有価証券報告書-第110期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/27 9:31
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当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
(1) 経営成績
当連結会計年度の経営成績については、営業収益について自動車販売修理業などの増収により、前連結会計年度に比べ2.2%増の572億4,546万4千円となり、諸経費節減に努めた結果、運輸業等営業費及び売上原価と販売費及び一般管理費を控除した営業利益は、前連結会計年度に比べ21.9%増の18億48万6千円となった。
営業外損益については、受取配当金の増加に加え、支払利息の減少などにより、営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は、4億1,776万3千円の利益計上となった。
以上の結果、経常利益は前連結会計年度に比べ18.8%増の22億1,824万9千円となった。
特別損益については、工事負担金等受入額が増加したものの、利息返還損失引当金戻入益の減少などにより、特別利益から特別損失を差し引いた純額は2億4,335万6千円の損失計上となった。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ0.2%増の19億7,489万3千円となり、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額、非支配株主に帰属する当期純利益を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ2.6%減の13億8,783万円となった。
今後も、当社グループにおいては、前連結会計年度に引き続き中核事業である運輸事業の再生を基本に諸施策に取組み、経営の効率化と業績の向上に努め、経営基盤を強化すべく施策を実施する考えである。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。
① 交通部門
鉄軌道事業において、当社では、愛媛県で9月から開催された「愛顔(えがお)つなぐえひめ国体・えひめ大会」を前に、市内電車において、低床式の新型LRT車両を2両導入した。この車両は、乗ってみたくなるような未来型流線形デザインとし、オレンジ色のカラーリングで愛媛らしさを表現した。車内は通路を拡幅し、乗り心地が向上したほか、無料Wi-Fiサービスの導入、行先表示の英語表記、英語アナウンスなど、外国人観光客にも対応した設備とした。また、12月には、創立130周年を機に道後温泉駅をリニューアルし、多目的トイレやスロープの設置によるバリアフリー化のほか、駅舎外装とホーム上屋の美装、案内サインの英語表記などを行った。今回のリニューアルにあわせて、一部賃貸した駅舎内に「スターバックス コーヒー 道後温泉駅舎店」がオープンし、駅に新たな魅力と賑わいが生まれた。このほか、3月には北久米駅において、駅舎建替えとスロープ設置などを行い、駅機能を向上させた。一方、市内電車では、本町方面から松山市駅へのアクセス向上を図るため、3月から本町線の起終点を松山市駅に変更した。
自動車事業において、当社では、9月から空港リムジンバスの早朝便を増便するとともに、松山空港の運用時間延長にあわせて最終便の出発時刻を変更した。高速バスにおいては、松山外環状道路インター線に「余戸南インターバス停」を新設し、現在、高知線・徳島線・福岡線・高松線で運用している。この経路変更により、松山市駅からの所要時間を大幅に短縮するとともに、3月には当バス停にパーク&ライド駐車場を整備し、利便性向上を図った。また、福岡線では、3月から今治駅前などにバス停を新設し、東予地域の新規需要の拡大に努めた。このほか、高速バス利用者へのサービス向上施策として、7月から東京・大阪・名古屋・神戸の4路線において、新たに無料Wi-Fiサービスを開始した。一方、貸切バスにおいては、国体の開催に万全な態勢で臨み、参加する選手やスタッフのほか、多くの観客を大会会場まで安全に輸送した。
伊予鉄南予バス㈱では、営業エリアにおける著しい少子高齢化や過疎化の進行により大変厳しい経営環境が続くなか、行政と連携し、需要実態にあった路線再編による収支改善を目指した。また、「貸切バス事業者安全性評価認定制度」で最高ランクの三ッ星事業者であることを活かした営業強化を図り、受注の拡大に努めた。
以上の結果、鉄軌道事業営業収益は前年度に比べ0.5%増の34億1,099万2千円となり、自動車事業営業収益は前年度に比べ4.1%増の44億5,815万7千円となった。
乗用自動車事業において、伊予鉄タクシー㈱では、タクシー専用乗り場や直通電話の増設のほか、パソコンやスマートフォンから簡単に予約できる「WEB予約システム」の導入など、利便性向上を図った。また、7月には、一番町配車センターを竹原本社ビルに集約し、業務効率化を図った。
以上の結果、乗用自動車事業営業収益は前年度に比べ5.5%減の4億9,045万2千円となった。
この結果、交通部門の営業収益は前連結会計年度に比べ2.9%増の80億3,371万円(消去後)となった。
(営業成績)
種別当連結会計年度
(29/4~30/3)
営業収益(千円)対前期増減率(%)
鉄軌道事業3,410,9920.5
自動車事業4,458,1574.1
乗用自動車事業490,452△5.5
消去325,891△15.5
営業収益8,033,7102.9

(鉄軌道事業の運輸成績)
種別単位当連結会計年度
(29/4~30/3)
対前期増減率(%)
営業日数3650.0
営業キロキロ43.50.0
客車走行キロキロ5,453,665△0.2
延人キロ千キロ89,4290.7
旅客人員定期千人8,3580.6
定期外千人10,8661.6
千人19,2251.1
旅客運輸収入定期千円1,047,3983.8
定期外千円2,101,2710.3
千円3,148,6691.4
運輸雑収千円262,322△9.8
収入合計千円3,410,9920.5
乗車効率%14.10.9

(注) 乗車効率の算出は延人キロによる
客車走行キロ×平均客車定員

(自動車事業の運輸成績)
種別単位当連結会計年度
(29/4~30/3)
対前期増減率(%)
営業日数3650.0
走行キロ千キロ13,209△1.2
旅客人員千人8,8151.3
旅客運送収入千円4,064,3974.5
運送雑収千円393,7600.3
収入合計千円4,458,1574.1


(乗用自動車事業の運輸成績)
種別単位当連結会計年度
(29/4~30/3)
対前期増減率(%)
営業日数3650.0
走行キロ千キロ3,032△7.0
旅客人員千人527△8.2
旅客運送収入千円478,586△6.5
運送雑収千円11,86668.1
収入合計千円490,452△5.5

② 流通部門
百貨店業において、㈱伊予鉄髙島屋では、依然として厳しい経営環境が続くなか、「百貨店らしさ」を一層追求し、「大塚家具」や「ブルックス ブラザーズ」「アフタヌーンティー」などの新規ブランド導入のほか、食料品や婦人洋品雑貨の売場改装、「ロレックス ショップ」の移設拡大など店舗の魅力向上を図った。営業施策としては、「いよてつ髙島屋誕生15周年記念」を冠に、様々な催事・イベントを開催するなど、入店客数の増加に努めた。
以上の結果、百貨店業営業収益は前年度に比べ1.0%増の336億2,948万1千円となった。
自動車販売修理業において、愛媛日野自動車㈱では、排出ガス規制に対応したバス・大型トラックの販売が堅調に推移した。また、伊予鉄オート㈱では、好調なマツダ車の販売を中心とした積極的な営業活動を行い、販売台数増に努めた。
以上の結果、自動車販売修理業営業収益は前年度に比べ2.0%増の76億7,430万円となった。
この結果、流通部門の営業収益は前連結会計年度に比べ1.5%増の401億1,665万4千円(消去後)となった。
(営業成績)
種別当連結会計年度
(29/4~30/3)
営業収益(千円)対前期増減率(%)
百貨店業33,629,4811.0
自動車販売修理業7,674,3002.0
消去1,187,126△8.5
営業収益40,116,6541.5

③ 不動産部門
不動産賃貸業において、当社では、社有地の有効活用策として、梅津寺公園駐車場用地の一部に郊外型ホテルを建設し、㈱旅籠屋に2月から賃貸を開始した。松山空港「いよてつショップ」においては、3月に店舗を拡張し、分かりやすい商品陳列や、郷土色を打ち出した品揃えなどにより顧客獲得に努めた。
この結果、不動産部門の営業収益は前連結会計年度に比べ5.9%増の16億7,529万2千円(消去後)となった。
(営業成績)
種別当連結会計年度
(29/4~30/3)
営業収益(千円)対前期増減率(%)
不動産賃貸業2,947,371△4.8
消去1,272,079△16.0
営業収益1,675,2925.9


④ その他部門
航空代理店事業において、当社では、全日本空輸㈱の営業系総代理店として法人への営業販売及び航空券の配達サービスに努めるとともに、インターネットを活用した「出張航空券手配システム」の販路拡大に取り組んだ。
以上の結果、航空代理店事業営業収益は前年度に比べ5.5%増の5,065万3千円となった。
飲食業において、㈱伊予鉄会館では、国体開催期間中に増加する飲食需要を見込み、積極的な営業活動による受注拡大に努めた。また、松山自動車道などのサービスエリアでは、愛媛らしい商品の販売を積極的に展開した。物販部門においては、9月に「松山観光港名産店」の売場を拡張するとともに、明るい雰囲気にリニューアルした。
以上の結果、飲食業営業収益は前年度に比べ0.5%増の37億7,204万5千円となった。
旅行業において、㈱伊予鉄トラベルでは、グループ力を活かした営業活動を強化し、新規顧客の獲得に努めた。国内旅行においては、県内外の観光資源を活かした旅行商品を企画・販売し集客を図った。海外旅行においては、特に法人営業を強化し、新規団体の受注に努めた。
以上の結果、旅行業営業収益は前年度に比べ8.3%増の6億6,169万円となった。
労働者派遣業において、伊予鉄総合企画㈱では、雇用情勢の改善による人材派遣への需要が堅調に推移し、派遣売上が増加した。また、広告事業においては、交通広告の充実を図り、様々な媒体を組み合わせた商品の提案など、顧客ニーズに沿ったプランで積極的に営業展開した。
以上の結果、労働者派遣業営業収益は前年度に比べ17.9%増の29億3,091万6千円となった。
前払式特定取引業において、㈱いよてつ友の会では、会員数の拡大に向け6月と11月に「新規会員獲得キャンペーン」を実施した。また、昨年度の会員獲得の取り組みにより増加した会員の利用促進に向けて7月と12月および3月に「お買物カード・お買物券ご利用キャンペーン」を実施して営業収入の拡大に取り組んだ。
以上の結果、前払式特定取引業営業収益は前年度に比べ14.3%増の2億4,268万9千円となった。
スポーツ業において、伊予鉄不動産㈱では、イヨテツスポーツセンター及びボウリングセンターにおける各種イベントを積極的に開催し、来場者の増加を図った。スケート営業においては、2月に開催された冬季オリンピック効果によるスケート競技への関心の高まりを活かし、新規顧客の獲得に努めた。
以上の結果、スポーツ業営業収益は前年度に比べ5.1%増の9億1,665万5千円となった。
クレジットカード事業において、㈱いよてつカードサービスでは、各種キャンペーンの実施などにより、利用促進を図った。また、カード情報セキュリティの国際統一基準に準拠し、より安全・安心にカードをご利用いただける環境を整備した。
以上の結果、クレジットカード事業営業収益は前年度に比べ2.2%増の4億3,757万9千円となった。
この結果、その他部門の営業収益は前連結会計年度に比べ4.5%増の74億1,980万6千円(消去後)となった。
(営業成績)
種別当連結会計年度
(29/4~30/3)
営業収益(千円)対前期増減率(%)
航空代理店事業50,6535.5
飲食業3,772,0450.5
旅行業661,6908.3
労働者派遣業2,930,91617.9
前払式特定取引業242,68914.3
スポーツ業916,6555.1
クレジットカード事業437,5792.2
消去1,592,42421.9
営業収益7,419,8064.5

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりである。
当社グループの流通部門を除く運輸部門他は、サービス業が多い。そのため生産、受注については、金額あるいは数量で示すことにしていないが、販売の状況については、各セグメントごとの業績に関連付けて示している。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の財政状態は、総資産について前連結会計年度末に比べ3.5%増の654億3,745万9千円となった。
流動資産は、現金及び預金と受取手形及び売掛金が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ8.3%増の226億5,274万6千円となった。
固定資産は、投資有価証券の時価評価の上昇により、前連結会計年度末に比べ1.2%増の427億8,471万2千円となった。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末に比べ1.5%増の249億8,395万8千円となった。
流動負債は、短期借入金が減少したものの、支払手形及び買掛金の増加により、前連結会計年度末に比べ5.5%増の182億421万6千円となった。
固定負債は、長期借入金の減少により、前連結会計年度末に比べ8.0%減の67億7,974万1千円となった。
当連結会計年度末の純資産は、利益剰余金の増加により、前連結会計年度末に比べ4.8%増の404億5,350万1千円となった。
今後も、当社グループは、経営環境の変化に対応した効果的な事業運営を進め、利用客の利便性の向上や収益性の増加を目的とした効率的な設備投資を継続的に行い、財務基盤の強化に努めて行く考えである。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、120億2,272万9千円(対前連結会計年度末10億3,569万5千円増加)となった。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は47億7,895万7千円(対前連結会計年度14億9,741万4千円増加)となった。これは主に税金等調整前当期純利益と仕入債務の増加によるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は22億829万円(対前連結会計年度5億7,114万8千円減少)となった。これは主に有形固定資産の取得によるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は15億3,497万1千円(対前連結会計年度1億5,076万9千円増加)となった。これは主に短期借入金の返済によるものである。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、安全輸送の完遂を最優先課題とし、バス車両等の設備投資を自己資金及び借入金にて継続的に実施していく予定である。

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