半期報告書-第139期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当中間連結会計期間における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、政府による緊急事態宣
言・まん延防止等重点措置の発令と期間の延長が繰り返され、また、富山県独自の警報による外出自粛要請も行われ、経済活動を大きく制限される厳しい状況が続きました。同感染症の影響が長期化するなか、新型コロナウイルスワクチンの接種が進み、全国の新規感染者は減少傾向となり、行政による規制や外出自粛要請も緩和され始め、個人消費は戻りつつありますが、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような状況のもとで、当社グループの核となる運輸事業においては、安全・安心を確保した輸送サービスを提供するために、車内の消毒や換気を徹底するなど、感染拡大防止策の継続と、新型コロナウイルスワクチンの職域接種を実施し、お客様が安心してご利用頂けるよう、また、従業員も安心して働けるよう環境整備に努めてまいりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により国内外の旅行客需要は消失し、富山県内においても在宅勤務の増加や商業施設の休業、各種イベントも中止となり外出自粛が浸透したことなどから、輸送需要は全般にわたり低迷を避けられず、厳しい状況が続きました。
この結果、当中間連結会計期間の経営成績は、営業収益3,419,187千円(前年同期は営業収益2,790,004千円)、営業損失966,179千円(前年同期は営業損失1,841,695千円)、経常損失835,758千円(前年同期は経常損失2,191,712千円)、親会社株主に帰属する中間純損失682,175千円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失2,682,068千円)となりました。
なお、当中間連結会計期間より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を
適用しており、前年同期比較は基準の異なる算定方法にもとづいた数値を用いております。そのため、当中間連結会計期間における経営成績に関する説明は、売上高については前中間連結会計期間と比較しての前年同期比(%)を記載せずに説明しております。
詳細は「第5 経理の状況 1 中間連結財務諸表等 (1)中間連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
a. 運輸事業
当中間連結会計期間の運輸事業においては、外出自粛要請や都道府県をまたぐ移動の自粛要請などにより、輸送需要が低調に推移し、依然として厳しい環境でありました。この状況下において、運輸事業では需要にあったダイヤ管理や、不要不急のコストを削減し経費の圧縮に取り組むとともに、鉄軌道事業においては「富山県民限定の黒部ダム行っ得きっぷ2」や「おトクに黒部峡谷へ行こうよ!きっぷ」を発売し、県内観光地への新規需要の掘り起こしに努め、自動車事業においては二階建てオープントップバスによるスカイバス富山(富山市内コース、アルペンルートコース、富山-室堂直通バス)等の企画商品を販売し、観光需要の取り込みに努めました。
その結果、当中間連結会計期間の営業収益は2,125,244千円(前年同期は営業収益1,829,250千円)、営業損失は866,351千円(前年同期は営業損失1,619,268千円)となりました。
(提出会社の運輸成績表)
(イ)鉄道事業
(注) 乗車効率の算出は延人粁/(客車走行粁×1車平均定員)によります。
(ロ)軌道事業
(注) 乗車効率の算出は延人粁/(客車走行粁×1車平均定員)によります。
(ハ)自動車事業
乗合自動車
(注) 乗車効率の算出は延人粁/(客車走行粁×1車平均定員)によります。
貸切自動車
(業種別営業収益)
b. 不動産事業
不動産事業においては、分譲土地の販売不振が続いており、不動産賃貸業においては、新型コロナウイルス感染症の拡大が続く中、当中間連結会計期間の営業収益は239,401千円となりました。
(業種別営業収益)
c. 建設事業
建設事業においては、インプット法に基づき進捗部分を売上計上したことにより、当中間連結会計期間の営業収益は384,796千円となりました。
(業種別営業収益)
d. 保険代理事業
保険代理事業においては、コロナ禍の中、対面営業が制限される等、収益確保は依然として厳しい状況が続いており、当中間連結会計期間の営業収益は195,563千円となりました。
(業種別営業収益)
e. 航空輸送事業代理業
航空輸送事業代理業においては、昨年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う国際線の全便運休や国内線の減便と、収益認識に関する会計基準の適用により粗利計上となったことから、当中間連結会計期間の営業収益は89,093千円となりました。
(業種別営業収益)
f. ホテル業
ホテル業においては、昨年度は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い休業を余儀なくされておりましたが、今期はほぼ営業していたため、当中間連結会計期間の営業収益は171,590千円となりました。
(業種別営業収益)
g. 自動車整備業
自動車整備業においては、昨年度に引き続き修理受注工事が減少し、当中間連結会計期間の営業収益は253,097千円となりました。
(業種別営業収益)
h. その他
その他においては、娯楽・スポーツ業では昨年度は新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、時短営業や休業を余儀なくされておりましたが、今期は時短営業のみであったため増収となりました。広告代理業とその他事業に含まれる旅行代理店業においては、企業の広告費削減と旅行の取扱いの激減が続いたことと、また、収益認識に関する会計基準の適用により粗利計上となったことから、当中間連結会計期間の営業収益は263,076千円となりました。
(業種別営業収益)
②キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前中間連結会計期間末に比べ922,129千円増加し、当中間連結会計期間末には4,470,119千円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は625,179千円(前中間連結会計期間は691,847千円の使用)となりました。これは税金等調整前中間純損失が652,279千円(前中間連結会計期間は2,188,355千円の税金等調整前中間純損失)と前中間連結会計期間に比べ1,536,076千円改善し、持分法による投資損失が133,946千円(前中間連結会計期間は647,157千円の投資損失)と前中間連結会計期間に比べ513,211千円減少したことや、新型コロナウイルス感染症に係る助成金の受取額が376,652千円であったことが主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は670,510千円(前中間連結会計期間は28,592千円の使用)となりました。これは固定資産の取得による支出が649,884千円(前中間連結会計期間は993,177千円の支出)と前中間連結会計期間に比べ343,292千円減少し、投資有価証券の売却による収入が311,281千円であったことや、工事負担金等受入による収入が979,619千円(前中間連結会計期間は827,489千円の収入)と前中間連結会計期間に比べ152,130千円増加したことが主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は900,143千円(前中間連結会計期間は2,152,235千円を獲得)となりました。これは借入金の純増額が前中間連結会計期間に比べ3,095,802千円減少したことが主な要因であります。
③生産・受注及び販売の状況
当社グループの販売品目は広範囲かつ多種多様であり、また受注販売形態をとらない品目も多く、セグメントに関連付けて記載することが困難であるので記載しておりません。そのため生産、受注及び販売状況については、「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「①財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントごとに経営成績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの中間連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この中間連結財務諸表の作成に当たりましては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実績の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの中間連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 中間連結財務諸表等(1)中間連結財務諸表」の「中間連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当中間連結会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ 経営成績の分析
当社グループの当中間連結会計期間の経営成績等は、各事業部門において長期化する新型コロナウイルス感染症の蔓延により、営業収益は3,419,187千円(前年同期は2,790,004千円)となり、営業費はバス動力費の軽油単価が高騰した一方で、徹底的なコスト削減に努め4,385,366千円(前年同期は4,631,699千円)となった結果、営業損失は966,179千円(前年同期は営業損失1,841,695千円)、営業外損益を加減した経常損失は835,758千円(前年同期は経常損失2,191,712千円)となりました。これに特別利益と特別損失を加減した税金等調整前中間純損失は652,279千円(前年同期は税金等調整前中間純損失2,188,355千円)となり、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額並びに非支配株主に帰属する中間純損失を加減した682,175千円の親会社株主に帰属する中間純損失(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失2,682,068千円)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、新型コロナウイルス感染症拡大による影響が長期化するなか、ワクチン接種が順調に進み、段階的な行動制限の解除がされ、景気回復に期待が持てる一方、インバウンド需要がほぼ消滅したことや、感染者の再拡大の恐れが懸念されております。加えて、原油価格の高騰や物価上昇基調のなか、バスの動力費、電車・賃貸ビルの電力費、建設事業における建設材料費等、事業環境の厳しさが増していくと予測しております。
ロ 財政状態の分析
(流動資産)
当中間連結会計期間末における流動資産の残高は5,557,610千円となり、前連結会計年度末に比べ810,515千円減少しました。この主な要因は運輸事業の工事負担金等の回収によりその他に含まれる未収金の減少によるものであります。
(固定資産)
当中間連結会計期間末における固定資産の残高は14,214,372千円となり、前連結会計年度末に比べ632,005千円減少しました。この主な要因はコロナ禍のなか、先行き不透明なことから設備投資を極力控えた一方で、収益と資金を確保する為に投資有価証券や遊休用地を売却したことによるものであります。
(負債)
当中間連結会計期間末における負債の残高は13,846,461千円となり、前連結会計年度末に比べ678,178千円減少しました。この主な要因はコロナ禍のなか、経費削減による買掛金や未払金の減少と新規借入金を抑制し、借入金の圧縮に努めたことによるものであります。
(純資産)
当中間連結会計期間末における純資産の残高は5,925,521千円となり、前連結会計年度末に比べ764,342千円減少しました。この主な要因は新型コロナウイルス感染症の長期化により、収益が更に悪化し、利益剰余金が大きく減少したことであります。
ハ 資本の財源及び資金の流動性の分析
(キャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」の記載のとおりであります。
(契約債務)
2021年9月30日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
上記の表において、中間連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年以内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
(財務政策)
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、運輸事業の設備修繕費や販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要のうち主なものは、運輸事業の設備の新設と改修等であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金、当社グループ間短期借入及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金は自己資金、金融機関からの長期借入、リース及び補助金を活用し調達しております。
なお、当中間連結会計期間末における借入金、リース債務、割賦未払金を含む有利子負債の残高は6,849,714千円となっております。 また、当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は4,470,119千円となっております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、富山地方鉄道株式会社は年度計画に基づき、社長を議長に毎週経営幹部会議を開催し、月次業績や経営計画、個別施策の進捗状況等について報告し、情報の共有化を図るとともに、多面的な対策検討を実施し、経営目標の適切な達成管理を行っております。また、連結子会社の経営管理については、年度計画に基づく業務執行状況等の報告を受け、その都度指導を行うとともに重要案件は合議稟議制により決裁を行い、地鉄グループ全体として経営基盤を固め、中長期的に発展・存続できる体制づくりを行っております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の長期化により経済活動が停滞するなか、当社グループへの影響は計り知れず、今後の展望は不透明であります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
運輸事業
鉄道事業は、地方私鉄において93.2kmの長い営業粁を有し、またトンネル、鉄橋も多数所有するなか、維持管理費用は莫大であり、国、自治体から老朽化する設備維持への補助金がなくては事業の存続が厳しい状態が続いております。今後の展望も、鉄道沿線人口の減少に加え、コロナ禍が始まって以来、リモートワークの普及やインバウンド効果の喪失による鉄道利用者の減少に大きな影響を与えており、今後の鉄道線のあり方を官民一体となって着手し始めております。又、2020年7月の脱線事故に対し、国土交通省の運輸安全委員会より鉄道事故調査報告書が発表され、安全確立と信頼回復が急務となっております。これらを踏まえ今後の収支改善に向け、運賃改定、運行形態、勤務体系を抜本的に見直す必要があると認識するとともに、車両管理、施設管理体制の見直しを早急に整備する必要があると認識しております。
軌道事業は、新型コロナウイルス感染症が沈静化しつつあるなか、2020年3月21日に市内軌道線と富山港線の南北接続の効果がようやく出始めております。今後の新型コロナウイルス感染症の動向も見通せないものの、車内消毒・車内換気・南北接続による利便性のアピールに努め、事業運営に努めるところであります。
自動車事業は乗合自動車の路線バス部門では新型コロナウイルス感染症の影響で、お客様が利用されない状況が続いていましたが、緊急事態宣言解除により徐々に回復してきている状況であります。しかしながら、生活交通の維持は厳しく、官民一体となって今後の方向性に向け着手し始めました。高速バス部門や貸切バス部門においては、未だ需要が伸び悩んでいる状況であり、今後、両部門の生き残りに向け、再検討を図っているところであります。当社グループとしては、今後も車内の3密対策、車内消毒、車内換気等の万全な体制を維持し、お客様の信頼を得る所存であります。
不動産事業
不動産事業は、不動産分譲業においては分譲団地販売がなく昨年度に引き続き営業損失となりました。コロナ禍のなか、宅地開発への投資は慎重に検討していく必要があると判断しております。 不動産賃貸業においては、ウィズコロナ下を見据え好立地条件をPRしテナントの誘致・充足に努め収益向上を図ってまいります。
建設事業
建設事業は、材料費や人件費が高騰しつつあるなか、引き続き公共工事の受注を中心とした積極的な活動を展開して収益向上を図ってまいります。
保険代理事業
保険代理事業は、コロナ禍での厳しい営業活動環境のなかで顧客のニーズにあった商品販売を積極的に行い、新規開拓に努めてまいります。
航空輸送事業代理業
航空輸送事業代理業は航空業界全体が新型コロナウイルス感染症の影響が甚大であり、先行きが見通せない状況です。富山空港においても国際線は全便運休、国内便は一部運休という状況が続いており、今後も予断を許さない状況であり、官民一体となって存続に向け尽力してまいります。
ホテル業
ホテル業は新型コロナウイルスの変異株出現による急激な感染拡大の影響で極めて厳しい状況での営業活動となりました。今後の展開としましてはコスト削減は引き続き実施する一方で、サービスの質は落とさず、お客様に安心してご利用いただく為のおもてなしを行っていく所存であります。
自動車整備業
自動車整備業は、新型コロナウイルス感染症の影響で県内の高速バスや貸切バスの稼働が減少したことにより、修理受注工事が大幅に減少しました。新型コロナウイルス感染症が沈静化しつつあるものの、依然高速バス・貸切バスの稼働状況が思わしくないなか、新規顧客の開拓を図ってまいります。
その他
娯楽・スポーツ業は、万全な感染症対策を実施して、収入の確保に努めてまいります。
広告代理業は、新型コロナウイルス感染症の影響で各企業の広告費の削減が続いており、今後の展望が予測できません。
物品販売業は、ウィズコロナを見据え、感染対策に万全を尽くし、お客様が安心できる環境を提供してまいります。
旅行代理業では、旅行会社を通さず、個人旅行が増加している状況です。経済活動の活性化に伴う感染拡大が懸念されるなか、今後の展望が予測できません。
総括として当社グループは運輸事業を核とする企業体であり、富山県はマイカー所有率が全国でも高く、地方から首都圏への人口流出が続くなか、老朽化施設の更新、バス運転手、鉄軌道運転士の確保、技術職の育成への対応等に対し、資金の確保と人員の確保が今後の最優先事項と考えております。加えて、新型コロナウイルス感染症の収束が見通せないなか、生活交通維持の使命と今後のあるべき姿を、官民一体となって知恵を絞り経営難を乗り越える所存であります。
当中間連結会計期間における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、政府による緊急事態宣
言・まん延防止等重点措置の発令と期間の延長が繰り返され、また、富山県独自の警報による外出自粛要請も行われ、経済活動を大きく制限される厳しい状況が続きました。同感染症の影響が長期化するなか、新型コロナウイルスワクチンの接種が進み、全国の新規感染者は減少傾向となり、行政による規制や外出自粛要請も緩和され始め、個人消費は戻りつつありますが、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような状況のもとで、当社グループの核となる運輸事業においては、安全・安心を確保した輸送サービスを提供するために、車内の消毒や換気を徹底するなど、感染拡大防止策の継続と、新型コロナウイルスワクチンの職域接種を実施し、お客様が安心してご利用頂けるよう、また、従業員も安心して働けるよう環境整備に努めてまいりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により国内外の旅行客需要は消失し、富山県内においても在宅勤務の増加や商業施設の休業、各種イベントも中止となり外出自粛が浸透したことなどから、輸送需要は全般にわたり低迷を避けられず、厳しい状況が続きました。
この結果、当中間連結会計期間の経営成績は、営業収益3,419,187千円(前年同期は営業収益2,790,004千円)、営業損失966,179千円(前年同期は営業損失1,841,695千円)、経常損失835,758千円(前年同期は経常損失2,191,712千円)、親会社株主に帰属する中間純損失682,175千円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失2,682,068千円)となりました。
なお、当中間連結会計期間より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を
適用しており、前年同期比較は基準の異なる算定方法にもとづいた数値を用いております。そのため、当中間連結会計期間における経営成績に関する説明は、売上高については前中間連結会計期間と比較しての前年同期比(%)を記載せずに説明しております。
詳細は「第5 経理の状況 1 中間連結財務諸表等 (1)中間連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
a. 運輸事業
当中間連結会計期間の運輸事業においては、外出自粛要請や都道府県をまたぐ移動の自粛要請などにより、輸送需要が低調に推移し、依然として厳しい環境でありました。この状況下において、運輸事業では需要にあったダイヤ管理や、不要不急のコストを削減し経費の圧縮に取り組むとともに、鉄軌道事業においては「富山県民限定の黒部ダム行っ得きっぷ2」や「おトクに黒部峡谷へ行こうよ!きっぷ」を発売し、県内観光地への新規需要の掘り起こしに努め、自動車事業においては二階建てオープントップバスによるスカイバス富山(富山市内コース、アルペンルートコース、富山-室堂直通バス)等の企画商品を販売し、観光需要の取り込みに努めました。
その結果、当中間連結会計期間の営業収益は2,125,244千円(前年同期は営業収益1,829,250千円)、営業損失は866,351千円(前年同期は営業損失1,619,268千円)となりました。
(提出会社の運輸成績表)
(イ)鉄道事業
| 項目 | 単位 | 当中間連結会計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 営業日数 | 日 | 183 | 0.0 |
| 営業粁 | 粁 | 93.2 | 0.0 |
| 客車走行粁 | 千粁 | 2,107 | △5.5 |
| 乗車人員 | 千人 | 2,375 | 8.7 |
| 定期 | 〃 | 1,818 | 4.1 |
| 定期外 | 〃 | 556 | 26.9 |
| 旅客収入 | 千円 | 505,796 | 12.5 |
| 定期 | 〃 | 287,798 | 5.7 |
| 定期外 | 〃 | 217,928 | 22.8 |
| 手小荷物収入 | 〃 | 69 | 27.3 |
| 運輸雑収 | 〃 | 62,318 | 31.6 |
| 収入合計 | 〃 | 568,115 | 14.3 |
| 乗車効率 | % | 9.88 | 14.5 |
| 1日平均収入 | 千円 | 3,104 | 14.3 |
| 1日1粁平均収入 | 〃 | 33.30 | 14.3 |
(注) 乗車効率の算出は延人粁/(客車走行粁×1車平均定員)によります。
(ロ)軌道事業
| 項目 | 単位 | 当中間連結会計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 営業日数 | 日 | 183 | 0.0 |
| 営業粁 | 粁 | 15.2 | 0.0 |
| 客車走行粁 | 千粁 | 599 | △1.4 |
| 乗車人員 | 千人 | 3,000 | 25.2 |
| 定期 | 〃 | 1,827 | 21.5 |
| 定期外 | 〃 | 1,172 | 31.4 |
| 旅客収入 | 千円 | 344,837 | 20.9 |
| 定期 | 〃 | 152,838 | 14.2 |
| 定期外 | 〃 | 191,999 | 26.8 |
| 運輸雑収 | 〃 | 66,076 | 39.9 |
| 収入合計 | 〃 | 410,914 | 23.6 |
| 乗車効率 | % | 17.31 | 26.5 |
| 1日平均収入 | 千円 | 2,245 | 23.6 |
| 1日1粁平均収入 | 〃 | 147.72 | 23.6 |
(注) 乗車効率の算出は延人粁/(客車走行粁×1車平均定員)によります。
(ハ)自動車事業
乗合自動車
| 項目 | 単位 | 当中間連結会計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 営業日数 | 日 | 183 | 0.0 |
| 営業粁 | 粁 | 2,224.63 | △10.8 |
| 車両走行粁 | 千粁 | 3,881 | 0.0 |
| 乗車人員 | 千人 | 2,467 | 14.6 |
| 定期 | 〃 | 1,336 | 13.1 |
| 定期外 | 〃 | 1,130 | 16.4 |
| 旅客収入 | 千円 | 628,337 | 20.5 |
| 定期 | 〃 | 227,532 | 16.8 |
| 定期外 | 〃 | 400,804 | 22.7 |
| 運輸雑収 | 〃 | 162,462 | △10.0 |
| 収入合計 | 〃 | 790,799 | 12.6 |
| 乗車効率 | % | 11.05 | 22.9 |
| 1日平均収入 | 千円 | 4,321 | 12.6 |
| 走行1粁当たり収入 | 円 | 203.75 | 12.6 |
(注) 乗車効率の算出は延人粁/(客車走行粁×1車平均定員)によります。
貸切自動車
| 項目 | 単位 | 当中間連結会計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 営業日数 | 日 | 183 | 0.0 |
| 車両走行粁 | 千粁 | 162 | 171.8 |
| 乗車人員 | 千人 | 43 | 114.0 |
| 旅客収入 | 千円 | 98,177 | 171.6 |
| 運送雑収 | 〃 | 7,333 | 109.0 |
| 収入合計 | 〃 | 105,510 | 166.1 |
| 1日平均収入 | 〃 | 576 | 166.1 |
| 走行1粁当たり収入 | 円 | 649.37 | △2.1 |
(業種別営業収益)
| セグメントの名称 | 当中間連結会計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 鉄道事業(千円) | 568,115 | 14.3 |
| 軌道事業(千円) | 410,914 | 23.6 |
| 自動車事業(千円) | 1,146,380 | 7.3 |
| 調整額(千円) | △165 | - |
| 報告セグメント計(千円) | 2,125,244 | 16.1 |
b. 不動産事業
不動産事業においては、分譲土地の販売不振が続いており、不動産賃貸業においては、新型コロナウイルス感染症の拡大が続く中、当中間連結会計期間の営業収益は239,401千円となりました。
(業種別営業収益)
| セグメントの名称 | 当中間連結会計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 不動産分譲業(千円) | 20 | 56.4 |
| 不動産賃貸業(千円) | 239,381 | 5.3 |
| 報告セグメント計(千円) | 239,401 | 5.3 |
c. 建設事業
建設事業においては、インプット法に基づき進捗部分を売上計上したことにより、当中間連結会計期間の営業収益は384,796千円となりました。
(業種別営業収益)
| セグメントの名称 | 当中間連結会計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 建設業(千円) | 384,796 | 652.1 |
| 報告セグメント計(千円) | 384,796 | 652.1 |
d. 保険代理事業
保険代理事業においては、コロナ禍の中、対面営業が制限される等、収益確保は依然として厳しい状況が続いており、当中間連結会計期間の営業収益は195,563千円となりました。
(業種別営業収益)
| セグメントの名称 | 当中間連結会計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 保険代理業(千円) | 195,563 | △4.7 |
| 報告セグメント計(千円) | 195,563 | △4.7 |
e. 航空輸送事業代理業
航空輸送事業代理業においては、昨年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う国際線の全便運休や国内線の減便と、収益認識に関する会計基準の適用により粗利計上となったことから、当中間連結会計期間の営業収益は89,093千円となりました。
(業種別営業収益)
| セグメントの名称 | 当中間連結会計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 航空輸送事業代理業(千円) | 89,093 | △50.4 |
| 報告セグメント計(千円) | 89,093 | △50.4 |
f. ホテル業
ホテル業においては、昨年度は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い休業を余儀なくされておりましたが、今期はほぼ営業していたため、当中間連結会計期間の営業収益は171,590千円となりました。
(業種別営業収益)
| セグメントの名称 | 当中間連結会計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年9月30日) | 前年同期比(%) |
| ホテル業(千円) | 171,590 | 91.5 |
| 報告セグメント計(千円) | 171,590 | 91.5 |
g. 自動車整備業
自動車整備業においては、昨年度に引き続き修理受注工事が減少し、当中間連結会計期間の営業収益は253,097千円となりました。
(業種別営業収益)
| セグメントの名称 | 当中間連結会計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 自動車整備業(千円) | 253,097 | △10.0 |
| 報告セグメント計(千円) | 253,097 | △10.0 |
h. その他
その他においては、娯楽・スポーツ業では昨年度は新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、時短営業や休業を余儀なくされておりましたが、今期は時短営業のみであったため増収となりました。広告代理業とその他事業に含まれる旅行代理店業においては、企業の広告費削減と旅行の取扱いの激減が続いたことと、また、収益認識に関する会計基準の適用により粗利計上となったことから、当中間連結会計期間の営業収益は263,076千円となりました。
(業種別営業収益)
| セグメントの名称 | 当中間連結会計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 娯楽・スポーツ業(千円) | 148,716 | 40.1 |
| 広告代理業(千円) | 73,404 | △63.9 |
| その他事業(千円) | 40,955 | △48.9 |
| その他計(千円) | 263,076 | △32.5 |
②キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前中間連結会計期間末に比べ922,129千円増加し、当中間連結会計期間末には4,470,119千円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は625,179千円(前中間連結会計期間は691,847千円の使用)となりました。これは税金等調整前中間純損失が652,279千円(前中間連結会計期間は2,188,355千円の税金等調整前中間純損失)と前中間連結会計期間に比べ1,536,076千円改善し、持分法による投資損失が133,946千円(前中間連結会計期間は647,157千円の投資損失)と前中間連結会計期間に比べ513,211千円減少したことや、新型コロナウイルス感染症に係る助成金の受取額が376,652千円であったことが主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は670,510千円(前中間連結会計期間は28,592千円の使用)となりました。これは固定資産の取得による支出が649,884千円(前中間連結会計期間は993,177千円の支出)と前中間連結会計期間に比べ343,292千円減少し、投資有価証券の売却による収入が311,281千円であったことや、工事負担金等受入による収入が979,619千円(前中間連結会計期間は827,489千円の収入)と前中間連結会計期間に比べ152,130千円増加したことが主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は900,143千円(前中間連結会計期間は2,152,235千円を獲得)となりました。これは借入金の純増額が前中間連結会計期間に比べ3,095,802千円減少したことが主な要因であります。
③生産・受注及び販売の状況
当社グループの販売品目は広範囲かつ多種多様であり、また受注販売形態をとらない品目も多く、セグメントに関連付けて記載することが困難であるので記載しておりません。そのため生産、受注及び販売状況については、「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「①財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントごとに経営成績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの中間連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この中間連結財務諸表の作成に当たりましては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実績の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの中間連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 中間連結財務諸表等(1)中間連結財務諸表」の「中間連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当中間連結会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ 経営成績の分析
当社グループの当中間連結会計期間の経営成績等は、各事業部門において長期化する新型コロナウイルス感染症の蔓延により、営業収益は3,419,187千円(前年同期は2,790,004千円)となり、営業費はバス動力費の軽油単価が高騰した一方で、徹底的なコスト削減に努め4,385,366千円(前年同期は4,631,699千円)となった結果、営業損失は966,179千円(前年同期は営業損失1,841,695千円)、営業外損益を加減した経常損失は835,758千円(前年同期は経常損失2,191,712千円)となりました。これに特別利益と特別損失を加減した税金等調整前中間純損失は652,279千円(前年同期は税金等調整前中間純損失2,188,355千円)となり、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額並びに非支配株主に帰属する中間純損失を加減した682,175千円の親会社株主に帰属する中間純損失(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失2,682,068千円)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、新型コロナウイルス感染症拡大による影響が長期化するなか、ワクチン接種が順調に進み、段階的な行動制限の解除がされ、景気回復に期待が持てる一方、インバウンド需要がほぼ消滅したことや、感染者の再拡大の恐れが懸念されております。加えて、原油価格の高騰や物価上昇基調のなか、バスの動力費、電車・賃貸ビルの電力費、建設事業における建設材料費等、事業環境の厳しさが増していくと予測しております。
ロ 財政状態の分析
(流動資産)
当中間連結会計期間末における流動資産の残高は5,557,610千円となり、前連結会計年度末に比べ810,515千円減少しました。この主な要因は運輸事業の工事負担金等の回収によりその他に含まれる未収金の減少によるものであります。
(固定資産)
当中間連結会計期間末における固定資産の残高は14,214,372千円となり、前連結会計年度末に比べ632,005千円減少しました。この主な要因はコロナ禍のなか、先行き不透明なことから設備投資を極力控えた一方で、収益と資金を確保する為に投資有価証券や遊休用地を売却したことによるものであります。
(負債)
当中間連結会計期間末における負債の残高は13,846,461千円となり、前連結会計年度末に比べ678,178千円減少しました。この主な要因はコロナ禍のなか、経費削減による買掛金や未払金の減少と新規借入金を抑制し、借入金の圧縮に努めたことによるものであります。
(純資産)
当中間連結会計期間末における純資産の残高は5,925,521千円となり、前連結会計年度末に比べ764,342千円減少しました。この主な要因は新型コロナウイルス感染症の長期化により、収益が更に悪化し、利益剰余金が大きく減少したことであります。
ハ 資本の財源及び資金の流動性の分析
(キャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」の記載のとおりであります。
(契約債務)
2021年9月30日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
| 年度別要支払額(千円) | |||||
| 契約債務 | 合計 | 1年以内 | 1年超3年以内 | 3年超5年以内 | 5年超 |
| 短期借入金 | 45,000 | 45,000 | - | - | - |
| 長期借入金 | 6,310,471 | 1,429,177 | 1,678,298 | 1,206,490 | 1,996,505 |
| リース債務 | 420,006 | 218,350 | 171,604 | 28,760 | 1,290 |
| 割賦未払金 | 74,236 | 23,287 | 47,456 | 3,492 | - |
上記の表において、中間連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年以内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
(財務政策)
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、運輸事業の設備修繕費や販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要のうち主なものは、運輸事業の設備の新設と改修等であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金、当社グループ間短期借入及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金は自己資金、金融機関からの長期借入、リース及び補助金を活用し調達しております。
なお、当中間連結会計期間末における借入金、リース債務、割賦未払金を含む有利子負債の残高は6,849,714千円となっております。 また、当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は4,470,119千円となっております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、富山地方鉄道株式会社は年度計画に基づき、社長を議長に毎週経営幹部会議を開催し、月次業績や経営計画、個別施策の進捗状況等について報告し、情報の共有化を図るとともに、多面的な対策検討を実施し、経営目標の適切な達成管理を行っております。また、連結子会社の経営管理については、年度計画に基づく業務執行状況等の報告を受け、その都度指導を行うとともに重要案件は合議稟議制により決裁を行い、地鉄グループ全体として経営基盤を固め、中長期的に発展・存続できる体制づくりを行っております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の長期化により経済活動が停滞するなか、当社グループへの影響は計り知れず、今後の展望は不透明であります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
運輸事業
鉄道事業は、地方私鉄において93.2kmの長い営業粁を有し、またトンネル、鉄橋も多数所有するなか、維持管理費用は莫大であり、国、自治体から老朽化する設備維持への補助金がなくては事業の存続が厳しい状態が続いております。今後の展望も、鉄道沿線人口の減少に加え、コロナ禍が始まって以来、リモートワークの普及やインバウンド効果の喪失による鉄道利用者の減少に大きな影響を与えており、今後の鉄道線のあり方を官民一体となって着手し始めております。又、2020年7月の脱線事故に対し、国土交通省の運輸安全委員会より鉄道事故調査報告書が発表され、安全確立と信頼回復が急務となっております。これらを踏まえ今後の収支改善に向け、運賃改定、運行形態、勤務体系を抜本的に見直す必要があると認識するとともに、車両管理、施設管理体制の見直しを早急に整備する必要があると認識しております。
軌道事業は、新型コロナウイルス感染症が沈静化しつつあるなか、2020年3月21日に市内軌道線と富山港線の南北接続の効果がようやく出始めております。今後の新型コロナウイルス感染症の動向も見通せないものの、車内消毒・車内換気・南北接続による利便性のアピールに努め、事業運営に努めるところであります。
自動車事業は乗合自動車の路線バス部門では新型コロナウイルス感染症の影響で、お客様が利用されない状況が続いていましたが、緊急事態宣言解除により徐々に回復してきている状況であります。しかしながら、生活交通の維持は厳しく、官民一体となって今後の方向性に向け着手し始めました。高速バス部門や貸切バス部門においては、未だ需要が伸び悩んでいる状況であり、今後、両部門の生き残りに向け、再検討を図っているところであります。当社グループとしては、今後も車内の3密対策、車内消毒、車内換気等の万全な体制を維持し、お客様の信頼を得る所存であります。
不動産事業
不動産事業は、不動産分譲業においては分譲団地販売がなく昨年度に引き続き営業損失となりました。コロナ禍のなか、宅地開発への投資は慎重に検討していく必要があると判断しております。 不動産賃貸業においては、ウィズコロナ下を見据え好立地条件をPRしテナントの誘致・充足に努め収益向上を図ってまいります。
建設事業
建設事業は、材料費や人件費が高騰しつつあるなか、引き続き公共工事の受注を中心とした積極的な活動を展開して収益向上を図ってまいります。
保険代理事業
保険代理事業は、コロナ禍での厳しい営業活動環境のなかで顧客のニーズにあった商品販売を積極的に行い、新規開拓に努めてまいります。
航空輸送事業代理業
航空輸送事業代理業は航空業界全体が新型コロナウイルス感染症の影響が甚大であり、先行きが見通せない状況です。富山空港においても国際線は全便運休、国内便は一部運休という状況が続いており、今後も予断を許さない状況であり、官民一体となって存続に向け尽力してまいります。
ホテル業
ホテル業は新型コロナウイルスの変異株出現による急激な感染拡大の影響で極めて厳しい状況での営業活動となりました。今後の展開としましてはコスト削減は引き続き実施する一方で、サービスの質は落とさず、お客様に安心してご利用いただく為のおもてなしを行っていく所存であります。
自動車整備業
自動車整備業は、新型コロナウイルス感染症の影響で県内の高速バスや貸切バスの稼働が減少したことにより、修理受注工事が大幅に減少しました。新型コロナウイルス感染症が沈静化しつつあるものの、依然高速バス・貸切バスの稼働状況が思わしくないなか、新規顧客の開拓を図ってまいります。
その他
娯楽・スポーツ業は、万全な感染症対策を実施して、収入の確保に努めてまいります。
広告代理業は、新型コロナウイルス感染症の影響で各企業の広告費の削減が続いており、今後の展望が予測できません。
物品販売業は、ウィズコロナを見据え、感染対策に万全を尽くし、お客様が安心できる環境を提供してまいります。
旅行代理業では、旅行会社を通さず、個人旅行が増加している状況です。経済活動の活性化に伴う感染拡大が懸念されるなか、今後の展望が予測できません。
総括として当社グループは運輸事業を核とする企業体であり、富山県はマイカー所有率が全国でも高く、地方から首都圏への人口流出が続くなか、老朽化施設の更新、バス運転手、鉄軌道運転士の確保、技術職の育成への対応等に対し、資金の確保と人員の確保が今後の最優先事項と考えております。加えて、新型コロナウイルス感染症の収束が見通せないなか、生活交通維持の使命と今後のあるべき姿を、官民一体となって知恵を絞り経営難を乗り越える所存であります。