有価証券報告書-第86期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/22 17:00
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経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、インバウンド需要の高水準維持や、大企業を中心とした賃金改定の動きが見られました。一方で、円安の恒常化や慢性的な人手不足による物価上昇の継続、個人消費の低迷に加え、米国による輸入関税の引き上げや日中関係の悪化、中東情勢の緊迫化など、さまざまな経済環境の変化が重なり、依然として先行きは不透明と言わざるを得ない状況が続いております。
このような経営環境のなか、当社グループは2028年3月期を最終年度とする「中期経営計画2027」をスタートし、「成長投資と人・技術・ICTへの基盤投資で、従業員の幸せと企業価値の最大化を実現する。」という基本方針のもと、「人」を価値創造の源泉と捉え、人材への積極的な投資と戦略的な育成を着実に進めてまいりました。あわせて、技術革新やICT活用、内部統制の強化を通じて、変化に機動的かつ的確に対応できる経営基盤の強化に取り組んでおります。さらに、事業戦略の三本柱の一つである海外事業拡大では、米国の輸入関税の影響はあるものの、昨年度より連結化したFSNL Private Ltd.において取扱量の拡大と効率化、PMIの進捗により、高水準の需要に対応しながら安定した収益基盤の構築を進めております。今後も、オペレーションの高度化や新規領域の拡大を通じて、更なる成長を図ってまいります。一方、国内事業においては、日中関係の悪化を背景に、空港関連事業で中国路線の減便影響が2025年12月より顕在化しました。2026年3月まで減便が増加しておりましたが、足元では底打ちの兆しが見られております。現時点では収束時期は不透明でありますが、引き続き動向を注視するとともに、周辺業務の受注拡大及び人材活用の最適化に取り組んでまいります。また、2026年3月以降は、中東情勢の緊迫化に伴う燃油価格が物流コストに与える影響を懸念しており、燃油価格の上昇分については、取引条件の適正な見直しやコスト構造の改善等を通じて、影響を最小限に抑えるよう努めてまいります。
当連結会計年度における経営成績については、2025年4月よりスタートした「中期経営計画2027」の事業戦略である「海外事業拡大」、「国内事業の成長加速」に取り組んだ結果、得意先での一部生産ライン休止や航空貨物取扱量減といった減収要因があるものの、インドやカナダでの子会社連結化の効果、空港関連での国際旅客便の復便等の取扱量増加等の増収要因があったため、売上高は3,555億55百万円(前連結会計年度比3.1%増)となりました。
利益についても、「中期経営計画2027」の事業戦略である「海外事業拡大」、「国内事業の成長加速」に取組み、営業利益は227億85百万円(同6.5%増)、経常利益は225億85百万円(同6.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は142億68百万円(同1.5%増)となりました。
セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。なお、セグメント利益は一般管理費控除前の営業利益であります。
①複合ソリューション事業
鉄鋼関連における得意先での一部生産ライン休止の影響はあるものの、インド鉄鋼子会社連結化の効果、空港関連における国際旅客便の復便、生活産業関連における新規拠点の稼働及び取扱量の増加、食品プロダクツ関連での取扱量増加及び適正単価の収受があり、売上高は2,319億85百万円(前連結会計年度比6.7%増)となりました。
利益は、新規連結の効果や取扱量の増加に加え、継続しての適正単価収受に努め、238億64百万円(同14.8%増)となりました。
②国内物流事業
生活産業関連における取扱量の増加及び適正単価の収受、新規業務の獲得等により、売上高は565億13百万円(前連結会計年度比1.2%増)となりました。
利益は、増収効果はあるものの、一部得意先の業務の撤退による減益をカバーできず、34億48百万円(同4.6%減)となりました。
③国際物流事業
大型案件の受注や、海外現地での取扱量の増加、カナダ子会社連結化の効果といった増収要因はあるものの、航空貨物取扱量減により、売上高は670億28百万円(前連結会計年度比6.4%減)となりました。
利益についても、航空貨物取扱量減による減益を他要因にてカバーできず39億73百万円(同15.9%減)となりました。
注※ 当連結会計年度より、各報告セグメントを構成する事業本部に所属する営業所の一部について、主要顧客並びに事業内容の変化に対応するため、所属する事業本部を変更いたしました。これに伴い、従来は複合ソリューション事業に含まれていた営業所の一部が、国内物流事業に含まれています。また、従来は国内物流事業に含まれていた営業所の一部が、複合ソリューション事業に含まれています。そのため、前年同期比較については、前連結会計年度の数値を当該変更後の数値で比較しております。
財政状態の状況は次のとおりであります。
(総資産)
当連結会計年度末における総資産の残高は2,997億26百万円であり、前連結会計年度末に比べ100億23百万円増加しました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は1,433億62百万円であり、前連結会計年度末に比べ32億33百万円増加しました。主な要因は、受取手形、売掛金及び契約資産が32億79百万円増加したこと等によるものです。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は1,563億63百万円であり、前連結会計年度末に比べ67億90百万円増加しました。主な要因は、投資有価証券が38億77百万円増加したこと、土地が26億59百万円増加したこと、繰延税金資産が11億16百万円減少したこと等によるものです。
(負債合計)
当連結会計年度末における負債合計の残高は1,364億75百万円であり、前連結会計年度末に比べ28億3百万円減少しました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は727億81百万円であり、前連結会計年度末に比べ88億49百万円増加しました。主な要因は、1年内償還予定の社債が50億円増加、その他流動負債が20億3百万円増加したこと、短期借入金が12億61百万円増加したこと、訴訟損失引当金が11億円増加したこと、支払手形及び買掛金が16億63百万円減少したこと等によるものです。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は636億93百万円であり、前連結会計年度末に比べ116億52百万円減少しました。主な要因は、社債が100億円減少したこと、退職給付に係る負債が28億64百万円減少したこと、長期借入金が12億24百万円増加したこと等によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は1,632億51百万円であり、前連結会計年度末に比べ128億27百万円増加しました。主な要因は、利益剰余金が81億26百万円増加したこと、退職給付に係る調整累計額が22億90百万円増加したこと、その他有価証券評価差額金が18億84百万円増加したこと等によるものです。
(2)キャッシュ・フローの状況
①営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは248億62百万円の収入(前連結会計年度比13億94百万円の収入増)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益が221億54百万円あったこと、減価償却費が99億87百万円あったこと、法人税等の支払額が71億9百万円あったこと等によるものであります。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは162億34百万円の支出(前連結会計年度比7億25百万円の支出減)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出が125億70百万円あったこと、持分法で会計処理されている投資の取得による支出が14億93百万円あったこと、定期預金の増加額が13億31百万円あったこと、無形固定資産の取得による支出が10億94百万円あったこと等によるものであります。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは104億76百万円の支出(前連結会計年度比24億8百万円の支出減)となりました。これは、主に配当金の支払額が61億57百万円あったこと、社債の償還による支出が50億円あったこと、長期借入れによる収入が27億38百万円あったこと等によるものであります。
これらの結果に現金及び現金同等物に係る換算差額の増加額81百万円を考慮し、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より17億66百万円減少し、609億37百万円となりました。
(3)生産、受注及び販売の実績
①生産実績及び受注実績
当社グループの事業内容は複合ソリューション事業、国内物流事業、国際物流事業、その他と多岐にわたっているため、生産実績を画一的に算定表示することは困難であり、また受注生産形態を採らない事業も多いため、生産実績及び受注実績は記載しておりません。
②販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
複合ソリューション事業231,985106.7
国内物流事業56,513101.2
国際物流事業67,02893.6
報告セグメント計355,526103.1
その他2844.1
合計355,555103.1

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
日本製鉄株式会社41,03411.937,64110.6

経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に関する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。当社グループは連結財務諸表を作成するにあたり、退職給付会計、税効果会計、貸倒引当金の計上等において、過去の実績等を勘案するなど、合理的な見積り、判断を行った上で、その結果を反映させておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(2)経営成績
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(3)財政状態
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(4)キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(6)資本の財源及び資金の流動性
資金需要
当社グループの主な資金需要は、運転資金、設備資金、投融資資金があります。
運転資金については、請負業務、貨物輸送、倉庫業務といった営業活動に必要な資金(外注・材料費及び人件費等)や、一般管理費、販売費があります。
設備資金については、主に拠点拡大、整備等による倉庫建設や、車両運搬具及び機械装置といった固定資産購入によるものであります。投融資資金については、業容拡大のためのM&Aや事業提携による出資金があります。
財務政策
当社グループの資金調達に関しては、内部資金を充当し、不足分については有利子負債で調達しております。具体的な調達手段といたしましては、運転資金については短期借入金やコマーシャル・ペーパー発行により調達し、設備資金、投融資資金については長期借入金や社債発行による調達を実施しております。
なお、資金調達の実施にあたっては、キャッシュ・フローの状況、投資案件の進捗、金利動向を考慮し、調達時期、調達規模、調達手段を適宜判断し実施しております。
一方、グループ内の余剰資金を活用し、資金を必要とする当社グループ会社に融資する事で、資金の流動性を確保し、併せて有利子負債の圧縮に努めております。
(7)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、限られた経営資源を効率的に活用することで高い付加価値を生み出しつつ、中長期的な成長を達成することを目指しております。したがって、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標を定めております。2025年4月よりスタートした中期経営計画(期間:3年間 2026年3月期~2028年3月期)においては、前中期経営計画での成果をもとに、「成長投資と人・技術・ICTへの基盤投資で、従業員の幸せと企業価値の最大化を実現する」を基本方針に掲げ、当社グループの強みである人と、現場でのノウハウや新技術の活用により、さらなる収益力伸長、企業価値の向上を実現してまいります。中期経営計画における目標指標につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。今後も経営環境の変化を機会と捉え、資本効率性を高めながら中長期的な成長を図ってまいります。

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