有価証券報告書-第34期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(業績の概要)
新型コロナウイルス感染症の発生を受けた外出及び移動の自粛等の影響により、引き続き極めて厳しい経営環境が続く中、当社グループは、感染拡大防止に取り組みながら、事業の中核である鉄道事業における安全・安定輸送の確保を最優先に、サービスの一層の充実や新しい旅行スタイルの提案による需要喚起、社員の業務遂行能力の向上、設備の強化に取り組みました。さらに、これまでも不断に取り組んできた設備投資を含めた業務執行全般にわたる効率化・低コスト化を一層強化するとともに、安全・安定輸送の確保や輸送サービスの提供に支障しないことを前提に、可能な限りの費用削減に取り組みました。
東海道新幹線については、お客様に安心してご利用いただけるよう感染拡大防止に取り組み、お客様のご利用状況を踏まえて「のぞみ12本ダイヤ」を活用するなど十分な輸送力を提供しました。また、大規模改修工事や脱線・逸脱防止対策をはじめとする地震対策を引き続き推進するとともに、これまで積み上げてきた技術開発成果を結集した新型車両N700Sの営業運転を開始しました。
在来線についても、お客様に安心してご利用いただけるよう感染拡大防止に取り組み、お客様のご利用状況を踏まえて十分な輸送力を提供しました。また、名古屋工場の耐震化等の地震対策、降雨対策、落石対策、踏切保安設備改良等を計画的に推進しました。
営業施策については、東海道・山陽新幹線のネット予約・チケットレス乗車サービスである「エクスプレス予約」及び「スマートEX」のサービス拡充を行うなど、より多くのお客様にご利用いただくための取組みを実施しました。また、ご利用拡大に向けた取組みとして、「ひさびさ旅は、新幹線!~旅は、ずらすと、面白い~」キャンペーンを展開し、感染拡大防止に十分注意しながら、「定番」から時間、場所、旅先での移動手段や行動をずらしたこれからの新しい旅として「ずらし旅」を提案するとともに、魅力ある旅行商品を販売しました。
超電導リニアによる中央新幹線については、工事実施計画の認可を受けた品川・名古屋間について、地域との連携を密にしながら、測量、設計、用地取得を進めるとともに、これまでに工事契約を締結した工区において、地域にお住まいの方々へ工事概要や安全対策等についてご説明しました。工事については、新たに山梨県内の高架橋等で本格的な工事に着手しました。既に工事に着手している南アルプストンネル山梨工区では斜坑、先進坑及び本坑の掘削、長野工区では斜坑及び先進坑の掘削を進めるとともに、品川駅及び名古屋駅では工事桁等を施工したほか、山岳トンネル、都市部非常口、中間駅等で工事を着実に進めました。このうち、中京圏の都市部非常口として初めて坂下非常口の立坑本体が完成しました。また、愛知県の第一中京圏トンネル西尾工区では、斜坑の掘削を完了し、本坑の掘削を開始しました。引き続き、工事の安全、環境の保全、地域との連携を重視し、各種工事を着実に進め、品川・名古屋間の早期開業に向けて取り組みます。
一方、南アルプストンネル静岡工区においては、大井川の水資源への影響について、静岡県、流域市町等の理解が得られず、トンネル掘削の前段で必要となるヤード整備に着手できていないなど、実質的に工事が進捗しない状態が続いています。2027年の開業に向けて、工程は大変切迫した状況にあり、当該ヤード整備については、昨年6月中に開始する必要があるため、社長が静岡県知事に面会するなど、了解を得るべく努めましたが、知事の了解は得られませんでした。このような経緯により、2027年の開業は難しい状況となっています。
こうした中、科学的・工学的な議論を行うことを通して問題の解決を図るため、昨年4月に国土交通省主催の「リニア中央新幹線静岡工区 有識者会議」が設置され、議論が進められています。引き続き、この会議に真摯に対応することにより、大井川流域の方々の懸念を解消することに努めます。
山梨リニア実験線においては、改良型試験車と既存のL0系車両を組み合わせた上で、営業車両の仕様策定に向け、走行試験を再開するなど、超電導リニア技術のブラッシュアップ及び営業線の建設・運営・保守のコストダウンに取り組みました。
海外における高速鉄道プロジェクトへの取組みについては、米国テキサスプロジェクトの事業開発主体に対して技術支援を進める一方で、国内各メーカーとともにプロジェクトのコアシステムの受注契約に向け、事業開発主体との協議等を行いました。昨年11月には、米国連邦鉄道局が同プロジェクトに特化した安全基準及び環境影響評価の最終決定を公布するという大きな進展がありました。また、引き続き超電導リニアシステムを用いた米国北東回廊プロジェクトのプロモーション活動を推進しました。さらに、台湾高速鉄道に対する技術コンサルティングを進めました。加えて、日本型高速鉄道システムを国際的な標準とする取組みを推進しました。
鉄道以外の事業については、感染拡大防止に取り組みながらJRセントラルタワーズとJRゲートタワーの営業を行い、収益の確保に努めました。また、駅商業施設のリニューアルや高架下開発を行い、競争力、販売力の強化に努めました。
さらに、経営体力の充実を図るため、安全を確保した上で設備投資を含めた業務執行全般にわたる効率化・低コスト化の徹底に取り組みました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の発生を受けた外出及び移動の自粛等の影響により、ビジネス、観光ともにご利用が大幅に減少したことから、当期における全体の輸送実績(輸送人キロ)は、前期比61.2%減の246億1千万人キロとなりました。また、営業収益は前期比55.4%減の8,235億円、経常損失は2,620億円、親会社株主に帰属する当期純損失は2,015億円となりました。
これをセグメントごとに示すと次のとおりです。
運輸業
東海道新幹線については、お客様に安心してご利用いただけるよう「のぞみ12本ダイヤ」を活用するなど十分な輸送力を確保しつつ、車内の換気、駅や列車のお客様が手に触れやすい箇所の定期的な消毒及びお客様と接する社員のマスクの着用等、感染拡大防止に取り組むとともに、駅のデジタルサイネージ等でピクトグラムや動画を用いてお客様へわかりやすくご案内しました。また、土木構造物の健全性の維持・向上を図るため、不断のコストダウンを重ねながら大規模改修工事を着実に進めました。地震対策については、脱線防止ガードの敷設を進めるなど、東海道新幹線全線を対象にした脱線・逸脱防止対策に取り組みました。昨年7月には、これまで積み上げてきた技術開発成果を結集した新型車両N700Sの営業運転を開始しました。さらに、可動柵について新大阪駅20~24番線ホームへの設置工事を進め、23、24番線ホームでの使用を開始したほか、「特大荷物スペースつき座席」の事前予約制を開始するなど、安全・安定輸送の確保と輸送サービスの一層の充実に取り組みました。加えて、駅等の防犯カメラをネットワーク化して一元的に監視する体制を開始するなど駅や車内等におけるさらなる安全の確保及び円滑な輸送の提供に努めました。
在来線についても、東海道新幹線同様、お客様に安心してご利用いただけるよう感染拡大防止に取り組み、お客様のご利用状況を踏まえて十分な輸送力を提供しました。また、名古屋工場や高架橋柱の耐震化等の地震対策を引き続き進めるとともに、降雨対策、落石対策、踏切保安設備改良等を計画的に推進しました。さらに、可動柵について、金山駅東海道本線ホームへの設置工事を進め、上り線ホームでの使用を開始したほか、QRコードを利用したホーム可動柵開閉システムの実証試験を開始しました。内方線付き点状ブロックについては、整備対象を乗降1千人以上の駅に拡大して取替を進めたほか、駅舎改築及び自由通路新設の計画を引き続き進め桑名駅、蟹江駅で供用開始しました。このほか、東海道本線において大府駅~岡崎駅間、関西本線において名古屋駅~桑名駅間で集中旅客サービスシステムの使用を開始するなど、安全・安定輸送の確保と輸送サービスの一層の充実に取り組みました。加えて、新形式の通勤型電車の315系の製造に着手したほか、ハイブリッド方式の次期特急車両HC85系量産車の新製に向けた設計等の諸準備を進めました。
なお、「令和2年7月豪雨」により被災した高山本線及び飯田線について、早期復旧に取り組み、高山本線については昨年7月23日、飯田線については昨年9月28日に全線での運転を再開しました。
新幹線・在来線共通の取組みとしては、自然災害や不測の事態等の異常時に想定される様々な状況に対応すべく実践的な訓練等を実施しました。また、地震対策として、駅の吊り天井の脱落防止対策を進めました。
営業施策については、感染拡大防止の一環として、東海道・山陽新幹線のネット予約・チケットレス乗車サービスであり、駅係員を介することなくきっぷを購入できる「エクスプレス予約」及び「スマートEX」のご利用促進に努めるとともに、複数人でのご旅行の際のチケットレス乗車サービス、遅延が発生した列車の指定席予約・変更サービス、訪日外国人のお客様向けのQRコードによるチケットレス乗車サービスを3月より開始しました。また、今後のご利用拡大に向け、京都、奈良、東京、飛騨等の観光資源を活用した各種キャンペーンの準備を進めました。さらに、「ひさびさ旅は、新幹線!~旅は、ずらすと、面白い~」キャンペーンを展開し、これからの新しい旅として提案している「ずらし旅」について、特設サイトやTwitterアカウントにて発信するなど、ご利用拡大に向けた取組みを展開しました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の発生を受けた外出及び移動の自粛等の影響により、ビジネス、観光ともにご利用が大幅に減少したことから、当期における輸送実績(輸送人キロ)は、東海道新幹線は前期比66.3%減の181億9千9百万人キロ、在来線は前期比31.9%減の64億1千1百万人キロとなりました。
バス事業においては、感染拡大防止に取り組みながら、安全の確保を最優先として顧客ニーズを踏まえた商品設定を行い、収益の確保に努めました。
上記の結果、当期における営業収益は前期比62.8%減の5,330億円、営業損失は1,833億円となりました。
また、運輸業の大部分を占める当社の鉄道事業の営業成績は次のとおりです。
(注) 1 旅客運輸収入の新幹線及び在来線区分は、旅客輸送計数により区分しています。また、旅客輸送人員の合計については、新幹線、在来線の重複人員を除いて計上しています。
2 輸送効率の算出方法は次のとおりです。
3 旅客運輸収入のうち主要なJR他社(当該会社の旅行代理店等を含む。)による発売額の構成比は、次のとおりです。
流通業
流通業においては、感染拡大防止に取り組みながら、食料品売場の大規模リニューアルを進めた「ジェイアール名古屋タカシマヤ」と「タカシマヤ ゲートタワーモール」において、顧客ニーズを捉えた営業施策を展開することで、収益の確保に努めました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の発生や緊急事態宣言発令等を受けて、営業時間短縮や臨時休業を行った影響等により、当期における営業収益は前期比33.6%減の1,747億円、営業損失は122億円となりました。
不動産業
不動産業においては、東京駅で「東京ギフトパレット」、有楽町駅・新橋駅間の高架下で「日比谷グルメゾン」を開業したほか、豊橋駅ビル「カルミア」、静岡駅「アスティ静岡西館」でリニューアルを実施するなど、競争力、販売力の強化に取り組みました。また、社宅跡地等の開発において、岐阜市内の宅地分譲「セントラルガーデン・ステージ加納栄町通」を完売するとともに、大垣市内の宅地分譲「セントラルガーデン・ステージ大垣駅北」の販売を開始しました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の発生や緊急事態宣言発令等を受けて、営業時間短縮や臨時休業を行った影響等により、当期における営業収益は前期比13.6%減の691億円、営業利益は前期比31.4%減の130億円となりました。
その他
ホテル業においては、感染拡大防止に取り組みながら、高品質なサービスの提供に努めました。
旅行業においては、「ひさびさ旅は、新幹線!~旅は、ずらすと、面白い~」キャンペーンと連動し、京都、東京、飛騨等の各方面へ向けた魅力ある旅行商品を販売しました。
鉄道車両等製造業においては、鉄道車両や建設機械等の受注・製造に努めました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の発生や緊急事態宣言発令等を受けて、営業時間短縮や臨時休業を行った影響等により、当期における営業収益は前期比7.6%減の2,516億円、営業利益は前期比90.3%減の13億円となりました。
(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営成績
① 営業収益
営業収益は、前期比1兆211億円(55.4%)減の8,235億円となりました。
運輸業においては、当社の運輸収入は前期比8,894億円(65.1%)減の4,761億円となりました。東海道新幹線では、輸送実績が前期比66.3%減少した結果、運輸収入は前期比66.9%減の4,173億円となりました。また、在来線では、輸送実績が前期比31.9%減少した結果、運輸収入は前期比43.6%減の588億円となりました。
運輸業以外の事業においても、流通業、不動産業、その他においてそれぞれ前期比33.6%、13.6%、7.6%の減収となりました。
② 営業費
営業費は、前期比1,802億円(15.2%)減の1兆82億円となりました。
③ 営業損益
営業損失は1,847億円となり、前期が6,561億円の営業利益であったことと比べ、8,409億円の減少となりました。
④ 営業外損益
営業外損益は、前期と比べて45億円改善しました。
⑤ 経常損益
経常損失は2,620億円となり、前期が5,742億円の経常利益であったことと比べ、8,363億円の減少となりました。
⑥ 親会社株主に帰属する当期純損益
上記に法人税等などを加減した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は2,015億円となり、前期が3,978億円の親会社株主に帰属する当期純利益だったことと比べ、5,994億円の減少となりました。
(2) 財政状態
当期末の資産残高は、前期末から27億円減少し9兆6,003億円となりました。また、セグメント別の資産残高について、運輸業は前期末から559億円減少し8兆7,775億円、流通業は前期末から103億円減少し1,162億円、不動産業は前期末から131億円減少し3,518億円、その他は前期末から219億円減少し3,902億円となりました。
当期末の負債残高は、前期末から1,827億円増加し5兆9,137億円となりました。なお、長期債務の当期末残高は、4兆9,326億円となりました。そのうち、中央新幹線建設長期借入金を除いた長期債務残高は1兆9,326億円となり、前期末と比べ866億円増加しました。
当期末の純資産残高は、前期末から1,854億円減少して3兆6,866億円となり、自己資本比率は前期末の39.9%から当期末は37.9%になりました。
(3) 資本の財源及び資金の流動性
① キャッシュ・フローの状況
当期末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期末と比べ414億円減の7,199億円となりましたが、資金の流動性を確保していると判断しています。
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,693億円の資金の減少となりました。前期が5,952億円の資金の増加であったことと比べ、新型コロナウイルス感染症の発生を受けた外出及び移動の自粛等の影響により、当社、グループ会社ともに大幅に減収となったことなどから、7,645億円の減少となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,347億円の資金の減少となりました。前期が5,524億円の資金の減少であったことと比べ、中央新幹線建設に伴う固定資産の取得等による支出は増加したものの、資金運用による支出が減少したことから、4,177億円の減少幅の縮小となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、2,626億円の資金の増加となりました。前期が329億円の資金の減少であったことと比べ、短期社債の発行による収入等が増加したことなどから、2,956億円の増加となりました。
② 重要な資本的支出の予定及びその資金の源泉
「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1) 重要な設備の新設等」に記載のとおりです。
③ 株主還元
「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりです。
④ 資金調達
資金調達については、中央新幹線などの設備投資計画や債務償還計画等を考慮し、経済情勢、金融市場動向を踏まえた上で、必要な資金を安定的、機動的かつ低利に確保することを基本としています。
当期は、新型コロナウイルス感染症の影響による収入の減少が続いた場合に備え、国内普通社債1,000億円、短期社債3,000億円を発行しました。また、長期借入金により773億円を調達しました。
なお、中央新幹線の建設については、財政投融資を活用した長期借入を行い、当面必要となる資金を確保しています。
当社では、円滑な資金調達を行うため、当期末時点でムーディーズ・ジャパン株式会社よりA1、株式会社格付投資情報センターよりAA、S&Pグローバル・レーティング・ジャパン株式会社よりA+、株式会社日本格付研究所よりAAAの格付けを取得しています。
また、短期的な流動性確保のため、当期末現在1,000億円のコミットメントラインを設定しています。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成しています。この連結財務諸表の作成にあたって、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っていますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるために、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループにおける見積りのうち、退職給付に係る負債及び退職給付費用については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(退職給付関係)」において割引率、長期期待運用収益率等を記載しています。なお、割引率、長期期待運用収益率等に変動が生じた場合には、退職給付債務が増減することに伴い、退職給付に係る負債及び退職給付費用に増減が生じます。
また、繰延税金資産については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。

新型コロナウイルス感染症の発生を受けた外出及び移動の自粛等の影響により、引き続き極めて厳しい経営環境が続く中、当社グループは、感染拡大防止に取り組みながら、事業の中核である鉄道事業における安全・安定輸送の確保を最優先に、サービスの一層の充実や新しい旅行スタイルの提案による需要喚起、社員の業務遂行能力の向上、設備の強化に取り組みました。さらに、これまでも不断に取り組んできた設備投資を含めた業務執行全般にわたる効率化・低コスト化を一層強化するとともに、安全・安定輸送の確保や輸送サービスの提供に支障しないことを前提に、可能な限りの費用削減に取り組みました。
東海道新幹線については、お客様に安心してご利用いただけるよう感染拡大防止に取り組み、お客様のご利用状況を踏まえて「のぞみ12本ダイヤ」を活用するなど十分な輸送力を提供しました。また、大規模改修工事や脱線・逸脱防止対策をはじめとする地震対策を引き続き推進するとともに、これまで積み上げてきた技術開発成果を結集した新型車両N700Sの営業運転を開始しました。
在来線についても、お客様に安心してご利用いただけるよう感染拡大防止に取り組み、お客様のご利用状況を踏まえて十分な輸送力を提供しました。また、名古屋工場の耐震化等の地震対策、降雨対策、落石対策、踏切保安設備改良等を計画的に推進しました。
営業施策については、東海道・山陽新幹線のネット予約・チケットレス乗車サービスである「エクスプレス予約」及び「スマートEX」のサービス拡充を行うなど、より多くのお客様にご利用いただくための取組みを実施しました。また、ご利用拡大に向けた取組みとして、「ひさびさ旅は、新幹線!~旅は、ずらすと、面白い~」キャンペーンを展開し、感染拡大防止に十分注意しながら、「定番」から時間、場所、旅先での移動手段や行動をずらしたこれからの新しい旅として「ずらし旅」を提案するとともに、魅力ある旅行商品を販売しました。
超電導リニアによる中央新幹線については、工事実施計画の認可を受けた品川・名古屋間について、地域との連携を密にしながら、測量、設計、用地取得を進めるとともに、これまでに工事契約を締結した工区において、地域にお住まいの方々へ工事概要や安全対策等についてご説明しました。工事については、新たに山梨県内の高架橋等で本格的な工事に着手しました。既に工事に着手している南アルプストンネル山梨工区では斜坑、先進坑及び本坑の掘削、長野工区では斜坑及び先進坑の掘削を進めるとともに、品川駅及び名古屋駅では工事桁等を施工したほか、山岳トンネル、都市部非常口、中間駅等で工事を着実に進めました。このうち、中京圏の都市部非常口として初めて坂下非常口の立坑本体が完成しました。また、愛知県の第一中京圏トンネル西尾工区では、斜坑の掘削を完了し、本坑の掘削を開始しました。引き続き、工事の安全、環境の保全、地域との連携を重視し、各種工事を着実に進め、品川・名古屋間の早期開業に向けて取り組みます。
一方、南アルプストンネル静岡工区においては、大井川の水資源への影響について、静岡県、流域市町等の理解が得られず、トンネル掘削の前段で必要となるヤード整備に着手できていないなど、実質的に工事が進捗しない状態が続いています。2027年の開業に向けて、工程は大変切迫した状況にあり、当該ヤード整備については、昨年6月中に開始する必要があるため、社長が静岡県知事に面会するなど、了解を得るべく努めましたが、知事の了解は得られませんでした。このような経緯により、2027年の開業は難しい状況となっています。
こうした中、科学的・工学的な議論を行うことを通して問題の解決を図るため、昨年4月に国土交通省主催の「リニア中央新幹線静岡工区 有識者会議」が設置され、議論が進められています。引き続き、この会議に真摯に対応することにより、大井川流域の方々の懸念を解消することに努めます。
山梨リニア実験線においては、改良型試験車と既存のL0系車両を組み合わせた上で、営業車両の仕様策定に向け、走行試験を再開するなど、超電導リニア技術のブラッシュアップ及び営業線の建設・運営・保守のコストダウンに取り組みました。
海外における高速鉄道プロジェクトへの取組みについては、米国テキサスプロジェクトの事業開発主体に対して技術支援を進める一方で、国内各メーカーとともにプロジェクトのコアシステムの受注契約に向け、事業開発主体との協議等を行いました。昨年11月には、米国連邦鉄道局が同プロジェクトに特化した安全基準及び環境影響評価の最終決定を公布するという大きな進展がありました。また、引き続き超電導リニアシステムを用いた米国北東回廊プロジェクトのプロモーション活動を推進しました。さらに、台湾高速鉄道に対する技術コンサルティングを進めました。加えて、日本型高速鉄道システムを国際的な標準とする取組みを推進しました。
鉄道以外の事業については、感染拡大防止に取り組みながらJRセントラルタワーズとJRゲートタワーの営業を行い、収益の確保に努めました。また、駅商業施設のリニューアルや高架下開発を行い、競争力、販売力の強化に努めました。
さらに、経営体力の充実を図るため、安全を確保した上で設備投資を含めた業務執行全般にわたる効率化・低コスト化の徹底に取り組みました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の発生を受けた外出及び移動の自粛等の影響により、ビジネス、観光ともにご利用が大幅に減少したことから、当期における全体の輸送実績(輸送人キロ)は、前期比61.2%減の246億1千万人キロとなりました。また、営業収益は前期比55.4%減の8,235億円、経常損失は2,620億円、親会社株主に帰属する当期純損失は2,015億円となりました。
これをセグメントごとに示すと次のとおりです。
運輸業
東海道新幹線については、お客様に安心してご利用いただけるよう「のぞみ12本ダイヤ」を活用するなど十分な輸送力を確保しつつ、車内の換気、駅や列車のお客様が手に触れやすい箇所の定期的な消毒及びお客様と接する社員のマスクの着用等、感染拡大防止に取り組むとともに、駅のデジタルサイネージ等でピクトグラムや動画を用いてお客様へわかりやすくご案内しました。また、土木構造物の健全性の維持・向上を図るため、不断のコストダウンを重ねながら大規模改修工事を着実に進めました。地震対策については、脱線防止ガードの敷設を進めるなど、東海道新幹線全線を対象にした脱線・逸脱防止対策に取り組みました。昨年7月には、これまで積み上げてきた技術開発成果を結集した新型車両N700Sの営業運転を開始しました。さらに、可動柵について新大阪駅20~24番線ホームへの設置工事を進め、23、24番線ホームでの使用を開始したほか、「特大荷物スペースつき座席」の事前予約制を開始するなど、安全・安定輸送の確保と輸送サービスの一層の充実に取り組みました。加えて、駅等の防犯カメラをネットワーク化して一元的に監視する体制を開始するなど駅や車内等におけるさらなる安全の確保及び円滑な輸送の提供に努めました。
在来線についても、東海道新幹線同様、お客様に安心してご利用いただけるよう感染拡大防止に取り組み、お客様のご利用状況を踏まえて十分な輸送力を提供しました。また、名古屋工場や高架橋柱の耐震化等の地震対策を引き続き進めるとともに、降雨対策、落石対策、踏切保安設備改良等を計画的に推進しました。さらに、可動柵について、金山駅東海道本線ホームへの設置工事を進め、上り線ホームでの使用を開始したほか、QRコードを利用したホーム可動柵開閉システムの実証試験を開始しました。内方線付き点状ブロックについては、整備対象を乗降1千人以上の駅に拡大して取替を進めたほか、駅舎改築及び自由通路新設の計画を引き続き進め桑名駅、蟹江駅で供用開始しました。このほか、東海道本線において大府駅~岡崎駅間、関西本線において名古屋駅~桑名駅間で集中旅客サービスシステムの使用を開始するなど、安全・安定輸送の確保と輸送サービスの一層の充実に取り組みました。加えて、新形式の通勤型電車の315系の製造に着手したほか、ハイブリッド方式の次期特急車両HC85系量産車の新製に向けた設計等の諸準備を進めました。
なお、「令和2年7月豪雨」により被災した高山本線及び飯田線について、早期復旧に取り組み、高山本線については昨年7月23日、飯田線については昨年9月28日に全線での運転を再開しました。
新幹線・在来線共通の取組みとしては、自然災害や不測の事態等の異常時に想定される様々な状況に対応すべく実践的な訓練等を実施しました。また、地震対策として、駅の吊り天井の脱落防止対策を進めました。
営業施策については、感染拡大防止の一環として、東海道・山陽新幹線のネット予約・チケットレス乗車サービスであり、駅係員を介することなくきっぷを購入できる「エクスプレス予約」及び「スマートEX」のご利用促進に努めるとともに、複数人でのご旅行の際のチケットレス乗車サービス、遅延が発生した列車の指定席予約・変更サービス、訪日外国人のお客様向けのQRコードによるチケットレス乗車サービスを3月より開始しました。また、今後のご利用拡大に向け、京都、奈良、東京、飛騨等の観光資源を活用した各種キャンペーンの準備を進めました。さらに、「ひさびさ旅は、新幹線!~旅は、ずらすと、面白い~」キャンペーンを展開し、これからの新しい旅として提案している「ずらし旅」について、特設サイトやTwitterアカウントにて発信するなど、ご利用拡大に向けた取組みを展開しました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の発生を受けた外出及び移動の自粛等の影響により、ビジネス、観光ともにご利用が大幅に減少したことから、当期における輸送実績(輸送人キロ)は、東海道新幹線は前期比66.3%減の181億9千9百万人キロ、在来線は前期比31.9%減の64億1千1百万人キロとなりました。
バス事業においては、感染拡大防止に取り組みながら、安全の確保を最優先として顧客ニーズを踏まえた商品設定を行い、収益の確保に努めました。
上記の結果、当期における営業収益は前期比62.8%減の5,330億円、営業損失は1,833億円となりました。
また、運輸業の大部分を占める当社の鉄道事業の営業成績は次のとおりです。
| 区分 | 単位 | 前事業年度 (自 平成31年4月1日 至 令和2年3月31日) | 当事業年度 (自 令和2年4月1日 至 令和3年3月31日) | ||||||
| 新幹線 | 在来線 | 合計 | 新幹線 | 在来線 | 合計 | ||||
| 営業日数 | 日 | 366 | 366 | 366 | 365 | 365 | 365 | ||
| 営業キロ | キロ | 552.6 | 1,418.2 | 1,970.8 | 552.6 | 1,418.2 | 1,970.8 | ||
| 客車走行キロ | 千キロ | 1,041,919 | 226,328 | 1,268,246 | 928,813 | 223,080 | 1,151,893 | ||
| 旅 客 輸 送 人 員 | 定期 | 千人 | 15,569 | 274,069 | 287,174 | 10,519 | 231,552 | 240,350 | |
| 定期外 | 千人 | 152,190 | 139,231 | 280,676 | 53,090 | 73,948 | 123,239 | ||
| 計 | 千人 | 167,759 | 413,299 | 567,850 | 63,610 | 305,500 | 363,589 | ||
| 旅客輸送人キロ | 百万人キロ | 54,009 | 9,418 | 63,427 | 18,199 | 6,411 | 24,610 | ||
| 旅 客 運 輸 収 入 | 旅 客 運 賃 ・ 料 金 | 定期 | 百万円 | 18,447 | 35,405 | 53,853 | 12,099 | 28,771 | 40,870 |
| 定期外 | 百万円 | 1,242,923 | 68,864 | 1,311,787 | 405,258 | 30,060 | 435,318 | ||
| 計 | 百万円 | 1,261,370 | 104,269 | 1,365,640 | 417,357 | 58,831 | 476,189 | ||
| 小荷物運賃・ 料金 | 百万円 | - | 5 | 5 | - | 2 | 2 | ||
| 合計 | 百万円 | 1,261,370 | 104,275 | 1,365,646 | 417,357 | 58,834 | 476,191 | ||
| 鉄道線路使用料収入 | 百万円 | - | - | 4,272 | - | - | 4,348 | ||
| 運輸雑収 | 百万円 | - | - | 52,289 | - | - | 46,906 | ||
| 収入合計 | 百万円 | - | - | 1,422,208 | - | - | 527,447 | ||
| 輸送効率 | % | 座席利用率 62.7 | 乗車効率 32.2 | - | 座席利用率 23.7 | 乗車効率 22.1 | - | ||
(注) 1 旅客運輸収入の新幹線及び在来線区分は、旅客輸送計数により区分しています。また、旅客輸送人員の合計については、新幹線、在来線の重複人員を除いて計上しています。
2 輸送効率の算出方法は次のとおりです。
| 新幹線座席利用率= | 旅客輸送人キロ | ×100 | |
| 座席キロ(編成別列車キロ×座席数) |
| 在来線乗車効率 = | 旅客輸送人キロ | ×100 | |
| 客車走行キロ×平均定員 |
3 旅客運輸収入のうち主要なJR他社(当該会社の旅行代理店等を含む。)による発売額の構成比は、次のとおりです。
| 会社名 | 前事業年度(%) | 当事業年度(%) | |
| 東日本旅客鉄道株式会社 | 22.3 | 17.8 | |
| 西日本旅客鉄道株式会社 | 17.4 | 14.7 |
流通業
流通業においては、感染拡大防止に取り組みながら、食料品売場の大規模リニューアルを進めた「ジェイアール名古屋タカシマヤ」と「タカシマヤ ゲートタワーモール」において、顧客ニーズを捉えた営業施策を展開することで、収益の確保に努めました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の発生や緊急事態宣言発令等を受けて、営業時間短縮や臨時休業を行った影響等により、当期における営業収益は前期比33.6%減の1,747億円、営業損失は122億円となりました。
不動産業
不動産業においては、東京駅で「東京ギフトパレット」、有楽町駅・新橋駅間の高架下で「日比谷グルメゾン」を開業したほか、豊橋駅ビル「カルミア」、静岡駅「アスティ静岡西館」でリニューアルを実施するなど、競争力、販売力の強化に取り組みました。また、社宅跡地等の開発において、岐阜市内の宅地分譲「セントラルガーデン・ステージ加納栄町通」を完売するとともに、大垣市内の宅地分譲「セントラルガーデン・ステージ大垣駅北」の販売を開始しました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の発生や緊急事態宣言発令等を受けて、営業時間短縮や臨時休業を行った影響等により、当期における営業収益は前期比13.6%減の691億円、営業利益は前期比31.4%減の130億円となりました。
その他
ホテル業においては、感染拡大防止に取り組みながら、高品質なサービスの提供に努めました。
旅行業においては、「ひさびさ旅は、新幹線!~旅は、ずらすと、面白い~」キャンペーンと連動し、京都、東京、飛騨等の各方面へ向けた魅力ある旅行商品を販売しました。
鉄道車両等製造業においては、鉄道車両や建設機械等の受注・製造に努めました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の発生や緊急事態宣言発令等を受けて、営業時間短縮や臨時休業を行った影響等により、当期における営業収益は前期比7.6%減の2,516億円、営業利益は前期比90.3%減の13億円となりました。
(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営成績
① 営業収益
営業収益は、前期比1兆211億円(55.4%)減の8,235億円となりました。
運輸業においては、当社の運輸収入は前期比8,894億円(65.1%)減の4,761億円となりました。東海道新幹線では、輸送実績が前期比66.3%減少した結果、運輸収入は前期比66.9%減の4,173億円となりました。また、在来線では、輸送実績が前期比31.9%減少した結果、運輸収入は前期比43.6%減の588億円となりました。
運輸業以外の事業においても、流通業、不動産業、その他においてそれぞれ前期比33.6%、13.6%、7.6%の減収となりました。
② 営業費
営業費は、前期比1,802億円(15.2%)減の1兆82億円となりました。
③ 営業損益
営業損失は1,847億円となり、前期が6,561億円の営業利益であったことと比べ、8,409億円の減少となりました。
④ 営業外損益
営業外損益は、前期と比べて45億円改善しました。
⑤ 経常損益
経常損失は2,620億円となり、前期が5,742億円の経常利益であったことと比べ、8,363億円の減少となりました。
⑥ 親会社株主に帰属する当期純損益
上記に法人税等などを加減した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は2,015億円となり、前期が3,978億円の親会社株主に帰属する当期純利益だったことと比べ、5,994億円の減少となりました。
(2) 財政状態
当期末の資産残高は、前期末から27億円減少し9兆6,003億円となりました。また、セグメント別の資産残高について、運輸業は前期末から559億円減少し8兆7,775億円、流通業は前期末から103億円減少し1,162億円、不動産業は前期末から131億円減少し3,518億円、その他は前期末から219億円減少し3,902億円となりました。
当期末の負債残高は、前期末から1,827億円増加し5兆9,137億円となりました。なお、長期債務の当期末残高は、4兆9,326億円となりました。そのうち、中央新幹線建設長期借入金を除いた長期債務残高は1兆9,326億円となり、前期末と比べ866億円増加しました。
当期末の純資産残高は、前期末から1,854億円減少して3兆6,866億円となり、自己資本比率は前期末の39.9%から当期末は37.9%になりました。
(3) 資本の財源及び資金の流動性
① キャッシュ・フローの状況
当期末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期末と比べ414億円減の7,199億円となりましたが、資金の流動性を確保していると判断しています。
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,693億円の資金の減少となりました。前期が5,952億円の資金の増加であったことと比べ、新型コロナウイルス感染症の発生を受けた外出及び移動の自粛等の影響により、当社、グループ会社ともに大幅に減収となったことなどから、7,645億円の減少となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,347億円の資金の減少となりました。前期が5,524億円の資金の減少であったことと比べ、中央新幹線建設に伴う固定資産の取得等による支出は増加したものの、資金運用による支出が減少したことから、4,177億円の減少幅の縮小となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、2,626億円の資金の増加となりました。前期が329億円の資金の減少であったことと比べ、短期社債の発行による収入等が増加したことなどから、2,956億円の増加となりました。
② 重要な資本的支出の予定及びその資金の源泉
「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1) 重要な設備の新設等」に記載のとおりです。
③ 株主還元
「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりです。
④ 資金調達
資金調達については、中央新幹線などの設備投資計画や債務償還計画等を考慮し、経済情勢、金融市場動向を踏まえた上で、必要な資金を安定的、機動的かつ低利に確保することを基本としています。
当期は、新型コロナウイルス感染症の影響による収入の減少が続いた場合に備え、国内普通社債1,000億円、短期社債3,000億円を発行しました。また、長期借入金により773億円を調達しました。
なお、中央新幹線の建設については、財政投融資を活用した長期借入を行い、当面必要となる資金を確保しています。
当社では、円滑な資金調達を行うため、当期末時点でムーディーズ・ジャパン株式会社よりA1、株式会社格付投資情報センターよりAA、S&Pグローバル・レーティング・ジャパン株式会社よりA+、株式会社日本格付研究所よりAAAの格付けを取得しています。
また、短期的な流動性確保のため、当期末現在1,000億円のコミットメントラインを設定しています。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成しています。この連結財務諸表の作成にあたって、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っていますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるために、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループにおける見積りのうち、退職給付に係る負債及び退職給付費用については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(退職給付関係)」において割引率、長期期待運用収益率等を記載しています。なお、割引率、長期期待運用収益率等に変動が生じた場合には、退職給付債務が増減することに伴い、退職給付に係る負債及び退職給付費用に増減が生じます。
また、繰延税金資産については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。
