有価証券報告書-第165期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績等の状況の概況
当連結会計年度における当社企業グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日)におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調を維持しているものの、イラン情勢をはじめとする中東地域の地政学リスクの高まりを背景とした原油・エネルギー価格の高騰、国内における継続的な物価上昇、長期金利の上昇の影響等から、先行きは依然として不透明な状況が続いていると認識しております。
このような状況の下、当社企業グループの事業拠点である新潟港全体の貨物取扱量は、前連結会計年度比で増加し、当社企業グループの主力である運輸部門の貨物取扱量も前連結会計年度比で増加しました。ホテル事業部門は、好調を維持し、前連結会計年度比で増収増益となりました。
この結果、当連結会計年度の当社企業グループの売上高は138億5千6百万円(前連結会計年度比2.3%の増収)、営業利益は4億9千1百万円(前連結会計年度比3.7%の増益)、経常利益は6億1千万円(前連結会計年度比1.1%の減益)、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益として投資有価証券売却益2億4千6百万円を計上したほか、当連結会計年度及び今後の業績動向等を勘案し、当社の繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討し、法人税等調整額△3億8千4百万円を計上したことなどにより、10億6千4百万円(前連結会計年度比102.1%の増益)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(運輸部門)
当社企業グループの事業拠点である新潟港の貨物取扱量が前連結会計年度比で増加した中、主力である運輸部門の貨物取扱数量は一般貨物が3.5%、コンテナ貨物は0.3%と共に前連結会計年度比で増加し、取扱数量合計では535万3千トン(前連結会計年度比1.5%の増加)となりました。
一般貨物は、既存の主要貨物が堅調に推移したほか、昨年度より取扱いを開始した新規貨物も概ね順調に推移し、同部門の業績を下支えしたほか、倉庫保管貨物の取扱いが増加したことなども増収に寄与しました。一方、経費面で物価の上昇に伴う下払費や人件費などが増加しました結果、同セグメントの売上高は99億9千1百万円(前連結会計年度比0.5%の増収)、セグメント利益は1億1百万円(前連結会計年度比30.3%の減益)となりました。
(不動産部門)
第4四半期において商品土地の販売があったほか、不動産賃貸も契約の増加などにより堅調に推移した結果、売上高は3億7百万円(前連結会計年度比8.8%の増収)、セグメント利益は1億6千1百万円(前連結会計年度比22.8%の増益)となりました。
(ホテル事業部門)
宿泊部門は、昨年4月に完了した中高層階の客室改装工事がその期間中の客室の稼働に影響を及ぼしたものの、その後は堅調に推移しました。また、宴会、レストラン部門も順調に推移した結果、売上高は24億6千万円(前連結会計年度比5.2%の増収)、セグメント利益は1億4千3百万円(前連結会計年度比20.8%の増益)となりました。
(関連事業部門)
機械整備業が部品の販売を中心に取扱いが増加したほか、保険代理店業などが堅調に推移した結果、同セグメントの売上高は11億4千8百万円(前連結会計年度比11.2%の増収)、セグメント利益は9千9百万円(前連結会計年度比14.3%の増益)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローが14億2千8百万円の収入超過、投資活動によるキャッシュ・フローが6億7百万円の支出超過、財務活動によるキャッシュ・フローが6億7千5百万円の支出超過となったことにより、前連結会計年度末に比べて1億4千5百万円増加し、5億1千6百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益、減価償却費、売上債権の減少額、その他の資産の減少額等の資金の増加要因が、投資有価証券売却益、仕入債務の減少額等の資金の減少要因を上回ったことにより、14億2千8百万円の収入超過(前連結会計年度比7.5%の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資有価証券の売却による収入3億2千6百万円等により資金は増加しましたが、有形固定資産の取得による支出、投資有価証券の取得による支出等の資金の減少要因などにより、6億7百万円の支出超過(前連結会計年度は7億5千6百万円の支出超過)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期及び長期の借入金の純減額2億1千5百万円、社債の償還による支出2億8千万円、リース債務の支払による支出1億3千6百万円等の資金の減少要因などにより、6億7千5百万円の支出超過(前連結会計年度は5億5千7百万円の支出超過)となりました。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1 各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2 株式時価総額は、期末株価終値×自己株式を除く期末発行済株式数により算出しております。
3 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
③ 財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は398億2千7百万円となり、前連結会計年度比3.4%、13億2千7百万円増加しました。資産の増加の主な要因は、流動資産が1千8百万円減少した一方、固定資産が13億4千8百万円増加したことなどによるものであります。
負債純資産の増加の主な要因は、負債が6億1千9百万円減少した一方、純資産が19億4千7百万円増加したことによるものであります。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は36億1千6百万円となり、前連結会計年度比0.5%、1千8百万円減少しました。この減少の主な要因は、現金及び預金が1億4千5百万円増加した一方、受取手形、営業未収入金及び契約資産が1億3千2百万円、商品が3千2百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は362億6百万円となり、前連結会計年度比3.9%、13億4千8百万円増加しました。この増加の主な要因は、投資有価証券が時価の上昇等により11億7千万円増加したことなどであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は69億3千6百万円となり、前連結会計年度比5.1%、3億7千3百万円減少しました。この減少の主な要因は、営業未払金が5千2百万円、短期借入金が1億円、1年内返済予定の長期借入金が1億7千7百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は129億6千2百万円となり、前連結会計年度比1.9%、2億4千6百万円減少しました。この減少の主な要因は、投資有価証券時価評価などにより繰延税金負債が8千4百万円増加した一方、社債が2億8千万円、退職給付に係る負債が8千8百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は199億2千8百万円となり、前連結会計年度比10.8%、19億4千7百万円増加しました。この増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益10億6千4百万円のほか、その他有価証券評価差額金が7億9千7百万円、退職給付に係る調整累計額が1億2千4百万円、それぞれ増加したことなどによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社企業グループは受注生産形態をとらない業種のため、生産実績及び受注実績は記載しておりません。なお、販売実績については「① 経営成績の状況」におけるセグメントの業績に含めて記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社企業グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績の状況)
当社企業グループの当連結会計年度の経営成績等の概要は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における売上高は、138億5千6百万円(前連結会計年度比2.3%の増収)となりました。セグメント別では、運輸部門の外部顧客への売上高が、貨物取扱量の増加などにより99億8千8百万円(前連結会計年度比0.5%の増収)となりました。また、ホテル事業部門の外部顧客への売上高が、利用客数が堅調に推移したことなどにより24億5千2百万円(前連結会計年度比5.3%の増収)となりました。
販売費及び一般管理費は、雑費の増加などにより、13億3千6百万円(前連結会計年度比3.1%の増加)となりました。
営業利益は4億9千1百万円(前連結会計年度比3.7%の増益)となりました。セグメント別では、運輸部門のセグメント利益が1億1百万円(前連結会計年度比30.3%の減益)となった一方、ホテル事業部門のセグメント利益が1億4千3百万円(前連結会計年度比20.8%の増益)、不動産部門のセグメント利益が1億6千1百万円(前連結会計年度比22.8%の増益)となったことなどが主な増益要因となりました。
経常利益は6億1千万円(前連結会計年度比1.1%の減益)となりました。営業外費用の支払利子が増加したことが主な減益要因となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は10億6千4百万円(前連結会計年度比102.1%の増益)となりました。特別利益の投資有価証券売却益が増加したことに加え、当連結会計年度及び今後の業績動向等を勘案し、当社の繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討し、法人税等調整額が減少したことにより、前連結会計年度比で増益となりました。
各セグメントの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
[運輸部門]
同部門の中心拠点である新潟港の荷動きは、中国や東南アジアを中心とした諸外国の経済状況、新潟県内に工場を持つ企業の生産活動、小売業者の事業活動や消費者動向、同港に寄港する船会社の再編、スケジュール等に影響されます。また、昨今の日本における人手不足の問題は、同部門にとっても今後の荷役・輸送体制の維持における大きな課題と認識しております。さらに、今年に入り中東情勢の緊迫化に伴う原油高から石油関連製品の品薄や価格の高騰等につながり、同部門の燃料費の負担増や取引先の生産活動の低下により荷動きへ大きな影響が及ぶ可能性があると認識しております。
このような事業環境のもと、同部門の外部顧客への売上高は99億8千8百万円(前連結会計年度比4千7百万円、0.5%の増収)、セグメント利益は1億1百万円(前連結会計年度比4千4百万円、30.3%の減益)となりました。
当連結会計年度は、コンテナ貨物の取扱数量は微増であったものの、一般貨物は主要貨物である素材原料のほかに、前連結会計年度の途中から取扱いを開始した再生可能エネルギー関連の貨物が堅調に推移したことなどにより、取扱数量は増加いたしました。
今後も、日本経済は緩やかな回復基調で推移する見通しでありますが、物価高や為替変動などの影響に加え、現在の中東情勢のような地政学リスクも当社企業グループの取扱数量に影響を及ぼすことが懸念されます。
そのような中、同部門の収益基盤の安定・強化のため、優先して取り組む課題については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上、財務上の課題」に記載のとおり、臨港埠頭・自社倉庫や豊富な荷役経験・物流知識を持つ人材を活かし、今後、計画されている新潟東港周辺のバイオマス発電所の建設、新潟県胎内沖の洋上風力といった再生可能エネルギー事業の関連貨物や重量物などの特殊貨物の獲得に注力し、持続的な収益成長を実現して参ります。
[不動産部門]
同部門では、当社が保有する不動産の賃貸収入や当社保有の不動産の販売が主な収入源となります。
同部門の外部顧客への売上高は3億円(前連結会計年度比2千4百万円、9.0%の増収)、セグメント利益は1億6千1百万円(前連結会計年度比2千9百万円、22.8%の増益)となりました。
当連結会計年度は、商品土地の販売の増加、賃貸収入の増加などにより、増収増益となりました。
同部門では、当社が保有する不動産の有効活用を継続し、売却を含めて収益確保を図って参ります。特に保有する賃貸物件については適切な修繕、維持管理を進める一方で、低収益不動産の売却と高収益賃貸物件の入替を進め、安定収益確保に努めて参ります。さらに、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上、財務上の課題」に記載したように、当社企業グループの既存の固定資産について、現状の用途にとらわれず、事業間連携を推進して事業資産の有効活用と収益性、効率性向上につなげて参ります。
その1つとして、2026年度に運輸部門の新潟東港にある自社倉庫の屋根に太陽光パネルを設置し、2027年度から発電・売電する予定であります。
また人口減少の中でも強いニーズのある不動産開発など、潜在的な収益力を掘り起こす利用方法の見直しの検討をすすめ、連結全体の資産の有効活用に取り組んで参ります。
[ホテル事業部門]
同部門の外部顧客への売上高は24億5千2百万円(前連結会計年度比1億2千2百万円、5.3%の増収)、セグメント利益は1億4千3百万円(前連結会計年度比2千4百万円、20.8%の増益)となりました。
当連結会計年度は、中高階層の客室改装が完了し、サービス内容の充実を図ったことや新潟市内の各種イベント等による集客効果に加え、インバウンド・ツアーの宿泊客獲得などもあり、客室稼働率は高水準で推移いたしました。また、レストランも宿泊との相乗効果や新メニューの開発などにより利用客数は増加し、宴会も堅調に推移いたしました。
今後につきましては「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上、財務上の課題」に記載のとおり、ホテルの内装・設備の更新によって他のホテルとの差別化をより一層すすめ、付加価値の高いサービスの創出と需要拡大に継続して取り組み、新潟市内シティホテルのNО.1のステイタスの維持を図って参ります。
[関連事業部門]
同部門には、機械整備販売業、保険代理店業、木材リサイクルを中心とした産業廃棄物の処理業、商品販売業が含まれ、ゼネコン業者や土木建設業者の事業活動、住宅着工件数や解体件数の動向などが、同部門の収益に影響を及ぼします。
同部門の外部顧客への売上高は11億1千4百万円(前連結会計年度比1億1千8百万円、11.9%の増収)、セグメント利益は9千9百万円(前連結会計年度比1千2百万円、14.3%の増益)となりました。
当連結会計年度は、木材リサイクルは、廃材受入れ数量が前連結会計年度から減少し、建設機械の整備作業も人手不足の影響を受けたものの、建設機械の部品販売が増加し、保険代理店事業も堅調に推移いたしました。
今後につきましては、前連結会計年度と同様に、機械整備販売業は他社と異なる建機整備のノウハウをより一層アピールし、整備案件の受注の増加につなげ、木材リサイクルは立地の優位性を活かした廃材の安定的な受入と木材チップの販売量の増加、保険代理店業、商品販売業については他のセグメント部門と連携した販路拡大に取り組むことにより、収益確保に努めて参ります。
(財政状態の状況)
当社企業グループの当連結会計年度末の財政状態の概要は、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ 財政状態の状況」に記載の通りであります。
当連結会計年度の総資産は398億2千7百万円(前連結会計年度末比13億2千7百万円、3.4%の増加)、負債は198億9千8百万円(前連結会計年度末比6億1千9百万円、3.0%の減少)、純資産は199億2千8百万円(前連結会計年度末比19億4千7百万円、10.8%の増加)となりました。
その結果、自己資本比率が50.0%となり、前期の46.7%より3.3ポイントの増加となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の増加などにより利益剰余金が増加したことに加え、株価の上昇などにより、その他有価証券評価差額金が前連結会計年度末に比べて7億9千7百万円増加したことが主な要因であります。
企業継続のため財務基盤の安定向上は優先すべき課題として認識しており、全事業部門でコスト管理を徹底し、収益獲得の機会を的確に捉えて、利益の積み増しと剰余金の安定配当に努めて参ります。
当社企業グループの当連結会計年度末の財政状態の概要は、「(1)経営成績等の状況の概況 ③ 財政状態の状況」に記載の通りであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度では、税金等調整前当期純利益8億1千万円のほか、減価償却費8億1千万円などにより、営業活動によるキャッシュ・フローは14億2千8百万円の収入超過となりました。また、運輸部門、ホテル事業部門を中心に設備投資が増加したことなどから、投資活動によるキャッシュ・フローは6億7百万円の支出超過となり、フリー・キャッシュ・フロー(注)は、8億2千万円の収入超過となりました。当社企業グループでは、財務基盤の安定に向けて、営業活動から稼得するキャッシュ・フローを勘案した設備投資を行い、借入金の抑制に取組む方針であります。
(注)フリー・キャッシュ・フロー:営業活動によるキャッシュ・フローの金額と投資活動によるキャッシュ・フローの金額の合計
(資本の財源及び資金の流動性について)
当社企業グループは、事業活動に必要な資金と資金の流動性を維持するとともに健全な財政状態を目指すため、安定的な営業キャッシュ・フローを稼得することが資本財源の基本と考えております。
(資金需要の主な内容)
当社企業グループの運転資金需要のうち主なものは、運輸部門の作業諸掛、ホテル事業部門の料理原材料等の仕入、関連事業部門の建設機械の仕入、建設資材の仕入などであり、共通するものとしては人件費等であります。また、投資を目的とした資金需要の主なものは、事業用の設備投資であります。
(資金調達)
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本とし、既存の借入金の約定返済や設備投資のため、金融機関等による固定金利の長期借入や社債による資金調達も行います。また、当社が連結子会社を含めたグループ内の運転資金の一元管理を行い、グループ内の資金の過不足を調整しております。
2026年3月31日現在の有利子負債の概要は以下のとおりであります。
(注)1.「長期借入金」及び「社債」には「1年内返済予定の長期借入金」及び「1年内償還予定の社債」が、それぞれ含まれております。
2.長期借入金のうち147百万円は「株式給付信託(従業員持株会処分型)」に係るものであり、分割返済日ごとの金額の定めがないため、期末の借入金残高を最終返済日に一括して返済した場合を想定しております。
当社企業グループの第三者に対する保証は、連結子会社であるリンコー運輸株式会社の全国通運への交互計算精算債務に対する債務保証であります。保証した債務の債務不履行が発生した場合、当社企業グループが代わりに弁済する義務があり、2026年3月31日現在の債務保証は183百万円であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社企業グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び予測を行う必要があります。よって、見積りや予測の持つ特有の不確実性により、実際の結果はこれらの見積りや予測と異なる場合があります。
なお、当社企業グループが、特に重要であると考える会計上の見積りは次のとおりであります。
(繰延税金資産の回収可能性)
繰延税金資産の回収可能性の評価については、将来減算一時差異の回収可能性について慎重に検討し、繰延税金資産を計上しております。この繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りを前提とするため、この見積りは取締役会で承認された収支計画を基準としており、その前提条件や仮定に変更が生じた場合には、繰延税金資産を取り崩す必要があり、税金費用が増加する可能性があります。
(固定資産の減損)
当社企業グループでは、固定資産のうち、減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回り、さらに回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上いたします。
減損の兆候判定、減損損失の認識及び測定については、将来キャッシュ・フローの見積りが重要になりますが、この見積りは取締役会で承認された収支計画を基準としており、経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動により、当初の見積りが著しく低下することが見込まれた場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
(退職給付費用及び退職給付債務)
退職給付費用及び退職給付債務の算定に使用される見積りには、年金資産の長期期待運用収益率、割引率、平均残存勤務年数等を計算基礎としており、当社企業グループは、この数理計算上の仮定は適切であると認識しておりますが、年金資産の運用実績の結果や一定の仮定の変動は将来の退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼします。なお、退職給付費用及び退職給付債務に関する見積りや数理計算上の計算基礎については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (退職給付関係)」を参照願います。
(貸倒引当金)
当社企業グループは、信用調査会社を通じてお客様の信用情報を入手し、支払履歴も考慮して与信管理を行っております。また、貸倒引当金については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 4 会計方針に関する事項 (3)重要な引当金の計上基準」に基づき、計上しております。
現在の貸倒引当金の金額は、過去の貸倒実績率に基づき算出しており、今後、取引先の債権の支払状況によって貸倒実績率が高くなる場合や、多額の破産更生債権等が発生した場合には貸倒引当金が増加し、当社企業グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社企業グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日)におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調を維持しているものの、イラン情勢をはじめとする中東地域の地政学リスクの高まりを背景とした原油・エネルギー価格の高騰、国内における継続的な物価上昇、長期金利の上昇の影響等から、先行きは依然として不透明な状況が続いていると認識しております。
このような状況の下、当社企業グループの事業拠点である新潟港全体の貨物取扱量は、前連結会計年度比で増加し、当社企業グループの主力である運輸部門の貨物取扱量も前連結会計年度比で増加しました。ホテル事業部門は、好調を維持し、前連結会計年度比で増収増益となりました。
この結果、当連結会計年度の当社企業グループの売上高は138億5千6百万円(前連結会計年度比2.3%の増収)、営業利益は4億9千1百万円(前連結会計年度比3.7%の増益)、経常利益は6億1千万円(前連結会計年度比1.1%の減益)、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益として投資有価証券売却益2億4千6百万円を計上したほか、当連結会計年度及び今後の業績動向等を勘案し、当社の繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討し、法人税等調整額△3億8千4百万円を計上したことなどにより、10億6千4百万円(前連結会計年度比102.1%の増益)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(運輸部門)
当社企業グループの事業拠点である新潟港の貨物取扱量が前連結会計年度比で増加した中、主力である運輸部門の貨物取扱数量は一般貨物が3.5%、コンテナ貨物は0.3%と共に前連結会計年度比で増加し、取扱数量合計では535万3千トン(前連結会計年度比1.5%の増加)となりました。
一般貨物は、既存の主要貨物が堅調に推移したほか、昨年度より取扱いを開始した新規貨物も概ね順調に推移し、同部門の業績を下支えしたほか、倉庫保管貨物の取扱いが増加したことなども増収に寄与しました。一方、経費面で物価の上昇に伴う下払費や人件費などが増加しました結果、同セグメントの売上高は99億9千1百万円(前連結会計年度比0.5%の増収)、セグメント利益は1億1百万円(前連結会計年度比30.3%の減益)となりました。
(不動産部門)
第4四半期において商品土地の販売があったほか、不動産賃貸も契約の増加などにより堅調に推移した結果、売上高は3億7百万円(前連結会計年度比8.8%の増収)、セグメント利益は1億6千1百万円(前連結会計年度比22.8%の増益)となりました。
(ホテル事業部門)
宿泊部門は、昨年4月に完了した中高層階の客室改装工事がその期間中の客室の稼働に影響を及ぼしたものの、その後は堅調に推移しました。また、宴会、レストラン部門も順調に推移した結果、売上高は24億6千万円(前連結会計年度比5.2%の増収)、セグメント利益は1億4千3百万円(前連結会計年度比20.8%の増益)となりました。
(関連事業部門)
機械整備業が部品の販売を中心に取扱いが増加したほか、保険代理店業などが堅調に推移した結果、同セグメントの売上高は11億4千8百万円(前連結会計年度比11.2%の増収)、セグメント利益は9千9百万円(前連結会計年度比14.3%の増益)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローが14億2千8百万円の収入超過、投資活動によるキャッシュ・フローが6億7百万円の支出超過、財務活動によるキャッシュ・フローが6億7千5百万円の支出超過となったことにより、前連結会計年度末に比べて1億4千5百万円増加し、5億1千6百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益、減価償却費、売上債権の減少額、その他の資産の減少額等の資金の増加要因が、投資有価証券売却益、仕入債務の減少額等の資金の減少要因を上回ったことにより、14億2千8百万円の収入超過(前連結会計年度比7.5%の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資有価証券の売却による収入3億2千6百万円等により資金は増加しましたが、有形固定資産の取得による支出、投資有価証券の取得による支出等の資金の減少要因などにより、6億7百万円の支出超過(前連結会計年度は7億5千6百万円の支出超過)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期及び長期の借入金の純減額2億1千5百万円、社債の償還による支出2億8千万円、リース債務の支払による支出1億3千6百万円等の資金の減少要因などにより、6億7千5百万円の支出超過(前連結会計年度は5億5千7百万円の支出超過)となりました。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 41.5 | 43.4 | 46.3 | 46.7 | 50.0 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 13.0 | 11.4 | 11.3 | 11.6 | 13.9 |
| 債務償還年数(年) | 12.1 | 8.5 | 7.1 | 7.2 | 6.4 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ | 12.0 | 17.5 | 19.5 | 15.7 | 13.0 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1 各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2 株式時価総額は、期末株価終値×自己株式を除く期末発行済株式数により算出しております。
3 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
③ 財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は398億2千7百万円となり、前連結会計年度比3.4%、13億2千7百万円増加しました。資産の増加の主な要因は、流動資産が1千8百万円減少した一方、固定資産が13億4千8百万円増加したことなどによるものであります。
負債純資産の増加の主な要因は、負債が6億1千9百万円減少した一方、純資産が19億4千7百万円増加したことによるものであります。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は36億1千6百万円となり、前連結会計年度比0.5%、1千8百万円減少しました。この減少の主な要因は、現金及び預金が1億4千5百万円増加した一方、受取手形、営業未収入金及び契約資産が1億3千2百万円、商品が3千2百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は362億6百万円となり、前連結会計年度比3.9%、13億4千8百万円増加しました。この増加の主な要因は、投資有価証券が時価の上昇等により11億7千万円増加したことなどであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は69億3千6百万円となり、前連結会計年度比5.1%、3億7千3百万円減少しました。この減少の主な要因は、営業未払金が5千2百万円、短期借入金が1億円、1年内返済予定の長期借入金が1億7千7百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は129億6千2百万円となり、前連結会計年度比1.9%、2億4千6百万円減少しました。この減少の主な要因は、投資有価証券時価評価などにより繰延税金負債が8千4百万円増加した一方、社債が2億8千万円、退職給付に係る負債が8千8百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は199億2千8百万円となり、前連結会計年度比10.8%、19億4千7百万円増加しました。この増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益10億6千4百万円のほか、その他有価証券評価差額金が7億9千7百万円、退職給付に係る調整累計額が1億2千4百万円、それぞれ増加したことなどによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社企業グループは受注生産形態をとらない業種のため、生産実績及び受注実績は記載しておりません。なお、販売実績については「① 経営成績の状況」におけるセグメントの業績に含めて記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社企業グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績の状況)
当社企業グループの当連結会計年度の経営成績等の概要は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における売上高は、138億5千6百万円(前連結会計年度比2.3%の増収)となりました。セグメント別では、運輸部門の外部顧客への売上高が、貨物取扱量の増加などにより99億8千8百万円(前連結会計年度比0.5%の増収)となりました。また、ホテル事業部門の外部顧客への売上高が、利用客数が堅調に推移したことなどにより24億5千2百万円(前連結会計年度比5.3%の増収)となりました。
販売費及び一般管理費は、雑費の増加などにより、13億3千6百万円(前連結会計年度比3.1%の増加)となりました。
営業利益は4億9千1百万円(前連結会計年度比3.7%の増益)となりました。セグメント別では、運輸部門のセグメント利益が1億1百万円(前連結会計年度比30.3%の減益)となった一方、ホテル事業部門のセグメント利益が1億4千3百万円(前連結会計年度比20.8%の増益)、不動産部門のセグメント利益が1億6千1百万円(前連結会計年度比22.8%の増益)となったことなどが主な増益要因となりました。
経常利益は6億1千万円(前連結会計年度比1.1%の減益)となりました。営業外費用の支払利子が増加したことが主な減益要因となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は10億6千4百万円(前連結会計年度比102.1%の増益)となりました。特別利益の投資有価証券売却益が増加したことに加え、当連結会計年度及び今後の業績動向等を勘案し、当社の繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討し、法人税等調整額が減少したことにより、前連結会計年度比で増益となりました。
各セグメントの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
[運輸部門]
同部門の中心拠点である新潟港の荷動きは、中国や東南アジアを中心とした諸外国の経済状況、新潟県内に工場を持つ企業の生産活動、小売業者の事業活動や消費者動向、同港に寄港する船会社の再編、スケジュール等に影響されます。また、昨今の日本における人手不足の問題は、同部門にとっても今後の荷役・輸送体制の維持における大きな課題と認識しております。さらに、今年に入り中東情勢の緊迫化に伴う原油高から石油関連製品の品薄や価格の高騰等につながり、同部門の燃料費の負担増や取引先の生産活動の低下により荷動きへ大きな影響が及ぶ可能性があると認識しております。
このような事業環境のもと、同部門の外部顧客への売上高は99億8千8百万円(前連結会計年度比4千7百万円、0.5%の増収)、セグメント利益は1億1百万円(前連結会計年度比4千4百万円、30.3%の減益)となりました。
当連結会計年度は、コンテナ貨物の取扱数量は微増であったものの、一般貨物は主要貨物である素材原料のほかに、前連結会計年度の途中から取扱いを開始した再生可能エネルギー関連の貨物が堅調に推移したことなどにより、取扱数量は増加いたしました。
今後も、日本経済は緩やかな回復基調で推移する見通しでありますが、物価高や為替変動などの影響に加え、現在の中東情勢のような地政学リスクも当社企業グループの取扱数量に影響を及ぼすことが懸念されます。
そのような中、同部門の収益基盤の安定・強化のため、優先して取り組む課題については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上、財務上の課題」に記載のとおり、臨港埠頭・自社倉庫や豊富な荷役経験・物流知識を持つ人材を活かし、今後、計画されている新潟東港周辺のバイオマス発電所の建設、新潟県胎内沖の洋上風力といった再生可能エネルギー事業の関連貨物や重量物などの特殊貨物の獲得に注力し、持続的な収益成長を実現して参ります。
[不動産部門]
同部門では、当社が保有する不動産の賃貸収入や当社保有の不動産の販売が主な収入源となります。
同部門の外部顧客への売上高は3億円(前連結会計年度比2千4百万円、9.0%の増収)、セグメント利益は1億6千1百万円(前連結会計年度比2千9百万円、22.8%の増益)となりました。
当連結会計年度は、商品土地の販売の増加、賃貸収入の増加などにより、増収増益となりました。
同部門では、当社が保有する不動産の有効活用を継続し、売却を含めて収益確保を図って参ります。特に保有する賃貸物件については適切な修繕、維持管理を進める一方で、低収益不動産の売却と高収益賃貸物件の入替を進め、安定収益確保に努めて参ります。さらに、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上、財務上の課題」に記載したように、当社企業グループの既存の固定資産について、現状の用途にとらわれず、事業間連携を推進して事業資産の有効活用と収益性、効率性向上につなげて参ります。
その1つとして、2026年度に運輸部門の新潟東港にある自社倉庫の屋根に太陽光パネルを設置し、2027年度から発電・売電する予定であります。
また人口減少の中でも強いニーズのある不動産開発など、潜在的な収益力を掘り起こす利用方法の見直しの検討をすすめ、連結全体の資産の有効活用に取り組んで参ります。
[ホテル事業部門]
同部門の外部顧客への売上高は24億5千2百万円(前連結会計年度比1億2千2百万円、5.3%の増収)、セグメント利益は1億4千3百万円(前連結会計年度比2千4百万円、20.8%の増益)となりました。
当連結会計年度は、中高階層の客室改装が完了し、サービス内容の充実を図ったことや新潟市内の各種イベント等による集客効果に加え、インバウンド・ツアーの宿泊客獲得などもあり、客室稼働率は高水準で推移いたしました。また、レストランも宿泊との相乗効果や新メニューの開発などにより利用客数は増加し、宴会も堅調に推移いたしました。
今後につきましては「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上、財務上の課題」に記載のとおり、ホテルの内装・設備の更新によって他のホテルとの差別化をより一層すすめ、付加価値の高いサービスの創出と需要拡大に継続して取り組み、新潟市内シティホテルのNО.1のステイタスの維持を図って参ります。
[関連事業部門]
同部門には、機械整備販売業、保険代理店業、木材リサイクルを中心とした産業廃棄物の処理業、商品販売業が含まれ、ゼネコン業者や土木建設業者の事業活動、住宅着工件数や解体件数の動向などが、同部門の収益に影響を及ぼします。
同部門の外部顧客への売上高は11億1千4百万円(前連結会計年度比1億1千8百万円、11.9%の増収)、セグメント利益は9千9百万円(前連結会計年度比1千2百万円、14.3%の増益)となりました。
当連結会計年度は、木材リサイクルは、廃材受入れ数量が前連結会計年度から減少し、建設機械の整備作業も人手不足の影響を受けたものの、建設機械の部品販売が増加し、保険代理店事業も堅調に推移いたしました。
今後につきましては、前連結会計年度と同様に、機械整備販売業は他社と異なる建機整備のノウハウをより一層アピールし、整備案件の受注の増加につなげ、木材リサイクルは立地の優位性を活かした廃材の安定的な受入と木材チップの販売量の増加、保険代理店業、商品販売業については他のセグメント部門と連携した販路拡大に取り組むことにより、収益確保に努めて参ります。
(財政状態の状況)
当社企業グループの当連結会計年度末の財政状態の概要は、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ 財政状態の状況」に記載の通りであります。
当連結会計年度の総資産は398億2千7百万円(前連結会計年度末比13億2千7百万円、3.4%の増加)、負債は198億9千8百万円(前連結会計年度末比6億1千9百万円、3.0%の減少)、純資産は199億2千8百万円(前連結会計年度末比19億4千7百万円、10.8%の増加)となりました。
その結果、自己資本比率が50.0%となり、前期の46.7%より3.3ポイントの増加となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の増加などにより利益剰余金が増加したことに加え、株価の上昇などにより、その他有価証券評価差額金が前連結会計年度末に比べて7億9千7百万円増加したことが主な要因であります。
企業継続のため財務基盤の安定向上は優先すべき課題として認識しており、全事業部門でコスト管理を徹底し、収益獲得の機会を的確に捉えて、利益の積み増しと剰余金の安定配当に努めて参ります。
当社企業グループの当連結会計年度末の財政状態の概要は、「(1)経営成績等の状況の概況 ③ 財政状態の状況」に記載の通りであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度では、税金等調整前当期純利益8億1千万円のほか、減価償却費8億1千万円などにより、営業活動によるキャッシュ・フローは14億2千8百万円の収入超過となりました。また、運輸部門、ホテル事業部門を中心に設備投資が増加したことなどから、投資活動によるキャッシュ・フローは6億7百万円の支出超過となり、フリー・キャッシュ・フロー(注)は、8億2千万円の収入超過となりました。当社企業グループでは、財務基盤の安定に向けて、営業活動から稼得するキャッシュ・フローを勘案した設備投資を行い、借入金の抑制に取組む方針であります。
(注)フリー・キャッシュ・フロー:営業活動によるキャッシュ・フローの金額と投資活動によるキャッシュ・フローの金額の合計
(資本の財源及び資金の流動性について)
当社企業グループは、事業活動に必要な資金と資金の流動性を維持するとともに健全な財政状態を目指すため、安定的な営業キャッシュ・フローを稼得することが資本財源の基本と考えております。
(資金需要の主な内容)
当社企業グループの運転資金需要のうち主なものは、運輸部門の作業諸掛、ホテル事業部門の料理原材料等の仕入、関連事業部門の建設機械の仕入、建設資材の仕入などであり、共通するものとしては人件費等であります。また、投資を目的とした資金需要の主なものは、事業用の設備投資であります。
(資金調達)
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本とし、既存の借入金の約定返済や設備投資のため、金融機関等による固定金利の長期借入や社債による資金調達も行います。また、当社が連結子会社を含めたグループ内の運転資金の一元管理を行い、グループ内の資金の過不足を調整しております。
2026年3月31日現在の有利子負債の概要は以下のとおりであります。
| 年度別要支払額(百万円) | |||||
| 契約債務 | 合計 | 1年以内 | 1年超3年以内 | 3年超5年以内 | 5年超 |
| 短期借入金 | 1,600 | 1,600 | - | - | - |
| 長期借入金(注1,2) | 6,425 | 2,398 | 2,982 | 1,045 | - |
| 社債(注1) | 610 | 280 | 330 | - | - |
| リース債務 | 444 | 138 | 211 | 92 | 2 |
| 合計 | 9,080 | 4,416 | 3,523 | 1,137 | 2 |
(注)1.「長期借入金」及び「社債」には「1年内返済予定の長期借入金」及び「1年内償還予定の社債」が、それぞれ含まれております。
2.長期借入金のうち147百万円は「株式給付信託(従業員持株会処分型)」に係るものであり、分割返済日ごとの金額の定めがないため、期末の借入金残高を最終返済日に一括して返済した場合を想定しております。
当社企業グループの第三者に対する保証は、連結子会社であるリンコー運輸株式会社の全国通運への交互計算精算債務に対する債務保証であります。保証した債務の債務不履行が発生した場合、当社企業グループが代わりに弁済する義務があり、2026年3月31日現在の債務保証は183百万円であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社企業グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び予測を行う必要があります。よって、見積りや予測の持つ特有の不確実性により、実際の結果はこれらの見積りや予測と異なる場合があります。
なお、当社企業グループが、特に重要であると考える会計上の見積りは次のとおりであります。
(繰延税金資産の回収可能性)
繰延税金資産の回収可能性の評価については、将来減算一時差異の回収可能性について慎重に検討し、繰延税金資産を計上しております。この繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りを前提とするため、この見積りは取締役会で承認された収支計画を基準としており、その前提条件や仮定に変更が生じた場合には、繰延税金資産を取り崩す必要があり、税金費用が増加する可能性があります。
(固定資産の減損)
当社企業グループでは、固定資産のうち、減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回り、さらに回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上いたします。
減損の兆候判定、減損損失の認識及び測定については、将来キャッシュ・フローの見積りが重要になりますが、この見積りは取締役会で承認された収支計画を基準としており、経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動により、当初の見積りが著しく低下することが見込まれた場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
(退職給付費用及び退職給付債務)
退職給付費用及び退職給付債務の算定に使用される見積りには、年金資産の長期期待運用収益率、割引率、平均残存勤務年数等を計算基礎としており、当社企業グループは、この数理計算上の仮定は適切であると認識しておりますが、年金資産の運用実績の結果や一定の仮定の変動は将来の退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼします。なお、退職給付費用及び退職給付債務に関する見積りや数理計算上の計算基礎については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (退職給付関係)」を参照願います。
(貸倒引当金)
当社企業グループは、信用調査会社を通じてお客様の信用情報を入手し、支払履歴も考慮して与信管理を行っております。また、貸倒引当金については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 4 会計方針に関する事項 (3)重要な引当金の計上基準」に基づき、計上しております。
現在の貸倒引当金の金額は、過去の貸倒実績率に基づき算出しており、今後、取引先の債権の支払状況によって貸倒実績率が高くなる場合や、多額の破産更生債権等が発生した場合には貸倒引当金が増加し、当社企業グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。