有価証券報告書-第53期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/26 16:03
【資料】
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【項目】
152項目
(業績等の概要)
(1) 業績
当連結会計年度(2018年4月1日から2019年3月31日まで)におけるわが国経済は、相次ぐ自然災害が企業活動にも影響を及ぼしたものの、企業収益や雇用環境の改善を背景に、全体としては緩やかな回復基調が続きました。
海運業界を取り巻く環境は、内航海運では台風や地震など自然災害が多発したことが物流に影響を及ぼし、また外航海運では中国経済の減速や季節要因などもあって期初より回復基調にあった運賃市況に弱さが見られるなど、全般的に変化が激しく先行き不透明な経営環境となりました。
こうした情勢下、当連結会計年度は、前期比での燃料油価格の上昇に伴い燃料調整金収入が増加したことに加え、近海部門での前期比での運賃市況の改善や内航部門での清水/大分定期船航路のデイリー化、八戸/苫小牧フェリー航路の航海数の増加による貨物量の増加などにより、売上高は457億34百万円となり前期に比べて10.8%の増収となりました。営業利益は、近海部門では前期比での市況の改善により8年振りの黒字化を達成したものの、内航部門では新造船2隻が竣工したことにより減価償却費が増加したこと、新規に開設した宮古/室蘭航路の利用が想定を下回ったこと、入渠による修繕費の増加や夏場に頻発した台風による欠航の影響などにより前期に比べて20.9%減益の20億5百万円となり、経常利益は前期に比べて21.4%減益の20億47百万円となりました。
また、船隊整備計画の一環として外航船1隻を昨年7月に、内航船1隻を本年3月にそれぞれ売船し、特別利益として固定資産売却益6億28百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は16億97百万円となり前期に比べて35.2%の増益となりました。
事業のセグメント別業績概況は次のとおりです。
「近海部門」
鋼材輸送では、鉄鋼製品の国内需要の増加に加え、一部高炉での不調などもあり、輸出向けの出荷量が減少したことなどで、当社の輸送量も前期を下回る輸送量となりました。
木材輸送では、日本への合板の輸入量が減少傾向にあることから、当社の輸送量も前期を下回りましたが、バイオマス発電用燃料のPKSやウッドペレットについては日本への輸入量が増加したことで船腹需給が逼迫し、市況の改善に加えて輸送量についても前期を上回りました。
バルク輸送では、穀物輸送は前期を下回る輸送量となりましたが、スラグやセメント輸送では前期並みの輸送量を確保し、また主要貨物である日本向けの石炭輸送では、前期を大幅に上回る輸送量となった結果、同部門全体では前期を上回る輸送量となりました。
同部門では、前期に比べて市況が改善したことなどから、売上高は129億66百万円となり前期に比べて10.2%の増収となり、営業利益は前期の7億96百万円の損失から当期は黒字となり、期初の計画を上回る41百万円の利益となりました。
「内航部門」
定期船輸送では、常陸那珂/苫小牧航路において夏場に頻発した台風の影響により前期比で航海数は減少しましたが、運航船の大型化による積載スペースの増強効果もあり、前期を上回る輸送量となりました。また昨年3月よりデイリー化した清水/大分航路では、西日本豪雨の影響により運休となった鉄道輸送の代替需要を取り込み、また航路の認知度も上がったことで、新規貨物の定着が進み貨物量は大幅に増加しました。
不定期船輸送では、夏場の台風などの災害による影響で貨物量が落ち込む局面はありましたが、鉄鋼、セメントの需要は堅調で、石灰石専用船は概ね安定した稼働となりました。また石炭専用船についても発電所の稼働に合わせ安定した稼働となりました。
フェリー輸送では、国内の堅調な荷動きを背景に、八戸/苫小牧航路で大型化した新造船“シルバーティアラ”の投入による輸送力増強や新航路開設前の船舶の活用による航海数の増加などにより、トラック、旅客、乗用車とも前期を上回る輸送量となりました。一方で新規に開設した宮古/室蘭航路では、昨年10月より室蘭発の南下便で八戸寄港を開始したことで、航路開設当初に比べ南下便のトラックの輸送量は増加しましたが、無料の高速道路である三陸復興道路が全線開通していないことなどもあり想定を下回る輸送量に留まりました。
同部門では、燃料油価格の上昇に伴う燃料調整金収入の増加や航海数の増加および積載スペースの増強による貨物の増加などにより、売上高は307億22百万円となり前期に比べて10.2%の増収となりましたが、営業利益は新造船“シルバーティアラ”および“ほっかいどう丸”の竣工に伴い減価償却費が増加したこと、宮古/室蘭航路で定期貨物の利用が想定通り進まなかったこと、入渠修繕費の増加や夏場に頻発した台風の影響などにより、期初の計画を下回る18億16百万円となり前期に比べて44.6%の減益となりました。
「OSV部門」
オフショア支援船事業では、渥美半島沖のメタンハイドレート海洋産出試験の終了に伴う廃坑作業支援を含む複数の支援作業に従事しました。また国内最強の曳航能力を誇るオフショア支援船“あかつき”の能力を活かし、夏場に中東から原油輸送中に自力航行不能に陥った超巨大タンカー(VLCC)の台風回避、原油揚港経由修繕ドックまでの曳航など、一連の救難作業に1ヶ月以上従事しました。また、その後も南海トラフでの海底地震調査の洋上支援を取り込むなど、船隊の稼働率向上に努めました。
同部門では、通常の支援作業のほか救難作業にも従事した結果、売上高は20億42百万円となり、第2四半期より連結範囲に加わった前期の売上高に比べて26.0%の増収となり、営業利益は期初の計画を上回る1億47百万円となり前期に比べて169.2%の増益となりました。
なお、同部門では一層の事業効率化と営業力の強化を目的に、2018年7月1日付けで株式会社オフショア・オペレーション(以下、OOC)を存続会社とする吸収合併によりOOCと株式会社オフショア・ジャパンを統合しております。
最近2連結会計年度のセグメント別売上高(外部顧客に対する売上高)の実績は、下記の通りであります。
区分2017年4月1日~2018年3月31日2018年4月1日~2019年3月31日
金額(千円)比率(%)金額(千円)比率(%)
近海部門11,762,10328.512,966,69228.4
内航部門27,875,57267.630,722,18967.2
OSV部門1,621,3803.92,042,7604.5
その他3,2790.03,3530.0
合計41,262,335100.045,734,996100.0

(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動及び財務活動による収入が、投資活動による支出を上回ったため、前連結会計年度末に比べ12億99百万円増加し、78億81百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益や減価償却費などが増加したものの、仕入債務の減少や法人税等支払額の増加、還付額の減少などにより、前期に比べ3億35百万円減少し、41億18百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、船舶の売却があったものの、新造船を取得したことなどにより、前期に比べて54億14百万円増加し、69億28百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済などがあったものの、新造船取得に係る資金調達を行ったことにより、前期の22億9百万円の支出に対し、41億13百万円の収入となりました。
(生産、受注及び販売の状況)
当社グループは、海運業を主たる事業としているため、生産及び受注の状況は記載しておりません。また、販売の状況については、「(業績等の概要)」において記載しております。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
(1) 財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ60億82百万円増加し483億70百万円となりました。流動資産は、主に現金及び預金の増加により20億円増加し156億88百万円となりました。固定資産は、主に船舶の増加により40億82百万円増加し326億82百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ47億16百万円増加し214億68百万円となりました。流動負債は、主に短期借入金の増加により18億11百万円増加し92億22百万円となりました。固定負債は長期借入金の増加により29億4百万円増加し122億45百万円となりました。
純資産は、主に利益剰余金の増加により、前連結会計年度末に13億66百万円増加し269億2百万円となりました。
(2) 経営成績の分析
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」で述べた経営環境の下、顧客のニーズ、荷動きに的確に対応しながら各部門に亘りきめ細かな営業活動を行った結果、当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べ44億72百万円増加し457億34百万円となりました。売上原価につきましては、燃料費の増加や新規航路の開設などにより、売上原価全体では45億42百万円増加し392億27百万円となりました。また販売費及び一般管理費の増加により、営業利益は前連結会計年度に比べ5億31百万円減少し20億5百万円となりました。営業外収益は借入金返済差額の減少などにより15百万円減少し、営業外費用は支払利息の増加などにより10百万円増加しました。その結果、経常利益は前連結会計年度に比べ5億57百万円減少し20億47百万円となりました。特別利益として固定資産売却益を6億28百万円計上し、法人税等を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ4億41百万円増加し16億97百万円となりました。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、運航費、船費、借船料等の海運業費用と一般管理費等であります。また、設備投資におきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は14,211百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は7,881百万円となっております。

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