有価証券報告書-第95期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/26 11:41
【資料】
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【項目】
72項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社経営陣は、財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務・後発事象の開示、ならびに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わねばなりません。経営陣は、貸倒債権、投資、法人税等、財務活動、退職金、偶発事象に関わる見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理的であると考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判断しにくい資産・負債の簿価及び収入・費用の報告数字についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 当事業年度の経営成績の分析
当社の当期営業収入は、前期比+218,631千円(+3.4%)の6,653,995千円となり、営業利益16,492千円、経常利益65,134千円、当期純利益110,652千円となりました。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社は引き続き、多様化する荷主及び市場の変化に応え得る企業体質を確立して、如何なる経営環境の変化に
も対応できるよう、営業力の強化と中長期的視点に立った施設・設備の充実、新たな輸送方法の研究・開発とそ
れを担う人材の育成を目指しております。
そのような状況下において、特に下記を重点項目と致しております。
1.重点対象荷主・貨種の選定
荷主の選別と集中を図り、それぞれの対応方針を明確にする。
2.海外拠点の強化
中国事務所の営業機能強化及び海外パートナーの拡大。
3.営業力の強化
営業担当者の質的向上、営業人員の増加、販売促進強化、営業推進体制の再構築。
4.物流機能の強化
港湾運送事業を基盤に3PL(サード・パーティ・ロジスティクス)を視野に入れながらパートナーのネットワークを強化拡大する。
5.ローコストオペレーションによる生産性の向上を図る。
港湾荷役事業・倉庫業・国内海上コンテナ・営業業務のコスト対応力を強化する。
(4) 財政状態の分析
(流動資産)
当事業年度末における流動資産は3,486,046千円となりました。前事業年度末比95,956千円(2.8%)増加しております。これは現金及び預金の増加131,094千円、立替金の増加10,219千円、営業未収入金の減少46,950千円等によるものです。営業未収入金の減少は3月の営業収入が前事業年度同月比8.5%減少したこと等に起因しております。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産は2,356,519千円となりました。前事業年度末比46,003千円(2.0%)増加しております。これは投資有価証券の増加107,536千円、のれんの減少27,931千円、建物(純額)の減少15,385千円、リース資産(無形)の減少13,990千円等によるものです。
(繰延資産)
当事業年度末における繰延資産は14,364千円となりました。前事業年度末比326千円(2.3%)増加しております。
これは、社債の新規発行及び定期償還に伴うものであります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債は2,073,897千円となりました。前事業年度末比61,911千円(2.9%)減少しております。これは1年内返済予定の長期借入金の減少70,150千円、短期借入金の減少30,800千円、1年内償還予定の社債の増加27,200千円等によるものです。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債は1,590,559千円となりました。前事業年度末比21,462千円(1.4%)増加しております。これは退職給付引当金の増加41,182千円、リース債務の減少22,567千円等によるものです。
(純資産)
当事業年度末における純資産は2,192,474千円となりました。前事業年度末比182,735千円(9.1%)増加しております。これは繰越利益剰余金の増加110,652千円、その他有価証券評価差額金の増加72,381千円等によるものです。
(5) キャッシュ・フローの分析
当期のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動により238,204千円、投資活動により132,498千円、財務活
動により△99,708千円となりました。この結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前期末比+270,994千円の
1,995,915千円となりました。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社経営陣は、現在の事業環境および入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めておりますが、ここ数年における当業界の事業環境の変化を鑑みると、当社を取り巻く状況は更に厳しさを増すことが予想されます。当社といたしましては、如何なる状況においても対応可能な企業体制の確立とそれを担う人材の育成が急務になっております。
収入計画の完全実施と経費の更なる削減、また株主と連携した施策の実行による安定収益の確保と経営の効率化を図ります。また安定した経営基盤を確立し、安定した配当を出来るように注力してまいります。