有価証券報告書-第216期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績及び財政状態の状況
当連結会計年度の世界経済は、中国で景気が緩やかに減速している一方、米国では着実に景気回復が続いたほか、欧州でも景気は一部に弱さがみられるものの緩やかに回復しました。またわが国経済は、一部に弱さもみられるものの雇用情勢が着実に改善し、個人消費が持ち直したほか、設備投資が増加するなど、景気は緩やかに回復しました。
こうした経済情勢にあって、当社グループを取り巻く事業環境は、倉庫及び港湾運送等物流業界においては、貨物量が増加しているものの競争の激化や人手不足等を背景としたコストの増加により引き続き厳しい状況のうちに推移し、他方不動産業界においては、賃貸オフィスビルの需給改善により一部に賃料の上昇がみられるなど比較的堅調に推移する中、積極的な営業活動を推進し、物流事業では、医薬品等の配送センター業務の拡大、海外拠点の拡充等に努め、不動産事業では、テナントの確保及び賃料水準の維持・向上に努めました。他方、コスト管理の徹底と業務の効率化を一層推し進め、業績の確保に努めました。
この結果、営業収益は、物流事業で、倉庫、陸上運送、港湾運送及び国際運送取扱の各事業において貨物取扱量の増加により収入が増加したほか、不動産事業で、不動産賃貸事業の稼働率上昇やマンション販売物件の増加により収入が増加したため、全体として前期比117億7千8百万円(5.5%)増の2,271億8千5百万円となりました。他方営業原価は、物流事業で、貨物取扱量の増加に伴う作業運送委託費等の増加や配送センターの新規稼働に伴う安定稼働までの初期費用の負担のほか、不動産事業で、マンション販売物件の増加に伴う不動産販売原価等の増加があったため、全体として前期比112億3千2百万円(5.8%)増の2,038億2千5百万円となり、販売費及び一般管理費は、人件費や減価償却費の増加等により、同3億6百万円(2.9%)増の106億9千9百万円となりました。
このため、営業利益は、物流事業で若干減益となったものの、不動産事業で増益となったため、全体として前期比2億3千9百万円(1.9%)増の126億6千万円となり、経常利益は、受取配当金や持分法による投資利益の増加もあり、同11億7千2百万円(7.3%)増の173億3千3百万円となりました。また親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益の増加等により、災害による損失の計上等があったものの、前期比10億4千7百万円(10.0%)増の115億6千4百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
倉庫・港湾運送等の物流事業
倉庫・陸上運送の両事業は、医薬品、飲料、自動車部品等の取扱増加により、営業収益は倉庫事業で前期比4.3%増の549億3百万円、陸上運送事業で同5.8%増の518億5千万円となりました。また港湾運送事業は、コンテナ貨物の取扱増加等により、営業収益は前期比1.0%増の238億9千万円となり、国際運送取扱事業は、輸出入貨物の取扱増加等により、営業収益は同6.0%増の530億1千5百万円となりました。
この結果、物流事業全体の営業収益は、前期比91億5千7百万円(5.1%)増の1,904億3千4百万円となりました。また営業費用は、貨物取扱量の増加に伴い作業運送委託費等が増加したほか、配送センターの新規稼働に伴う安定稼働までの初期費用の負担もあり、前期比92億1千1百万円(5.3%)増の1,828億2千5百万円となりました。このためセグメント利益(営業利益)は、前期比5千3百万円(0.7%)減の76億9百万円となりました。
不動産事業
主力の不動産賃貸事業は、稼働率の上昇により、営業収益は前期比0.6%増の294億2千4百万円となりました。その他の営業収益は、マンション販売事業における販売物件の増加により、前期比36.8%増の92億5千4百万円となりました。
この結果、不動産事業全体の営業収益は、前期比26億5千3百万円(7.4%)増の386億7千9百万円となりました。また営業費用は、減価償却費の減少等があったものの、マンション販売物件の増加に伴い不動産販売原価等が増加したため、前期比20億5千1百万円(7.9%)増の278億9千6百万円となりました。このためセグメント利益(営業利益)は、前期比6億2百万円(5.9%)増の107億8千3百万円となりました。
当連結会計年度末の総資産は、前期末比205億4千3百万円増の4,825億7千5百万円となり、負債合計は、前期末比159億8千9百万円増の1,834億7千万円となり、純資産は、前期末比45億5千4百万円増の2,991億4百万円となりました。
総資産の増加は、営業活動に伴う「営業未収金」、「販売用不動産」等の増加、設備投資に伴う「建物及び構築物」、「土地」等の増加のほか、株式相場の低下に伴い保有株式の時価が減少した一方、日本郵船グループの港運事業会社再編に伴い設立された持株会社への出資に伴い「投資有価証券」が増加したためであります。
負債合計の増加は、株式相場の低下に伴い「繰延税金負債」が減少したほか、第11回無担保社債償還に伴い「社債」等が減少したものの、新規借入に伴い「借入金」が増加したためであります。
純資産の増加は、株式相場の低下に伴い「その他有価証券評価差額金」が減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により「利益剰余金」が増加したためであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローの増加、投資活動によるキャッシュ・フローの減少、財務活動によるキャッシュ・フローの増加に現金及び現金同等物に係る換算差額(2億4千万円の減少)を加えた全体で33億9千1百万円の増加となり、現金及び現金同等物の期末残高は429億7千2百万円となりました。
なお、当連結会計年度の連結キャッシュ・フロー(33億9千1百万円の増加)は、営業活動によるキャッシュ・フローの増加から投資活動によるキャッシュ・フローの減少を差し引いた額(フリーキャッシュフロー)が前期を下回ったものの、財務活動によるキャッシュ・フローが前期を上回ったため、前期(26億5千8百万円の増加)に比べ、7億3千3百万円上回りました。
イ 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益や減価償却による資金の留保等により、233億5千2百万円の増加となりました。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローは、前期(214億8千1百万円の増加)に比べ、18億7千1百万円上回りました。
ロ 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出及び投資有価証券の取得による支出等により、317億8千6百万円の減少となりました。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローは、前期(222億1千9百万円の減少)に比べ、95億6千7百万円下回りました。
ハ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還、配当金の支払等があったものの、借入金の増加により、120億6千6百万円の増加となりました。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローは、前期(34億1千9百万円の増加)に比べ、86億4千7百万円上回りました。
③ 生産、受注及び販売の状況
当社グループの主たる事業は、倉庫事業を中核とする物流事業及びビル賃貸を中心とする不動産事業であり、役務の提供を主体とする事業の性格上、生産、受注及び販売の実績を区分して把握することは困難であります。
これに代えて、当連結会計年度におけるセグメント毎の主要業務の営業収益及び取扱高等を示すと、次のとおりであります。
イ セグメント毎の主要業務の営業収益
(注) 上記金額には、消費税等は含まない。
ロ セグメント毎の主要業務の取扱高等
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績の分析
イ 営業収益
物流事業においては、貨物量が増加しているものの競争の激化や人手不足等を背景としたコストの増加により引き続き厳しい状況のうちに推移する中、医薬品等の配送センター業務の拡大、海外拠点の拡充等に努めました。この結果、物流事業の営業収益については、倉庫・陸上運送の両事業は、医薬品、飲料、自動車部品等の取扱増加により増収となり、港湾運送事業は、コンテナ貨物の取扱増加等により増収となり、国際運送取扱事業は、輸出入貨物の取扱増加等により増収となったため、全体として前期比91億5千7百万円(5.1%)増の1,904億3千4百万円となりました。
不動産事業においては、賃貸オフィスビルの需給改善により一部に賃料の上昇がみられるなど比較的堅調に推移する中、テナントの確保及び賃料水準の維持・向上に努めました。この結果、不動産事業の営業収益については、主力の不動産賃貸事業は、稼働率の上昇により増収となり、その他の営業収益は、マンション販売事業における販売物件の増加により増収となり、全体として前期比26億5千3百万円(7.4%)増の386億7千9百万円となりました。
この結果、全体の営業収益は、前期比117億7千8百万円(5.5%)増の2,271億8千5百万円となりました。
ロ 営業原価
営業原価は、物流事業で、貨物取扱量の増加に伴う作業運送委託費等の増加や配送センターの新規稼働に伴う安定稼働までの初期費用の負担のほか、不動産事業で、マンション販売物件の増加に伴う不動産販売原価等の増加があったため、全体として前期比112億3千2百万円(5.8%)増の2,038億2千5百万円となりました。
ハ 販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、人件費や減価償却費の増加等により、前期比3億6百万円(2.9%)増の106億9千9百万円となりました。
ニ 営業利益、経常利益
この結果、営業利益は、物流事業で若干減益となったものの、不動産事業で増益となったため、全体として前期比2億3千9百万円(1.9%)増の126億6千万円となり、経常利益は、受取配当金や持分法による投資利益の増加もあり、同11億7千2百万円(7.3%)増の173億3千3百万円となりました。
ホ 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益の増加等により、災害による損失の計上等があったものの、前期比10億4千7百万円(10.0%)増の115億6千4百万円となりました。
なお、当社グループは、2019年3月期を最終年度とする経営計画[2016-2018]では、「国内外一体のロジスティクス事業の拡充と事業基盤の強化」「賃貸を中心とする不動産事業の拡充」「グループ経営基盤の強化」を基本戦略として、企業価値の向上と成長力の強化を図りました。計画期間中には、物流事業において国内では大阪・神戸等で、国外ではインドネシアで配送センターを新設する等の施策を実施しました。また、不動産事業においては複数の事業案件を計画どおり稼働させました。しかしながら、国内外での事業領域の拡大及び組織再編等による体制整備が遅れたこと、国内外における競争激化や人手不足を背景としたコスト増加といった外部環境変化への対応が充分ではなかったこと等もあり、最終年度業績目標(営業収益2,400億円、営業利益155億円、経常利益175億円、EBITDA(=営業利益+減価償却費)288億円)に対し、当連結会計年度の経営成績については、営業収益2,271億8千5百万円、営業利益126億6千万円、経常利益173億3千3百万円、EBITDA256億5千6百万円となりました。
② 当連結会計年度の財政状態の分析
イ 総資産
当連結会計年度末の総資産は、営業活動に伴う「営業未収金」、「販売用不動産」等の増加、設備投資に伴う「建物及び構築物」、「土地」等の増加のほか、株式相場の低下に伴い保有株式の時価が減少した一方、日本郵船グループの港運事業会社再編に伴い設立された持株会社への出資に伴い「投資有価証券」が増加したため、前期末比205億4千3百万円増の4,825億7千5百万円となりました。
ロ 負債合計
当連結会計年度末の負債合計は、株式相場の低下に伴い「繰延税金負債」が減少したほか、第11回無担保社債償還に伴い「社債」等が減少したものの、新規借入に伴い「借入金」が増加したため、前期末比159億8千9百万円増の1,834億7千万円となりました。
ハ 純資産
当連結会計年度末の純資産は、株式相場の低下に伴い「その他有価証券評価差額金」が減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により「利益剰余金」が増加したため、前期末比45億5千4百万円増の2,991億4百万円となりました。
ニ 自己資本比率
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前期末を1.7ポイント下回る61.4%となりました。
ホ 有利子負債
当連結会計年度末の有利子負債は、「借入金」の増加等により前期末に比べ147億5千5百万円増加し、869億6千6百万円となりました。
③ 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度の連結キャッシュ・フローは、「営業活動によるキャッシュ・フロー」において、税金等調整前当期純利益や減価償却による資金の留保等により、233億5千2百万円の増加となり、「投資活動によるキャッシュ・フロー」において、固定資産の取得による支出及び投資有価証券の取得による支出等により、317億8千6百万円の減少となったものの、「財務活動によるキャッシュ・フロー」において、社債の償還、配当金の支払等があったものの、借入金の増加により、120億6千6百万円の増加となったため、「現金及び現金同等物に係る換算差額」(2億4千万円の減少)を加えた全体で33億9千1百万円の増加となり、現金及び現金同等物の期末残高は429億7千2百万円となりました。
なお、キャッシュ・フローの次期の見通しについては、次期の利益及び減価償却による資金の留保に加えて新規借入等による資金調達を検討しているものの、横浜(南本牧)、神戸(西神)における配送センター及びインドネシアにおける賃貸工場建設等の設備投資(固定資産の取得)のほか、社債の償還、自己株式の取得等が予定されるため、現金及び現金同等物の期末残高は当連結会計年度末を下回ると予想しております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績及び財政状態の状況
当連結会計年度の世界経済は、中国で景気が緩やかに減速している一方、米国では着実に景気回復が続いたほか、欧州でも景気は一部に弱さがみられるものの緩やかに回復しました。またわが国経済は、一部に弱さもみられるものの雇用情勢が着実に改善し、個人消費が持ち直したほか、設備投資が増加するなど、景気は緩やかに回復しました。
こうした経済情勢にあって、当社グループを取り巻く事業環境は、倉庫及び港湾運送等物流業界においては、貨物量が増加しているものの競争の激化や人手不足等を背景としたコストの増加により引き続き厳しい状況のうちに推移し、他方不動産業界においては、賃貸オフィスビルの需給改善により一部に賃料の上昇がみられるなど比較的堅調に推移する中、積極的な営業活動を推進し、物流事業では、医薬品等の配送センター業務の拡大、海外拠点の拡充等に努め、不動産事業では、テナントの確保及び賃料水準の維持・向上に努めました。他方、コスト管理の徹底と業務の効率化を一層推し進め、業績の確保に努めました。
この結果、営業収益は、物流事業で、倉庫、陸上運送、港湾運送及び国際運送取扱の各事業において貨物取扱量の増加により収入が増加したほか、不動産事業で、不動産賃貸事業の稼働率上昇やマンション販売物件の増加により収入が増加したため、全体として前期比117億7千8百万円(5.5%)増の2,271億8千5百万円となりました。他方営業原価は、物流事業で、貨物取扱量の増加に伴う作業運送委託費等の増加や配送センターの新規稼働に伴う安定稼働までの初期費用の負担のほか、不動産事業で、マンション販売物件の増加に伴う不動産販売原価等の増加があったため、全体として前期比112億3千2百万円(5.8%)増の2,038億2千5百万円となり、販売費及び一般管理費は、人件費や減価償却費の増加等により、同3億6百万円(2.9%)増の106億9千9百万円となりました。
このため、営業利益は、物流事業で若干減益となったものの、不動産事業で増益となったため、全体として前期比2億3千9百万円(1.9%)増の126億6千万円となり、経常利益は、受取配当金や持分法による投資利益の増加もあり、同11億7千2百万円(7.3%)増の173億3千3百万円となりました。また親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益の増加等により、災害による損失の計上等があったものの、前期比10億4千7百万円(10.0%)増の115億6千4百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
倉庫・港湾運送等の物流事業
倉庫・陸上運送の両事業は、医薬品、飲料、自動車部品等の取扱増加により、営業収益は倉庫事業で前期比4.3%増の549億3百万円、陸上運送事業で同5.8%増の518億5千万円となりました。また港湾運送事業は、コンテナ貨物の取扱増加等により、営業収益は前期比1.0%増の238億9千万円となり、国際運送取扱事業は、輸出入貨物の取扱増加等により、営業収益は同6.0%増の530億1千5百万円となりました。
この結果、物流事業全体の営業収益は、前期比91億5千7百万円(5.1%)増の1,904億3千4百万円となりました。また営業費用は、貨物取扱量の増加に伴い作業運送委託費等が増加したほか、配送センターの新規稼働に伴う安定稼働までの初期費用の負担もあり、前期比92億1千1百万円(5.3%)増の1,828億2千5百万円となりました。このためセグメント利益(営業利益)は、前期比5千3百万円(0.7%)減の76億9百万円となりました。
不動産事業
主力の不動産賃貸事業は、稼働率の上昇により、営業収益は前期比0.6%増の294億2千4百万円となりました。その他の営業収益は、マンション販売事業における販売物件の増加により、前期比36.8%増の92億5千4百万円となりました。
この結果、不動産事業全体の営業収益は、前期比26億5千3百万円(7.4%)増の386億7千9百万円となりました。また営業費用は、減価償却費の減少等があったものの、マンション販売物件の増加に伴い不動産販売原価等が増加したため、前期比20億5千1百万円(7.9%)増の278億9千6百万円となりました。このためセグメント利益(営業利益)は、前期比6億2百万円(5.9%)増の107億8千3百万円となりました。
当連結会計年度末の総資産は、前期末比205億4千3百万円増の4,825億7千5百万円となり、負債合計は、前期末比159億8千9百万円増の1,834億7千万円となり、純資産は、前期末比45億5千4百万円増の2,991億4百万円となりました。
総資産の増加は、営業活動に伴う「営業未収金」、「販売用不動産」等の増加、設備投資に伴う「建物及び構築物」、「土地」等の増加のほか、株式相場の低下に伴い保有株式の時価が減少した一方、日本郵船グループの港運事業会社再編に伴い設立された持株会社への出資に伴い「投資有価証券」が増加したためであります。
負債合計の増加は、株式相場の低下に伴い「繰延税金負債」が減少したほか、第11回無担保社債償還に伴い「社債」等が減少したものの、新規借入に伴い「借入金」が増加したためであります。
純資産の増加は、株式相場の低下に伴い「その他有価証券評価差額金」が減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により「利益剰余金」が増加したためであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローの増加、投資活動によるキャッシュ・フローの減少、財務活動によるキャッシュ・フローの増加に現金及び現金同等物に係る換算差額(2億4千万円の減少)を加えた全体で33億9千1百万円の増加となり、現金及び現金同等物の期末残高は429億7千2百万円となりました。
なお、当連結会計年度の連結キャッシュ・フロー(33億9千1百万円の増加)は、営業活動によるキャッシュ・フローの増加から投資活動によるキャッシュ・フローの減少を差し引いた額(フリーキャッシュフロー)が前期を下回ったものの、財務活動によるキャッシュ・フローが前期を上回ったため、前期(26億5千8百万円の増加)に比べ、7億3千3百万円上回りました。
イ 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益や減価償却による資金の留保等により、233億5千2百万円の増加となりました。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローは、前期(214億8千1百万円の増加)に比べ、18億7千1百万円上回りました。
ロ 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出及び投資有価証券の取得による支出等により、317億8千6百万円の減少となりました。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローは、前期(222億1千9百万円の減少)に比べ、95億6千7百万円下回りました。
ハ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還、配当金の支払等があったものの、借入金の増加により、120億6千6百万円の増加となりました。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローは、前期(34億1千9百万円の増加)に比べ、86億4千7百万円上回りました。
③ 生産、受注及び販売の状況
当社グループの主たる事業は、倉庫事業を中核とする物流事業及びビル賃貸を中心とする不動産事業であり、役務の提供を主体とする事業の性格上、生産、受注及び販売の実績を区分して把握することは困難であります。
これに代えて、当連結会計年度におけるセグメント毎の主要業務の営業収益及び取扱高等を示すと、次のとおりであります。
イ セグメント毎の主要業務の営業収益
| セグメント | 営業収益(百万円) | 前連結会計年度比増減 | ||
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 金額(百万円) | (%) | |
| 倉庫・港湾運送等の物流事業 | ||||
| (倉庫事業) | 52,637 | 54,903 | 2,265 | 4.3 |
| (陸上運送事業) | 49,018 | 51,850 | 2,832 | 5.8 |
| (港湾運送事業) | 23,652 | 23,890 | 238 | 1.0 |
| (国際運送取扱事業) | 50,000 | 53,015 | 3,014 | 6.0 |
| (その他) | 5,968 | 6,775 | 807 | 13.5 |
| 計 | 181,277 | 190,434 | 9,157 | 5.1 |
| 不動産事業 | ||||
| (不動産賃貸事業) | 29,262 | 29,424 | 161 | 0.6 |
| (その他) | 6,762 | 9,254 | 2,491 | 36.8 |
| 計 | 36,025 | 38,679 | 2,653 | 7.4 |
| セグメント間取引消去 | △1,895 | △1,928 | △32 | ― |
| 合計 | 215,407 | 227,185 | 11,778 | 5.5 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まない。
ロ セグメント毎の主要業務の取扱高等
| セグメント | 業務の種類 | 取扱高等 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前連結会計年度 比増減 |
| 倉庫・港湾運送等の 物流事業 | |||||
| (倉庫事業) | 倉庫保管 | 保管残高 (数量・月末平均) | 912千トン | 935千トン | 23千トン |
| 貨物回転率 (数量・月間平均) | 45.1% | 43.3% | △1.8 | ||
| 倉庫荷役 | 入庫高 | 4,975千トン | 4,859千トン | △116千トン | |
| 出庫高 | 4,900千トン | 4,856千トン | △44千トン | ||
| (陸上運送事業) | 陸上運送 | 陸上運送高 | 22,315千トン | 21,624千トン | △692千トン |
| (港湾運送事業) | 沿岸荷役 | 沿岸荷役高 | 78,570千トン | 80,804千トン | 2,234千トン |
| 船内荷役 | 船内荷役高 | 63,282千トン | 64,801千トン | 1,519千トン | |
| (国際運送取扱事業) | 国際運送取扱 | 国際運送取扱高 | 11,688千トン | 11,328千トン | △360千トン |
| 不動産事業 | 不動産賃貸 | 不動産賃貸面積 (延床面積・月末平均) | |||
| オフィス用 | 412千㎡ | 405千㎡ | △7千㎡ | ||
| 商業用 | 433千㎡ | 433千㎡ | 0千㎡ | ||
| 住宅用 | 65千㎡ | 76千㎡ | 10千㎡ |
| (注) 貨物回転率(月間平均)の算出方式……… | (入庫高+出庫高) ÷2÷12ヵ月 | ×100 |
| 月末平均保管残高 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績の分析
イ 営業収益
物流事業においては、貨物量が増加しているものの競争の激化や人手不足等を背景としたコストの増加により引き続き厳しい状況のうちに推移する中、医薬品等の配送センター業務の拡大、海外拠点の拡充等に努めました。この結果、物流事業の営業収益については、倉庫・陸上運送の両事業は、医薬品、飲料、自動車部品等の取扱増加により増収となり、港湾運送事業は、コンテナ貨物の取扱増加等により増収となり、国際運送取扱事業は、輸出入貨物の取扱増加等により増収となったため、全体として前期比91億5千7百万円(5.1%)増の1,904億3千4百万円となりました。
不動産事業においては、賃貸オフィスビルの需給改善により一部に賃料の上昇がみられるなど比較的堅調に推移する中、テナントの確保及び賃料水準の維持・向上に努めました。この結果、不動産事業の営業収益については、主力の不動産賃貸事業は、稼働率の上昇により増収となり、その他の営業収益は、マンション販売事業における販売物件の増加により増収となり、全体として前期比26億5千3百万円(7.4%)増の386億7千9百万円となりました。
この結果、全体の営業収益は、前期比117億7千8百万円(5.5%)増の2,271億8千5百万円となりました。
ロ 営業原価
営業原価は、物流事業で、貨物取扱量の増加に伴う作業運送委託費等の増加や配送センターの新規稼働に伴う安定稼働までの初期費用の負担のほか、不動産事業で、マンション販売物件の増加に伴う不動産販売原価等の増加があったため、全体として前期比112億3千2百万円(5.8%)増の2,038億2千5百万円となりました。
ハ 販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、人件費や減価償却費の増加等により、前期比3億6百万円(2.9%)増の106億9千9百万円となりました。
ニ 営業利益、経常利益
この結果、営業利益は、物流事業で若干減益となったものの、不動産事業で増益となったため、全体として前期比2億3千9百万円(1.9%)増の126億6千万円となり、経常利益は、受取配当金や持分法による投資利益の増加もあり、同11億7千2百万円(7.3%)増の173億3千3百万円となりました。
ホ 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益の増加等により、災害による損失の計上等があったものの、前期比10億4千7百万円(10.0%)増の115億6千4百万円となりました。
なお、当社グループは、2019年3月期を最終年度とする経営計画[2016-2018]では、「国内外一体のロジスティクス事業の拡充と事業基盤の強化」「賃貸を中心とする不動産事業の拡充」「グループ経営基盤の強化」を基本戦略として、企業価値の向上と成長力の強化を図りました。計画期間中には、物流事業において国内では大阪・神戸等で、国外ではインドネシアで配送センターを新設する等の施策を実施しました。また、不動産事業においては複数の事業案件を計画どおり稼働させました。しかしながら、国内外での事業領域の拡大及び組織再編等による体制整備が遅れたこと、国内外における競争激化や人手不足を背景としたコスト増加といった外部環境変化への対応が充分ではなかったこと等もあり、最終年度業績目標(営業収益2,400億円、営業利益155億円、経常利益175億円、EBITDA(=営業利益+減価償却費)288億円)に対し、当連結会計年度の経営成績については、営業収益2,271億8千5百万円、営業利益126億6千万円、経常利益173億3千3百万円、EBITDA256億5千6百万円となりました。
② 当連結会計年度の財政状態の分析
イ 総資産
当連結会計年度末の総資産は、営業活動に伴う「営業未収金」、「販売用不動産」等の増加、設備投資に伴う「建物及び構築物」、「土地」等の増加のほか、株式相場の低下に伴い保有株式の時価が減少した一方、日本郵船グループの港運事業会社再編に伴い設立された持株会社への出資に伴い「投資有価証券」が増加したため、前期末比205億4千3百万円増の4,825億7千5百万円となりました。
ロ 負債合計
当連結会計年度末の負債合計は、株式相場の低下に伴い「繰延税金負債」が減少したほか、第11回無担保社債償還に伴い「社債」等が減少したものの、新規借入に伴い「借入金」が増加したため、前期末比159億8千9百万円増の1,834億7千万円となりました。
ハ 純資産
当連結会計年度末の純資産は、株式相場の低下に伴い「その他有価証券評価差額金」が減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により「利益剰余金」が増加したため、前期末比45億5千4百万円増の2,991億4百万円となりました。
ニ 自己資本比率
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前期末を1.7ポイント下回る61.4%となりました。
ホ 有利子負債
当連結会計年度末の有利子負債は、「借入金」の増加等により前期末に比べ147億5千5百万円増加し、869億6千6百万円となりました。
③ 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度の連結キャッシュ・フローは、「営業活動によるキャッシュ・フロー」において、税金等調整前当期純利益や減価償却による資金の留保等により、233億5千2百万円の増加となり、「投資活動によるキャッシュ・フロー」において、固定資産の取得による支出及び投資有価証券の取得による支出等により、317億8千6百万円の減少となったものの、「財務活動によるキャッシュ・フロー」において、社債の償還、配当金の支払等があったものの、借入金の増加により、120億6千6百万円の増加となったため、「現金及び現金同等物に係る換算差額」(2億4千万円の減少)を加えた全体で33億9千1百万円の増加となり、現金及び現金同等物の期末残高は429億7千2百万円となりました。
なお、キャッシュ・フローの次期の見通しについては、次期の利益及び減価償却による資金の留保に加えて新規借入等による資金調達を検討しているものの、横浜(南本牧)、神戸(西神)における配送センター及びインドネシアにおける賃貸工場建設等の設備投資(固定資産の取得)のほか、社債の償還、自己株式の取得等が予定されるため、現金及び現金同等物の期末残高は当連結会計年度末を下回ると予想しております。