結果、乗用自動車事業営業収益は前年度に比べ13.9%増の3億3,919万8千円となった。
この結果、交通部門の営業収益は前連結会計年度に比べ10.9%増の80億8,231万9千円(消去後)となった。
(営業成績)
(鉄軌道事業の運輸成績)
(自動車事業の運輸成績)
(乗用自動車事業の運輸成績)
② 流通部門
百貨店業において、㈱伊予鉄髙島屋では、リアル店舗の魅力向上を目指し、「無印良品」「ニトリエクスプレス」などの大型ライフスタイルブランドとの連携を通じた営業力強化に取り組んだ。さらに、人や環境にやさしい商品選びの提案や地元専門学校との協働による独自催事の開催、ならびにローズカードの見直しを進め、多様な顧客接点を活用した売場づくりと顧客層拡大に努めた。これらの施策を通じ、厳しい市場環境下においても着実に来店動機の創出と店舗価値の向上に取り組んだ。
以上の結果、百貨店業営業収益は前年度に比べ3.0%減の106億4,838万4千円となった。
自動車販売修理業において、愛媛日野自動車㈱では、半導体不足による供給問題も改善され、トラック市場が昨年を上回り回復したことにより、大型トラックを中心とした新車部門が好調に推移した。伊予鉄オート㈱では、マツダ車の認証不正問題による生産停止などがあったものの、積極的な営業活動により、新車・中古車販売ともに好調に推移した。
以上の結果、自動車販売修理業営業収益は前年度に比べ21.1%増の74億9,832万3千円となった。
この結果、流通部門の営業収益は前連結会計年度に比べ4.0%増の172億5,666万8千円(消去後)となった。
(営業成績)
③ 不動産部門
不動産賃貸業において、当社では、社有地の有効活用や賃貸マンション・月極駐車場等の営業を強化し、安定した賃貸収入確保に努めた。また、「伊予鉄会館ビル」について、隣接地の取得が完了したことにより敷地の拡張が実現し、建て替えを正式発表した。2026年春に解体着工し、2028年末の竣工を目指す。この再開発により、中心市街地の活性化と地域交流の拠点形成を図り、環境共創型の商業・オフィス複合型ビルとして、資産価値の向上および将来的な賃料収入の増加を見込んでいる。
この結果、不動産部門の営業収益は前連結会計年度に比べ1.1%増の12億3,497万9千円(消去後)となった。
(営業成績)
④ その他部門
サービス事業において、伊予鉄商事㈱では、松山空港1階への新規出店、札幌市での商品展開を通じた県外販路の拡大、さらにプライベートブランド商品の充実など、多角的な施策を展開し、売上拡大に努めた。
以上の結果、サービス事業営業収益は前年度に比べ5.3%増の31億8,485万3千円となった。
旅行業において、㈱伊予鉄トラベルでは、うるう年逆打ち遍路ツアーやお遍路グッズの売上好調を背景に、募集旅行が好調に推移した。また、ホームページ改修や旅行システムとの連携強化により、WEB申込の利便性向上にも努めた。
以上の結果、旅行業営業収益は前年度に比べ2.5%増の5億2,557万2千円となった。
デジタル事業・広告事業において、伊予鉄総合企画㈱では、人材サービス、広告、指定管理施設運営などの多角的展開を行い、電車・バス・タクシーなどを活用した交通広告、WEB広告などを通じた収益確保に取り組んだ。
以上の結果、デジタル事業・広告事業営業収益は前年度に比べ3.7%増の29億6,625万円となった。
前払式特定取引業において、㈱いよてつ友の会では、「ローズカード・友の会新規入会Wキャンペーン」を初展開し、収入確保に努めた。新生活準備の繁忙期である3月には「お買い物キャンペーン」を実施し増収に取り組んだ。
以上の結果、前払式特定取引業営業収益は前年度に比べ1.8%減の2億3,996万4千円となった。
スポーツ業において、伊予鉄不動産㈱では、テナント新規管理営業・顧客訪問などを積極的に行い、土地やマンションなどの契約が好調に推移した。またスポーツセンターにおいて、各種イベントを積極的に開催したことにより利用客数が増加した。
以上の結果、スポーツ業営業収益は前年度に比べ10.6%増の6億9,251万4千円となった。
クレジットカード事業において、伊予鉄フィナンシャルサービス㈱では、キャッシュレス決済手段の多様化に加え、セキュリティ対策強化への対応もあり厳しい環境下にある。そのような中でも、クレジットカードの利用促進やみきゃんカード(フリーローン)の新規発行により、収益確保に努めた。また、年会費改定やコンタクトレスカード発行推進に伴う支援金、「IYOTETSU Relax Salon 伊予鉄リラックスサロン」開業の影響などにより、増収となった。
以上の結果、クレジットカード事業営業収益は前年度に比べ20.5%増の4億6,051万2千円となった。
デジタルコンサルティング事業において、㈱デジタルテクノロジー四国では、DX推進事業において、RPAの小規模顧客向けプランやロボット派遣契約に注力し、販路拡大に努めた。みきゃんアプリ事業においては、4月からコンビニエンスストアをはじめとする全国チェーン店舗でも決済が可能となり、新規ユーザー獲得や利用額増加に取り組んだ。
以上の結果、デジタルコンサルティング事業の営業収益は前年度に比べ19.4%増の1億6,812万2千円となった。
この結果、その他部門の営業収益は前連結会計年度に比べ6.0%増の71億4,403万9千円(消去後)となった。
(営業成績)
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりである。
当社グループの流通部門を除く運輸部門他は、サービス業が多い。そのため生産、受注については、金額あるいは数量で示すことにしていないが、販売の状況については、各セグメントごとの業績に関連付けて示している。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の財政状態は、総資産について前連結会計年度末に比べ26.5%増の874億7,628万5千円となった。
流動資産は、現金及び預金の増加により、前連結会計年度末に比べ15.8%増の241億4,963万9千円となった。
固定資産は、投資有価証券の増加により、前連結会計年度末に比べ31.1%増の633億2,664万6千円となった。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末に比べ58.9%増の393億1,603万8千円となった。
流動負債は、短期借入金の増加により、前連結会計年度末に比べ69.3%増の305億1,906万3千円となった。
固定負債は、繰延税金負債の増加により、前連結会計年度末に比べ31.0%増の87億9,697万5千円となった。
当連結会計年度末の純資産は、その他有価証券評価差額金の増加により、前連結会計年度末に比べ8.4%増の481億6,024万6千円となった。
今後も、当社グループは、経営環境の変化に対応した効果的な事業運営を進め、利用客の利便性の向上や収益性の増加を目的とした効率的な設備投資を継続的に行い、財務基盤の強化に努めて行く考えである。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、150億7,041万3千円(対前連結会計年度末39億5,024万4千円増加)となった。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は32億2,586万3千円(対前連結会計年度1億7,316万5千円減少)となった。これは主に法人税等の支払によるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は133億5,762万2千円(対前連結会計年度78億8,833万8千円増加)となった。これは主に投資有価証券の取得によるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は140億8,200万3千円(対前連結会計年度132億5,206万2千円増加)となった。これは主に短期借入金の借入によるものである。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、安全輸送の完遂を最優先課題とし、鉄道・バス車両等の設備投資を自己資金及び借入金にて継続的に実施していく予定である。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成している。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いているが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性がある。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載している。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
(1) 経営成績
当連結会計年度のわが国経済は、インバウンド需要の増加や雇用環境の改善が継続するなど、緩やかな回復の兆しがみられた。一方、地政学リスクの継続、資源・原材料価格の上昇などにより、依然として先行きは不透明な状況が続いている。
このような情勢のなか、伊予鉄グループでは、交通・観光・まちづくりを柱とした総合企業グループとして持続可能な経営を目指し、新型鉄道車両導入や路線バスにおける自動運転技術の導入、キャッシュレス化の推進など、先進的な取り組みへの設備投資を着実に行い、社会や地域のニーズ・課題解決に向けた多様な取り組みを展開した。
この結果、当連結会計年度の経営成績については、営業収益について前連結会計年度に比べ5.9%増の337億1,800万6千円となり、運輸業等営業費及び売上原価と販売費及び一般管理費を控除した営業利益は、15億9,515万4千円(前年同期比11.1%減)となった。
営業外損益については、営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は、4億6,299万6千円の利益計上となった。
以上の結果、経常利益は20億5,815万1千円(前年同期比8.4%増)となった。
特別損益については、補助金収入の増加などにより、特別利益から特別損失を差し引いた純額は373万5千円の利益計上となった。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ36.3%増の20億6,188万6千円となり、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額、非支配株主に帰属する当期純利益を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ57.7%増の14億9,465万2千円となった。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。
① 交通部門
鉄軌道事業において、伊予鉄道㈱では、67年ぶりに新設計したオリジナルの新型鉄道車両を2編成導入し、2月から営業運転を開始した。3月には、郊外電車各駅にICOCA等全国交通系ICカードシステムを導入し、電車全線にサービスを拡大した。併せてWEB定期券サービスを開始し、利便性の向上とキャッシュレス化の促進に努めた。
自動車事業において、伊予鉄バス㈱では、EVバスを11両追加導入するとともに、川内・北条両バスターミナルに「EVバス用充電設備」を新設、斎院営業所にも増設し、EVバスの運行増に対応できる体制とした。また、12月には路線バスとしては全国初となる「自動運転バスレベル4」の本格運行を高浜駅~松山観光港間で開始した。また3月には、全国交通系ICカードシステムやWEB定期券サービスを路線バス全線に導入し、利便性向上を図った。
伊予鉄南予バス㈱では、営業エリアにおいて県内でも特に著しく人口減少、少子高齢化が進行しており、大変厳しい経営環境にある。今後も人口減少や少子高齢化の課題へ対応するため地元自治体等と協議し、需要実態にあった路線再編や補助金の増額による一般路線バスの収支改善を目指すとともに、貸切バスの営業強化にも努めていく。
以上の結果、鉄軌道事業営業収益は前年度に比べ9.0%増の38億9,784万3千円となり、自動車事業営業収益は前年度に比べ11.6%増の43億9,524万3千円となった。
乗用自動車事業において、伊予鉄タクシー㈱では、EVタクシーを15台導入するなど、カーボンニュートラル対応を強化した。また、高齢者の移動を助ける「おでかけタクシー」のサービス開始に加え、QRコードによる呼び出しサービスや多様化する決済サービスへの対応、ライドシェア導入など、利便性・柔軟性のある新サービスの提供に努めた。
以上の結果、乗用自動車事業営業収益は前年度に比べ13.9%増の3億3,919万8千円となった。
この結果、交通部門の営業収益は前連結会計年度に比べ10.9%増の80億8,231万9千円(消去後)となった。
(営業成績)
| 種別 | 当連結会計年度 (2024/4~2025/3) | |
| 営業収益(千円) | 対前期増減率(%) | |
| 鉄軌道事業 | 3,897,843 | 9.0 |
| 自動車事業 | 4,395,243 | 11.6 |
| 乗用自動車事業 | 339,198 | 13.9 |
| 消去 | 549,965 | 5.7 |
| 営業収益 | 8,082,319 | 10.9 |
(鉄軌道事業の運輸成績)
| 種別 | 単位 | 当連結会計年度 (2024/4~2025/3) | 対前期増減率(%) | |
| 営業日数 | 日 | 365 | △0.3 | |
| 営業キロ | キロ | 43.5 | 0.0 | |
| 客車走行キロ | キロ | 5,161,730 | △0.6 | |
| 延人キロ | 千キロ | 83,656 | 2.6 | |
| 旅客人員 | 定期 | 千人 | 8,339 | 3.4 |
| 定期外 | 千人 | 9,410 | 1.8 | |
| 計 | 千人 | 17,750 | 2.6 | |
| 旅客運輸収入 | 定期 | 千円 | 1,284,262 | 9.2 |
| 定期外 | 千円 | 2,206,826 | 10.0 | |
| 計 | 千円 | 3,491,089 | 9.7 | |
| 運輸雑収 | 千円 | 406,753 | 3.8 | |
| 収入合計 | 千円 | 3,897,843 | 9.0 | |
| 乗車効率 | % | 14.1 | 2.6 | |
| (注) 乗車効率の算出は | 延人キロ | による |
| 客車走行キロ×平均客車定員 |
(自動車事業の運輸成績)
| 種別 | 単位 | 当連結会計年度 (2024/4~2025/3) | 対前期増減率(%) |
| 営業日数 | 日 | 365 | △0.3 |
| 走行キロ | 千キロ | 10,595 | △3.4 |
| 旅客人員 | 千人 | 6,464 | △0.6 |
| 旅客運送収入 | 千円 | 3,682,036 | 11.5 |
| 運送雑収 | 千円 | 713,207 | 12.1 |
| 収入合計 | 千円 | 4,395,243 | 11.6 |
(乗用自動車事業の運輸成績)
| 種別 | 単位 | 当連結会計年度 (2024/4~2025/3) | 対前期増減率(%) |
| 営業日数 | 日 | 365 | △0.3 |
| 走行キロ | 千キロ | 1,278 | △8.9 |
| 旅客人員 | 千人 | 202 | 13.5 |
| 旅客運送収入 | 千円 | 312,456 | 17.4 |
| 運送雑収 | 千円 | 26,742 | △15.2 |
| 収入合計 | 千円 | 339,198 | 13.9 |
② 流通部門
百貨店業において、㈱伊予鉄髙島屋では、リアル店舗の魅力向上を目指し、「無印良品」「ニトリエクスプレス」などの大型ライフスタイルブランドとの連携を通じた営業力強化に取り組んだ。さらに、人や環境にやさしい商品選びの提案や地元専門学校との協働による独自催事の開催、ならびにローズカードの見直しを進め、多様な顧客接点を活用した売場づくりと顧客層拡大に努めた。これらの施策を通じ、厳しい市場環境下においても着実に来店動機の創出と店舗価値の向上に取り組んだ。
以上の結果、百貨店業営業収益は前年度に比べ3.0%減の106億4,838万4千円となった。
自動車販売修理業において、愛媛日野自動車㈱では、半導体不足による供給問題も改善され、トラック市場が昨年を上回り回復したことにより、大型トラックを中心とした新車部門が好調に推移した。伊予鉄オート㈱では、マツダ車の認証不正問題による生産停止などがあったものの、積極的な営業活動により、新車・中古車販売ともに好調に推移した。
以上の結果、自動車販売修理業営業収益は前年度に比べ21.1%増の74億9,832万3千円となった。
この結果、流通部門の営業収益は前連結会計年度に比べ4.0%増の172億5,666万8千円(消去後)となった。
(営業成績)
| 種別 | 当連結会計年度 (2024/4~2025/3) | |
| 営業収益(千円) | 対前期増減率(%) | |
| 百貨店業 | 10,648,384 | △3.0 |
| 自動車販売修理業 | 7,498,323 | 21.1 |
| 消去 | 890,039 | 54.9 |
| 営業収益 | 17,256,668 | 4.0 |
③ 不動産部門
不動産賃貸業において、当社では、社有地の有効活用や賃貸マンション・月極駐車場等の営業を強化し、安定した賃貸収入確保に努めた。また、「伊予鉄会館ビル」について、隣接地の取得が完了したことにより敷地の拡張が実現し、建て替えを正式発表した。2026年春に解体着工し、2028年末の竣工を目指す。この再開発により、中心市街地の活性化と地域交流の拠点形成を図り、環境共創型の商業・オフィス複合型ビルとして、資産価値の向上および将来的な賃料収入の増加を見込んでいる。
この結果、不動産部門の営業収益は前連結会計年度に比べ1.1%増の12億3,497万9千円(消去後)となった。
(営業成績)
| 種別 | 当連結会計年度 (2024/4~2025/3) | |
| 営業収益(千円) | 対前期増減率(%) | |
| 不動産賃貸業 | 3,125,514 | 6.4 |
| 消去 | 1,890,534 | 10.1 |
| 営業収益 | 1,234,979 | 1.1 |
④ その他部門
サービス事業において、伊予鉄商事㈱では、松山空港1階への新規出店、札幌市での商品展開を通じた県外販路の拡大、さらにプライベートブランド商品の充実など、多角的な施策を展開し、売上拡大に努めた。
以上の結果、サービス事業営業収益は前年度に比べ5.3%増の31億8,485万3千円となった。
旅行業において、㈱伊予鉄トラベルでは、うるう年逆打ち遍路ツアーやお遍路グッズの売上好調を背景に、募集旅行が好調に推移した。また、ホームページ改修や旅行システムとの連携強化により、WEB申込の利便性向上にも努めた。
以上の結果、旅行業営業収益は前年度に比べ2.5%増の5億2,557万2千円となった。
デジタル事業・広告事業において、伊予鉄総合企画㈱では、人材サービス、広告、指定管理施設運営などの多角的展開を行い、電車・バス・タクシーなどを活用した交通広告、WEB広告などを通じた収益確保に取り組んだ。
以上の結果、デジタル事業・広告事業営業収益は前年度に比べ3.7%増の29億6,625万円となった。
前払式特定取引業において、㈱いよてつ友の会では、「ローズカード・友の会新規入会Wキャンペーン」を初展開し、収入確保に努めた。新生活準備の繁忙期である3月には「お買い物キャンペーン」を実施し増収に取り組んだ。
以上の結果、前払式特定取引業営業収益は前年度に比べ1.8%減の2億3,996万4千円となった。
スポーツ業において、伊予鉄不動産㈱では、テナント新規管理営業・顧客訪問などを積極的に行い、土地やマンションなどの契約が好調に推移した。またスポーツセンターにおいて、各種イベントを積極的に開催したことにより利用客数が増加した。
以上の結果、スポーツ業営業収益は前年度に比べ10.6%増の6億9,251万4千円となった。
クレジットカード事業において、伊予鉄フィナンシャルサービス㈱では、キャッシュレス決済手段の多様化に加え、セキュリティ対策強化への対応もあり厳しい環境下にある。そのような中でも、クレジットカードの利用促進やみきゃんカード(フリーローン)の新規発行により、収益確保に努めた。また、年会費改定やコンタクトレスカード発行推進に伴う支援金、「IYOTETSU Relax Salon 伊予鉄リラックスサロン」開業の影響などにより、増収となった。
以上の結果、クレジットカード事業営業収益は前年度に比べ20.5%増の4億6,051万2千円となった。
デジタルコンサルティング事業において、㈱デジタルテクノロジー四国では、DX推進事業において、RPAの小規模顧客向けプランやロボット派遣契約に注力し、販路拡大に努めた。みきゃんアプリ事業においては、4月からコンビニエンスストアをはじめとする全国チェーン店舗でも決済が可能となり、新規ユーザー獲得や利用額増加に取り組んだ。
以上の結果、デジタルコンサルティング事業の営業収益は前年度に比べ19.4%増の1億6,812万2千円となった。
この結果、その他部門の営業収益は前連結会計年度に比べ6.0%増の71億4,403万9千円(消去後)となった。
(営業成績)
| 種別 | 当連結会計年度 (2024/4~2025/3) | |
| 営業収益(千円) | 対前期増減率(%) | |
| サービス事業 | 3,184,853 | 5.3 |
| 旅行業 | 525,572 | 2.5 |
| デジタル事業・広告事業 | 2,966,250 | 3.7 |
| 前払式特定取引業 | 239,964 | △1.8 |
| スポーツ業 | 692,514 | 10.6 |
| クレジットカード事業 | 460,512 | 20.5 |
| デジタルコンサルティング事業 | 168,122 | 19.4 |
| 消去 | 1,093,751 | 3.9 |
| 営業収益 | 7,144,039 | 6.0 |
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりである。
当社グループの流通部門を除く運輸部門他は、サービス業が多い。そのため生産、受注については、金額あるいは数量で示すことにしていないが、販売の状況については、各セグメントごとの業績に関連付けて示している。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の財政状態は、総資産について前連結会計年度末に比べ26.5%増の874億7,628万5千円となった。
流動資産は、現金及び預金の増加により、前連結会計年度末に比べ15.8%増の241億4,963万9千円となった。
固定資産は、投資有価証券の増加により、前連結会計年度末に比べ31.1%増の633億2,664万6千円となった。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末に比べ58.9%増の393億1,603万8千円となった。
流動負債は、短期借入金の増加により、前連結会計年度末に比べ69.3%増の305億1,906万3千円となった。
固定負債は、繰延税金負債の増加により、前連結会計年度末に比べ31.0%増の87億9,697万5千円となった。
当連結会計年度末の純資産は、その他有価証券評価差額金の増加により、前連結会計年度末に比べ8.4%増の481億6,024万6千円となった。
今後も、当社グループは、経営環境の変化に対応した効果的な事業運営を進め、利用客の利便性の向上や収益性の増加を目的とした効率的な設備投資を継続的に行い、財務基盤の強化に努めて行く考えである。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、150億7,041万3千円(対前連結会計年度末39億5,024万4千円増加)となった。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は32億2,586万3千円(対前連結会計年度1億7,316万5千円減少)となった。これは主に法人税等の支払によるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は133億5,762万2千円(対前連結会計年度78億8,833万8千円増加)となった。これは主に投資有価証券の取得によるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は140億8,200万3千円(対前連結会計年度132億5,206万2千円増加)となった。これは主に短期借入金の借入によるものである。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、安全輸送の完遂を最優先課題とし、鉄道・バス車両等の設備投資を自己資金及び借入金にて継続的に実施していく予定である。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成している。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いているが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性がある。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載している。