有価証券報告書-第218期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績及び財政状態の状況
当連結会計年度の世界経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の影響により、景気は依然として厳しい状況にあるなか、欧州で弱い動きとなりましたが、米国で着実に持ち直しているほか、中国では緩やかに回復しました。またわが国経済は、同感染症の影響により、依然として厳しい状況にあり、設備投資や生産で持ち直しの動きが続いているものの、個人消費など一部に弱さがみられました。
こうした経済情勢にあって、当社グループを取り巻く事業環境は、倉庫及び港湾運送等物流業界においては、競争の激化や人手不足等を背景としたコストの増加に加え、同感染症の影響を受け輸出入貨物が減少したことにより、また不動産業界においては、緊急事態宣言の二度にわたる発出に加え、消費者の行動変化等により商業施設の一部で集客が落ち込むなど、いずれも厳しい状況のうちに推移しました。
このような状況の下、当社グループは、同感染症予防に努めながら営業活動を推進し、物流事業では、医薬品等の配送センター業務の拡大、国際輸送貨物の取扱維持等に努め、不動産事業では、テナントの確保及び賃料水準の維持・向上に努めました。他方、コスト管理の徹底と業務の効率化を一層推し進め、業績の確保に努めました。
この結果、営業収益は、物流事業で、倉庫、陸上運送、港湾運送及び国際運送取扱の各事業において同感染症の影響による貨物取扱量の減少等に伴い収入が減少し、不動産事業で、不動産賃貸事業における同感染症の影響による一部商業施設のテナント休業、マンション販売事業における販売物件の減少等により収入が減少したため、全体として前期比153億2千8百万円(6.7%)減の2,137億2千9百万円となりました。他方営業原価は、物流事業で、貨物取扱量の減少に伴い作業運送委託費が減少したほか、不動産事業で、マンション販売物件の減少に伴い不動産販売原価等が減少したため、全体として前期比142億6千5百万円(6.9%)減の1,918億7千5百万円となり、販売費及び一般管理費は、経費の減少等により、同6億2百万円(5.6%)減の101億1千8百万円となりました。
このため、営業利益は、物流事業で若干の増益となったものの不動産事業で減益となったので、全体として前期比4億6千万円(3.8%)減の117億3千5百万円となり、経常利益は、受取配当金の減少もあり、同8億8百万円(4.8%)減の160億1千3百万円となりました。また親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益で、名古屋駅近辺の当社不動産事業用地の一部譲渡等による固定資産処分益及び受取補償金(合計約366億円)等を計上したほか、政策保有株式の一部売却による投資有価証券売却益の増加もあり、前期比273億8百万円(230.4%)増の391億6千万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
倉庫・港湾運送等の物流事業
倉庫事業で貨物保管や物流施設賃貸業務が底堅く推移しましたが、倉庫、陸上運送、港湾運送及び国際運送取扱の各事業において、新型コロナウイルス感染症の影響により貨物取扱量が減少しており、倉庫、陸上運送の両事業は、医薬品、日用品等の取扱が増加したものの自動車部品、飲料等の取扱減少により、営業収益は倉庫事業で前期比1.0%減の559億5千4百万円、陸上運送事業で同7.5%減の482億1千4百万円となりました。また港湾運送事業は、コンテナ貨物の取扱減少等により、営業収益は前期比8.4%減の213億3千2百万円となり、国際運送取扱事業は、輸出入貨物の取扱減少等により、営業収益は同7.2%減の465億1千4百万円となりました。
この結果、物流事業全体の営業収益は、前期比104億5千3百万円(5.5%)減の1,792億5千5百万円となりました。また営業費用は、貨物取扱量の減少に伴い作業運送委託費が減少したほか、人件費、修繕費等の経費の減少もあり、前期比105億1百万円(5.8%)減の1,720億2千3百万円となりました。このためセグメント利益(営業利益)は、前期比4千8百万円(0.7%)増の72億3千2百万円となりました。
不動産事業
主力の不動産賃貸事業は、同感染症の影響による一部商業施設のテナント休業等に伴い、営業収益は前期比1.2%減の284億4千6百万円となりました。その他の営業収益は、マンション販売事業における販売物件の減少等により、前期比37.9%減の77億6百万円となりました。
この結果、不動産事業全体の営業収益は、前期比50億4千6百万円(12.2%)減の361億5千3百万円となりました。また営業費用は、マンション販売物件の減少に伴い不動産販売原価等が減少したため、前期比42億2千5百万円(13.9%)減の261億1千4百万円となりました。このためセグメント利益(営業利益)は、前期比8億2千万円(7.6%)減の100億3千8百万円となりました。
当連結会計年度末の総資産は、前期末比675億1千8百万円増の5,357億6千1百万円となり、負債合計は、前期末比270億4千5百万円増の2,089億3千2百万円となり、純資産は、前期末比404億7千3百万円増の3,268億2千9百万円となりました。
総資産の増加は、翌期首の不動産事業用資産取得に備えた借入に伴い「現金及び預金」が増加し、名古屋駅近辺の当社不動産事業用地の一部譲渡等による資金を活用した設備投資に伴い「建物及び構築物」や「土地」等の有形固定資産が増加したほか、株式相場の回復に伴い「投資有価証券」が増加したためであります。
負債合計の増加は、翌期首の不動産事業用資産取得に備えた借入に伴い「借入金」が増加したほか、名古屋駅近辺の当社不動産事業用地の一部譲渡等による特別利益への税務上の圧縮記帳適用及び株式相場の回復に伴い「繰延税金負債」が増加したためであります。
純資産の増加は、「自己株式」の取得による減少があったものの、「親会社株主に帰属する当期純利益」の計上に伴い「利益剰余金」が増加したほか、株式相場の回復に伴い「その他有価証券評価差額金」が増加したためであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローの増加、投資活動によるキャッシュ・フローの減少、財務活動によるキャッシュ・フローの減少に現金及び現金同等物に係る換算差額(7千8百万円の減少)を加えた全体で208億2千5百万円の増加となり、現金及び現金同等物の期末残高は613億6千7百万円となりました。
なお、当連結会計年度の連結キャッシュ・フロー(208億2千5百万円の増加)は、前期(24億3千万円の減少)に比べ、232億5千6百万円上回りました。
イ 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益に減価償却費、固定資産処分益等を調整した結果、401億7千6百万円(うち「補償金の受取額」157億1千4百万円)の増加となりました。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローは、前期(176億2千4百万円の増加)に比べ、225億5千1百万円上回りました。
ロ 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の売却による収入、投資有価証券の売却による収入があったものの、固定資産の取得による支出等により、140億2百万円の減少となりました。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローは、前期(180億2千2百万円の減少)に比べ、40億2千万円上回りました。
ハ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金が増加したものの、社債の償還による支出、自己株式の取得による支出、配当金の支払等により、52億7千万円の減少となりました。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローは、前期(23億5千9百万円の減少)に比べ、29億1千1百万円下回りました。
③ 生産、受注及び販売の状況
当社グループの主たる事業は、倉庫事業を中核とする物流事業及びビル賃貸を中心とする不動産事業であり、役務の提供を主体とする事業の性格上、生産、受注及び販売の実績を区分して把握することは困難であります。
これに代えて、当連結会計年度におけるセグメント毎の主要業務の営業収益及び取扱高等を示すと、次のとおりであります。
イ セグメント毎の主要業務の営業収益
(注) 上記金額には、消費税等は含まない。
ロ セグメント毎の主要業務の取扱高等
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績及び財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ 営業収益
物流事業においては、競争の激化や人手不足等を背景としたコストの増加に加え、新型コロナウイルス感染症の影響を受け輸出入貨物が減少したことにより、厳しい状況のうちに推移する中、医薬品等の配送センター業務の拡大、国際輸送貨物の取扱維持等に努めました。この結果、物流事業の営業収益については、倉庫・陸上運送の両事業は、医薬品、日用品等の取扱が増加したものの自動車部品、飲料等の取扱減少により減収となり、港湾運送事業は、コンテナ貨物の取扱減少等により減収となり、国際運送取扱事業は、輸出入貨物の取扱減少により減収となったため、全体として前期比104億5千3百万円(5.5%)減の1,792億5千5百万円となりました。
不動産事業においては、緊急事態宣言の二度にわたる発出に加え、消費者の行動変化等により商業施設の一部で集客が落ち込むなど、厳しい状況のうちに推移する中、テナントの確保及び賃料水準の維持・向上に努めました。この結果、不動産事業の営業収益については、同感染症の影響による一部商業施設のテナント休業等に伴い減収となるほか、その他の営業収益は、マンション販売事業における販売物件の減少等により減収となり、全体として前期比50億4千6百万円(12.2%)減の361億5千3百万円となりました。
この結果、全体の営業収益は、前期比153億2千8百万円(6.7%)減の2,137億2千9百万円となりました。
ロ 営業原価
営業原価は、物流事業で、貨物取扱量の減少に伴い作業運送委託費の減少、人件費、修繕費等の経費の減少があったほか、不動産事業で、マンション販売物件の減少に伴い不動産販売原価等の減少があったため、全体として前期比142億6千5百万円(6.9%)減の1,918億7千5百万円となりました。
ハ 販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、経費の減少等により、前期比6億2百万円(5.6%)減の101億1千8百万円となりました。
ニ 営業利益、経常利益
この結果、営業利益は、物流事業で若干の増益となったものの不動産事業で減益となったので、全体として前期比4億6千万円(3.8%)減の117億3千5百万円となり、経常利益は、受取配当金の減少もあり、同8億8百万円(4.8%)減の160億1千3百万円となりました。
ホ 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益で、名古屋駅近辺の当社不動産事業用地の一部譲渡等による固定資産処分益及び受取補償金(合計約366億円)等を計上したほか、政策保有株式の一部売却による投資有価証券売却益の増加もあり、前期比273億8百万円(230.4%)増の391億6千万円となりました。
なお、当社グループは中期経営計画[2019-2021]における最終年度業績目標として、営業収益2,400億円、営業利益145億円、経常利益171億円、EBITDA(=営業利益+減価償却費)301億円を掲げており、中期経営計画2年目に当たる当連結会計年度の経営成績については、営業収益2,137億2千9百万円、営業利益117億3千5百万円、経常利益160億1千3百万円、EBITDA265億9千5百万円となりました。
へ 総資産
当連結会計年度末の総資産は、翌期首の不動産事業用資産取得に備えた借入に伴い「現金及び預金」が増加し、名古屋駅近辺の当社不動産事業用地の一部譲渡等による資金を活用した設備投資に伴い「建物及び構築物」や「土地」等の有形固定資産が増加したほか、株式相場の回復に伴い「投資有価証券」が増加したため、前期末比675億1千8百万円増の5,357億6千1百万円となりました。
ト 負債合計
当連結会計年度末の負債合計は、翌期首の不動産事業用資産取得に備えた借入に伴い「借入金」が増加したほか、名古屋駅近辺の当社不動産事業用地の一部譲渡等による特別利益への税務上の圧縮記帳適用及び株式相場の回復に伴い「繰延税金負債」が増加したため、前期末比270億4千5百万円増の2,089億3千2百万円となりました。
チ 純資産
当連結会計年度末の純資産は、「自己株式」の取得による減少があったものの、「親会社株主に帰属する当期純利益」の計上に伴い「利益剰余金」が増加したほか、株式相場の回復に伴い「その他有価証券評価差額金」が増加したため、前期末比404億7千3百万円増の3,268億2千9百万円となりました。
リ 自己資本比率
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前期末を0.1ポイント下回る60.4%となりました。
ヌ 有利子負債
当連結会計年度末の有利子負債は、「借入金」の増加等により前期末に比べ103億7千3百万円増加し、1,091億5千5百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「営業活動によるキャッシュ・フロー」において、税金等調整前当期純利益に減価償却費、固定資産処分益等を調整した結果、401億7千6百万円(うち「補償金の受取額」157億1千4百万円)の増加となったため、「投資活動によるキャッシュ・フロー」において、固定資産の売却による収入、投資有価証券の売却による収入があったものの、固定資産の取得による支出等により、140億2百万円の減少となり、「財務活動によるキャッシュ・フロー」において、借入金が増加したものの、社債の償還による支出、自己株式の取得による支出、配当金の支払等により、52億7千万円の減少となったものの、「現金及び現金同等物に係る換算差額」(7千8百万円の減少)を加えた全体で208億2千5百万円の増加となり、現金及び現金同等物の期末残高は613億6千7百万円となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、財務健全性の維持を原則としつつ、運転資金並びに当社グループの成長、拡大を図るための設備投資資金については、主に事業活動から生じる自己資金で賄うほか、必要に応じて金融機関からの借入及び社債の発行により資金調達を行っております。なお、次期のキャッシュ・フローについては、新型コロナウイルス感染症の影響が、ワクチン接種の進捗に伴い徐々に正常化に向かうものと予想しており、次期の利益及び減価償却による資金の留保に加えて新規借入等による資金調達を予定しているものの、埼玉、大阪における配送センター建設工事及び大阪における不動産事業用資産取得等の設備投資(固定資産の取得)による支出のほか、社債の償還、借入金の返済、配当金の支払い、自己株式の取得等が予定されるため、現金及び現金同等物の期末残高は当連結会計年度末を下回ると予想しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
当連結会計年度における当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績及び財政状態の状況
当連結会計年度の世界経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の影響により、景気は依然として厳しい状況にあるなか、欧州で弱い動きとなりましたが、米国で着実に持ち直しているほか、中国では緩やかに回復しました。またわが国経済は、同感染症の影響により、依然として厳しい状況にあり、設備投資や生産で持ち直しの動きが続いているものの、個人消費など一部に弱さがみられました。
こうした経済情勢にあって、当社グループを取り巻く事業環境は、倉庫及び港湾運送等物流業界においては、競争の激化や人手不足等を背景としたコストの増加に加え、同感染症の影響を受け輸出入貨物が減少したことにより、また不動産業界においては、緊急事態宣言の二度にわたる発出に加え、消費者の行動変化等により商業施設の一部で集客が落ち込むなど、いずれも厳しい状況のうちに推移しました。
このような状況の下、当社グループは、同感染症予防に努めながら営業活動を推進し、物流事業では、医薬品等の配送センター業務の拡大、国際輸送貨物の取扱維持等に努め、不動産事業では、テナントの確保及び賃料水準の維持・向上に努めました。他方、コスト管理の徹底と業務の効率化を一層推し進め、業績の確保に努めました。
この結果、営業収益は、物流事業で、倉庫、陸上運送、港湾運送及び国際運送取扱の各事業において同感染症の影響による貨物取扱量の減少等に伴い収入が減少し、不動産事業で、不動産賃貸事業における同感染症の影響による一部商業施設のテナント休業、マンション販売事業における販売物件の減少等により収入が減少したため、全体として前期比153億2千8百万円(6.7%)減の2,137億2千9百万円となりました。他方営業原価は、物流事業で、貨物取扱量の減少に伴い作業運送委託費が減少したほか、不動産事業で、マンション販売物件の減少に伴い不動産販売原価等が減少したため、全体として前期比142億6千5百万円(6.9%)減の1,918億7千5百万円となり、販売費及び一般管理費は、経費の減少等により、同6億2百万円(5.6%)減の101億1千8百万円となりました。
このため、営業利益は、物流事業で若干の増益となったものの不動産事業で減益となったので、全体として前期比4億6千万円(3.8%)減の117億3千5百万円となり、経常利益は、受取配当金の減少もあり、同8億8百万円(4.8%)減の160億1千3百万円となりました。また親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益で、名古屋駅近辺の当社不動産事業用地の一部譲渡等による固定資産処分益及び受取補償金(合計約366億円)等を計上したほか、政策保有株式の一部売却による投資有価証券売却益の増加もあり、前期比273億8百万円(230.4%)増の391億6千万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
倉庫・港湾運送等の物流事業
倉庫事業で貨物保管や物流施設賃貸業務が底堅く推移しましたが、倉庫、陸上運送、港湾運送及び国際運送取扱の各事業において、新型コロナウイルス感染症の影響により貨物取扱量が減少しており、倉庫、陸上運送の両事業は、医薬品、日用品等の取扱が増加したものの自動車部品、飲料等の取扱減少により、営業収益は倉庫事業で前期比1.0%減の559億5千4百万円、陸上運送事業で同7.5%減の482億1千4百万円となりました。また港湾運送事業は、コンテナ貨物の取扱減少等により、営業収益は前期比8.4%減の213億3千2百万円となり、国際運送取扱事業は、輸出入貨物の取扱減少等により、営業収益は同7.2%減の465億1千4百万円となりました。
この結果、物流事業全体の営業収益は、前期比104億5千3百万円(5.5%)減の1,792億5千5百万円となりました。また営業費用は、貨物取扱量の減少に伴い作業運送委託費が減少したほか、人件費、修繕費等の経費の減少もあり、前期比105億1百万円(5.8%)減の1,720億2千3百万円となりました。このためセグメント利益(営業利益)は、前期比4千8百万円(0.7%)増の72億3千2百万円となりました。
不動産事業
主力の不動産賃貸事業は、同感染症の影響による一部商業施設のテナント休業等に伴い、営業収益は前期比1.2%減の284億4千6百万円となりました。その他の営業収益は、マンション販売事業における販売物件の減少等により、前期比37.9%減の77億6百万円となりました。
この結果、不動産事業全体の営業収益は、前期比50億4千6百万円(12.2%)減の361億5千3百万円となりました。また営業費用は、マンション販売物件の減少に伴い不動産販売原価等が減少したため、前期比42億2千5百万円(13.9%)減の261億1千4百万円となりました。このためセグメント利益(営業利益)は、前期比8億2千万円(7.6%)減の100億3千8百万円となりました。
当連結会計年度末の総資産は、前期末比675億1千8百万円増の5,357億6千1百万円となり、負債合計は、前期末比270億4千5百万円増の2,089億3千2百万円となり、純資産は、前期末比404億7千3百万円増の3,268億2千9百万円となりました。
総資産の増加は、翌期首の不動産事業用資産取得に備えた借入に伴い「現金及び預金」が増加し、名古屋駅近辺の当社不動産事業用地の一部譲渡等による資金を活用した設備投資に伴い「建物及び構築物」や「土地」等の有形固定資産が増加したほか、株式相場の回復に伴い「投資有価証券」が増加したためであります。
負債合計の増加は、翌期首の不動産事業用資産取得に備えた借入に伴い「借入金」が増加したほか、名古屋駅近辺の当社不動産事業用地の一部譲渡等による特別利益への税務上の圧縮記帳適用及び株式相場の回復に伴い「繰延税金負債」が増加したためであります。
純資産の増加は、「自己株式」の取得による減少があったものの、「親会社株主に帰属する当期純利益」の計上に伴い「利益剰余金」が増加したほか、株式相場の回復に伴い「その他有価証券評価差額金」が増加したためであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローの増加、投資活動によるキャッシュ・フローの減少、財務活動によるキャッシュ・フローの減少に現金及び現金同等物に係る換算差額(7千8百万円の減少)を加えた全体で208億2千5百万円の増加となり、現金及び現金同等物の期末残高は613億6千7百万円となりました。
なお、当連結会計年度の連結キャッシュ・フロー(208億2千5百万円の増加)は、前期(24億3千万円の減少)に比べ、232億5千6百万円上回りました。
イ 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益に減価償却費、固定資産処分益等を調整した結果、401億7千6百万円(うち「補償金の受取額」157億1千4百万円)の増加となりました。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローは、前期(176億2千4百万円の増加)に比べ、225億5千1百万円上回りました。
ロ 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の売却による収入、投資有価証券の売却による収入があったものの、固定資産の取得による支出等により、140億2百万円の減少となりました。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローは、前期(180億2千2百万円の減少)に比べ、40億2千万円上回りました。
ハ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金が増加したものの、社債の償還による支出、自己株式の取得による支出、配当金の支払等により、52億7千万円の減少となりました。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローは、前期(23億5千9百万円の減少)に比べ、29億1千1百万円下回りました。
③ 生産、受注及び販売の状況
当社グループの主たる事業は、倉庫事業を中核とする物流事業及びビル賃貸を中心とする不動産事業であり、役務の提供を主体とする事業の性格上、生産、受注及び販売の実績を区分して把握することは困難であります。
これに代えて、当連結会計年度におけるセグメント毎の主要業務の営業収益及び取扱高等を示すと、次のとおりであります。
イ セグメント毎の主要業務の営業収益
| セグメント | 営業収益(百万円) | 前連結会計年度比増減 | ||
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 金額(百万円) | (%) | |
| 倉庫・港湾運送等の物流事業 | ||||
| (倉庫事業) | 56,507 | 55,954 | △552 | △1.0 |
| (陸上運送事業) | 52,132 | 48,214 | △3,918 | △7.5 |
| (港湾運送事業) | 23,295 | 21,332 | △1,962 | △8.4 |
| (国際運送取扱事業) | 50,138 | 46,514 | △3,623 | △7.2 |
| (その他) | 7,635 | 7,239 | △396 | △5.2 |
| 計 | 189,709 | 179,255 | △10,453 | △5.5 |
| 不動産事業 | ||||
| (不動産賃貸事業) | 28,787 | 28,446 | △341 | △1.2 |
| (その他) | 12,412 | 7,706 | △4,705 | △37.9 |
| 計 | 41,199 | 36,153 | △5,046 | △12.2 |
| セグメント間取引消去 | △1,851 | △1,679 | 171 | - |
| 合計 | 229,057 | 213,729 | △15,328 | △6.7 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まない。
ロ セグメント毎の主要業務の取扱高等
| セグメント | 業務の種類 | 取扱高等 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前連結会計年度 比増減 |
| 倉庫・港湾運送等の 物流事業 | |||||
| (倉庫事業) | 倉庫保管 | 保管残高 (数量・月末平均) | 975千トン | 944千トン | △31千トン |
| 貨物回転率 (数量・月間平均) | 41.4% | 37.9% | △3.5 | ||
| 倉庫荷役 | 入庫高 | 4,845千トン | 4,269千トン | △576千トン | |
| 出庫高 | 4,844千トン | 4,312千トン | △532千トン | ||
| (陸上運送事業) | 陸上運送 | 陸上運送高 | 20,652千トン | 17,937千トン | △2,714千トン |
| (港湾運送事業) | 沿岸荷役 | 沿岸荷役高 | 78,498千トン | 64,307千トン | △14,191千トン |
| 船内荷役 | 船内荷役高 | 58,927千トン | 51,423千トン | △7,504千トン | |
| (国際運送取扱事業) | 国際運送取扱 | 国際運送取扱高 | 11,465千トン | 10,002千トン | △1,463千トン |
| 不動産事業 | 不動産賃貸 | 不動産賃貸面積 (延床面積・月末平均) | |||
| オフィス用 | 407千㎡ | 404千㎡ | △3千㎡ | ||
| 商業用 | 433千㎡ | 477千㎡ | 44千㎡ | ||
| 住宅用 | 88千㎡ | 88千㎡ | △0千㎡ |
| (注) 貨物回転率(月間平均)の算出方式……… | (入庫高+出庫高) ÷2÷12ヵ月 | ×100 |
| 月末平均保管残高 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績及び財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ 営業収益
物流事業においては、競争の激化や人手不足等を背景としたコストの増加に加え、新型コロナウイルス感染症の影響を受け輸出入貨物が減少したことにより、厳しい状況のうちに推移する中、医薬品等の配送センター業務の拡大、国際輸送貨物の取扱維持等に努めました。この結果、物流事業の営業収益については、倉庫・陸上運送の両事業は、医薬品、日用品等の取扱が増加したものの自動車部品、飲料等の取扱減少により減収となり、港湾運送事業は、コンテナ貨物の取扱減少等により減収となり、国際運送取扱事業は、輸出入貨物の取扱減少により減収となったため、全体として前期比104億5千3百万円(5.5%)減の1,792億5千5百万円となりました。
不動産事業においては、緊急事態宣言の二度にわたる発出に加え、消費者の行動変化等により商業施設の一部で集客が落ち込むなど、厳しい状況のうちに推移する中、テナントの確保及び賃料水準の維持・向上に努めました。この結果、不動産事業の営業収益については、同感染症の影響による一部商業施設のテナント休業等に伴い減収となるほか、その他の営業収益は、マンション販売事業における販売物件の減少等により減収となり、全体として前期比50億4千6百万円(12.2%)減の361億5千3百万円となりました。
この結果、全体の営業収益は、前期比153億2千8百万円(6.7%)減の2,137億2千9百万円となりました。
ロ 営業原価
営業原価は、物流事業で、貨物取扱量の減少に伴い作業運送委託費の減少、人件費、修繕費等の経費の減少があったほか、不動産事業で、マンション販売物件の減少に伴い不動産販売原価等の減少があったため、全体として前期比142億6千5百万円(6.9%)減の1,918億7千5百万円となりました。
ハ 販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、経費の減少等により、前期比6億2百万円(5.6%)減の101億1千8百万円となりました。
ニ 営業利益、経常利益
この結果、営業利益は、物流事業で若干の増益となったものの不動産事業で減益となったので、全体として前期比4億6千万円(3.8%)減の117億3千5百万円となり、経常利益は、受取配当金の減少もあり、同8億8百万円(4.8%)減の160億1千3百万円となりました。
ホ 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益で、名古屋駅近辺の当社不動産事業用地の一部譲渡等による固定資産処分益及び受取補償金(合計約366億円)等を計上したほか、政策保有株式の一部売却による投資有価証券売却益の増加もあり、前期比273億8百万円(230.4%)増の391億6千万円となりました。
なお、当社グループは中期経営計画[2019-2021]における最終年度業績目標として、営業収益2,400億円、営業利益145億円、経常利益171億円、EBITDA(=営業利益+減価償却費)301億円を掲げており、中期経営計画2年目に当たる当連結会計年度の経営成績については、営業収益2,137億2千9百万円、営業利益117億3千5百万円、経常利益160億1千3百万円、EBITDA265億9千5百万円となりました。
へ 総資産
当連結会計年度末の総資産は、翌期首の不動産事業用資産取得に備えた借入に伴い「現金及び預金」が増加し、名古屋駅近辺の当社不動産事業用地の一部譲渡等による資金を活用した設備投資に伴い「建物及び構築物」や「土地」等の有形固定資産が増加したほか、株式相場の回復に伴い「投資有価証券」が増加したため、前期末比675億1千8百万円増の5,357億6千1百万円となりました。
ト 負債合計
当連結会計年度末の負債合計は、翌期首の不動産事業用資産取得に備えた借入に伴い「借入金」が増加したほか、名古屋駅近辺の当社不動産事業用地の一部譲渡等による特別利益への税務上の圧縮記帳適用及び株式相場の回復に伴い「繰延税金負債」が増加したため、前期末比270億4千5百万円増の2,089億3千2百万円となりました。
チ 純資産
当連結会計年度末の純資産は、「自己株式」の取得による減少があったものの、「親会社株主に帰属する当期純利益」の計上に伴い「利益剰余金」が増加したほか、株式相場の回復に伴い「その他有価証券評価差額金」が増加したため、前期末比404億7千3百万円増の3,268億2千9百万円となりました。
リ 自己資本比率
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前期末を0.1ポイント下回る60.4%となりました。
ヌ 有利子負債
当連結会計年度末の有利子負債は、「借入金」の増加等により前期末に比べ103億7千3百万円増加し、1,091億5千5百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「営業活動によるキャッシュ・フロー」において、税金等調整前当期純利益に減価償却費、固定資産処分益等を調整した結果、401億7千6百万円(うち「補償金の受取額」157億1千4百万円)の増加となったため、「投資活動によるキャッシュ・フロー」において、固定資産の売却による収入、投資有価証券の売却による収入があったものの、固定資産の取得による支出等により、140億2百万円の減少となり、「財務活動によるキャッシュ・フロー」において、借入金が増加したものの、社債の償還による支出、自己株式の取得による支出、配当金の支払等により、52億7千万円の減少となったものの、「現金及び現金同等物に係る換算差額」(7千8百万円の減少)を加えた全体で208億2千5百万円の増加となり、現金及び現金同等物の期末残高は613億6千7百万円となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、財務健全性の維持を原則としつつ、運転資金並びに当社グループの成長、拡大を図るための設備投資資金については、主に事業活動から生じる自己資金で賄うほか、必要に応じて金融機関からの借入及び社債の発行により資金調達を行っております。なお、次期のキャッシュ・フローについては、新型コロナウイルス感染症の影響が、ワクチン接種の進捗に伴い徐々に正常化に向かうものと予想しており、次期の利益及び減価償却による資金の留保に加えて新規借入等による資金調達を予定しているものの、埼玉、大阪における配送センター建設工事及び大阪における不動産事業用資産取得等の設備投資(固定資産の取得)による支出のほか、社債の償還、借入金の返済、配当金の支払い、自己株式の取得等が予定されるため、現金及び現金同等物の期末残高は当連結会計年度末を下回ると予想しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。